有価証券報告書-第48期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の国内及び世界的な蔓延により、経済活動に多大な影響を被りました。2020年初頭においては、中国からの住宅設備納入遅延や製造遅延の影響を受け、当社グループでも工事の遅延などが発生し、引き渡しまでの期間が長期化する状況があったほか、2020年4月に政府より緊急事態宣言が発令されたことにより、外出自粛、営業活動の自粛に伴う受注への影響を余儀なくされました。
不動産業界におきましては、良質な分譲用地の取得競争の激化、それに伴う地価の上昇や人手不足を背景とした建築コストの高止まり等により、新築分譲マンションを中心に分譲事業は引き続き厳しい事業環境となりました。その一方で、新型コロナウイルス感染症の影響により、新しい生活様式やワークスタイルが定着しつつあり、住居ニーズの変化が起こっております。緊急事態宣言が解除された2020年6月以降、テレワークの機会が増えたことや、低金利を背景に、中古不動産や、居住空間の広い一戸建て需要の喚起に繋がり、住宅産業は全般的に堅調に推移しました。
このような状況のもと、当社グループは住宅・不動産に関するあらゆる住まいのワンストップサービス企業として、不動産事業の中での多角化によるバランス経営を図り、より収益性が高く効率性のよい賃貸及び管理事業の比率を高め、長期的な安定経営・つぶれない会社づくりを重点に事業を展開して参りました。
また、当社グループの対処すべき課題に対する当連結会計年度の主な取り組みは、次のとおりであります。
会社の成長を支える重要な経営基盤である優秀な人財の採用及び育成並びに働き甲斐のある環境の整備については、積極的なテレワークの活用による柔軟な働き方の推進や、健康保持増進に向けた様々な取り組みを引き続き行って参りました。新型コロナウイルス感染症への対応については、政府より発令された「緊急事態宣言」を受け、感染拡大防止、社員の安全確保を最優先とし、多人数が集まる社内外での会議やイベントの延期、テレワークの一層の推進、WEB会議の導入、また、業務上休業せざるを得ない社員に対しては特別休暇を付与する等の感染防止・予防に向けた取り組みを実施し、社員が安心・安全に就業できる環境の整備に努め、社員と社員の家族の幸せ・健康を第一に考えた取り組みを行っております。
2021年1月、一般社団法人日本テレワーク協会主催の「第21回テレワーク推進賞」において「優秀賞」を受賞、2021年2月、2年連続となるスポーツ庁による「スポーツエールカンパニー2021」認定、2021年3月には、5年連続5回目となる経済産業省による「健康経営優良法人2021大規模法人部門(ホワイト500)」に認定されるなど、当社の取り組みは公的にも高い評価を受けており、健康で働きやすい職場の整備に努めることで、優秀な人財の確保に向けた取り組みを進めております。
当社グループの認知度の向上については、日頃の地元岸和田市での地域貢献活動、和歌山県日高郡の「フジ住宅の森」での植林並びに育林を通じての環境保全活動を継続して実施しているほか、2021年3月には、寄付型私募債発行により、発行手数料の一部を大阪府看護協会に寄付を行い、地域貢献活動を通じて認知度向上を図っております。
分譲住宅においては、大阪府(除く大阪市)における住宅着工棟数が5年連続1位(15年連続3位以内)(出典元「(株)住宅産業研究所」)となっており、大阪府下での住宅分譲会社としての知名度は既に一定以上は有しており、サービス付き高齢者向け賃貸住宅運営棟数では全国1位(出典元「月間シニアビジネスマーケット」)、中古住宅販売戸数で全国2位(出典元「リフォーム産業新聞」)と特定分野では日本のトップクラスとなっております。更に、最新のオリコン顧客満足度調査でも、近畿圏、大阪府において建売住宅ビルダー部門第1位を獲得し、品質、サービスについてもお客様からお喜びいただけております。
これらに関しましては、その都度、当社ホームページ上や、IRメール配信サービス、東京、大阪、名古屋、福岡等で年4回以上開催しております個人投資家、機関投資家・証券アナリストに向けた説明会を通じてご説明させていただいており、認知度、イメージ向上に向けたIR、PR活動を行っています。広告宣伝活動としましては、今年で7年目となりますテレビ番組「皇室アルバム」の番組提供、御堂筋の堂島ビルヂング屋上広告などにより知名度向上を図っております。
これからも、IR、広報活動につきましては、広く遍く、当社の事業活動や、活動に対する外部評価が伝えられるよう、露出度や頻度を上げ、内容についてもより充実させることで認知度の向上に努めて参ります。
収益基盤の維持・強化については、連結子会社の雄健建設グループとのコラボレーションによる、鉄骨造自社サービス付き高齢者向け住宅の建築も始まっており、需要が強く、安定収益源に繋がる土地有効活用事業、賃貸及び管理事業を更に強化していく考えであります。
また、対処すべき課題としまして、SDGs及びESGへの取り組みがあげられます。
当社は地域密着型経営を標榜しており、特に「社会」との関りにおいては、社会貢献活動や、従業員の健康や働きやすさに配慮した諸施策等については、前段のとおりであります。また、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略」において、ESGに関する当社の取り組みの概要について記載しておりますが、事業に関連する分野における、以下の取り組みにつきまして、個別に記載します。
(中古シニア向け住宅の商品開発)
中古住宅の再生は、環境保全にも繋がるビジネスですが、これを高齢化社会における社会貢献の一環である、サービス付き高齢者向け賃貸住宅に広げた取り組みを行っております。西宮市にて、社宅として使用されていた中古物件を仕入れ、これをサービス付き高齢者向け住宅に再生し、自社賃貸物件として活用する事業を予定しております。これは、当社の中古住宅再生事業と土地有効活用事業を組み合わせた初の取り組みとなります。
(DX)
DX(デジタルトランスフォーメーション)については、ICTを活用した業務の改革とAIの導入による大幅な業務効率の向上を図り、お客様との新たな接点の創出や潜在的なニーズの発掘に繋げるべく開発を進めており、これらの取り組みはひいてはデジタル化社会への貢献や、ペーパレス化など、環境に配慮した事業活動に繋がるものと考えております。
(省エネ住宅の供給)
当社の新築戸建住宅は、換気に伴う熱エネルギーの喪失を防ぐ「全熱交換システム」を採用する等、省エネに配慮した住宅となっております。また、断熱材は、その製造過程においてエネルギーの発生が少なく、天然系素材であり、且つリサイクル材を主原料とする「セルローズファイバー」を採用しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。
これに伴い、以下の前期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメントの区分に組み替えた数値で比較しております。
(分譲住宅セグメント)
良質な分譲用地の取得競争の激化や地価の上昇による土地仕入価格の高騰により年間を通じて仕入れ環境は厳しいものとなりました。また、人手不足・建築コストの上昇等にも課題がありました。販売におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による4・5月の営業自粛が影響して、その期間は受注減となりましたが、自粛期間が明けてからは急速に需要が回復し、通期では受注は好調に推移しました。
当連結会計年度の自由設計住宅の引渡戸数は前連結会計年度に比べ22戸減少し714戸(前期は736戸)となり、分譲マンションの引渡戸数は前連結会計年度に比べ124戸増加し138戸(前期は14戸)となりました。また、分譲用地の土地販売は、前連結会計年度に比べ57区画増加し97区画(前期は40区画)となり、加えまして兵庫県加古川市の大型分譲住宅用地の素地販売を実施しました。その結果、当セグメントの売上高は40,241百万円(前期比39.1%増)となりましたが、当連結会計年度は、期初より目標としておりました手許資金の充実と在庫リスクの低減のため、販売価格の弾力化に伴う在庫評価の見直しに着手しましたので、セグメント利益は395百万円(前期比69.9%減)にとどまりました。
(住宅流通セグメント)
当セグメントにおきましては、前連結会計年度より、在庫回転率を意識した運営を行って参りました。当連結会計年度は、分譲住宅セグメント同様、販売価格の弾力化に着手したことにより、比較的長期で保有していた在庫の販売が進みました。また、中古住宅に対する需要は根強く、総じて販売は好調に推移しましたが、中古流通市場の仕入環境悪化により、在庫が大幅に減少したことによる販売への影響がありました。そのため、当連結会計年度の中古住宅の引渡戸数は前連結会計年度に比べ248戸減少し1,459戸(前期は1,707戸)となりました。その結果、当セグメントの売上高は32,789百万円(前期比14.1%減)となり、セグメント利益は505百万円(前期比29.2%減)となりました。
(土地有効活用セグメント)
賃貸住宅等建築請負及びサービス付き高齢者向け賃貸住宅並びに個人投資家向け一棟売賃貸アパートの引き渡しともに好調に推移しました。前連結会計年度より懸念しておりました、建築業界の人手不足による施工キャパシティの問題については、多少のコストアップになるものの、工務店への一括発注を併用することで一旦克服することが出来ました。そのため、当連結会計年度の賃貸住宅等建築請負及びサービス付き高齢者向け賃貸住宅の引渡件数が61件(前期は48件)となり、前連結会計年度に比べ増加し、個人投資家向け一棟売賃貸アパートの引渡棟数も113棟(前期は110棟)となり、前連結会計年度に比べ増加しました。その結果、当セグメントの売上高は24,401百万円(前期比4.7%増)となり、セグメント利益は2,085百万円(前期比4.0%減)となりました。
(賃貸及び管理セグメント)
主として土地有効活用事業にリンクしたサービス付き高齢者向け賃貸住宅等の賃貸物件及び分譲マンションの引渡しに伴い管理物件の取扱い件数が増加したことに加えて、前連結会計年度に比べ稼働率が上昇したこと、また、土地有効活用事業の大阪北部、阪神間地域の深耕により、業績は堅調に推移しました。その結果、賃貸及び管理セグメントの業績は前連結会計年度に比べ増加し、当セグメントの売上高は21,728百万円(前期比8.4%増)となり、セグメント利益は2,584百万円(前期比6.3%増)となりました。
(建設関連セグメント)
前連結会計年度に連結子会社化した雄健建設グループ3社の業績が、当連結会計年度より計上されることになりました。その結果、当セグメントの業績は売上高が2,379百万円となり、セグメント利益は22百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高121,541百万円(前期比10.0%増)を計上し、営業利益3,986百万円(前期比20.3%減)、経常利益3,558百万円(前期比22.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,358百万円(前期比23.6%減)となりました。当連結会計年度の経営成績は、売上高及び各段階利益のすべてにおいて2020年8月4日公表の連結業績予想を上回る結果となりました。
なお、価格弾力化に伴い、各段階利益への影響はありましたが、期初より目標としておりました在庫水準の低減による手許資金の増強、有利子負債の圧縮といった財務体質の改善は、一定の成果として現れました。その結果として、営業キャッシュ・フローは、当社創業以来最大の28,040百万円となり、現金及び預金は、前連結会計年度末比5,567百万円の増加となり、有利子負債は前連結会計年度末比17,430百万円の減少となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ5,598百万円の増加となり、当連結会計年度末には20,156百万円(前期比38.5%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は28,040百万円(前期は1,650百万円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上額3,565百万円(前期比23.9%減)、たな卸資産の減少額24,451百万円(前期は5,974百万円の増加)及び法人税等の支払額1,993百万円(前期比5.2%増)等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は5,129百万円(前期比14.8%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出5,503百万円(前期比10.5%減)及び有形固定資産の売却による収入520百万円(前期比35.6%減)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は17,311百万円(前期は10,187百万円の獲得)となりました。これは主に、長短借入金の純減少額18,603百万円(前期は10,400百万円の純増加)、社債の発行・償還による収入953百万円(前期比28.9%増)及び配当金の支払額967百万円(前期比1.4%増)等によるものであります。
③ 販売及び契約の実績
a.販売実績
当連結会計年度及び前連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.最近2連結会計年度に、販売実績が総販売実績の100分の10以上の相手先はありません。
2.住宅流通セグメントの「その他」は、仲介手数料収入等であります。
3.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注契約実績
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメントごとの受注契約実績は、次のとおりであります。
(注)1.期中契約高に記載された金額は、期中契約高と期中解約高を純額表示しております。
2.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、現行の見積りを必要とする会計処理については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりの方法によっており、会計基準等の新設・更新や連結財務諸表に重要な影響を及ぼす事象が発生した場合は、基本的には会計処理基準に準拠する方法によることとしており、新たに見積りを必要とする場合は、蓋然性の高い見積り方法による方針としております。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 (追加情報)」をご参照ください。
(たな卸資産)
当社グループのたな卸資産の評価については、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により評価損を計上しております。今後、市場状況の悪化による処分価額の低下が生じた場合、たな卸資産の評価損を計上する可能性があります。
(貸倒引当金)
当社グループは、営業未収入金等の回収事故に対処するため、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。将来、顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加の引当金が必要となる可能性があります。
(有価証券の減損)
当社グループのその他有価証券については、期末日における時価が取得価額の50%以上下落した場合、または、2年間に渡り連続して取得価額の30%以上下落した場合に、減損処理を行う事としております。
将来、投資先の株価の著しい下落があった場合には、投資有価証券の評価損を計上する可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループの繰延税金資産については、中長期の損益見込みに基づいて将来の課税所得を検討し、回収可能性を考慮して計上しております。当連結会計年度末において計上されている繰延税金資産は十分回収できると判断しておりますが、予測し得なかった損失の発生が見込まれた場合、当該繰延税金資産が法人税等調整額として費用化される可能性があります。
② 財政状態の状況、分析及び検討
当社グループは、適切な流動性の維持、事業活動のための資金確保及び健全なバランスシートの維持を財務方針としております。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ14,841百万円減少して147,594百万円(前期比9.1%減)となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ17,975百万円減少して101,788百万円(前期比15.0%減)となり、固定資産は、前連結会計年度末に比べ3,134百万円増加し、45,805百万円(前期比7.3%増)となりました。
流動資産減少の主な要因は、現金及び預金の増加額5,567百万円(前期比37.7%増)及びたな卸資産の減少額22,946百万円(前期比22.5%減)等を反映したものであります。
固定資産のうち有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ2,149百万円増加して40,866百万円(前期比5.6%増)となりました。この増加の主な要因は、中古住宅アセット事業に係る土地・建物の取得、自社所有サービス付き高齢者向け賃貸住宅に係る土地・建物の取得、本社設備並びに分譲住宅事業及び住宅流通事業に係る販売センター設備等の取得による増加額6,309百万円等の増加要因並びに賃貸資産の売却、所有目的の変更及び減価償却実施による減少額3,869百万円等の減少要因を反映したものであります。無形固定資産は、前連結会計年度末に比べ49百万円減少の667百万円(前期比6.9%減)となりました。また、投資その他の資産は、前連結会計年度末に比べ1,034百万円増加の4,271百万円(前期比31.9%増)となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ16,406百万円減少して106,101百万円(前期比13.4%減)となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ5,586百万円減少し44,637百万円(前期比11.1%減)となり、固定負債は、前連結会計年度末に比べ10,819百万円減少し61,464百万円(前期比15.0%減)となりました。
流動負債減少の主な要因は、短期借入金の減少額6,036百万円(前期比18.1%減)及び1年内償還予定の社債の増加額425百万円(前期比100.0%増)等を反映したものであります。
固定負債減少の主な要因は、社債の増加額550百万円(前期比41.5%増)及び長期借入金の減少額12,567百万円(前期比17.8%減)を反映したものであります。
当連結会計年度末の純資産の合計は、前連結会計年度末に比べ1,565百万円増加して41,492百万円(前期比3.9%増)となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益2,358百万円の計上による資金増加要因及び配当金の支払額967百万円の資金減少要因並びに自己株式の処分による増加額134百万円等を反映したものであります。
以上の結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末の24.6%から28.1%となりました。また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,126.40円から1,162.92円となりました。
当連結会計年度末の財政状態を検討した結果、主としてたな卸資産規模の適性化に伴う営業キャッシュ・フローの大幅な黒字により、事業活動のための資金確保及び健全なバランスシートの維持に繋がったという点で、財務方針どおりの結果となりました。これは、販売価格を市場実勢に応じて柔軟に設定し直したことにより商品の販売促進に繋がったことが最大の要因ですが、競争激化による土地価格の高騰が進んだために、仕入が抑制的に作用したことも一因と言えます。結果として在庫回転率が上がり、財務の健全性が向上しましたので、引き続き健全な財政状態を維持、強化できますよう努めます。
③ 経営成績の分析・検討
当連結会計年度の連結損益計算書に重要な影響を与えた要因につき、以下にご説明します。
a.売上高
当連結会計年度の売上高は、当初公表予想を上回ることとなり、前連結会計年度に比べ11,097百万円増加して、121,541百万円(前期比10.0%増)を計上しました。分譲住宅セグメントにおいては、自由設計住宅の引渡戸数は前期比微減であったものの、販売単価の上昇により増収、前連結会計年度には竣工がなかった分譲マンションにおいても2棟の引渡しにより大幅増収となったほか、分譲地の土地のみ販売の増加、兵庫県加古川市の大規模素地販売もあったことにより、前連結会計年度に比べ39.1%増加の40,241百万円となりました。住宅流通セグメントにおいては、中古住宅に対する需要は根強く、総じて販売は好調に推移しましたが、中古流通市場の仕入環境悪化により、在庫が大幅に減少したことによる販売への影響があり、引渡戸数が大幅に減少したことから、売上高は前連結会計年度に比べ14.1%減少し32,789百万円となりました。土地有効活用セグメントにおいては、賃貸住宅等建築請負及びサービス付き高齢者向け賃貸住宅並びに個人投資家向け一棟売賃貸アパートの引渡棟数が堅調に推移したことにより、売上高は前連結会計年度に比べ4.7%増加し24,401百万円となりました。賃貸及び管理セグメントにおいては、土地有効活用セグメントにおけるサービス付き高齢者向け賃貸住宅等の請負工事の引渡しにリンクした管理物件の増加及び中古住宅アセット事業が軌道に乗っていることにより、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ8.4%増加し21,728百万円を計上しました。また、当連結会計年度より新たに加わりました建設関連セグメントの売上高2,379百万円も、売上高増加の一因です。
b.営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ1,015百万円減少して、3,986百万円(前期比20.3%減)となりました。主な要因としては、分譲住宅セグメントにおいて、兵庫県加古川市の大規模素地販売による利益貢献はあったものの、販売価格を市場実勢に応じて柔軟に設定し直したことによる在庫評価損の計上により、分譲住宅セグメントに係る営業利益が前連結会計年度に比べ69.9%減少の395百万円となったこと、また、住宅流通セグメントにおいても、分譲住宅セグメント同様、販売価格の弾力化に着手したことによる在庫評価損の計上や、おうち館泉佐野店の統廃合に伴う費用発生、中古流通市場の仕入環境悪化により、在庫が大幅に減少したことによる引渡戸数の減少に伴い、住宅流通セグメントに係る営業利益が前連結会計年度に比べ29.2%減少の505百万円となったことによるものであります。
c.経常利益
当連結会計年度の営業外損益は、営業外収益が前連結会計年度に比べ2.1%減少し465百万円となり、営業外費用が主として分譲住宅セグメント及び土地有効活用セグメントの開発用土地購入並びに住宅流通セグメントの中古住宅取得に付随する借入金に係る支払利息の増加により、前連結会計年度に比べ3.3%増加し893百万円となりました。
以上の結果、営業利益に営業外収益・費用を加減算した経常利益は3,558百万円(前期比22.9%減)となり、売上高経常利益率は2.9%(前期は4.2%)となりました。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別利益は、主として中古住宅アセット事業等に係る固定資産売却益の計上等により163百万円(前期は148百万円)となり、特別損失は、主として中古住宅アセット事業等に係る固定資産売却損の計上及び投資有価証券評価損を計上したことにより前連結会計年度に比べ106.1%増加し156百万円となりました。また、税金費用は、前連結会計年度に比べ24.4%減少し1,206百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ23.6%減益となり2,358百万円を計上しました。
(3)資本の財源及び資金の流動性
① キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要のうち主なものは、不動産(たな卸資産、固定資産)の取得・開発をはじめとする事業への投資資金等であり、金融機関からの短期借入金、長期借入金を基本としております。その中で、中古住宅等の取得資金の効率的な調達を行うため、取引銀行と当座貸越契約及びコミットメントライン契約並びにコミット型タームローン契約を締結しております。当連結会計年度において、中古住宅仕入資金及び一棟売りアパート用地仕入資金のためのコミットメントライン契約(含む当座貸越契約)5件(契約締結額合計11,000百万円、期末借入額合計3,749百万円)を金融機関と締結しました。また、金融機関2行と銀行保証付無担保社債(発行額合計1,500百万円)を発行しました。なお、たな卸資産の大幅な圧縮により生じたキャッシュ・フロー及び新型コロナウイルス感染症拡大による資金需要に備えた金融機関からの借入により手許資金を増加させ、現金及び預金は20,325百万円(前連結会計年度は14,757百万円)となりました。
(4)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、株主重視の経営という観点から、企業価値の向上と継続的・安定的な成長を図り、企業の経営効率を判断する指標である自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標として位置付けており、中期利益計画(2020年3月期~2022年3月期)において、全期間でのROE10%以上の達成を目指しております。また、財政状態の安全性及び健全性の確保のため、当連結会計年度より自己資本比率25%以上を目標とすることとしました。
当連結会計年度は、ROEにつきましては5.80%で未達成となりましたが、自己資本比率は28.11%で目標を達成しました。
過去5年間におけるROE及び自己資本比率の推移は、以下のとおりであります。
中期利益計画(2020年3月期~2022年3月期)の2期目である当連結会計年度のROEを含めた各経営指標の達成・進捗状況は以下のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の国内及び世界的な蔓延により、経済活動に多大な影響を被りました。2020年初頭においては、中国からの住宅設備納入遅延や製造遅延の影響を受け、当社グループでも工事の遅延などが発生し、引き渡しまでの期間が長期化する状況があったほか、2020年4月に政府より緊急事態宣言が発令されたことにより、外出自粛、営業活動の自粛に伴う受注への影響を余儀なくされました。
不動産業界におきましては、良質な分譲用地の取得競争の激化、それに伴う地価の上昇や人手不足を背景とした建築コストの高止まり等により、新築分譲マンションを中心に分譲事業は引き続き厳しい事業環境となりました。その一方で、新型コロナウイルス感染症の影響により、新しい生活様式やワークスタイルが定着しつつあり、住居ニーズの変化が起こっております。緊急事態宣言が解除された2020年6月以降、テレワークの機会が増えたことや、低金利を背景に、中古不動産や、居住空間の広い一戸建て需要の喚起に繋がり、住宅産業は全般的に堅調に推移しました。
このような状況のもと、当社グループは住宅・不動産に関するあらゆる住まいのワンストップサービス企業として、不動産事業の中での多角化によるバランス経営を図り、より収益性が高く効率性のよい賃貸及び管理事業の比率を高め、長期的な安定経営・つぶれない会社づくりを重点に事業を展開して参りました。
また、当社グループの対処すべき課題に対する当連結会計年度の主な取り組みは、次のとおりであります。
会社の成長を支える重要な経営基盤である優秀な人財の採用及び育成並びに働き甲斐のある環境の整備については、積極的なテレワークの活用による柔軟な働き方の推進や、健康保持増進に向けた様々な取り組みを引き続き行って参りました。新型コロナウイルス感染症への対応については、政府より発令された「緊急事態宣言」を受け、感染拡大防止、社員の安全確保を最優先とし、多人数が集まる社内外での会議やイベントの延期、テレワークの一層の推進、WEB会議の導入、また、業務上休業せざるを得ない社員に対しては特別休暇を付与する等の感染防止・予防に向けた取り組みを実施し、社員が安心・安全に就業できる環境の整備に努め、社員と社員の家族の幸せ・健康を第一に考えた取り組みを行っております。
2021年1月、一般社団法人日本テレワーク協会主催の「第21回テレワーク推進賞」において「優秀賞」を受賞、2021年2月、2年連続となるスポーツ庁による「スポーツエールカンパニー2021」認定、2021年3月には、5年連続5回目となる経済産業省による「健康経営優良法人2021大規模法人部門(ホワイト500)」に認定されるなど、当社の取り組みは公的にも高い評価を受けており、健康で働きやすい職場の整備に努めることで、優秀な人財の確保に向けた取り組みを進めております。
当社グループの認知度の向上については、日頃の地元岸和田市での地域貢献活動、和歌山県日高郡の「フジ住宅の森」での植林並びに育林を通じての環境保全活動を継続して実施しているほか、2021年3月には、寄付型私募債発行により、発行手数料の一部を大阪府看護協会に寄付を行い、地域貢献活動を通じて認知度向上を図っております。
分譲住宅においては、大阪府(除く大阪市)における住宅着工棟数が5年連続1位(15年連続3位以内)(出典元「(株)住宅産業研究所」)となっており、大阪府下での住宅分譲会社としての知名度は既に一定以上は有しており、サービス付き高齢者向け賃貸住宅運営棟数では全国1位(出典元「月間シニアビジネスマーケット」)、中古住宅販売戸数で全国2位(出典元「リフォーム産業新聞」)と特定分野では日本のトップクラスとなっております。更に、最新のオリコン顧客満足度調査でも、近畿圏、大阪府において建売住宅ビルダー部門第1位を獲得し、品質、サービスについてもお客様からお喜びいただけております。
これらに関しましては、その都度、当社ホームページ上や、IRメール配信サービス、東京、大阪、名古屋、福岡等で年4回以上開催しております個人投資家、機関投資家・証券アナリストに向けた説明会を通じてご説明させていただいており、認知度、イメージ向上に向けたIR、PR活動を行っています。広告宣伝活動としましては、今年で7年目となりますテレビ番組「皇室アルバム」の番組提供、御堂筋の堂島ビルヂング屋上広告などにより知名度向上を図っております。
これからも、IR、広報活動につきましては、広く遍く、当社の事業活動や、活動に対する外部評価が伝えられるよう、露出度や頻度を上げ、内容についてもより充実させることで認知度の向上に努めて参ります。
収益基盤の維持・強化については、連結子会社の雄健建設グループとのコラボレーションによる、鉄骨造自社サービス付き高齢者向け住宅の建築も始まっており、需要が強く、安定収益源に繋がる土地有効活用事業、賃貸及び管理事業を更に強化していく考えであります。
また、対処すべき課題としまして、SDGs及びESGへの取り組みがあげられます。
当社は地域密着型経営を標榜しており、特に「社会」との関りにおいては、社会貢献活動や、従業員の健康や働きやすさに配慮した諸施策等については、前段のとおりであります。また、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な会社の経営戦略」において、ESGに関する当社の取り組みの概要について記載しておりますが、事業に関連する分野における、以下の取り組みにつきまして、個別に記載します。
(中古シニア向け住宅の商品開発)
中古住宅の再生は、環境保全にも繋がるビジネスですが、これを高齢化社会における社会貢献の一環である、サービス付き高齢者向け賃貸住宅に広げた取り組みを行っております。西宮市にて、社宅として使用されていた中古物件を仕入れ、これをサービス付き高齢者向け住宅に再生し、自社賃貸物件として活用する事業を予定しております。これは、当社の中古住宅再生事業と土地有効活用事業を組み合わせた初の取り組みとなります。
(DX)
DX(デジタルトランスフォーメーション)については、ICTを活用した業務の改革とAIの導入による大幅な業務効率の向上を図り、お客様との新たな接点の創出や潜在的なニーズの発掘に繋げるべく開発を進めており、これらの取り組みはひいてはデジタル化社会への貢献や、ペーパレス化など、環境に配慮した事業活動に繋がるものと考えております。
(省エネ住宅の供給)
当社の新築戸建住宅は、換気に伴う熱エネルギーの喪失を防ぐ「全熱交換システム」を採用する等、省エネに配慮した住宅となっております。また、断熱材は、その製造過程においてエネルギーの発生が少なく、天然系素材であり、且つリサイクル材を主原料とする「セルローズファイバー」を採用しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。
これに伴い、以下の前期比較については、前連結会計年度の数値を変更後のセグメントの区分に組み替えた数値で比較しております。
(分譲住宅セグメント)
良質な分譲用地の取得競争の激化や地価の上昇による土地仕入価格の高騰により年間を通じて仕入れ環境は厳しいものとなりました。また、人手不足・建築コストの上昇等にも課題がありました。販売におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による4・5月の営業自粛が影響して、その期間は受注減となりましたが、自粛期間が明けてからは急速に需要が回復し、通期では受注は好調に推移しました。
当連結会計年度の自由設計住宅の引渡戸数は前連結会計年度に比べ22戸減少し714戸(前期は736戸)となり、分譲マンションの引渡戸数は前連結会計年度に比べ124戸増加し138戸(前期は14戸)となりました。また、分譲用地の土地販売は、前連結会計年度に比べ57区画増加し97区画(前期は40区画)となり、加えまして兵庫県加古川市の大型分譲住宅用地の素地販売を実施しました。その結果、当セグメントの売上高は40,241百万円(前期比39.1%増)となりましたが、当連結会計年度は、期初より目標としておりました手許資金の充実と在庫リスクの低減のため、販売価格の弾力化に伴う在庫評価の見直しに着手しましたので、セグメント利益は395百万円(前期比69.9%減)にとどまりました。
(住宅流通セグメント)
当セグメントにおきましては、前連結会計年度より、在庫回転率を意識した運営を行って参りました。当連結会計年度は、分譲住宅セグメント同様、販売価格の弾力化に着手したことにより、比較的長期で保有していた在庫の販売が進みました。また、中古住宅に対する需要は根強く、総じて販売は好調に推移しましたが、中古流通市場の仕入環境悪化により、在庫が大幅に減少したことによる販売への影響がありました。そのため、当連結会計年度の中古住宅の引渡戸数は前連結会計年度に比べ248戸減少し1,459戸(前期は1,707戸)となりました。その結果、当セグメントの売上高は32,789百万円(前期比14.1%減)となり、セグメント利益は505百万円(前期比29.2%減)となりました。
(土地有効活用セグメント)
賃貸住宅等建築請負及びサービス付き高齢者向け賃貸住宅並びに個人投資家向け一棟売賃貸アパートの引き渡しともに好調に推移しました。前連結会計年度より懸念しておりました、建築業界の人手不足による施工キャパシティの問題については、多少のコストアップになるものの、工務店への一括発注を併用することで一旦克服することが出来ました。そのため、当連結会計年度の賃貸住宅等建築請負及びサービス付き高齢者向け賃貸住宅の引渡件数が61件(前期は48件)となり、前連結会計年度に比べ増加し、個人投資家向け一棟売賃貸アパートの引渡棟数も113棟(前期は110棟)となり、前連結会計年度に比べ増加しました。その結果、当セグメントの売上高は24,401百万円(前期比4.7%増)となり、セグメント利益は2,085百万円(前期比4.0%減)となりました。
(賃貸及び管理セグメント)
主として土地有効活用事業にリンクしたサービス付き高齢者向け賃貸住宅等の賃貸物件及び分譲マンションの引渡しに伴い管理物件の取扱い件数が増加したことに加えて、前連結会計年度に比べ稼働率が上昇したこと、また、土地有効活用事業の大阪北部、阪神間地域の深耕により、業績は堅調に推移しました。その結果、賃貸及び管理セグメントの業績は前連結会計年度に比べ増加し、当セグメントの売上高は21,728百万円(前期比8.4%増)となり、セグメント利益は2,584百万円(前期比6.3%増)となりました。
(建設関連セグメント)
前連結会計年度に連結子会社化した雄健建設グループ3社の業績が、当連結会計年度より計上されることになりました。その結果、当セグメントの業績は売上高が2,379百万円となり、セグメント利益は22百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高121,541百万円(前期比10.0%増)を計上し、営業利益3,986百万円(前期比20.3%減)、経常利益3,558百万円(前期比22.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,358百万円(前期比23.6%減)となりました。当連結会計年度の経営成績は、売上高及び各段階利益のすべてにおいて2020年8月4日公表の連結業績予想を上回る結果となりました。
なお、価格弾力化に伴い、各段階利益への影響はありましたが、期初より目標としておりました在庫水準の低減による手許資金の増強、有利子負債の圧縮といった財務体質の改善は、一定の成果として現れました。その結果として、営業キャッシュ・フローは、当社創業以来最大の28,040百万円となり、現金及び預金は、前連結会計年度末比5,567百万円の増加となり、有利子負債は前連結会計年度末比17,430百万円の減少となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ5,598百万円の増加となり、当連結会計年度末には20,156百万円(前期比38.5%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は28,040百万円(前期は1,650百万円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上額3,565百万円(前期比23.9%減)、たな卸資産の減少額24,451百万円(前期は5,974百万円の増加)及び法人税等の支払額1,993百万円(前期比5.2%増)等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は5,129百万円(前期比14.8%減)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出5,503百万円(前期比10.5%減)及び有形固定資産の売却による収入520百万円(前期比35.6%減)等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は17,311百万円(前期は10,187百万円の獲得)となりました。これは主に、長短借入金の純減少額18,603百万円(前期は10,400百万円の純増加)、社債の発行・償還による収入953百万円(前期比28.9%増)及び配当金の支払額967百万円(前期比1.4%増)等によるものであります。
③ 販売及び契約の実績
a.販売実績
当連結会計年度及び前連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |||
| 数量 | 金額(千円) | 数量 | 金額(千円) | ||
| 分譲住宅 | |||||
| 自由設計住宅等 | 736戸 | 27,666,966 | 714戸 | 28,734,628 | |
| 分譲マンション | 14戸 | 519,263 | 138戸 | 4,816,426 | |
| 土地販売 | 6,142㎡ | 740,647 | 50,967㎡ | 6,690,819 | |
| 計 | 750戸 6,142㎡ | 28,926,878 | 852戸 50,967㎡ | 40,241,875 | |
| 住宅流通 | |||||
| 中古住宅(一戸建) | 279戸 | 6,917,579 | 215戸 | 5,554,323 | |
| 中古住宅(マンション) | 1,428戸 | 31,255,776 | 1,244戸 | 27,233,574 | |
| 建売住宅・その他 | - | 3,473 | - | 1,911 | |
| 計 | 1,707戸 | 38,176,829 | 1,459戸 | 32,789,809 | |
| 土地有効活用 | |||||
| 賃貸住宅等建築請負 | 29件 | 3,250,521 | 35件 | 3,460,822 | |
| サービス付き高齢者向け賃貸住宅 | 19件 | 5,581,550 | 26件 | 5,369,397 | |
| 個人投資家向け一棟売賃貸アパート | 110棟 | 14,466,041 | 113棟 | 15,571,444 | |
| 計 | 48件 110棟 | 23,298,114 | 61件 113棟 | 24,401,664 | |
| 賃貸及び管理 | |||||
| 賃貸料収入 | ――― | 15,080,915 | ――― | 16,058,489 | |
| サービス付き高齢者向け賃貸住宅事業収入 | ――― | 4,017,512 | ――― | 4,796,090 | |
| 管理手数料収入 | ――― | 944,075 | ――― | 874,173 | |
| 計 | ――― | 20,042,503 | ――― | 21,728,753 | |
| 建設関連 | ――― | - | 156件 | 2,379,416 | |
| 合計 | 2,457戸 6,142㎡ 48件 110棟 | 110,444,324 | 2,311戸 50,967㎡ 217件 113棟 | 121,541,518 | |
(注)1.最近2連結会計年度に、販売実績が総販売実績の100分の10以上の相手先はありません。
2.住宅流通セグメントの「その他」は、仲介手数料収入等であります。
3.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注契約実績
当連結会計年度及び前連結会計年度におけるセグメントごとの受注契約実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | |||||||
| 期中契約高 | 期末契約残高 | 期中契約高 | 期末契約残高 | ||||||
| 数量 | 金額(千円) | 数量 | 金額(千円) | 数量 | 金額(千円) | 数量 | 金額(千円) | ||
| 分譲住宅 | |||||||||
| 自由設計住宅等 | 719戸 | 28,578,400 | 561戸 | 22,319,859 | 761戸 | 31,197,443 | 608戸 | 24,782,674 | |
| 分譲マンション | 143戸 | 4,954,112 | 135戸 | 4,661,172 | 131戸 | 5,209,599 | 128戸 | 5,054,345 | |
| 土地販売 | 11,055㎡ | 1,531,351 | 6,525㎡ | 1,032,871 | 57,035㎡ | 7,310,217 | 12,593㎡ | 1,652,269 | |
| 計 | 862戸 11,055㎡ | 35,063,864 | 696戸 6,525㎡ | 28,013,903 | 892戸 57,035㎡ | 43,717,261 | 736戸 12,593㎡ | 31,489,289 | |
| 住宅流通 | |||||||||
| 中古住宅(一戸建) | 275戸 | 7,006,246 | 45戸 | 1,206,408 | 199戸 | 4,935,788 | 29戸 | 587,873 | |
| 中古住宅(マンション) | 1,445戸 | 31,494,805 | 163戸 | 3,640,909 | 1,193戸 | 25,896,653 | 112戸 | 2,303,988 | |
| 建売住宅・その他 | ― | 3,473 | ― | - | ― | 1,911 | ― | - | |
| 計 | 1,720戸 | 38,504,525 | 208戸 | 4,847,317 | 1,392戸 | 30,834,353 | 141戸 | 2,891,861 | |
| 土地有効活用 | |||||||||
| 賃貸住宅等建築請負 | 31件 | 3,168,941 | ― | 4,528,624 | 20件 | 2,148,103 | ― | 3,215,905 | |
| サービス付き高齢者向け 賃貸住宅 | 9件 | 2,805,869 | ― | 6,740,994 | 7件 | 1,906,027 | ― | 3,277,624 | |
| 個人投資家向け一棟売賃貸アパート | 109棟 | 14,964,041 | 55棟 | 7,577,000 | 147棟 | 20,485,444 | 89棟 | 12,491,000 | |
| 計 | 40件 109棟 | 20,938,852 | 55棟 | 18,846,618 | 27件 147棟 | 24,539,575 | 89棟 | 18,984,529 | |
| 建設関連 | ― | - | ― | - | 142件 | 1,109,382 | ― | 1,533,291 | |
| 合計 | 2,582戸 11,055㎡ 40件 109棟 | 94,507,242 | 904戸 6,525㎡ 55棟 | 51,707,839 | 2,284戸 57,035㎡ 169件 147棟 | 100,200,572 | 877戸 12,593㎡ 89棟 | 54,898,971 | |
(注)1.期中契約高に記載された金額は、期中契約高と期中解約高を純額表示しております。
2.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」をご参照ください。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、現行の見積りを必要とする会計処理については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりの方法によっており、会計基準等の新設・更新や連結財務諸表に重要な影響を及ぼす事象が発生した場合は、基本的には会計処理基準に準拠する方法によることとしており、新たに見積りを必要とする場合は、蓋然性の高い見積り方法による方針としております。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 (追加情報)」をご参照ください。
(たな卸資産)
当社グループのたな卸資産の評価については、収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により評価損を計上しております。今後、市場状況の悪化による処分価額の低下が生じた場合、たな卸資産の評価損を計上する可能性があります。
(貸倒引当金)
当社グループは、営業未収入金等の回収事故に対処するため、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。将来、顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加の引当金が必要となる可能性があります。
(有価証券の減損)
当社グループのその他有価証券については、期末日における時価が取得価額の50%以上下落した場合、または、2年間に渡り連続して取得価額の30%以上下落した場合に、減損処理を行う事としております。
将来、投資先の株価の著しい下落があった場合には、投資有価証券の評価損を計上する可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループの繰延税金資産については、中長期の損益見込みに基づいて将来の課税所得を検討し、回収可能性を考慮して計上しております。当連結会計年度末において計上されている繰延税金資産は十分回収できると判断しておりますが、予測し得なかった損失の発生が見込まれた場合、当該繰延税金資産が法人税等調整額として費用化される可能性があります。
② 財政状態の状況、分析及び検討
当社グループは、適切な流動性の維持、事業活動のための資金確保及び健全なバランスシートの維持を財務方針としております。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ14,841百万円減少して147,594百万円(前期比9.1%減)となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ17,975百万円減少して101,788百万円(前期比15.0%減)となり、固定資産は、前連結会計年度末に比べ3,134百万円増加し、45,805百万円(前期比7.3%増)となりました。
流動資産減少の主な要因は、現金及び預金の増加額5,567百万円(前期比37.7%増)及びたな卸資産の減少額22,946百万円(前期比22.5%減)等を反映したものであります。
固定資産のうち有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ2,149百万円増加して40,866百万円(前期比5.6%増)となりました。この増加の主な要因は、中古住宅アセット事業に係る土地・建物の取得、自社所有サービス付き高齢者向け賃貸住宅に係る土地・建物の取得、本社設備並びに分譲住宅事業及び住宅流通事業に係る販売センター設備等の取得による増加額6,309百万円等の増加要因並びに賃貸資産の売却、所有目的の変更及び減価償却実施による減少額3,869百万円等の減少要因を反映したものであります。無形固定資産は、前連結会計年度末に比べ49百万円減少の667百万円(前期比6.9%減)となりました。また、投資その他の資産は、前連結会計年度末に比べ1,034百万円増加の4,271百万円(前期比31.9%増)となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ16,406百万円減少して106,101百万円(前期比13.4%減)となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ5,586百万円減少し44,637百万円(前期比11.1%減)となり、固定負債は、前連結会計年度末に比べ10,819百万円減少し61,464百万円(前期比15.0%減)となりました。
流動負債減少の主な要因は、短期借入金の減少額6,036百万円(前期比18.1%減)及び1年内償還予定の社債の増加額425百万円(前期比100.0%増)等を反映したものであります。
固定負債減少の主な要因は、社債の増加額550百万円(前期比41.5%増)及び長期借入金の減少額12,567百万円(前期比17.8%減)を反映したものであります。
当連結会計年度末の純資産の合計は、前連結会計年度末に比べ1,565百万円増加して41,492百万円(前期比3.9%増)となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益2,358百万円の計上による資金増加要因及び配当金の支払額967百万円の資金減少要因並びに自己株式の処分による増加額134百万円等を反映したものであります。
以上の結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末の24.6%から28.1%となりました。また、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,126.40円から1,162.92円となりました。
当連結会計年度末の財政状態を検討した結果、主としてたな卸資産規模の適性化に伴う営業キャッシュ・フローの大幅な黒字により、事業活動のための資金確保及び健全なバランスシートの維持に繋がったという点で、財務方針どおりの結果となりました。これは、販売価格を市場実勢に応じて柔軟に設定し直したことにより商品の販売促進に繋がったことが最大の要因ですが、競争激化による土地価格の高騰が進んだために、仕入が抑制的に作用したことも一因と言えます。結果として在庫回転率が上がり、財務の健全性が向上しましたので、引き続き健全な財政状態を維持、強化できますよう努めます。
③ 経営成績の分析・検討
当連結会計年度の連結損益計算書に重要な影響を与えた要因につき、以下にご説明します。
a.売上高
当連結会計年度の売上高は、当初公表予想を上回ることとなり、前連結会計年度に比べ11,097百万円増加して、121,541百万円(前期比10.0%増)を計上しました。分譲住宅セグメントにおいては、自由設計住宅の引渡戸数は前期比微減であったものの、販売単価の上昇により増収、前連結会計年度には竣工がなかった分譲マンションにおいても2棟の引渡しにより大幅増収となったほか、分譲地の土地のみ販売の増加、兵庫県加古川市の大規模素地販売もあったことにより、前連結会計年度に比べ39.1%増加の40,241百万円となりました。住宅流通セグメントにおいては、中古住宅に対する需要は根強く、総じて販売は好調に推移しましたが、中古流通市場の仕入環境悪化により、在庫が大幅に減少したことによる販売への影響があり、引渡戸数が大幅に減少したことから、売上高は前連結会計年度に比べ14.1%減少し32,789百万円となりました。土地有効活用セグメントにおいては、賃貸住宅等建築請負及びサービス付き高齢者向け賃貸住宅並びに個人投資家向け一棟売賃貸アパートの引渡棟数が堅調に推移したことにより、売上高は前連結会計年度に比べ4.7%増加し24,401百万円となりました。賃貸及び管理セグメントにおいては、土地有効活用セグメントにおけるサービス付き高齢者向け賃貸住宅等の請負工事の引渡しにリンクした管理物件の増加及び中古住宅アセット事業が軌道に乗っていることにより、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ8.4%増加し21,728百万円を計上しました。また、当連結会計年度より新たに加わりました建設関連セグメントの売上高2,379百万円も、売上高増加の一因です。
b.営業利益
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ1,015百万円減少して、3,986百万円(前期比20.3%減)となりました。主な要因としては、分譲住宅セグメントにおいて、兵庫県加古川市の大規模素地販売による利益貢献はあったものの、販売価格を市場実勢に応じて柔軟に設定し直したことによる在庫評価損の計上により、分譲住宅セグメントに係る営業利益が前連結会計年度に比べ69.9%減少の395百万円となったこと、また、住宅流通セグメントにおいても、分譲住宅セグメント同様、販売価格の弾力化に着手したことによる在庫評価損の計上や、おうち館泉佐野店の統廃合に伴う費用発生、中古流通市場の仕入環境悪化により、在庫が大幅に減少したことによる引渡戸数の減少に伴い、住宅流通セグメントに係る営業利益が前連結会計年度に比べ29.2%減少の505百万円となったことによるものであります。
c.経常利益
当連結会計年度の営業外損益は、営業外収益が前連結会計年度に比べ2.1%減少し465百万円となり、営業外費用が主として分譲住宅セグメント及び土地有効活用セグメントの開発用土地購入並びに住宅流通セグメントの中古住宅取得に付随する借入金に係る支払利息の増加により、前連結会計年度に比べ3.3%増加し893百万円となりました。
以上の結果、営業利益に営業外収益・費用を加減算した経常利益は3,558百万円(前期比22.9%減)となり、売上高経常利益率は2.9%(前期は4.2%)となりました。
d.親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の特別利益は、主として中古住宅アセット事業等に係る固定資産売却益の計上等により163百万円(前期は148百万円)となり、特別損失は、主として中古住宅アセット事業等に係る固定資産売却損の計上及び投資有価証券評価損を計上したことにより前連結会計年度に比べ106.1%増加し156百万円となりました。また、税金費用は、前連結会計年度に比べ24.4%減少し1,206百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ23.6%減益となり2,358百万円を計上しました。
(3)資本の財源及び資金の流動性
① キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要のうち主なものは、不動産(たな卸資産、固定資産)の取得・開発をはじめとする事業への投資資金等であり、金融機関からの短期借入金、長期借入金を基本としております。その中で、中古住宅等の取得資金の効率的な調達を行うため、取引銀行と当座貸越契約及びコミットメントライン契約並びにコミット型タームローン契約を締結しております。当連結会計年度において、中古住宅仕入資金及び一棟売りアパート用地仕入資金のためのコミットメントライン契約(含む当座貸越契約)5件(契約締結額合計11,000百万円、期末借入額合計3,749百万円)を金融機関と締結しました。また、金融機関2行と銀行保証付無担保社債(発行額合計1,500百万円)を発行しました。なお、たな卸資産の大幅な圧縮により生じたキャッシュ・フロー及び新型コロナウイルス感染症拡大による資金需要に備えた金融機関からの借入により手許資金を増加させ、現金及び預金は20,325百万円(前連結会計年度は14,757百万円)となりました。
(4)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
当社グループは、株主重視の経営という観点から、企業価値の向上と継続的・安定的な成長を図り、企業の経営効率を判断する指標である自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標として位置付けており、中期利益計画(2020年3月期~2022年3月期)において、全期間でのROE10%以上の達成を目指しております。また、財政状態の安全性及び健全性の確保のため、当連結会計年度より自己資本比率25%以上を目標とすることとしました。
当連結会計年度は、ROEにつきましては5.80%で未達成となりましたが、自己資本比率は28.11%で目標を達成しました。
過去5年間におけるROE及び自己資本比率の推移は、以下のとおりであります。
| 経営指標 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | 2021年3月期 |
| ROE | 13.11% | 12.53% | 11.86% | 7.96% | 5.80% |
| 自己資本比率 | 27.62% | 25.67% | 25.57% | 24.55% | 28.11% |
中期利益計画(2020年3月期~2022年3月期)の2期目である当連結会計年度のROEを含めた各経営指標の達成・進捗状況は以下のとおりであります。
| 経 営 指 標 | 2021年3月期 (計 画) | 2021年3月期 (実 績) | 2021年3月期(計画比) |
| 売上高 | 121,000百万円 | 121,541百万円 | 541百万円( 0.4%増) |
| 経常利益 | 6,700百万円 | 3,558百万円 | △3,141百万円(46.9%減) |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 4,500百万円 | 2,358百万円 | △2,141百万円(47.6%減) |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 10%以上 | 5.80% | 4.20ポイント減 |