四半期報告書-第39期第3四半期(令和1年10月1日-令和1年12月31日)

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2020/02/14 10:12
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38項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界の経済環境は、長期化する米中間の貿易摩擦や中国経済の減速、英国のEU離脱交渉の難航等により、一段と景況に不透明感が強まってきております。
我が国の経済は雇用所得の改善が底堅く推移する一方、期後半での消費税率引上げに対する消費マインドへの影響、企業収益並びに輸出の伸び悩み等、景気は総じて緩やかな回復基調にとどまりました。
当社グループを取巻く関連業界は、自動車関連においてはEV、電装化、軽量化といったトレンドの多角化が進行しておりますが、米中間の貿易摩擦の長期化による海外経済の減速を受け需要は全般的に減少いたしました。また、半導体・電子部品関連では、IoT、AI等におけるデータ量の増加や自動車の電装化進行による業界を横断した市場の拡大傾向は続くものの、スマートフォン並びに半導体製造装置向け需要は低調でありました。
このような経済環境のもと、当社グループにおいては、金属加工分野における製造子会社の業績が連結業績に貢献したものの、商社流通における電子材料、自動車関連部材を中心とした取扱い並びに装置材料事業における出荷が伸び悩み、売上高は前年同期に比べ減少いたしました。利益面においては持分法による持分法投資利益や当社グループ会社におけるメキシコ事業再構築の一環として現地合弁事業を解消したことに伴う関係会社株式売却益を特別利益に計上した一方で、上記減収要因の他、レアメタルの一部の在庫においてたな卸資産評価損を計上したこと等により、営業利益、経常利益、及び親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期に比べ減益となりました。
この結果、当第3四半期連結累計期間における連結経営成績は、売上高175,574百万円(前年同期比10.3%減少)、営業利益4,048百万円(同18.1%減少)、経常利益4,335百万円(同14.0%減少)、親会社株主に帰属する四半期純利益3,253百万円(同9.9%減少)となりました。
当第3四半期連結累計期間におけるセグメントの業績は次のとおりであります。また、各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおります。
・商社流通-電子機能材事業
スマートフォン・タブレット端末向け部材は、需要の停滞が継続し、取扱いは前年同期に比べ微増にとどまりました。また、二次電池関連部材並びに環境関連部材の需要は底堅く推移し、チタン・ニッケル製品も欧州向け輸出取引を中心に前年同期に比べ増加しました。一方、レアメタル・レアアースについては、価格相場の下落、需要の停滞により取扱いは低迷いたしました。
なお、一部のレアメタルの在庫に対してたな卸資産評価損の計上を余儀なくされたことにより、セグメント利益は大きく減少いたしました。
この結果、当セグメントにおける売上高は54,957百万円(前年同期比17.6%減少)、セグメント利益は136百万円(同78.5%減少)となりました。
・商社流通-アルミ銅事業
製品分野においては、AI・IoTの普及や自動車の電装化・軽量化に伴い非鉄関連需要の増加トレンドに変化はないものの、長引く米中貿易摩擦による中国の景気後退により半導体関連及び自動車関連部材の荷動きは引続き低調に推移いたしました。また空調機器関連部材の取り扱いも天候不順の影響により前年同期に比べ減少いたしました。
原料分野においては、当第3四半期連結累計期間におけるアルミ・銅等の非鉄相場の低迷と景況感の悪化により、主力のアルミ再生塊、黄銅棒の取扱いが減少いたしました。
この結果、当セグメントにおける売上高は90,537百万円(同11.4%減少)、セグメント利益は607百万円(同31.2%減少)となりました。
・製造-装置材料事業
めっき材料においては中国経済の減速による需要減少と市況下落の影響により、北米、中国の両拠点は共に出荷が前年同期に比べ減少いたしました。またブレーキ摩擦材向けカシュー樹脂製品は需要がやや弱含むものの収益は計画通りに推移いたしましたが、当第3四半期連結累計期間より連結収益に取込んだ株式会社富士カーボン製造所の小型モーター向けカーボンブラシについては国内外の自動車関連の需要減少により、国内並びに海外法人は共に収益が当初の計画を下回りました。非破壊検査装置及びマーキング装置分野においては、国内の装置需要は堅調でしたが、海外法人において主要顧客向け探傷剤等消耗品の出荷が前年同期に比べ減少いたしました。
この結果、当セグメントにおける売上高は18,859百万円(同19.4%増加)、セグメント利益は233百万円(同54.7%減少)となりました。
・製造-金属加工事業
半導体実装装置向け研削加工部品は実装装置需要が堅調に推移し、出荷は前年同期を上回りました。一方、精密切削加工部品は半導体製造装置需要の減少により前年同期に比べ減少いたしました。自動車向け金属精密プレス部品は、新規受注並びに試作品を中心とした出荷が前年同期に比べ増加いたしました。なお利益面では、持分法適用関連会社の持分法による持分法投資利益を計上し、セグメント利益は前年同期に比べ増益となりました。
この結果、当セグメントにおける売上高は16,733百万円(同4.9%増加)、セグメント利益は3,342百万円(同9.9%増加)となりました。
・財政状態に関する説明
①財政状態
a.流動資産
当第3四半期連結会計期間末における流動資産は100,618百万円であり、前連結会計年度末比3,611百万円の減少となりました。主な内訳は、受取手形及び売掛金の減少2,475百万円、たな卸資産の減少2,322百万円、並びに現金及び預金の増加2,449百万円であります。
b.固定資産
当第3四半期連結会計期間末における固定資産は40,153百万円であり、前連結会計年度末比532百万円の増加となりました。主な内訳は、有形固定資産の増加1,596百万円、のれんを含む無形固定資産の償却による減少858百万円、及び投資その他の資産の減少206百万円であります。
c.流動負債
当第3四半期連結会計期間末における流動負債は70,186百万円であり、前連結会計年度末比4,736百万円の減少となりました。主な内訳は支払手形及び買掛金の減少4,027百万円、短期借入金の増加534百万円、及び1年内返済予定の長期借入金の減少919百万円であります。
d.固定負債
当第3四半期連結会計期間末における固定負債は28,992百万円であり、前連結会計年度末比262百万円の減少となりました。主な内訳は社債の減少149百万円、及び長期借入金の減少92百万円であります。
e.純資産
当第3四半期連結会計期間末における純資産は41,594百万円であり、前連結会計年度末比1,920百万円の増加となりました。主な内訳は利益剰余金の増加2,168百万円、その他有価証券評価差額金の増加860百万円、及び為替換算調整勘定の減少933百万円であります。
②経営成績
a.売上高
売上高は製造セグメントで増収を確保したものの、商社流通セグメントでの減収が響き、グループ全体では減収となりました。取扱品並びに製品別でみると、商社流通では、銅スクラップ、電池用鉛地金、車載並びにスマートフォン・タブレット端末向け電池・電子材料、チタン展伸材の輸出取引が前年同期に比べて増加いたしましたが、アルミ圧延品、伸銅品、アルミ再生塊等の非鉄原料の取扱いは減少いたしました。
製造では半導体実装装置向け精密研削加工部品、及び金属精密プレス部品が前年同期に比べ増加した他、当第3四半期連結累計期間より連結収益に取込んだ株式会社富士カーボン製造所の小型モーター向けカーボンブラシ、並びに2019年1月より連結収益に取込んだ東北化工株式会社のブレーキ摩擦材向けカシュー樹脂製品及び電波吸収体が連結業績に寄与いたしました。一方、めっき材料、半導体製造装置向け精密切削加工部品、非破壊検査装置並びにマーキング装置の出荷は前年同期に比べ減少いたしました。
この結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は、前年同期比10.3%減少の175,574百万円となりました。
b.売上総利益
商社流通セグメントにおける減収に伴う減益の他、レアメタルの一部在庫においてたな卸資産評価損を計上したことにより、当第3四半期連結累計期間における売上総利益は前年同期比5.4%減少の13,956百万円となりました。
c.販売費及び一般管理費
製造子会社2社を連結子会社化したことにより、当第3四半期連結累計期間における販売費及び一般管理費は前年同期比1.1%増加の9,907百万円となりました。
d.営業利益
上記の結果、当第3四半期連結累計期間における営業利益は前年同期比18.1%減少の4,048百万円となりました。
e.営業外収益、営業外費用
受取配当金の増加、持分法による持分法投資利益の増加及び為替差損の減少等により、営業外収支(営業外収益-営業外費用)は286百万円の収入超となりました(前年同期は92百万円の収入超)。
f.経常利益
上記の結果、当第3四半期連結累計期間における経常利益は前年同期比14.0%減少の4,335百万円となりました。
g.特別利益、特別損失
当社グループ会社におけるメキシコ事業再構築の一環として現地合弁事業を解消したことに伴う関係会社株式売却益を含む特別利益476百万円を計上する一方、固定資産除却損等の特別損失35百万円を計上いたしました。
h.親会社株主に帰属する四半期純利益
税金等調整前四半期純利益4,776百万円から、法人税等1,509百万円、連結子会社10社における非支配株主に帰属する四半期純利益13百万円を差引き、当第3四半期連結累計期間における親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比9.9%減少の3,253百万円となりました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3)研究開発活動
該当事項はありません。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
(経営成績に重要な影響を与える要因について)
当社グループをとりまく事業環境は、米中貿易摩擦の長期化、中国における新型コロナウイルスの感染拡大による中国経済並びに世界的なサプライチェーンへの影響が見込まれ、また国内経済については企業収益、雇用環境の改善等は底堅く推移するものの2019年10月の消費税率改定に伴う消費マインドの影響や海外経済の不透明さから輸出は低調に推移するものと見込まれます。このような環境において、当社グループにおいては自動車の電装化、EVや5Gの運用本格化に伴い、製造セグメントにおける金属加工、商社流通の電子機能材において取扱いの増加が見込まれますが、商社流通における非鉄原料、レアメタル・レアアースの取扱いは米中貿易摩擦の長期化と市況下落の影響により低調に推移するものと予想されます。
(当社グループの経営戦略の現状と見通し)
当社グループは中期経営計画に掲げる新ビジョン「商社機能と製造業を融合する総合企業」を目指し、連結ベースでの企業価値向上と持続的成長の実現に向けて以下の施策を推進しております。
・営業収益力の強化
①グループ企業間シナジー
商社機能とグループ内製造業とのシナジー、並びにグループ内製造業間のシナジーにより営業収益力の飛躍的なアップを目指します。
②電子材料分野
高成長ビジネスとして位置づける電子材料分野(結晶材料、金属粉末、液晶・電池材料、半導体関連素材、機能化学品等)、及びレアメタル・レアアースを取扱う電子・機能材事業のグローバル市場での強化を図っており、原料(レアメタル・レアアース)から製品(電子・機能材)までを網羅する一大勢力を築き、強固な収益体制を目指します。
③環境対応関連分野
太陽電池、燃料電池、エコカー、及び環境対応ディーゼル等の各種素材、並びに省エネとして脚光を浴びるLED用素材の取扱いを拡大いたします。また当社連結子会社における非鉄金属スクラップの国内ヤードオペレーションに加え、レアメタル・レアアースのリサイクル事業をグローバルに展開いたします。
④海外事業展開
急成長する新興国を中心とした海外需要を取り込むべく、引続き海外ネットワークの整備・拡充を進めており、当社グループにおける海外ネットワークは12法人15拠点に拡大しております。今後はさらにインド、インドネシア、及び中南米等へ新たな拠点設立を計画し、海外取引の強化を推進いたします。
・投資案件の推進
①M&A
業容拡大の柱として、国内外におけるM&Aを積極的に推進しております。M&Aは短期間での連結利益獲得と当社グループとのシナジーによる新たな商流の創出を実現する当社グループの最重要施策であります。当社は現在、「商社機能と製造業を融合する総合企業」を目指すべく、製造業を中心としたM&Aを推進しており、ニッチでありながら優れた技術力を持つ製造業を連結子会社化するとともに当社グループ内にて再編を行い、当社の営業力とグローバルネットワークをフルに活用した新たな商流の開拓を進めてまいります。なお、2019年2月4日に株式会社富士カーボン製造所の全株式を取得し連結子会社化いたしました。また、同年7月1日に当社の連結子会社である株式会社富士プレスのメキシコ合弁事業の再構築の一環として、合弁契約の解消と事業資産譲受を実行し、新たに当該連結子会社と当社の合弁事業会社として設立したFUJI ALCONIX Mexico S.A.de C.V.が事業を開始いたしました。同社は引続きメキシコを拠点として北米並びに中南米に向けて事業拡大を目指します。当社は引続き製造業を中心としたM&Aにより事業分野の拡充を進め、安定収益力の強化を目指してまいります。
②事業投資
当社は、新たな商流の創出、資源確保を目的として国内外事業への投融資を行っており、今後も金属・化学品分野を中心とする事業投資並びに合弁事業設立を推進いたします。またレアメタル・レアアース等の鉱山・製錬事業への投資による資源確保を目指してまいります。
(5)経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めておりますが、当社グループを取り巻く事業環境を鑑みますと、メーカー間での事業統合を含めた合従連衡、国内生産拠点の海外移転に伴う製造業の空洞化並びに輸出の低迷、中国をはじめとする資源ナショナリズムの進行、非鉄金属の中で代替商品の開発等が予想を超えるスピードで進むこと等の要因により当社グループが収益機会を逸することが懸念されます。これらの問題に対応するため、当社グループは高い専門性を持つ人材の育成に努めるとともに常にアンテナを高くして顧客ニーズを先取りし「新たな素材へ」「新たな市場へ」「新たなサービスへ」「新たな分野へ」をモットーに挑戦し続けることで、当社グループのプレゼンスを向上できるものと確信しております。

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