有価証券報告書-第85期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、各種政策の効果もあり雇用や所得環境は改善が続いた一方、海外経済の不透明感から輸出や生産に弱さがみられるなど、力強さに欠ける状況となりました。さらに、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で経済活動は急速に落ち込んでいくなど、先行きは不透明な状況となりました。
当水産流通業界におきましては、国際的な水産物需要が高まった影響もあり、仕入れコストは上昇が続くなか、漁獲量の減少や暖冬の影響などもあり国内での荷動きは伸び悩みました。また、第4四半期にかけて発生した新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で内食需要は伸びているものの、外食需要は大きく減少するなど、厳しい経営環境となりました。
このような状況のもと、当社グループでは、安全・安心な水産物を安定供給するという社会的使命を果たすべく、産地出荷者とのネットワークの強化や海外との取引強化等に努めてまいりました。
当連結会計年度の業績は、売上高は1,250億56百万円(前期比2.8%減)の減収となりましたが、利益面では、売上総利益率の向上により販売費及び一般管理費の増加分を吸収し、営業利益は2億72百万円(前期比13.1%増)、経常利益は3億94百万円(前期比2.7%増)と増益を確保しました。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、今後の業績動向等を勘案し、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産を取崩すこととし、1億11百万円の法人税等調整額を計上いたしました。そのため、親会社株主に帰属する当期純利益は1億68百万円となり、前連結会計年度は特別利益として固定資産売却益を計上するなどしたため、前期比58.7%減となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。
(水産物販売事業)
水産物販売事業は、海外への販売は順調に推移したものの、天候不順等による不安定な漁獲状況や主力商材として期待していたサンマ等の青魚の不漁などの影響により国内の販売が伸び悩みましたが、第3四半期以降に売上総利益率が改善し利益面では堅調でありました。第4四半期後半には新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を受け、高価格帯の商品を中心に売上が急減し、通期の売上高は1,248億70百万円(前期比2.8%減)となりましたが、売上総利益は69億58百万円(前期比2.4%増)を確保することができ、セグメント利益は4億54百万円(前期比9.0%増)となりました。
(冷蔵倉庫等事業)
冷蔵倉庫等事業では、売上高は2億43百万円(前期比4.9%減)となりました。経費の削減に努めたものの、セグメント利益は6百万円(前期比20.3%減)となりました。
b.財政状態の概要
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は147億88百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億59百万円減少しました。これは主に商品及び製品が5億33百万円増加した一方で、現金及び預金が7億11百万円、受取手形及び売掛金が16億44百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は51億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ79百万円減少しました。これは主に建物及び構築物が1億25百万円増加した一方で、投資有価証券が2億92百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、総資産は199億63百万円となり、前連結会計年度末に比べ18億39百万円減少しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は93億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億60百万円減少しました。これは主に支払手形及び買掛金が17億90百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は37億56百万円となり、前連結会計年度末に比べ97百万円増加しました。これは主に退職給付に係る負債が54百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は131億31百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億63百万円減少しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は68億31百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億75百万円減少しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益を1億68百万円計上したこと等により利益剰余金が85百万円増加した一方で、その他有価証券評価差額金が2億13百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は34.2%(前連結会計年度末は32.1%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、29億45百万円(前連結会計年度末比7億11百万円減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は2億70百万円(前連結会計年度は11億82百万円の収入)となりました。支出となった要因は、前連結会計年度末が銀行休業日であったため、期末日が約定日の売上債権・仕入債務の決済が当連結会計年度の期首になったためであります。なお、当社の2019年4月1日付の売上債権の回収額は9億73百万円、仕入債務の支払額は15億50百万円であります。また、科目別の増減額は主に、税金等調整前当期純利益を3億87百万円計上し、資産の部で売上債権が17億11百万円減少した一方で、たな卸資産が5億33百万円増加し、負債の部で仕入債務が17億78百万円減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は3億51百万円(前連結会計年度は3億61百万円の収入)となりました。これは主に有形固定資産の取得により2億20百万円支出したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は90百万円(前連結会計年度は3億24百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払いにより81百万円支出したこと等によるものであります。
また、キャッシュ・フローの指標のトレンドは以下のとおりであります。
(キャッシュ・フローの指標)
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※2020年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては、営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
③仕入及び販売の実績
a.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する記述は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
当連結会計年度の経営成績は、売上高については1,250億56百万円(前期比2.8%減)となりました。当社グループにとって経営成績に重要な影響を与える生鮮水産物の国内販売の状況は、近年、天然魚の不安定な漁獲状況が続き、当社グループの課題のひとつとなっております。特に主力商材であるサンマ、秋サケ、イカなどの記録的な不漁により売上は減少しました。このように天然魚の確保が難しくなることは今後も予想されます。産地とのネットワークの強化や新規仕入先の開拓、また、養殖魚の安定した調達等に取り組み、幅広く安定した集荷が可能になるよう調達力の強化に一層注力してまいります。
また、3月には新型コロナウイルス感染拡大により高価格帯の商品を中心に売上が急減いたしました。その後も感染拡大防止による外出等の自粛要請は解除されつつも、消費の回復については先の見通せない不透明な状況です。中央卸売市場は、いかなる環境下でも食の安定供給を果たすべく食品流通の中核を担っております。新型コロナウイルスによりマーケットは大きく変化しつつありますが、当社グループの水産物の安定した調達と供給の使命は変わらないと認識しております。
海外向けの販売については、一時期サバ等が水揚げ不足となり商品の確保に苦戦しましたが、当連結会計年度を通しては堅調に推移しました。国内水産物の消費が減少しつつあるなか、海外向け販売は対照的に順調に増収を続けており、海外の需要増に対応し今後も経営資源を投入し海外での販売力強化に取り組んでまいります。
利益面では営業利益は2億72百万円(前期比13.1%増)、経常利益は3億94百万円(前期比2.7%増)と増益を確保しました。営業利益・経常利益増加の主たる要因は、売上総利益率の向上に伴う売上総利益の増加であり、特に第3四半期以降の利益率の回復が顕著で、物流費の増加を主たる要因とする販売費及び一般管理費の増加を吸収することができました。
当社グループでは、成長性と収益性を確保するという観点から、企業収益の基本的な指標となる「売上高」及び「経常利益」を収益性判断の重要な指標として位置づけております。当社グループが目指す2022年3月期の数値目標(連結ベース)は、売上高1,350億円(注)、経常利益7億円でありますが、当連結会計年度の業績は上記のとおり順調さを欠いており、3か年計画の初年度の数値としては不十分な数値と認識しており、2年目以降、改めて目標の達成に取り組んでまいります。ただし、新型コロナウイルス感染拡大の影響が長期化するなど、計画の前提条件が大きく変化したと判断した場合には、中期経営計画の目標数値を見直す可能性があります。
(注)現行会計基準による目標売上高であります。2022年3月期には「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)を適用予定であります。
(財政状態)
当連結会計年度末の財政状態は、資産合計が199億63百万円(前年同期比18億39百万円減)、負債合計については、131億31百万円(前年同期比16億63百万円減)とともに大幅な減少となりました。これは前連結会計年度末が銀行休業日であったことにより、「受取手形及び売掛金」「支払手形及び買掛金」が未決済のまま当連結会計年度期首に繰り越したことが原因であり、資産・負債ともに当連結会計年度末の残高が標準的な水準であります。
その他の増減については、「現金及び預金」の7億11百万円の減少については、当連結会計年度期首の「支払手形及び買掛金」決済のために前連結会計年度末から繰り越された資金であり、「商品及び製品」の5億33百万円の増加については、海外販売向け(販売契約済)の増加が7億58百万円であり、国内販売向けは減少しております。
(セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討の内容)
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討については、当社グループの報告セグメントにおける水産物販売事業の比率が極めて高いため、上記の事業全体に係る記載内容と概ね同一と考えられます。よって、セグメントごとの記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは2億70百万円の支出(前連結会計年度は11億82百万円の収入)となりました。これは≪①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(財政状態)≫において記載したとおり前連結会計年度末が銀行休業日であったことによるものであり、実質的な意味での営業活動によるキャッシュ・フローの支出ではないと認識しております。
また、投資活動によるキャッシュ・フローの支出は主に賃貸用不動産の建設によるものであります。2019年10月より賃貸を開始しており、営業外収益に寄与しております。
(資本の財源及び資金の流動性)
当連結会計年度末の資金調達の総額は27億円(前年同期比0百万円減)となりました。これらの内訳は、流動負債に短期借入金14億50百万円(前年同期比84百万円減)、1年内返済予定の長期借入金2億50百万円(前年同期比84百万円増)、固定負債に長期借入金5億円、社債5億円(ともに前年同期と同額)となっております。資金調達の総額に占める流動・固定の比率は資産のバランスに見合った長期資金を調達する方針としております。
2021年3月期の資金支出については、営業設備への資本的支出を見込んでおりますが、自己資金での取得を予定しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されており、重要な会計方針につきましては、≪第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項≫ に記載しているとおりであります。この連結財務諸表の作成にあたっては、会計基準の範囲内で一定の見積りがなされ、引当金の計上等の数値に反映されております。これらの見積りについては、必要に応じて見直しを行っておりますが、不確実性があるため、実際の結果が見積りと異なる場合があります。
なお、当連結会計年度の繰延税金資産の計上(連結貸借対照表上では繰延税金負債に含む)における将来の課税所得の見積もりにおいて、新型コロナウイルス感染拡大の防止に向けた各自治体による外出自粛要請に伴う百貨店、宿泊施設、飲食店等の営業活動の縮小等の影響を受け、経済活動の停滞が見込まれるため、当社の2021年3月期の売上高の見積もりに際して、2020年4月における状況が6ヵ月間継続するとの前提を採用いたしました。
ただし、その前提については各自治体による外出自粛要請の解除の動向や経済活動の回復ペースなど不確実性が高く、実際の結果が見積りと異なる場合があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、各種政策の効果もあり雇用や所得環境は改善が続いた一方、海外経済の不透明感から輸出や生産に弱さがみられるなど、力強さに欠ける状況となりました。さらに、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で経済活動は急速に落ち込んでいくなど、先行きは不透明な状況となりました。
当水産流通業界におきましては、国際的な水産物需要が高まった影響もあり、仕入れコストは上昇が続くなか、漁獲量の減少や暖冬の影響などもあり国内での荷動きは伸び悩みました。また、第4四半期にかけて発生した新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で内食需要は伸びているものの、外食需要は大きく減少するなど、厳しい経営環境となりました。
このような状況のもと、当社グループでは、安全・安心な水産物を安定供給するという社会的使命を果たすべく、産地出荷者とのネットワークの強化や海外との取引強化等に努めてまいりました。
当連結会計年度の業績は、売上高は1,250億56百万円(前期比2.8%減)の減収となりましたが、利益面では、売上総利益率の向上により販売費及び一般管理費の増加分を吸収し、営業利益は2億72百万円(前期比13.1%増)、経常利益は3億94百万円(前期比2.7%増)と増益を確保しました。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、今後の業績動向等を勘案し、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、繰延税金資産を取崩すこととし、1億11百万円の法人税等調整額を計上いたしました。そのため、親会社株主に帰属する当期純利益は1億68百万円となり、前連結会計年度は特別利益として固定資産売却益を計上するなどしたため、前期比58.7%減となりました。
各セグメントの業績は次のとおりであります。
(水産物販売事業)
水産物販売事業は、海外への販売は順調に推移したものの、天候不順等による不安定な漁獲状況や主力商材として期待していたサンマ等の青魚の不漁などの影響により国内の販売が伸び悩みましたが、第3四半期以降に売上総利益率が改善し利益面では堅調でありました。第4四半期後半には新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を受け、高価格帯の商品を中心に売上が急減し、通期の売上高は1,248億70百万円(前期比2.8%減)となりましたが、売上総利益は69億58百万円(前期比2.4%増)を確保することができ、セグメント利益は4億54百万円(前期比9.0%増)となりました。
(冷蔵倉庫等事業)
冷蔵倉庫等事業では、売上高は2億43百万円(前期比4.9%減)となりました。経費の削減に努めたものの、セグメント利益は6百万円(前期比20.3%減)となりました。
b.財政状態の概要
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は147億88百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億59百万円減少しました。これは主に商品及び製品が5億33百万円増加した一方で、現金及び預金が7億11百万円、受取手形及び売掛金が16億44百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は51億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ79百万円減少しました。これは主に建物及び構築物が1億25百万円増加した一方で、投資有価証券が2億92百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、総資産は199億63百万円となり、前連結会計年度末に比べ18億39百万円減少しました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は93億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億60百万円減少しました。これは主に支払手形及び買掛金が17億90百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は37億56百万円となり、前連結会計年度末に比べ97百万円増加しました。これは主に退職給付に係る負債が54百万円増加したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は131億31百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億63百万円減少しました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は68億31百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億75百万円減少しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益を1億68百万円計上したこと等により利益剰余金が85百万円増加した一方で、その他有価証券評価差額金が2億13百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、自己資本比率は34.2%(前連結会計年度末は32.1%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、29億45百万円(前連結会計年度末比7億11百万円減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は2億70百万円(前連結会計年度は11億82百万円の収入)となりました。支出となった要因は、前連結会計年度末が銀行休業日であったため、期末日が約定日の売上債権・仕入債務の決済が当連結会計年度の期首になったためであります。なお、当社の2019年4月1日付の売上債権の回収額は9億73百万円、仕入債務の支払額は15億50百万円であります。また、科目別の増減額は主に、税金等調整前当期純利益を3億87百万円計上し、資産の部で売上債権が17億11百万円減少した一方で、たな卸資産が5億33百万円増加し、負債の部で仕入債務が17億78百万円減少したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は3億51百万円(前連結会計年度は3億61百万円の収入)となりました。これは主に有形固定資産の取得により2億20百万円支出したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は90百万円(前連結会計年度は3億24百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払いにより81百万円支出したこと等によるものであります。
また、キャッシュ・フローの指標のトレンドは以下のとおりであります。
(キャッシュ・フローの指標)
| 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 29.0 | 31.2 | 31.4 | 32.1 | 34.2 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 15.1 | 16.2 | 17.5 | 15.0 | 14.4 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 7.2 | 5.5 | 5.8 | 2.3 | - |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 11.6 | 22.5 | 21.2 | 50.3 | - |
(注) 自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※2020年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては、営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
③仕入及び販売の実績
a.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 水産物販売事業(百万円) | 117,463 | 97.6 |
| 冷蔵倉庫等事業(百万円) | - | - |
| 合計(百万円) | 117,463 | 97.6 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 水産物販売事業(百万円) | 124,870 | 97.2 |
| 冷蔵倉庫等事業(百万円) | 243 | 95.1 |
| 合計(百万円) | 125,114 | 97.2 |
(注)1.セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する記述は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
当連結会計年度の経営成績は、売上高については1,250億56百万円(前期比2.8%減)となりました。当社グループにとって経営成績に重要な影響を与える生鮮水産物の国内販売の状況は、近年、天然魚の不安定な漁獲状況が続き、当社グループの課題のひとつとなっております。特に主力商材であるサンマ、秋サケ、イカなどの記録的な不漁により売上は減少しました。このように天然魚の確保が難しくなることは今後も予想されます。産地とのネットワークの強化や新規仕入先の開拓、また、養殖魚の安定した調達等に取り組み、幅広く安定した集荷が可能になるよう調達力の強化に一層注力してまいります。
また、3月には新型コロナウイルス感染拡大により高価格帯の商品を中心に売上が急減いたしました。その後も感染拡大防止による外出等の自粛要請は解除されつつも、消費の回復については先の見通せない不透明な状況です。中央卸売市場は、いかなる環境下でも食の安定供給を果たすべく食品流通の中核を担っております。新型コロナウイルスによりマーケットは大きく変化しつつありますが、当社グループの水産物の安定した調達と供給の使命は変わらないと認識しております。
海外向けの販売については、一時期サバ等が水揚げ不足となり商品の確保に苦戦しましたが、当連結会計年度を通しては堅調に推移しました。国内水産物の消費が減少しつつあるなか、海外向け販売は対照的に順調に増収を続けており、海外の需要増に対応し今後も経営資源を投入し海外での販売力強化に取り組んでまいります。
利益面では営業利益は2億72百万円(前期比13.1%増)、経常利益は3億94百万円(前期比2.7%増)と増益を確保しました。営業利益・経常利益増加の主たる要因は、売上総利益率の向上に伴う売上総利益の増加であり、特に第3四半期以降の利益率の回復が顕著で、物流費の増加を主たる要因とする販売費及び一般管理費の増加を吸収することができました。
当社グループでは、成長性と収益性を確保するという観点から、企業収益の基本的な指標となる「売上高」及び「経常利益」を収益性判断の重要な指標として位置づけております。当社グループが目指す2022年3月期の数値目標(連結ベース)は、売上高1,350億円(注)、経常利益7億円でありますが、当連結会計年度の業績は上記のとおり順調さを欠いており、3か年計画の初年度の数値としては不十分な数値と認識しており、2年目以降、改めて目標の達成に取り組んでまいります。ただし、新型コロナウイルス感染拡大の影響が長期化するなど、計画の前提条件が大きく変化したと判断した場合には、中期経営計画の目標数値を見直す可能性があります。
(注)現行会計基準による目標売上高であります。2022年3月期には「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)を適用予定であります。
(財政状態)
当連結会計年度末の財政状態は、資産合計が199億63百万円(前年同期比18億39百万円減)、負債合計については、131億31百万円(前年同期比16億63百万円減)とともに大幅な減少となりました。これは前連結会計年度末が銀行休業日であったことにより、「受取手形及び売掛金」「支払手形及び買掛金」が未決済のまま当連結会計年度期首に繰り越したことが原因であり、資産・負債ともに当連結会計年度末の残高が標準的な水準であります。
その他の増減については、「現金及び預金」の7億11百万円の減少については、当連結会計年度期首の「支払手形及び買掛金」決済のために前連結会計年度末から繰り越された資金であり、「商品及び製品」の5億33百万円の増加については、海外販売向け(販売契約済)の増加が7億58百万円であり、国内販売向けは減少しております。
(セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討の内容)
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討については、当社グループの報告セグメントにおける水産物販売事業の比率が極めて高いため、上記の事業全体に係る記載内容と概ね同一と考えられます。よって、セグメントごとの記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは2億70百万円の支出(前連結会計年度は11億82百万円の収入)となりました。これは≪①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(財政状態)≫において記載したとおり前連結会計年度末が銀行休業日であったことによるものであり、実質的な意味での営業活動によるキャッシュ・フローの支出ではないと認識しております。
また、投資活動によるキャッシュ・フローの支出は主に賃貸用不動産の建設によるものであります。2019年10月より賃貸を開始しており、営業外収益に寄与しております。
(資本の財源及び資金の流動性)
当連結会計年度末の資金調達の総額は27億円(前年同期比0百万円減)となりました。これらの内訳は、流動負債に短期借入金14億50百万円(前年同期比84百万円減)、1年内返済予定の長期借入金2億50百万円(前年同期比84百万円増)、固定負債に長期借入金5億円、社債5億円(ともに前年同期と同額)となっております。資金調達の総額に占める流動・固定の比率は資産のバランスに見合った長期資金を調達する方針としております。
2021年3月期の資金支出については、営業設備への資本的支出を見込んでおりますが、自己資金での取得を予定しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されており、重要な会計方針につきましては、≪第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項≫ に記載しているとおりであります。この連結財務諸表の作成にあたっては、会計基準の範囲内で一定の見積りがなされ、引当金の計上等の数値に反映されております。これらの見積りについては、必要に応じて見直しを行っておりますが、不確実性があるため、実際の結果が見積りと異なる場合があります。
なお、当連結会計年度の繰延税金資産の計上(連結貸借対照表上では繰延税金負債に含む)における将来の課税所得の見積もりにおいて、新型コロナウイルス感染拡大の防止に向けた各自治体による外出自粛要請に伴う百貨店、宿泊施設、飲食店等の営業活動の縮小等の影響を受け、経済活動の停滞が見込まれるため、当社の2021年3月期の売上高の見積もりに際して、2020年4月における状況が6ヵ月間継続するとの前提を採用いたしました。
ただし、その前提については各自治体による外出自粛要請の解除の動向や経済活動の回復ペースなど不確実性が高く、実際の結果が見積りと異なる場合があります。