四半期報告書-第31期第1四半期(平成30年6月1日-平成30年8月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢の改善が続き、緩やかな回復基調で推移しました。一方で米中貿易摩擦への懸念等、海外経済の不確実性の高まりにより先行き不透明な状況となりました。
こうした状況のもと、国内の2018年1月から2018年6月のビジネス向け新品パソコン出荷台数は、前年同期比でプラス14.5%(※)となり、ようやく回復基調となりました。また、2018年度以降は、2020年1月のWindows 7サポート終了に対応するため、法人市場を中心にパソコンの入れ替え需要が徐々に発生し、成長が続くと予想されています。
(※出典:MM総研)
ただし、新たな機器が導入されてから使用済み情報機器が排出されるまでにはタイムラグがあるため、企業等からの使用済み情報機器の排出台数は本格的な回復には至っておりません。
このような事業環境において、当社は、当期を初年度とする中期経営計画「SHIFT2021」に基づき、収益の変動が大きなフロー中心から、外部環境の影響が小さく、持続的成長が可能なストック中心の収益・事業構造へ転換を引き続き進めております。
具体的には、IT機器のライフサイクルの終わりの部分、すなわち使用済みパソコンの引取回収・販売に依拠していた収益構造を見直し、中長期レンタルやITサービスにより、新規導入、運用管理、排出までのライフサイクル全般をワンストップで支援するLCMサービス(※)を中心とする事業構造への転換です。
※LCM:ライフサイクルマネジメント
IT機器の導入、運用・管理、使用後の機器の排出を管理する仕組み
この事業構造改革に向けて人員・設備・IT化への先行投資、新ビジネス開発投資、各種プロモーション等を積極的に実施いたしました。また、LCMサービス受注の拡大、案件受注の選別による収益管理の強化、並びに前年度以前に実施した「小売りからサービスへ」「フローからストックへ」を目的とした選択と集中の諸施策(新・東京テクニカルセンターによる付加価値・生産性の向上、一部支店及び全店舗の廃止等によるコスト削減等)が効果を発揮いたしました。業績面としては、前期下半期に実施した全店舗廃止及び、使用済みパソコンの仕入れ減少の影響から、連結売上高は減収となりましたが、最も重要な経営課題であるストック収益に該当する売上・利益の拡大(LCM事業が該当)及び、フロー収益の利益向上(リマーケティング事業が該当)が進展いたしました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高940,647千円(前年同四半期比15.5%減)、営業利益39,837千円(前年同四半期比371.9%増)、経常利益39,614千円(前年同四半期比422.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益23,751千円(前年同四半期比943.8%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
なお、当第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分方法、売上高及び利益又は損失の算定方法を変更しており、以下の前年同期比較につきましては、前年同期の数値を変更後のセグメントの区分方法及び算定方法により作成した数値で比較しております。詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(ゼグメント情報等)」をご参照ください。
①LCM事業
IT機器のLCMサービスを提供しております。
IT機器の導入・運用フェーズにおいては、IT機器のレンタルとヘルプデスクや運用管理等のITサービス及び、通信・セキュリティ・ネットワークインフラ構築サービスを提供し、使用済み機器の処分フェーズにおいては、引取回収・データ消去サービスを提供しております。
このLCMサービスは、ストック型の収益構造への転換のための重要施策と位置付け、積極投資を行っております。
2020年1月のWindows 7サポート終了を控え、ビジネス向け市場でWindows 10への入れ替え計画が進むと共に一部で実導入も始まりつつあります。また、企業のセキュリティ意識の高まり、働き方改革や人材確保難等の社会・経済情勢、通信・ネットワーク等の技術進化を背景としたモバイルワーク拡大の動きが広がりつつあります。
こういった市場拡大をキャッチアップするため、IT機器の導入・運用については、中長期レンタルはもとより、各企業におけるIT機器導入時や運用時の作業に関するアウトソーシングニーズを発掘し、キッティングや保守・運用等の役務系ITサービス拡大に向けての積極的な営業を実施し、売上高が拡大いたしました。また、使用済みIT機器の引取回収・データ消去については、収益性重視での案件受注及び、新・東京テクニカルセンターの高いセキュリティに対する顧客評価、継続した生産性の向上効果等により、使用済みIT機器の入荷台数は減少するも、収益性は大幅に向上いたしました。
一方、先行投資をさらに積極化し、生産性向上とセキュリティ強化への設備投資、収益性向上のためのレンタル用資産の在庫入れ替え、イベント出展等広告宣伝の強化、技術系人材のさらなる拡充などを実施いたしました。
この結果、売上高573,244千円(前年同四半期比7.5%増)、セグメント利益73,407千円(前年同四半期比89.5%増)となりました。
②リマーケティング事業
主にLCMサービスにより回収した使用済み機器をテクニカルセンターで製品化し、リユース品として販売しております。また、再利用不可の機器については分解して素材化し、リサイクル業者へ販売することで企業の廃棄物削減を促進しております。
業績面では、使用済みパソコンの入荷台数の減少、店舗の閉鎖等により売上高は前年比で減少いたしましたが、最新設備を備えた東京テクニカルセンター設置による継続した生産性向上、店舗の閉鎖等によるコスト削減、並びに在庫の圧縮による回転率の向上などの諸施策の効果により、収益性が向上いたしました。
この結果、売上高428,412千円(前年同四半期比37.4%減)、セグメント利益63,156千円(前年同四半期比6.5%増)となりました。
③コミュニケーション・デバイス事業
前連結会計年度に買収・完全子会社化し2018年2月末から連結の範囲に含めている株式会社ケンネットが該当します。株式会社ケンネットは、観光業界を中心にイヤホンガイド(※)の製造販売・保守サービスを展開しており、観光需要の高まりを受けて前年同四半期比で販売及びレンタル数量は共に拡大いたしました。
※イヤホンガイド
送信機と複数の受信機からなる、手のひらサイズの音声ガイド用機器。観光地ガイドを中心に、国際会議での通訳、騒音の多い工場見学、大きな声を出せない美術館や博物館等、各種ガイド用途で利用されており、株式会社ケンネットが90%以上の国内シェアを有しております。
この結果、売上高70,091千円、セグメント利益2,151千円となりました。
なお、観光需要には季節的変動があり、株式会社ケンネットの業績もその影響を受けるため、売上高は、当社グループの第2四半期・第4四半期会計期間に大きくなり、第1四半期・第3四半期会計期間は比較的小さくなる傾向にあります。
④その他事業
その他事業は、2017年6月に当社の完全子会社として設立したM&A仲介・アドバイザリ事業を行う株式会社エムエーピーが該当します。
当第1四半期連結累計期間においては、代理店網の拡充を進め、案件ストックが拡大したことで交渉中の案件数が増加いたしましたが、成約はありませんでした。
この結果、当事業の売上高はありませんでした(前年同四半期は売上高11,000千円)。また、セグメント損失8,943千円(前年同四半期はセグメント利益3,368千円)となりました。
(2) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、3,136,939千円(前連結会計年度末比374,715千円減)となりました。
この内、流動資産は1,509,882千円(前連結会計年度末比365,042千円減)となり、主に売掛金が25,929千円増加し、現金及び預金が358,897千円、商品が2,889千円それぞれ減少したことによります。
固定資産は1,627,056千円(前連結会計年度末比9,672千円減)となり、主にレンタル資産(純額)が11,747千円増加し、のれんが9,220千円、繰延税金資産(投資その他の資産その他)が13,161千円それぞれ減少したことによります。
負債は1,327,151千円(前連結会計年度末比294,968千円減)となりました。この内、流動負債は822,314千円(前連結会計年度末比204,286千円減)となり、主に賞与引当金が30,078千円増加し、買掛金が26,708千円、未払法人税等が102,118千円、未払費用(流動負債その他)が65,342千円それぞれ減少したことによります。
固定負債は504,836千円(前連結会計年度末比90,682千円減)となり、主に長期借入金が83,107千円減少したことによります。
純資産は1,809,787千円(前連結会計年度末比79,746千円減)となり、主に親会社株主に帰属する四半期純利益23,751千円の計上による増加と剰余金の配当103,497千円による減少であります。
また、当第1四半期連結会計期間末における自己資本比率は57.7%(前連結会計年度末は53.8%)で、1株当たり純資産額は349円53銭(前連結会計年度末は364円94銭)であります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において新たに発生した事業上及び財務上の対処すべき課題はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。