有価証券報告書-第77期(2023/04/01-2024/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスが5類に変更されて以降、社会・経済活動の回復が進むなかで雇用・所得環境も改善されるなど、一部に景気の停滞が見られるものの緩やかな回復傾向で推移しました。一方で、ウクライナ紛争の長期化や中東情勢の混乱など国際情勢の不安定化による地政学的リスクの高まりに加え、建設業・物流業を中心とした国内産業における人手不足問題が引き起こす経済活動への制約の強まりが、わが国の景気下振れのリスクとなっており、先行きは不透明な環境が続くと見込まれます。
当社グループの主たる事業である投資・金融サービス業において、国内の商品市場のうち金は、欧米の金融不安などからリスクオフによる安全資産としての人気が根強く、さらにイスラエルとハマスの武力衝突により中東情勢の緊迫化が一気に高まったことで、12月4日には一時10,028円(期先)まで急騰し、10,000円の大台を初めて突破しました。その後は調整安で一時値を崩しましたが、世界的な地政学的リスクの長期化懸念や対ドル円相場の円安進行に加え、金の供給不安により需給バランスが需要過多になったことで、金価格が再度10,000円を超えてくると、期末にかけても依然上昇基調が続き、11,000円に迫る勢いで上昇しました。
国内の株式市場において、前半は、日本株に対し海外投資家による継続的な買いが入ったことや円安進行の恩恵を受け、日経平均株価は上昇基調となり、5月17日に30,000円を超えてからは、上値は1990年3月以来の高値を視野に入れながら、下値は30,000円を一度も割ることなく推移しました。2024年に入ると、欧米の好調な企業決算を背景に半導体関連などのハイテク株を中心に上昇しました。また円安が進行したことも重なり、日経平均株価は、2月22日に1989年12月29日に付けた史上最高値を更新する39,098円68銭で引けました。その後、為替市場が一時約34年ぶりの円安水準になると、日経平均株価はさらに上昇し、3月22日には41,087円75銭を付けるなど歴史的な急騰劇を演じました。
生活・環境事業において、生保は、少子高齢化による人口減や、世界的なインフレや金利上昇による不安定なマーケットの影響で厳しい収益環境となりました。一方で損保は、近年の世界的な異常気象による自然災害の多発や社会活動の活発化に伴う交通事故の増加が保険金の支払いを増加させ、業績の足かせとなりました。広告用電設資材卸売業においては、経済活動の正常化に向けた動きが進み、広告関連の設備投資需要も増加傾向となりました。また、LED照明販売事業では、資源高の影響を受け電気料金が高止まりしているなか節電意識が高まり、LED照明機器の需要は堅調に推移しました。
スポーツ施設提供業において、ゴルフ業界は、コロナ禍では比較的感染リスクの少ないスポーツとして注目を集めた娯楽でしたが、5月に行動制限が解除されると、さまざまな娯楽が選択できるようになったことから一部ゴルフ離れに繋がりました。しかし、継続的にゴルフコースでラウンドする層は一定数定着しており、また天候に左右されることなく身近な都市部でゴルフが楽しめるインドアゴルフの需要も伸びました。
不動産業において、ビジネスホテルは、4月29日に水際対策が終了したことに伴い、インバウンド需要が急回復した影響で、稼働率、客単価ともに急上昇しました。賃貸用マンションは、都心ではワンルームマンションの需要の冷え込みが続いているものの、ファミリー向けマンションの需要は好調に推移しました。
インターネット広告業においては、広告プラットフォームが分散期に入るなか、限られた広告予算を有効かつ効率的に活用できるリテールメディアに注目が集まり、従来のマスメディアやデジタルメディアなどに大きな変化をもたらす要因となりました。
このような事業環境のもと、投資・金融サービス業は、中途営業社員の継続採用や積極的なイベント出展、電話営業等を通じて新規営業を強化した結果、預かり資産や口座件数がほぼ計画通りに増加し、また、CXやFXを中心に相場変動の大きい主力商品の取引が拡大したことで、年間を通じて好調な業績を維持することができました。その結果、金融商品取引の受取手数料は1,391百万円(前連結会計年度比5.3%増)、商品先物取引の受取手数料は535百万円(同14.1%増)となったため、投資・金融サービス業の受取手数料は1,927百万円(同7.6%増)となりました。
生活・環境事業において、保険事業のうち生保は、通達改正による厳しい営業環境が続くなか、保障を主たる目的とした変額保険の法人・個人提案に注力し、大口法人契約を獲得することなどにより業績を伸展させることができました。しかし、損保については、既存顧客の更改率の維持に努めたものの、保険会社の火災保険に関する引受規制の影響により、新規法人契約の獲得が厳しくなったことで契約が伸びず、全体では計画を若干下回る業績となりました。その結果、募集手数料は305百万円(同7.4%増)となりました。また、広告用電設資材卸売業では、売上高414百万円(同0.7%増)となり、LED照明等の販売事業の売上206百万円(同7.2%増)などを加えた、生活・環境事業の営業収益は925百万円(同4.2%増)となりました。
スポーツ施設提供業において、当社が所有するゴルフ場(ゴールデンクロスカントリークラブ)では、記録的猛暑の影響を受けた8月は、来場者数、売上ともに大きく落としましたが、例年集客に苦戦する第4四半期は、暖冬の影響や天候にも恵まれたため、来場者数は前年同期比で増加し、売上も好調に推移しました。また、テレビ撮影やSNSなどを通じてゴルフ場が紹介されると、その反響は大きく、来場者数の増加に繋がりました。その結果、売上高は474百万円(同3.4%増)となりました。
不動産業において、不動産賃貸では、当社グループが所有する賃貸用マンションは、物件の設備更新や維持管理に注力し、入居率の向上を目指しました。ビジネスホテルにおいては、水際対策が終了した後は、コロナ禍の反動や円安の進行がインバウンド需要の急回復に繋がり、稼働率や宿泊単価は高水準で推移しました。また、不動産売買では、一部販売活動が長期化している物件があるものの、その他大半の販売用不動産の売却が順調に進み、市場環境などにより一部物件は計画を超える価格で販売することができました。仕入れにつきましては、リフォーム費用も含めた価格の高騰という厳しい環境のなか、仕入ルートの拡大を図りながら、慎重に物件を選別して購入を進めてまいりました。その結果、売上高は751百万円(同23.1%増)となりました。
インターネット広告業においては、動画広告需要の高まりやデジタルプロモーション市場の拡大など好調な事業環境が続くなか、アフィリエイト広告の運用代行やテレビコマーシャルの受注が好調となり、業績の向上に繋がりました。その結果、売上高は361百万円(同13.3%増)となりました。
これらの結果、営業収益は4,486百万円(同9.1%増)、営業総利益は3,073百万円(同9.8%増)となりました。
一方、営業費用は2,768百万円(同5.6%増)と増加しましたが、営業利益は305百万円(同71.2%増)、経常利益は365百万円(同54.5%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は370百万円(同85.1%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりです。
a 投資・金融サービス業
当連結会計年度の投資・金融サービス業の営業収益は1,974百万円(前連結会計年度比7.4%増)、セグメント利益は285百万円(同4.0%減)となりました。
当連結会計年度における投資・金融サービス業の営業収益は、次のとおりであります。
イ 受取手数料
ロ その他
当社グループの金融商品取引及び商品先物取引の売買高に関して当連結会計年度中の状況は、次のとおりであります。
ハ 金融商品取引の売買高の状況
ニ 商品先物取引の売買高の状況
(注)1.主な商品別の委託売買高とその総委託売買高に対する割合は、次のとおりです。
2.商品先物取引における取引単位の最低単位を枚と呼び、例えば金は1枚1kg、白金は1枚500gというように1枚当たりの数量は商品ごとに異なります。
当社グループの金融商品取引及び商品先物取引に関する売買高のうち、当連結会計年度末において反対売買により決済されていない建玉の状況は、次のとおりであります。
ホ 金融商品取引の未決済建玉の状況
へ 商品先物取引の未決済建玉の状況
b 生活・環境事業
当連結会計年度の生活・環境事業の営業収益は925百万円(前連結会計年度比4.2%増)、セグメント利益は56百万円(前連結会計年度は41百万円のセグメント損失)となりました。
c スポーツ施設提供業
当連結会計年度のスポーツ施設提供業の営業収益は474百万円(前連結会計年度比3.4%増)、セグメント利益は43百万円(同70.7%増)となりました。
d 不動産業
当連結会計年度の不動産業の営業収益は751百万円(前連結会計年度比23.1%増)、セグメント利益は250百万円(同4.3%増)となりました。
e インターネット広告業
当連結会計年度のインターネット広告業の営業収益は361百万円(前連結会計年度比13.3%増)、46百万円(同131.5%増)となりました。
財政状態については次のとおりです。
当連結会計年度の総資産は18,470百万円、純資産は9,522百万円、自己資本比率は51.6%、1株当たり純資産額は764.8円となっております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースのキャッシュ・フローは、営業活動による収入240百万円(前連結会計年度は270百万円の収入)、投資活動による支出342百万円(前連結会計年度は250百万円の支出)及び財務活動による収入36百万円(前連結会計年度は71百万円の支出)でありました。この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は1,698百万円(前連結会計年度末比65百万円減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得た資金は、240百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益390百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、342百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出275百万円の計上等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、36百万円となりました。これは主に、短期借入による収入100百万円及び配当金の支払額43百万円の計上によるものであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、当社グループは、過去の実績及び判断により合理的と考えられる数値に基づいて評価及び見積りを行っております。ただし、見積りによる不確実性のため異なる結果となる可能性があり、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は次のとおりであります。
(営業収益)
営業収益は、受取手数料2,232百万円(前年同期比156百万円増)、売上高2,207百万円(前年同期比215百万円増)、その他の営業収益46百万円(前年同期比0百万円増)となりました。当社グループの中核事業である投資・金融サービスにおいて金融商品取引の受取手数料は1,391百万円(前年同期比69百万円増)、商品先物取引の受取手数料は535百万円(前年同期比66百万円増)と増加しました。売上高は、生活・環境事業925百万円、スポーツ施設提供業474百万円、不動産業751百万円、インターネット広告業361百万円であります。
(営業費用)
厳しい経営環境が続いている状況をふまえて事業経費の見直しを進めておりますが、営業費用は2,768百万円(前年同期比146百万円増)となりました。主な営業費用の内訳は、人件費が1,779百万円(前年同期比68百万円増)、電算機費が182百万円(前年同期比26百万円増)、取引所関係費が62百万円(前年同期比1百万円増)、広告宣伝費が47百万円(前年同期比18百万円増)であります。
(営業損益)
投資・金融サービス業における大幅な増収により営業利益は305百万円(前年同期比127百万円増)となりました。
(経常損益)
経常利益は365百万円(前年同月比128百万円増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
親会社株主に帰属する当期純利益は370百万円(前年同期比170百万円増)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」の項目をご参照ください。
(資産、負債及び純資産の状況)
当連結会計年度末の総資産額は、前期末と比べ1,508百万円増加し18,470百万円となりました。これは主に、差入保証金の増加1,348百万円及び投資有価証券の増加578百万円によるものであります。
負債総額は、前期末と比べ858百万円増加し8,947百万円となりました。これは主に、受入保証金の増加610百万円によるものであります。
純資産額は、親会社株主に帰属する当期純利益370百万円及びその他有価証券評価差額金の増加323百万円により、9,522百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。
(キャッシュ・フロー)
当社グループの資金状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。
(契約債務)
2024年3月31日現在、該当事項はありません。
(財務政策)
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または金融機関からの借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、賃貸不動産に係る設備投資などの長期資金は、変動金利の長期借入金で調達しております。
2024年3月31日現在、長期借入金の残高はありません。また、当事業年度末において、取引銀行1行との間で合計400,000千円の当座貸越契約を締結しております(借入未実行残高300,000千円)。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(投資・金融サービス業)
営業収益は、金融商品取引の受取手数料1,391百万円(前連結会計年度比5.3%増)、商品先物取引の受取手数料535百万円(同14.1%増)、その他の営業収益と合わせて1,974百万円(同7.4%増)となりました。
セグメント損益は、営業費用105百万円の増加で285百万円の利益(同4.0%減)となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度に比べ841百万円増加し9,812百万円となりました。
(生活・環境事業)
売上高は、37百万円増の925百万円(同4.2%増)となりました。
セグメント損益は、営業収益の増加37百万円により56百万円の利益(前連結会計年度は41百万円の損失)となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度に比べ219百万円増加し1,623百万円となりました。
(スポーツ施設提供業)
売上高は、15百万円増の474百万円(前連結会計年度比3.4%増)となりました。
セグメント損益は、営業収益の増加15百万円により43百万円の利益(同70.7%増)となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度に比べ19百万円増加し1,033百万円となりました。
(不動産業)
売上高は、140百万円増の751百万円(同23.1%増)となりました。
セグメント損益は、250百万円の利益(同4.3%増)となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度に比べ359百万円増加し5,827百万円となりました。
(インターネット広告業)
売上高は、大口顧客の増加等により42百万円増の361百万円(同13.3%増)となりました。
セグメント損益は、営業総利益の増加60百万円により46百万円の利益(同131.5%増)となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度に比べ70百万円増加し258百万円となりました。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスが5類に変更されて以降、社会・経済活動の回復が進むなかで雇用・所得環境も改善されるなど、一部に景気の停滞が見られるものの緩やかな回復傾向で推移しました。一方で、ウクライナ紛争の長期化や中東情勢の混乱など国際情勢の不安定化による地政学的リスクの高まりに加え、建設業・物流業を中心とした国内産業における人手不足問題が引き起こす経済活動への制約の強まりが、わが国の景気下振れのリスクとなっており、先行きは不透明な環境が続くと見込まれます。
当社グループの主たる事業である投資・金融サービス業において、国内の商品市場のうち金は、欧米の金融不安などからリスクオフによる安全資産としての人気が根強く、さらにイスラエルとハマスの武力衝突により中東情勢の緊迫化が一気に高まったことで、12月4日には一時10,028円(期先)まで急騰し、10,000円の大台を初めて突破しました。その後は調整安で一時値を崩しましたが、世界的な地政学的リスクの長期化懸念や対ドル円相場の円安進行に加え、金の供給不安により需給バランスが需要過多になったことで、金価格が再度10,000円を超えてくると、期末にかけても依然上昇基調が続き、11,000円に迫る勢いで上昇しました。
国内の株式市場において、前半は、日本株に対し海外投資家による継続的な買いが入ったことや円安進行の恩恵を受け、日経平均株価は上昇基調となり、5月17日に30,000円を超えてからは、上値は1990年3月以来の高値を視野に入れながら、下値は30,000円を一度も割ることなく推移しました。2024年に入ると、欧米の好調な企業決算を背景に半導体関連などのハイテク株を中心に上昇しました。また円安が進行したことも重なり、日経平均株価は、2月22日に1989年12月29日に付けた史上最高値を更新する39,098円68銭で引けました。その後、為替市場が一時約34年ぶりの円安水準になると、日経平均株価はさらに上昇し、3月22日には41,087円75銭を付けるなど歴史的な急騰劇を演じました。
生活・環境事業において、生保は、少子高齢化による人口減や、世界的なインフレや金利上昇による不安定なマーケットの影響で厳しい収益環境となりました。一方で損保は、近年の世界的な異常気象による自然災害の多発や社会活動の活発化に伴う交通事故の増加が保険金の支払いを増加させ、業績の足かせとなりました。広告用電設資材卸売業においては、経済活動の正常化に向けた動きが進み、広告関連の設備投資需要も増加傾向となりました。また、LED照明販売事業では、資源高の影響を受け電気料金が高止まりしているなか節電意識が高まり、LED照明機器の需要は堅調に推移しました。
スポーツ施設提供業において、ゴルフ業界は、コロナ禍では比較的感染リスクの少ないスポーツとして注目を集めた娯楽でしたが、5月に行動制限が解除されると、さまざまな娯楽が選択できるようになったことから一部ゴルフ離れに繋がりました。しかし、継続的にゴルフコースでラウンドする層は一定数定着しており、また天候に左右されることなく身近な都市部でゴルフが楽しめるインドアゴルフの需要も伸びました。
不動産業において、ビジネスホテルは、4月29日に水際対策が終了したことに伴い、インバウンド需要が急回復した影響で、稼働率、客単価ともに急上昇しました。賃貸用マンションは、都心ではワンルームマンションの需要の冷え込みが続いているものの、ファミリー向けマンションの需要は好調に推移しました。
インターネット広告業においては、広告プラットフォームが分散期に入るなか、限られた広告予算を有効かつ効率的に活用できるリテールメディアに注目が集まり、従来のマスメディアやデジタルメディアなどに大きな変化をもたらす要因となりました。
このような事業環境のもと、投資・金融サービス業は、中途営業社員の継続採用や積極的なイベント出展、電話営業等を通じて新規営業を強化した結果、預かり資産や口座件数がほぼ計画通りに増加し、また、CXやFXを中心に相場変動の大きい主力商品の取引が拡大したことで、年間を通じて好調な業績を維持することができました。その結果、金融商品取引の受取手数料は1,391百万円(前連結会計年度比5.3%増)、商品先物取引の受取手数料は535百万円(同14.1%増)となったため、投資・金融サービス業の受取手数料は1,927百万円(同7.6%増)となりました。
生活・環境事業において、保険事業のうち生保は、通達改正による厳しい営業環境が続くなか、保障を主たる目的とした変額保険の法人・個人提案に注力し、大口法人契約を獲得することなどにより業績を伸展させることができました。しかし、損保については、既存顧客の更改率の維持に努めたものの、保険会社の火災保険に関する引受規制の影響により、新規法人契約の獲得が厳しくなったことで契約が伸びず、全体では計画を若干下回る業績となりました。その結果、募集手数料は305百万円(同7.4%増)となりました。また、広告用電設資材卸売業では、売上高414百万円(同0.7%増)となり、LED照明等の販売事業の売上206百万円(同7.2%増)などを加えた、生活・環境事業の営業収益は925百万円(同4.2%増)となりました。
スポーツ施設提供業において、当社が所有するゴルフ場(ゴールデンクロスカントリークラブ)では、記録的猛暑の影響を受けた8月は、来場者数、売上ともに大きく落としましたが、例年集客に苦戦する第4四半期は、暖冬の影響や天候にも恵まれたため、来場者数は前年同期比で増加し、売上も好調に推移しました。また、テレビ撮影やSNSなどを通じてゴルフ場が紹介されると、その反響は大きく、来場者数の増加に繋がりました。その結果、売上高は474百万円(同3.4%増)となりました。
不動産業において、不動産賃貸では、当社グループが所有する賃貸用マンションは、物件の設備更新や維持管理に注力し、入居率の向上を目指しました。ビジネスホテルにおいては、水際対策が終了した後は、コロナ禍の反動や円安の進行がインバウンド需要の急回復に繋がり、稼働率や宿泊単価は高水準で推移しました。また、不動産売買では、一部販売活動が長期化している物件があるものの、その他大半の販売用不動産の売却が順調に進み、市場環境などにより一部物件は計画を超える価格で販売することができました。仕入れにつきましては、リフォーム費用も含めた価格の高騰という厳しい環境のなか、仕入ルートの拡大を図りながら、慎重に物件を選別して購入を進めてまいりました。その結果、売上高は751百万円(同23.1%増)となりました。
インターネット広告業においては、動画広告需要の高まりやデジタルプロモーション市場の拡大など好調な事業環境が続くなか、アフィリエイト広告の運用代行やテレビコマーシャルの受注が好調となり、業績の向上に繋がりました。その結果、売上高は361百万円(同13.3%増)となりました。
これらの結果、営業収益は4,486百万円(同9.1%増)、営業総利益は3,073百万円(同9.8%増)となりました。
一方、営業費用は2,768百万円(同5.6%増)と増加しましたが、営業利益は305百万円(同71.2%増)、経常利益は365百万円(同54.5%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は370百万円(同85.1%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりです。
a 投資・金融サービス業
当連結会計年度の投資・金融サービス業の営業収益は1,974百万円(前連結会計年度比7.4%増)、セグメント利益は285百万円(同4.0%減)となりました。
当連結会計年度における投資・金融サービス業の営業収益は、次のとおりであります。
イ 受取手数料
| 区分 | 金額(千円) | 前年同期比(%) | ||
| 金融商品取引 | ||||
| 取引所株価指数証拠金取引 | 1,029,338 | 2.2 | ||
| 取引所為替証拠金取引 | 362,483 | 15.2 | ||
| 金融商品取引計 | 1,391,821 | 5.3 | ||
| 商品先物取引 | ||||
| 現物先物取引 | ||||
| 貴金属市場 | 502,242 | 16.7 | ||
| 農産物市場 | 849 | △60.5 | ||
| ゴム市場 | 346 | △44.8 | ||
| エネルギー市場 | - | - | ||
| 小計 | 503,438 | 16.3 | ||
| 現金決済取引 | ||||
| 貴金属市場 | 28,132 | △14.8 | ||
| エネルギー市場 | 3,793 | 15.5 | ||
| 小計 | 31,926 | △12.1 | ||
| 商品先物取引計 | 535,364 | 14.1 | ||
| 合計 | 1,927,186 | 7.6 | ||
ロ その他
| 区分 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| その他 | 46,955 | 1.1 |
| 合計 | 46,955 | 1.1 |
当社グループの金融商品取引及び商品先物取引の売買高に関して当連結会計年度中の状況は、次のとおりであります。
ハ 金融商品取引の売買高の状況
| 区分 | 委託(枚) | 前年同期比(%) |
| 取引所株価指数証拠金取引 | 1,555,060 | △20.8 |
| 取引所為替証拠金取引 | 458,346 | 9.6 |
| 小計 | 2,013,406 | △15.5 |
ニ 商品先物取引の売買高の状況
| 市場名 | 委託(枚) | 前年同期比(%) |
| 現物先物取引 | ||
| 貴金属市場 | 90,889 | 22.1 |
| 農産物市場 | 792 | △68.6 |
| ゴム市場 | 429 | △67.5 |
| エネルギー市場 | - | - |
| 小計 | 92,110 | 17.7 |
| 現金決済取引 | ||
| 貴金属市場 | 46,716 | △9.2 |
| エネルギー市場 | 2,002 | 7.0 |
| 小計 | 48,718 | △8.6 |
| 合計 | 140,828 | 7.0 |
(注)1.主な商品別の委託売買高とその総委託売買高に対する割合は、次のとおりです。
| 前連結会計年度 自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 | 当連結会計年度 自 2023年4月1日 至 2024年3月31日 | ||||||
| 取引所名 | 銘柄名 | 委託売買高 (枚) | 割合(%) | 取引所名 | 銘柄名 | 委託売買高 (枚) | 割合(%) |
| ㈱大阪取引所 | 金 | 58,259 | 44.3 | ㈱大阪取引所 | 金 | 69,768 | 49.5 |
| 金限日 | 24,692 | 18.8 | 白金 | 20,833 | 14.8 | ||
| 金ミニ | 17,274 | 13.1 | 金ミニ | 20,511 | 14.6 | ||
| 白金 | 15,514 | 11.8 | 金限日 | 18,822 | 13.4 | ||
| 白金ミニ | 7,924 | 6.0 | 白金ミニ | 4,291 | 3.0 | ||
2.商品先物取引における取引単位の最低単位を枚と呼び、例えば金は1枚1kg、白金は1枚500gというように1枚当たりの数量は商品ごとに異なります。
当社グループの金融商品取引及び商品先物取引に関する売買高のうち、当連結会計年度末において反対売買により決済されていない建玉の状況は、次のとおりであります。
ホ 金融商品取引の未決済建玉の状況
| 区分 | 委託(枚) | 前年同期比(%) |
| 取引所株価指数証拠金取引 | 53,459 | 1.1 |
| 取引所為替証拠金取引 | 76,040 | 134.2 |
| 小計 | 129,499 | 51.7 |
へ 商品先物取引の未決済建玉の状況
| 市場名 | 委託(枚) | 前年同期比(%) |
| 現物先物取引 | ||
| 貴金属市場 | 1,702 | △5.8 |
| 農産物市場 | 39 | △85.8 |
| ゴム市場 | 37 | 270.0 |
| エネルギー市場 | - | - |
| 小計 | 1,778 | △15.0 |
| 現金決済取引 | ||
| 貴金属市場 | 2,958 | △24.1 |
| エネルギー市場 | 73 | △9.9 |
| 小計 | 3,031 | △23.8 |
| 合計 | 4,809 | △20.7 |
b 生活・環境事業
当連結会計年度の生活・環境事業の営業収益は925百万円(前連結会計年度比4.2%増)、セグメント利益は56百万円(前連結会計年度は41百万円のセグメント損失)となりました。
| 区分 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 生命保険・損害保険事業 | 305,009 | 7.4 |
| 広告用電設資材卸売業 | 414,424 | 0.7 |
| LED照明等の販売事業 | 206,365 | 7.2 |
| 合計 | 925,799 | 4.2 |
c スポーツ施設提供業
当連結会計年度のスポーツ施設提供業の営業収益は474百万円(前連結会計年度比3.4%増)、セグメント利益は43百万円(同70.7%増)となりました。
d 不動産業
当連結会計年度の不動産業の営業収益は751百万円(前連結会計年度比23.1%増)、セグメント利益は250百万円(同4.3%増)となりました。
| 区分 | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| 不動産賃貸料収入 | 253,235 | 3.0 |
| 不動産販売収入 | 497,823 | 36.7 |
| 合計 | 751,058 | 23.1 |
e インターネット広告業
当連結会計年度のインターネット広告業の営業収益は361百万円(前連結会計年度比13.3%増)、46百万円(同131.5%増)となりました。
財政状態については次のとおりです。
当連結会計年度の総資産は18,470百万円、純資産は9,522百万円、自己資本比率は51.6%、1株当たり純資産額は764.8円となっております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースのキャッシュ・フローは、営業活動による収入240百万円(前連結会計年度は270百万円の収入)、投資活動による支出342百万円(前連結会計年度は250百万円の支出)及び財務活動による収入36百万円(前連結会計年度は71百万円の支出)でありました。この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は1,698百万円(前連結会計年度末比65百万円減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動の結果得た資金は、240百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益390百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、342百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出275百万円の計上等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、36百万円となりました。これは主に、短期借入による収入100百万円及び配当金の支払額43百万円の計上によるものであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、当社グループは、過去の実績及び判断により合理的と考えられる数値に基づいて評価及び見積りを行っております。ただし、見積りによる不確実性のため異なる結果となる可能性があり、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は次のとおりであります。
(営業収益)
営業収益は、受取手数料2,232百万円(前年同期比156百万円増)、売上高2,207百万円(前年同期比215百万円増)、その他の営業収益46百万円(前年同期比0百万円増)となりました。当社グループの中核事業である投資・金融サービスにおいて金融商品取引の受取手数料は1,391百万円(前年同期比69百万円増)、商品先物取引の受取手数料は535百万円(前年同期比66百万円増)と増加しました。売上高は、生活・環境事業925百万円、スポーツ施設提供業474百万円、不動産業751百万円、インターネット広告業361百万円であります。
(営業費用)
厳しい経営環境が続いている状況をふまえて事業経費の見直しを進めておりますが、営業費用は2,768百万円(前年同期比146百万円増)となりました。主な営業費用の内訳は、人件費が1,779百万円(前年同期比68百万円増)、電算機費が182百万円(前年同期比26百万円増)、取引所関係費が62百万円(前年同期比1百万円増)、広告宣伝費が47百万円(前年同期比18百万円増)であります。
(営業損益)
投資・金融サービス業における大幅な増収により営業利益は305百万円(前年同期比127百万円増)となりました。
(経常損益)
経常利益は365百万円(前年同月比128百万円増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
親会社株主に帰属する当期純利益は370百万円(前年同期比170百万円増)となりました。
| 前連結会計年度 自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 | 当連結会計年度 自 2023年4月1日 至 2024年3月31日 | |||
| 区分 | 金額(百万円) | 営業収益に占める割合(%) | 金額(百万円) | 営業収益に占める割合(%) |
| 営業収益 | 4,113 | 100.0 | 4,486 | 100.0 |
| 内訳 受取手数料 | 2,075 | 50.4 | 2,232 | 49.8 |
| 売上高 | 1,992 | 48.4 | 2,207 | 49.2 |
| その他の営業収益 | 46 | 1.1 | 46 | 1.0 |
| 売上原価 | 1,313 | 31.9 | 1,412 | 31.5 |
| 営業費用 | 2,621 | 63.7 | 2,768 | 61.7 |
| 営業利益 | 178 | 4.3 | 305 | 6.8 |
| 経常利益 | 236 | 5.8 | 365 | 8.1 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 200 | 4.9 | 370 | 8.3 |
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」の項目をご参照ください。
(資産、負債及び純資産の状況)
当連結会計年度末の総資産額は、前期末と比べ1,508百万円増加し18,470百万円となりました。これは主に、差入保証金の増加1,348百万円及び投資有価証券の増加578百万円によるものであります。
負債総額は、前期末と比べ858百万円増加し8,947百万円となりました。これは主に、受入保証金の増加610百万円によるものであります。
純資産額は、親会社株主に帰属する当期純利益370百万円及びその他有価証券評価差額金の増加323百万円により、9,522百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。
(キャッシュ・フロー)
当社グループの資金状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。
(契約債務)
2024年3月31日現在、該当事項はありません。
(財務政策)
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または金融機関からの借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、賃貸不動産に係る設備投資などの長期資金は、変動金利の長期借入金で調達しております。
2024年3月31日現在、長期借入金の残高はありません。また、当事業年度末において、取引銀行1行との間で合計400,000千円の当座貸越契約を締結しております(借入未実行残高300,000千円)。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(投資・金融サービス業)
営業収益は、金融商品取引の受取手数料1,391百万円(前連結会計年度比5.3%増)、商品先物取引の受取手数料535百万円(同14.1%増)、その他の営業収益と合わせて1,974百万円(同7.4%増)となりました。
セグメント損益は、営業費用105百万円の増加で285百万円の利益(同4.0%減)となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度に比べ841百万円増加し9,812百万円となりました。
(生活・環境事業)
売上高は、37百万円増の925百万円(同4.2%増)となりました。
セグメント損益は、営業収益の増加37百万円により56百万円の利益(前連結会計年度は41百万円の損失)となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度に比べ219百万円増加し1,623百万円となりました。
(スポーツ施設提供業)
売上高は、15百万円増の474百万円(前連結会計年度比3.4%増)となりました。
セグメント損益は、営業収益の増加15百万円により43百万円の利益(同70.7%増)となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度に比べ19百万円増加し1,033百万円となりました。
(不動産業)
売上高は、140百万円増の751百万円(同23.1%増)となりました。
セグメント損益は、250百万円の利益(同4.3%増)となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度に比べ359百万円増加し5,827百万円となりました。
(インターネット広告業)
売上高は、大口顧客の増加等により42百万円増の361百万円(同13.3%増)となりました。
セグメント損益は、営業総利益の増加60百万円により46百万円の利益(同131.5%増)となりました。
セグメント資産は、前連結会計年度に比べ70百万円増加し258百万円となりました。