有価証券報告書-第33期(令和2年6月1日-令和3年5月31日)

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2021/08/30 15:00
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
まず、ITサブスクリプション事業の市場環境です。2020年度(2020年4月~2021年3月)のビジネス向け新品PCの出荷台数は、Windows 10 更新需要の反動減、コロナ禍によるPC入れ替え抑制により、GIGAスクール需要を除くと前年同期比マイナス32%(※1)となりました。
2021年度(2021年4月~2022年3月)は、国内法人の投資回復は見込まれますが、世界的な半導体不足の影響やコロナ禍収束時期等が見通せない状況から日本の出荷台数の予測は難しい状況にあります。
2022年以降は、半導体不足の収束傾向、2017年頃からWindows 10 対応で導入された多くのPCの更新需要や、Windows 11 への対応から、出荷台数が再拡大することが想定されます。
なお、新品PCの出荷動向は前述の通り不透明な状況ですが、ニューノーマルに対応したモバイルPCのニーズの高まりや、Windows 11への切替えが当社PCレンタルの事業機会の拡大になると想定しています。
(※1)出典:MM総研
ITAD事業の回収・データ消去市場については、今期はコロナ禍の影響、GIGAスクール需要を除いた法人向け新品PC出荷台数の減少により、使用済み情報機器の排出台数は減少いたしました。一方、データ消去は、企業の情報漏えい対策への取り組み強化を背景に需要は引き続き拡大が予想されます。また、データレスPCにおいても、ファームウェアやアプリケーション等何らかのデータが残存しているケースがあるため、当社のデータ消去サービスのニーズは高く、今後もこの傾向は続くと想定しております。
次に、情報機器のリユース・リサイクル市場です。使用済み情報機器の排出台数の減少により、リユース・リサイクルPCが品薄となり、今期に入って相場価格が上昇傾向となっております。しかしながら、元来、高い価値のリユース品は安定した国内流通市場が存在しますが、低い価値のリサイクル品については、バーゼル条約の規制強化等により有害物質を含むリサイクル品の輸出禁止が厳格運用され、特に、世界的な廃プラ問題や中国等の廃プラ輸入禁止により、プラスチックを多く含む情報機器の海外流通が難しい状況となっております。この結果、近い将来、リサイクル品は国内での適正処理に転換していく必要性が非常に高いものと想定しております。
なお、当社は、以前から、データ消去サービスを強化するとともに、リサイクル品については、販売先に対し、厳格な審査や定期監査を行う等、適正処理を推進しております。
コミュニケーション・デバイス事業のガイドレシーバー市場については、ガイドレシーバーの主な顧客は観光業界のため、コロナ禍により今もなお甚大な影響を受けており、厳しい状況が続いております。今後の回復もコロナ禍次第ですが、収束段階となれば需要は反転すると想定しております。
このような事業環境の変化に対応するため、2019年5月期を初年度とする中期経営計画「SHIFT 2021」(2018年6月~2021年5月)では、変動が大きなフロー収益中心から、持続的成長が可能なストック中心の収益・事業構造へ転換をさらに進めてまいりました
ITサブスクリプション事業(ストック収益に該当)では、情報機器レンタル拡大と運用保守・クラウド等のITサービス強化でストック収益の規模を拡大し、ITAD事業(フロー収益に該当)では、データ消去等のサービス力向上とリユース販売力強化により収益性を向上することで、経営の安定と持続的成長が可能な事業構造へ一層の転換を図ることを中期経営計画の目的としています。
中期計画「SHIFT 2021」の最終年度である2021年5月期は、コロナ禍による景況感の悪化や度重なる緊急事態宣言によるマイナスの影響を大きく受けつつも、さらなる構造改革、デジタル化による生産性向上の効果等から、中期計画の目的である「ストック拡大・フロー収益性向上」を着実に進展させることができ、その結果、計数計画も大幅に達成、収益性も向上いたしました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高5,224,412千円(前年同期比14.4%増)、営業利益767,788千円(前年同期比85.5%増)、経常利益763,673千円(前年同期比86.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益496,589千円(前年同期比71.6%増)と過去最高となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
ストック収益が大部分を占めるITサブスクリプション事業は、「SHIFT 2021」の最重要施策と位置付け、事業規模拡大へ向けた積極投資を行っております。
コロナ禍によるPC入れ替え投資の抑制、度重なる緊急事態宣言による商談の長期化により、中長期レンタルの新規受注ペースは計画比減少しましたが、前期の好調な受注によるストック積上げ、短期レンタル需要、クラウド等のITサービス受注拡大で業績は好調に推移いたしました。
新品PCは半導体不足を背景とした世界的な供給難の状態にありますが、当社はレンタル用の新品PCを順調に確保できており、現時点での影響はほとんどなく、今後のPC需要に対応できる当面の在庫確保もできております。この結果、収益拡大がレンタル資産やIT人材採用等のコスト増をカバーして増収・増益となり、将来収益のストックも拡大いたしました。なお、中長期レンタル等のサブスクリプション受注は回復傾向にあります。
この結果、売上高2,945,722千円(前年同期比34.2%増)、セグメント利益515,971千円(前年同期比85.7%増)となりました。
フロー収益であるITAD事業は、度重なる緊急事態宣言の発出、前述の新品PC出荷台数の減少により、使用済み情報機器の回収台数が前年比で大幅に減少いたしました。しかしながら、利益率の高いデータ消去の好調な受注、オペレーションの効率化やデジタル化等の生産性向上策の効果、市場での品薄感によるリユース・リサイクル品の販売単価の上昇により、売上高は微増、利益は増益となりました。
この結果、売上高2,164,758千円(前年同期比4.0%増)、セグメント利益754,394千円(前年同期比41.9%増)となりました。
<コミュニケーション・デバイス事業>コミュニケーション・デバイス事業は、主たる顧客である観光業界が未だコロナ禍の甚大な影響を受けており、厳しい状況が続きましたが、観光以外の需要や、旅行代理店以外の新規顧客を開拓を推進いたしました。
この結果、売上高124,702千円(前年同期比58.1%減)、セグメント損失33,925千円(前年同期はセグメント利益52,258千円)となりました。
2020年5月14日に日本旅行業協会が発表した「旅行業における新型コロナウイルスガイドライン(第1版)」で、団体旅行での三密を避ける施策として「ガイドレシーバーを利用したガイディング等を行うこと」との推奨がされた結果、旅行代理店や観光名所からのイヤホンガイド®への問い合わせは続いております。イヤホンガイド®の観光利用は、海外ツアーが大部分を占めていましたが、国内ツアーや観光地・景勝地でのガイドレシーバー利用が増加すれば、シェア90%以上を有するイヤホンガイド®の新たな市場開拓となります。コロナ収束後の需要反転を見据え、三密回避ツールとしての認知拡大、顧客開拓等を引き続き進めております。
(資産)
流動資産は前連結会計年度末に比べ55.1%増加の2,356,865千円となり、主に現金及び預金が916,903千円増加したことによります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ1.7%増加の3,435,046千円となり、主にレンタル資産(純額)が11,686千円、繰延税金資産が14,403千円、差入保証金が14,058千円それぞれ増加し、のれんが41,263千円減少したことによります。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ18.2%増加の5,791,912千円となりました。
(負債)
流動負債は前連結会計年度末に比べ45.9%増加の1,992,822千円となり、主に1年内返済予定の長期借入金が253,306千円、未払法人税等が171,691千円それぞれ増加し、未払金が106,038千円減少したことによります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ8.0%減少の1,373,170千円となり、主に長期借入金が132,520千円減少したことによります。
この結果、負債は前連結会計年度末に比べ17.8%増加の3,365,993千円となりました。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べ18.9%増加の2,425,919千円となり、主に親会社株主に帰属する当期純利益496,589千円の計上による増加と剰余金の配当110,834千円による減少であります。
なお、当連結会計年度末における自己資本比率は41.9%、1株当たり純資産額は481円34銭となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ916,903千円増加し、1,810,893千円となりました。
また、当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は2,383,989千円(前連結会計年度比84.9%増)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益760,277千円、減価償却費1,266,951千円、未払消費税等の増加額172,218千円であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払額124,136千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は1,468,785千円(前連結会計年度比30.4%減)となりました。支出の主な内訳は、レンタル資産を始めとする有形固定資産の取得による支出1,422,674千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、得られた資金は1,690千円(前連結会計年度比99.8%減)となりました。収入の主な内訳は、長期借入れによる収入1,495,000千円であり、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出1,374,214千円、配当金の支払額110,683千円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは、生産活動をしておりませんので記載しておりません。
b. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)
ITサブスクリプション事業22,754△15.4
ITAD事業822,6140.7
コミュニケーション・デバイス事業48,551△37.7
その他事業--
合計893,921△3.0

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 仕入高には他勘定受入高が含まれております。
4 コミュニケーション・デバイス事業の仕入実績は、生産委託品等の仕入実績を示しております。
c. 受注実績
当社グループは、受注生産活動をしておりませんので記載しておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)
ITサブスクリプション事業2,930,39434.4
ITAD事業2,164,7584.1
コミュニケーション・デバイス事業123,459△58.4
その他事業5,800△31.7
合計5,224,41214.4

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表」の「注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
この連結財務諸表の作成にあたりましては、当社グループ経営陣による会計方針の選択・適用、決算日における財政状態や経営成績に影響を与える見積りを必要といたします。当社グループ経営陣は、これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なることがあります。
連結財務諸表を作成するにあたって、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
b. キャッシュ・フローの分析
「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

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