有価証券報告書-第30期(平成29年6月1日-平成30年5月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、平成29年6月22日開催の取締役会において、As-meエステール株式会社及びAEフードアンドダイナー株式会社(平成29年8月1日にヴィレッジヴァンガードプレース株式会社へ商号変更)と業務提携契約を締結、AEフードアンドダイナー株式会社に当社のフード事業を会社分割する決議を行い、同日付で吸収分割契約を締結しました。吸収分割の効力発生日は平成29年8月1日としており、平成29年8月1日付けにて吸収分割を実施しております。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(平成29年6月1日~平成30年5月31日)におけるわが国経済は、政府による経済政策は継続され、緩やかに景気が回復基調であるものの、日本経済とつながりのある海外諸国における不安定な情勢から、今後も企業業績への影響が注視されております。
小売業界におきましては、消費の下支えとなる訪日観光客は、依然として増加基調ではありますが、消費に至っては商品購入における消費単価は低下、観光地訪問などのサービス消費へ向かう傾向がより強く表れてきております。国内の個人消費につきましては雇用環境の改善がみられるものの、賃金の伸び悩みや社会保険料等の負担増加により、将来不安等を背景とした節約志向・選別消費の傾向は今後も継続していく状況であります。
このような状況の下、当社グループは、お客様の期待に応え、選ばれる店舗をめざし、店舗ごとにワクワクする独創的な空間を創出する専門店集団として、「モノ」だけではなく「コト」も提供することにより、お客様が「新しい発見」や「買い物の楽しさ」を実感できる事業活動を継続して行ってまいりました。店舗運営においては新しいタイプの売り場づくり、POSを活用した商品施策を引き続き行っております。また、店舗集客を目的とした情報発信源として各種催事やイベントの開催、魅力ある店舗作りのコンテストを実施するなど、店舗運営におけるサポート体制の強化を図りつつ、販売費及び一般管理費の削減にも取り組んでまいりました。
店舗出店につきましては、インショップへの出店を中心に直営店11店を新規出店し、直営店17店、FC店2店を閉鎖しました。また、当社フード事業21店舗を連結対象外会社へ会社分割したことにより、当社グループの当連結会計年度末の店舗数は、直営店350店、FC店8店の合計358店となりました。
このような事業活動の結果、当連結会計年度の売上高につきましては、客単価及び購買客数は、対前年度とおおよそ横ばいとなっておりますが、フード事業の会社分割及び退店による店舗数の減少の影響により、34,186百万円と前連結会計年度と比べ1,494百万円の減収(4.2%減)となりました。売上総利益につきましては、仕入のコントロール、アウトレット店舗での在庫の消化を継続的に取り組んだものの、売上の減少が影響し12,984百万円と1,061百万円減少(7.6%減)いたしましたが、販売費及び一般管理費については削減及び効率化に取組んだことにより、営業利益は371百万円と前連結会計年度と比べ156百万円の増益(72.6%増)となりました。経常利益につきましても、営業利益の増益に伴い、339百万円と243百万円の増収(255.1%増)となりました。また、売上の減少に起因する店舗損益の悪化による固定資産の減損損失を特別損失として計上しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は227百万円(前連結会計年度は618百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績等につきましては、以下のとおりであります。
(イ)㈱ヴィレッジヴァンガードコーポレーション
㈱ヴィレッジヴァンガードコーポレーションは、お客様に買い物を楽しんでいただくため、独創的なワ
ン・アンド・オンリーの空間の創造を目指しております。
各店舗では、書籍・SPICE(雑貨類)及びニューメディア(CD・DVD類)、食品、アパレル等の商材を融合させ、店舗独自の「提案」を展開しております。
主な業態店舗としては、「遊べる本屋」をコンセプトにした「ヴィレッジヴァンガード」、大人も楽しめる空間を演出したライフスタイルショップ「new style」、アウトレット業態「Vintage Vanguard」等を運営しております。
当連結会計年度の業績につきましては、売上高は33,466百万円と前連結会計年度と比べ1,222百万円の減収(3.5%減)となりました。売上総利益につきましては、仕入のコントロール、アウトレット店舗での在庫の消化に継続的に取り組んだものの、売上の減少が影響し12,716百万円と830百万円減少(6.1%減)いたしました。売上総利益は減少したものの、販売費及び一般管理費については削減及び効率化に取組んだことにより、営業利益は452百万円と前連結会計年度と比べ181百万円の増益(66.7%増)となりました。店舗数につきましては直営店11店の新規出店、直営店17店、FC店2店の閉鎖をし、当連結会計年度末の店舗数は直営店350店、FC店8店の合計358店となりました。
(ロ)その他
株式会社Village Vanguard Webbedは日本国内でオンラインでの書籍・SPICE及びニューメディアの販売を行っております。取扱商品といたしましては、社外のクリエイターが作成した商品、アーティストとのコラボ商品などを多く取り扱い、画一的でなく、面白味のある商品を多数取り扱っております。
また、当社グループには海外事業といたしまして、海外子会社が3社ありますが、比利缇卡(上海)商贸有限公司につきましては、平成28年3月末をもって店舗を閉店、Village Vanguard(Hong Kong)Limitedにつきましても平成28年6月末をもって店舗を閉店、TITICACA HONGKONG LIMITEDにつきましても平成29年6月末をもって店舗を閉店いたしております。今後、順次、会社清算へ向けた手続を進めていく予定であります。
子会社(株式会社Village Vanguard Webbed及び海外子会社3社)の当連結会計年度の業績につきましては、売上高は839百万円と前連結会計年度と比べ234百万円の減収(21.8%減)となりました。営業損失は84百万円(前連結会計年度は70百万円の営業損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2,030百万円増加し、当連結会計年度末には4,759百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は1,198百万円(前連結会計年度は781百万円の収入)となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益403百万円、減価償却費404百万円、仕入債務の増加額357百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は349百万円(前連結会計年度は3,422百万円の支出)となりました。
これは、主に有形固定資産の取得による支出87百万円、無形固定資産の取得による支出143百万円があったものの、事業分離による収入647百万円があったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は484百万円(前連結会計年度は1,379百万円の収入)となりました。
これは、主に長期借入金の返済による支出が3,932百万円があったものの、長期借入れによる収入3,470百万円、株式の発行による収入1,584百万円があったためであります。
③仕入及び販売の状況
(イ)仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| ㈱ヴィレッジヴァンガードコーポレーション | 20,822 | △0.9 |
| その他 | 415 | △37.2 |
| 合計 | 21,237 | △2.0 |
(注)1 金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(ロ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(百万円) | 前年同期比(%) |
| ㈱ヴィレッジヴァンガードコーポレーション | 33,410 | △3.7 |
| その他 | 775 | △21.8 |
| 合計 | 34,186 | △4.2 |
(注)1 金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま
す。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。
②経営成績の分析
経営成績の状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
③財政状態の分析
資産、負債及び純資産の状況
(イ)資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて9.4%増加し、22,515百万円となりました。これは、現金及び預金が2,030百万円増加したことなどによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて12.7%減少し、3,768百万円となりました。これは、建物及び構築物が351百万円、差入保証金が158百万円減少したことなどによるものです。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて5.6%増加し、26,283百万円となりました。
(ロ)負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて0.8%増加し、9,220百万円となりました。これは、短期借入金が148百万円、1年内返済予定の長期借入金が144百万円減少いたしましたが、買掛金が323百万円増加したことなどによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて5.0%減少し、8,374百万円となりました。これは、長期借入金が360百万円減少したことなどによるものです。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて2.0%減少し、17,594百万円となりました。
(ハ)純資産
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,746百万円増加し、8,689百万円となりました。これは、資本金が54百万円、資本剰余金が1,554百万円、利益剰余金が119百万円増加したことなどによるものです。
④キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
⑤資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、店舗で販売するための商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、主に店舗に関わる設備投資等であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当事業年度末における有利子負債の残高は10,247百万円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は4,759百万円となっております。