有価証券報告書-第32期(令和1年6月1日-令和2年5月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較につきましては、前年同期の数値を変更後のセグメントの区分により作成した数値で比較しております。「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」の「(3) 報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
① 財政状態及び経営成績の状況
ITサブスクリプション事業の市場環境は、国内の2019年4月から2020年3月のビジネス向け新品パソコン出荷台数が前年同期比でプラス32.7%(※1)となり、2020年1月のWindows 7サポート終了に対応した入れ替えが進みました。また、新型コロナウイルス感染症拡大により、2020年3月頃から緊急テレワーク用のノートPCやWi-Fiルーター、クラウドサービスへの需要が拡大いたしました。今後については、コロナ禍により国内景気は厳しい状況が続くと想定されますが、テレワーク準備、クラウド化の進展、デジタルトランスフォーメーションの重要性が強く認識され、多くの企業で、Withコロナに向けたIT投資は拡大するものと想定(※2)しております。
(※1)出典:MM総研
(※2)MM総研調査(2020年5月8~14日実施)によると、WithコロナのIT投資拡大意向41%、削減意向18%と、前者が後者を大きく上回る結果となっています。
ITAD事業の 回収・データ消去市場については、Windows 10 への入れ替え拡大により使用済みIT機器の排出台数が増加し、さらに2019年12月に発生したハードディスク転売事件で適正処分の重要性がクローズアップされたことにより、データ消去需要が拡大いたしました。しかしながら、2020年3月以降は、コロナ禍拡大に伴う経済活動自粛の影響により、当社第4四半期の回収台数は対前期比で減少いたしました。本格的な回収台数の増加については秋以降になると予想しておりますが、データ消去ニーズは引き続き高水準となることが想定されます。
ITAD事業のIT機器のリユース・リサイクル販売市場については、高い価値のリユース品は安定した国内流通市場が存在しますが、低い価値のリユース品やリユース不可能品については、バーゼル条約の規制強化等により有害物質を含むリサイクル品の輸出禁止が厳格運用され、特に、世界的な廃プラ問題や中国等の廃プラ輸入禁止により、プラスチックを多く含むIT機器の海外流通が難しい状況となっております。この結果、利益の低下が見込まれ、近い将来、適正処分ニーズに対応したサービスへ転換していく必要性が非常に高いものと想定しております。なお、当社は、以前から、データ消去等のセキュリティサービスを強化するとともに、リユース不可能品については、国内リサイクルまたは適正処理を行っております。
コミュニケーション・デバイス事業のガイドレシーバー市場については、第3四半期までは、日本からの海外旅行、国内旅行、外国人インバウンドのいずれも活況を呈しておりましたが、コロナ禍によりいずれの観光需要とも大きな打撃を受けました。今後は、海外旅行やインバウンドは低迷状況が続くと想定されますが、国内旅行は今年秋ごろから次第に回復するものと想定しております。ただし、コロナ禍の状況次第では大きな影響を受けるものと想定されます。
このような事業環境の変化に対応するため、中期経営計画「SHIFT 2021」の目的であるフローからストック中心への収益構造改革に向けて、ITサブスクリプション事業は事業規模拡大へ向けた戦略投資、ITAD事業は規模よりも収益性重視の案件選別や生産性向上策を進めました。第4四半期は、コロナ禍の中においても、ストック収益であるITサブスクリプション事業は引き続き順調に拡大、増収・増益となりました。
フロー収益であるITAD事業、コミュニケーション・デバイス事業は、第4四半期に最も業績が大きくなる季節要因がありますが、コロナ禍により大きなマイナスの影響を受けました。しかしながら、ITAD事業は、減収とはなりましたが、過去からの収益性向上策、固定費削減効果が奏功し、第4四半期も増益を確保いたしました。コスト面では、短期収益より中期的成長を重視し、第4四半期も積極投資を継続実施するとともに、4月には全従業員への特別賞与の支給(17百万円)、感染防止対策(6百万円)により原価・販管費が一時的に増加いたしました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,566,841千円(前年同期比9.3%増)、営業利益413,898千円(前年同期比33.2%増)、経常利益408,579千円(前年同期比29.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益289,441千円(前年同期比50.6%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
ストック収益が大部分を占めるITサブスクリプション事業は、「SHIFT 2021」の最重要施策と位置付け、事業規模拡大へ向けた積極投資を行っております。
2020年1月のWindows 7サポート終了により、ビジネス向け市場でWindows 10 への入れ替えが進みました。また、働き方改革や人材確保難等の社会・経済情勢、通信・ネットワーク等の技術進化を背景としたテレワーク拡大の動きや、日進月歩で進化するIT技術、増大するセキュリティ脅威への対応等により、企業の情報システム部門が担うべき運用管理業務はさらに複雑化・高度化する一方、IT人材不足はますます深刻化しております。
このような市場変化をキャッチアップし、情報システム部門の課題解決や負担の軽減に対応するべく、IT機器の導入については、情報機器サブスクリプション(中長期レンタル)、運用・保守等の役務系ITサービス、通信サービス、子会社であるテクノアライアンス社との協業によるクラウドサービスの積極的な提案営業を実施するとともに、サブスクリプション型サービスの推進を行い、受注高・売上高ともに拡大いたしました。
また、第4四半期については、コロナ禍拡大の影響から、受注済みであったイベントや研修用途の短期レンタルが軒並みキャンセルとなりましたが、テレワーク需要により、ノートPC、通信SIM、Wi-Fi等のPCサブスクリプション及び数か月~1年のレンタルが急拡大いたしました。テレワーク需要を予想して事前に機器調達・在庫確保を行いましたが、急増するご依頼に対応しきれないケースも発生いたしました。
コスト面では、第4四半期も引き続き、IT人材の積極採用、社内再配置での増員、生産性向上とセキュリティ強化に資する設備投資、レンタル資産の在庫拡大等、積極投資を行いました。レンタル開始に先行して取得したレンタル資産の減価償却費(原価)はさらに増加いたしましたが、好調な情報機器サブスクリプション受注とITサービスの拡大が寄与し、戦略投資のコストもカバーした結果、将来収益のストック、売上高とも好調に推移し、セグメント業績は次の通り第4四半期、通期とも増収・増益となりました。
この結果、売上高2,194,749千円(前年同期比38.3%増)、セグメント利益277,848千円(前年同期比36.2%増)となりました。
使用済み情報機器の引取回収・データ消去は、Windows 10 への入れ替え拡大に伴う排出増、収益性重視での案件受注、当社の高いセキュリティレベルに対する顧客評価、継続した生産性向上策等に加え、2019年12月のハードディスク転売事件を契機としたデータ消去依頼の急増により、コロナ禍による第4四半期の回収台数の減少を吸収し、売上高・利益とも増加いたしました。
リユース・リサイクル販売は、2019年5月末のEC事業譲渡(撤退)、第4四半期の回収台数の減少による販売商材の減少により、売上高は前期比で減少いたしましたが、テクニカルセンターの生産性及び在庫回転率の向上などの諸施策の効果により、利益率は向上いたしました。また、当社販売先の定期監査・選別を強化し、バーゼル条約や世界的な環境問題に対応した適正処理をさらに推進しました。
この結果、ITAD事業トータルでのセグメント業績は次の通り、第4四半期・通期とも、減収・増益となり
ました。
この結果、売上高2,080,564千円(前年同期比7.2%減)、セグメント利益531,479千円(前年同期比25.6%増)となりました。
<コミュニケーション・デバイス事業>コミュニケーション・デバイス事業は、第3四半期までは、前期比大幅な増収増益で好調に推移していましたが、コロナ禍による観光需要の減少により、最も収益が拡大する予定であった第4四半期において売上高が大幅に減少いたしました。
この結果、次の通り、第4四半期は大幅な減収・営業損失となり、通期でも減収・減益となりました。
この結果、売上高297,966千円(前年同期比18.2%減)、セグメント利益52,258千円(前年同期比1.4%減)となりました。
なお、5月14日に日本旅行業協会が発表した「旅行業における新型コロナウイルスガイドライン(第1版)」
で、団体旅行での三密を避ける施策として「ガイドレシーバーを利用したガイディングを行うこと」との推奨が
されました。
イヤホンガイド®の観光利用は、海外ツアーが大部分を占めていましたが、国内旅行でもガイドレシーバーを利
用するツアーが増加するものと想定され、ガイドレシーバーのシェア90%を有する当社グループのイヤホンガイ
ド®の需要は拡大するものと想定しております。ガイドライン公表後、旅行代理店や観光名所からの見積もり依頼
やお問い合せをいただいており、大型案件もすでに受注しております。
(資産)
流動資産は前連結会計年度末に比べ17.7%増加の1,519,097千円となり、主に現金及び預金が219,854千円増加したことによります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ52.8%増加の3,379,254千円となり、主にレンタル資産(純額)が1,120,974千円、ソフトウェア仮勘定が63,880千円それぞれ増加し、のれんが41,263千円減少したことによります。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ39.8%増加の4,898,351千円となりました。
(負債)
流動負債は前連結会計年度末に比べ31.6%増加の1,365,716千円となり、主に1年内返済予定の長期借入金が321,602千円、未払金が94,730千円、賞与引当金が58,329千円それぞれ増加し、短期借入金が50,000千円、未払費用が54,635千円それぞれ減少したことによります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ206.2%増加の1,492,322千円となり、主に長期借入金が1,012,247千円増加したことによります。
この結果、負債は前連結会計年度末に比べ87.4%増加の2,858,038千円となりました。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べ3.1%増加の2,040,313千円となり、主に親会社株主に帰属する当期純利益289,441千円の計上による増加と剰余金の配当108,670千円、自己株式の取得118,580千円による減少であります。
なお、当連結会計年度末における自己資本比率は41.6%、1株当たり純資産額は404円79銭となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ219,854千円増加し、893,990千円となりました。
また、当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は1,289,659千円(前連結会計年度比65.4%増)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益407,700千円、減価償却費949,682千円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額27,896千円、法人税等の支払額141,171千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は2,111,049千円(前連結会計年度比79.6%増)となりました。支出の主な内訳は、レンタル資産を始めとする有形固定資産の取得による支出2,016,443千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、得られた資金は1,041,252千円(前連結会計年度は187,839千円の支出)となりました。収入の主な内訳は、短期借入れによる収入400,000千円、長期借入れによる収入1,900,000千円であり、支出の主な内訳は、短期借入金の返済による支出450,000千円、長期借入金の返済による支出566,151千円、自己株式取得による支出118,580千円、配当金の支払額108,410千円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは、生産活動をしておりませんので記載しておりません。
b. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 仕入高には他勘定受入高が含まれております。
4 コミュニケーション・デバイス事業の仕入実績は、生産委託品等の仕入実績を示しております。
c. 受注実績
当社グループは、受注生産活動をしておりませんので記載しておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表」の「注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
この連結財務諸表の作成にあたりましては、当社グループ経営陣による会計方針の選択・適用、決算日における財政状態や経営成績に影響を与える見積りを必要といたします。当社グループ経営陣は、これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なることがあります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
b. キャッシュ・フローの分析
「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当連結会年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較につきましては、前年同期の数値を変更後のセグメントの区分により作成した数値で比較しております。「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」の「(3) 報告セグメントの変更等に関する事項」をご参照ください。
① 財政状態及び経営成績の状況
ITサブスクリプション事業の市場環境は、国内の2019年4月から2020年3月のビジネス向け新品パソコン出荷台数が前年同期比でプラス32.7%(※1)となり、2020年1月のWindows 7サポート終了に対応した入れ替えが進みました。また、新型コロナウイルス感染症拡大により、2020年3月頃から緊急テレワーク用のノートPCやWi-Fiルーター、クラウドサービスへの需要が拡大いたしました。今後については、コロナ禍により国内景気は厳しい状況が続くと想定されますが、テレワーク準備、クラウド化の進展、デジタルトランスフォーメーションの重要性が強く認識され、多くの企業で、Withコロナに向けたIT投資は拡大するものと想定(※2)しております。
(※1)出典:MM総研
(※2)MM総研調査(2020年5月8~14日実施)によると、WithコロナのIT投資拡大意向41%、削減意向18%と、前者が後者を大きく上回る結果となっています。
ITAD事業の 回収・データ消去市場については、Windows 10 への入れ替え拡大により使用済みIT機器の排出台数が増加し、さらに2019年12月に発生したハードディスク転売事件で適正処分の重要性がクローズアップされたことにより、データ消去需要が拡大いたしました。しかしながら、2020年3月以降は、コロナ禍拡大に伴う経済活動自粛の影響により、当社第4四半期の回収台数は対前期比で減少いたしました。本格的な回収台数の増加については秋以降になると予想しておりますが、データ消去ニーズは引き続き高水準となることが想定されます。
ITAD事業のIT機器のリユース・リサイクル販売市場については、高い価値のリユース品は安定した国内流通市場が存在しますが、低い価値のリユース品やリユース不可能品については、バーゼル条約の規制強化等により有害物質を含むリサイクル品の輸出禁止が厳格運用され、特に、世界的な廃プラ問題や中国等の廃プラ輸入禁止により、プラスチックを多く含むIT機器の海外流通が難しい状況となっております。この結果、利益の低下が見込まれ、近い将来、適正処分ニーズに対応したサービスへ転換していく必要性が非常に高いものと想定しております。なお、当社は、以前から、データ消去等のセキュリティサービスを強化するとともに、リユース不可能品については、国内リサイクルまたは適正処理を行っております。
コミュニケーション・デバイス事業のガイドレシーバー市場については、第3四半期までは、日本からの海外旅行、国内旅行、外国人インバウンドのいずれも活況を呈しておりましたが、コロナ禍によりいずれの観光需要とも大きな打撃を受けました。今後は、海外旅行やインバウンドは低迷状況が続くと想定されますが、国内旅行は今年秋ごろから次第に回復するものと想定しております。ただし、コロナ禍の状況次第では大きな影響を受けるものと想定されます。
このような事業環境の変化に対応するため、中期経営計画「SHIFT 2021」の目的であるフローからストック中心への収益構造改革に向けて、ITサブスクリプション事業は事業規模拡大へ向けた戦略投資、ITAD事業は規模よりも収益性重視の案件選別や生産性向上策を進めました。第4四半期は、コロナ禍の中においても、ストック収益であるITサブスクリプション事業は引き続き順調に拡大、増収・増益となりました。
フロー収益であるITAD事業、コミュニケーション・デバイス事業は、第4四半期に最も業績が大きくなる季節要因がありますが、コロナ禍により大きなマイナスの影響を受けました。しかしながら、ITAD事業は、減収とはなりましたが、過去からの収益性向上策、固定費削減効果が奏功し、第4四半期も増益を確保いたしました。コスト面では、短期収益より中期的成長を重視し、第4四半期も積極投資を継続実施するとともに、4月には全従業員への特別賞与の支給(17百万円)、感染防止対策(6百万円)により原価・販管費が一時的に増加いたしました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高4,566,841千円(前年同期比9.3%増)、営業利益413,898千円(前年同期比33.2%増)、経常利益408,579千円(前年同期比29.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益289,441千円(前年同期比50.6%増)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
2020年1月のWindows 7サポート終了により、ビジネス向け市場でWindows 10 への入れ替えが進みました。また、働き方改革や人材確保難等の社会・経済情勢、通信・ネットワーク等の技術進化を背景としたテレワーク拡大の動きや、日進月歩で進化するIT技術、増大するセキュリティ脅威への対応等により、企業の情報システム部門が担うべき運用管理業務はさらに複雑化・高度化する一方、IT人材不足はますます深刻化しております。
このような市場変化をキャッチアップし、情報システム部門の課題解決や負担の軽減に対応するべく、IT機器の導入については、情報機器サブスクリプション(中長期レンタル)、運用・保守等の役務系ITサービス、通信サービス、子会社であるテクノアライアンス社との協業によるクラウドサービスの積極的な提案営業を実施するとともに、サブスクリプション型サービスの推進を行い、受注高・売上高ともに拡大いたしました。
また、第4四半期については、コロナ禍拡大の影響から、受注済みであったイベントや研修用途の短期レンタルが軒並みキャンセルとなりましたが、テレワーク需要により、ノートPC、通信SIM、Wi-Fi等のPCサブスクリプション及び数か月~1年のレンタルが急拡大いたしました。テレワーク需要を予想して事前に機器調達・在庫確保を行いましたが、急増するご依頼に対応しきれないケースも発生いたしました。
コスト面では、第4四半期も引き続き、IT人材の積極採用、社内再配置での増員、生産性向上とセキュリティ強化に資する設備投資、レンタル資産の在庫拡大等、積極投資を行いました。レンタル開始に先行して取得したレンタル資産の減価償却費(原価)はさらに増加いたしましたが、好調な情報機器サブスクリプション受注とITサービスの拡大が寄与し、戦略投資のコストもカバーした結果、将来収益のストック、売上高とも好調に推移し、セグメント業績は次の通り第4四半期、通期とも増収・増益となりました。
この結果、売上高2,194,749千円(前年同期比38.3%増)、セグメント利益277,848千円(前年同期比36.2%増)となりました。
リユース・リサイクル販売は、2019年5月末のEC事業譲渡(撤退)、第4四半期の回収台数の減少による販売商材の減少により、売上高は前期比で減少いたしましたが、テクニカルセンターの生産性及び在庫回転率の向上などの諸施策の効果により、利益率は向上いたしました。また、当社販売先の定期監査・選別を強化し、バーゼル条約や世界的な環境問題に対応した適正処理をさらに推進しました。
この結果、ITAD事業トータルでのセグメント業績は次の通り、第4四半期・通期とも、減収・増益となり
ました。
この結果、売上高2,080,564千円(前年同期比7.2%減)、セグメント利益531,479千円(前年同期比25.6%増)となりました。
<コミュニケーション・デバイス事業>コミュニケーション・デバイス事業は、第3四半期までは、前期比大幅な増収増益で好調に推移していましたが、コロナ禍による観光需要の減少により、最も収益が拡大する予定であった第4四半期において売上高が大幅に減少いたしました。
この結果、次の通り、第4四半期は大幅な減収・営業損失となり、通期でも減収・減益となりました。
この結果、売上高297,966千円(前年同期比18.2%減)、セグメント利益52,258千円(前年同期比1.4%減)となりました。
なお、5月14日に日本旅行業協会が発表した「旅行業における新型コロナウイルスガイドライン(第1版)」
で、団体旅行での三密を避ける施策として「ガイドレシーバーを利用したガイディングを行うこと」との推奨が
されました。
イヤホンガイド®の観光利用は、海外ツアーが大部分を占めていましたが、国内旅行でもガイドレシーバーを利
用するツアーが増加するものと想定され、ガイドレシーバーのシェア90%を有する当社グループのイヤホンガイ
ド®の需要は拡大するものと想定しております。ガイドライン公表後、旅行代理店や観光名所からの見積もり依頼
やお問い合せをいただいており、大型案件もすでに受注しております。
(資産)
流動資産は前連結会計年度末に比べ17.7%増加の1,519,097千円となり、主に現金及び預金が219,854千円増加したことによります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ52.8%増加の3,379,254千円となり、主にレンタル資産(純額)が1,120,974千円、ソフトウェア仮勘定が63,880千円それぞれ増加し、のれんが41,263千円減少したことによります。
この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ39.8%増加の4,898,351千円となりました。
(負債)
流動負債は前連結会計年度末に比べ31.6%増加の1,365,716千円となり、主に1年内返済予定の長期借入金が321,602千円、未払金が94,730千円、賞与引当金が58,329千円それぞれ増加し、短期借入金が50,000千円、未払費用が54,635千円それぞれ減少したことによります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ206.2%増加の1,492,322千円となり、主に長期借入金が1,012,247千円増加したことによります。
この結果、負債は前連結会計年度末に比べ87.4%増加の2,858,038千円となりました。
(純資産)
純資産は前連結会計年度末に比べ3.1%増加の2,040,313千円となり、主に親会社株主に帰属する当期純利益289,441千円の計上による増加と剰余金の配当108,670千円、自己株式の取得118,580千円による減少であります。
なお、当連結会計年度末における自己資本比率は41.6%、1株当たり純資産額は404円79銭となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ219,854千円増加し、893,990千円となりました。
また、当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は1,289,659千円(前連結会計年度比65.4%増)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益407,700千円、減価償却費949,682千円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額27,896千円、法人税等の支払額141,171千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は2,111,049千円(前連結会計年度比79.6%増)となりました。支出の主な内訳は、レンタル資産を始めとする有形固定資産の取得による支出2,016,443千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、得られた資金は1,041,252千円(前連結会計年度は187,839千円の支出)となりました。収入の主な内訳は、短期借入れによる収入400,000千円、長期借入れによる収入1,900,000千円であり、支出の主な内訳は、短期借入金の返済による支出450,000千円、長期借入金の返済による支出566,151千円、自己株式取得による支出118,580千円、配当金の支払額108,410千円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社グループは、生産活動をしておりませんので記載しておりません。
b. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
| ITサブスクリプション事業 | 26,910 | 2,292.2 |
| ITAD事業 | 816,643 | 27.6 |
| コミュニケーション・デバイス事業 | 77,904 | △49.8 |
| その他事業 | - | - |
| 合計 | 921,458 | 15.7 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 仕入高には他勘定受入高が含まれております。
4 コミュニケーション・デバイス事業の仕入実績は、生産委託品等の仕入実績を示しております。
c. 受注実績
当社グループは、受注生産活動をしておりませんので記載しておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
| ITサブスクリプション事業 | 2,180,832 | 39.4 |
| ITAD事業 | 2,080,430 | △7.2 |
| コミュニケーション・デバイス事業 | 297,082 | △18.3 |
| その他事業 | 8,496 | 22.6 |
| 合計 | 4,566,841 | 9.3 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表」の「注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
この連結財務諸表の作成にあたりましては、当社グループ経営陣による会計方針の選択・適用、決算日における財政状態や経営成績に影響を与える見積りを必要といたします。当社グループ経営陣は、これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なることがあります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 経営成績等
「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
b. キャッシュ・フローの分析
「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。