有価証券報告書-第21期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 14:51
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善や企業設備投資の増加により、景気は緩やかな回復基調で継続していたものの、2019年10月の消費税率引上げや新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により、先行き不透明な状況が続いております。
不動産業界におきましては、国内外からの観光客の増加や再開発事業等の進展に加え、金融緩和による良好な資金調達環境も相まって商業地の地価は底堅い需要に支えられておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響による地価の下落やテナント企業の撤退、賃料の支払い猶予や減額等、景気の下振れが懸念されます。
このような状況のもと、当社グループは時代の変化や不動産の潮流に柔軟に対応する総合不動産業を目指しております。
各事業におきましても引き続き、テナント賃貸事業及び不動産管理事業に経営資源を集中し、主に株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスのグループ会社である各リテール事業法人の出店数の増加に対応した建物の保全や効率的な保守・メンテナンスの実施により、堅実な収益の確保を図ってまいりました。
当連結会計年度の物件の状況につきましては、建築中であった物件が2020年3月に竣工したため、関東地方の物件数が1物件(東京都品川区物件)増加いたしました。一方で、さらなる経営資源の選択・集中を図り、建物管理の効率化を推し進めるため、1物件(東京都港区物件)の不動産を売却いたしました。
この結果、2020年3月末時点における当社グループの保有物件数は、125物件(2019年3月末時点 125物件)となりました。
当連結会計年度の業績は、売上高226億65百万円(前年同期比4.5%増)、営業利益83億66百万円(前年同期比0.7%減)、経常利益81億67百万円(前年同期比1.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益61億8百万円(前年同期比9.6%減)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
「テナント賃貸事業」
当連結会計年度におきましては、不動産市況を考慮しつつ継続的な事業の発展及び企業価値の向上に資する事業用収益物件の取得を慎重に検討する一方で、入居テナントの入れ換えを効果的に実施し、安定的な収益確保を推進しております。また、前期に取得・竣工した事業用収益物件が寄与し、テナント賃貸面積が拡大したことから、前年同期間と比較して売上増加に貢献しております。
その結果、売上高184億51百万円(前年同期比2.0%増)、営業利益83億81百万円(前年同期比1.2%減)となりました。
「不動産管理事業」
当連結会計年度におきましては、引き続き、当社の不動産管理事業における建物管理の受託件数が増加し、保守・メンテナンス分野のファシリティサポートを推進したことから、売上が一層伸長しております。また、専門性を有する人材の採用・育成も継続して行っております。
その結果、売上高39億74百万円(前年同期比18.3%増)、営業利益4億89百万円(前年同期比0.4%増)となりました。
「その他事業」
当連結会計年度におきましては、テナント企業様に対する最適な省エネプランの提案等、電力を中心としたコスト削減やエネルギーの効率的な活用による建物管理のコンサルティング事業を引き続き推進しております。
その結果、売上高2億40百万円(前年同期比1.2%減)、営業利益1億78百万円(前年同期比21.1%増)となりました。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における財政状態は、総資産1,699億2百万円(前連結会計年度末比118億96百万円の減少)、負債618億39百万円(前連結会計年度末比99億55百万円の減少)、純資産1,080億62百万円(前連結会計年度末比19億41百万円の減少)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、92億43百万円(前連結会計年度末比66億66百万円減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は116億41百万円(前連結会計年度末比91億50百万円減)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益86億93百万円の計上、減価償却費の計上40億63百万円、減損損失の計上10億42百万円、長期預り金の増加10億30百万円等があった一方、固定資産売却益の計上12億85百万円、法人税等の支払額16億97百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3億47百万円(前連結会計年度末比215億94百万円減)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出63億5百万円、有形固定資産の売却による収入59億11百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は179億59百万円(前連結会計年度末比78億70百万円増)となりました。主な要因は、社債の償還による支出22億16百万円、債権流動化の返済による支出74億44百万円、自己株式の取得による支出80億49百万円等によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
販売高(百万円)前年同期比(%)
テナント賃貸事業18,451102.0
不動産管理事業3,974118.3
その他事業24098.8
合計22,665104.5

(注)1.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
株式会社ドン・キホーテ13,68863.113,78660.8
株式会社長崎屋4,05318.74,15918.3
日本商業施設株式会社2,24310.32,39010.5

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
当連結会計年度における経営成績は、売上高226億65百万円(前年同期比4.5%増)、営業利益83億66百万円(前年同期比0.7%減)、経常利益81億67百万円(前年同期比1.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益61億8百万円(前年同期比9.6%減)となりました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は226億65百万円となりました。これは主に、テナント賃貸事業の既存の事業用物件に係る賃貸収益が計上されたこと、また不動産管理事業の建物管理物件の受託件数が増加したことが、前年同期間と比較して売上高が増加した要因であります。
(営業利益)
当連結会計年度における売上原価は133億円となりました。これは主に、事業用物件に係る有形固定資産の減価償却費、不動産の賃借に係る地代家賃及び維持管理費の計上であります。
また販売費及び一般管理費は9億98百万円の計上となりました。これは主に、支払手数料及び租税公課の計上であります。
以上の結果、営業利益は83億66百万円となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外損益は、営業外収益が2億29百万円、営業外費用が4億28百万円となりました。営業外収益の主な内訳は、受取利息及び配当金の計上であります。また、営業外費用の主な内訳は、支払手数料及び債権流動化費用の計上であります。
以上の結果、経常利益は81億67百万円となりました。
(特別損益)
当連結会計年度における特別損益は、特別利益が15億76百万円、特別損失が10億50百万円となりました。特別利益の主な内訳は、固定資産売却益及び違約金収入の計上であります。また、特別損失の主な内訳は、減損損失の計上であります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
以上の結果、税金等調整前当期純利益は86億93百万円となり、法人税、住民税及び事業税ならびに法人税等調整額控除後の親会社株主に帰属する当期純利益は61億8百万円となりました。
事業別セグメントの業績は、次のとおりです。
(テナント賃貸事業)
売上高は184億51百万円と、前連結会計年度に比べて3億62百万円(前年同期比2.0%増)の増収となり、営業利益は83億81百万円と、前連結会計年度に比べて1億5百万円(前年同期比1.2%減)の減益となりました。
当連結会計年度は、不動産市況を考慮しつつ継続的な事業の発展及び企業価値の向上に資する事業用収益物件の取得を慎重に検討し、経営資源の選択・集中を図り、建物管理の効率化を推し進めてまいりました。その結果、保有物件数につきましては、建築中であった物件の竣工が1物件ありましたが、1物件を売却したため、前連結会計年度からの保有物件数の増減はありませんでした。また、入居テナントの入れ換えを効果的に実施したこと等により、売上高は増収となりましたが、営業利益はテナントの撤退に伴う遊休物件の発生及び建物の修繕費の増加等により減益となっております。
今後の事業用収益物件の取得につきましては、優良物件の獲得機会という外部要因がありますが、安定的な収益の確保のため、検討を重ねてまいります。
(不動産管理事業)
売上高は39億74百万円と、前連結会計年度に比べて6億16百万円(前年同期比18.3%増)の増収となり、営業利益は4億89百万円と、前連結会計年度に比べて2百万円(前年同期比0.4%増)の増益となりました。
当連結会計年度は、建物の保守・メンテナンス・清掃の受託件数が増加した影響で、売上高が飛躍的に増加しております。一方、外注費用及び専門性を有する人材の採用・確保により人件費も増加したため、営業利益のは微増となっております。
(その他事業)
売上高は2億40百万円と、前連結会計年度に比べて3百万円(前年同期比1.2%減)の減収となり、営業利益は1億78百万円と、前連結会計年度に比べて31百万円(前年同期比21.1%増)の増益となりました。
当連結会計年度は、引き続き原価改善を実施しながら、コスト低減・環境に配慮したコンサルティング事業を推進しております。
b.財政状態の分析
<資産>当連結会計年度末における資産につきましては、経営資源の選択・集中等を図り、新たな設備投資を抑え、保有物件の売却を実施しました。また、株主還元として、2020年3月に自己株式の公開買付けによる自己株式の取得を実施したことに伴い、現金及び現金同等物が減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ118億96百万円減少の1,699億2百万円となっております。
主な内訳は、以下のとおりです。
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は113億62百万円となり、前連結会計年度末に比べ64億88百万円減少しております。主な要因は、現金及び預金の減少36億70百万円、関係会社預け金の減少29億95百万円等であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は1,585億39百万円となり、前連結会計年度末に比べ54億8百万円減少しております。主な要因は、土地の増加21億1百万円、建物及び構築物(純額)の減少43億89百万円、建設仮勘定の減少18億7百万円等であります。
<負債>当連結会計年度末における負債につきましては、通常の返済計画に基づいた借入金、社債、債権流動化に伴う支払債務の減少等により、前連結会計年度末に比べ99億55百万円減少の618億39百万円となっております。
主な内訳は、以下のとおりです。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は148億17百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億48百万円減少しております。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金の増加20億円、未払金の減少7億24百万円、債権流動化に伴う支払債務の減少13億68百万円等であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は470億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ98億7百万円減少しております。主な要因は、社債の減少19億16百万円、長期借入金の減少22億50百万円、債権流動化に伴う長期支払債務の減少59億7百万円等であります。
<純資産>当連結会計年度末における純資産は1,080億62百万円となり、前連結会計年度末に比べ19億41百万円減少しております。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加61億8百万円、自己株式の増加80億49百万円であります。
以上により、自己資本比率は63.6%となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、継続的な成長を確保するために事業用収益物件の取得による企業価値の向上を図っており、優良物件の取得や設備投資等、今後の収益増加に寄与する分野に資金を活用するために、一定程度の内部留保を行っております。
一方、当社は、株主の皆様への利益還元を経営の重要な課題のひとつとして認識しており、当社グループとして事業成長を成し遂げるための財務基盤の強化が一定程度進展し、当社の内部留保の一部を株主還元に充当しても引き続き継続的な事業の発展及び企業価値向上を実現していくことが可能と判断したため、株主還元策の一環として、2020年3月に公開買付けによる自己株式の取得を行いました。当該取得費用として、80億49百万円を株主還元として使用しております。
今後も、積極的な優良物件取得のために調達した資金の返済、更なる優良物件の取得、設備投資及び人材採用等、今後の収益増加に寄与する分野を中心に資金を活用し、継続的な事業の発展及び企業価値向上を実現しつつ、様々な株主の皆様への利益還元の実現に向けて最大限努めてまいります。
また、当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下に記載のとおりであります。
(契約債務)
2020年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
年度別要支払額(百万円)
契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超
長期借入金12,2252,2507,1002,500375
社債8,3581,9163,9871,480975
債権流動化に伴う長期支払債務6,5405,908632--

上記の表において、連結貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めており、1年内償還予定の社債は、社債に含めております。また、債権流動化に伴う支払債務は、債権流動化に伴う長期支払債務に含めております。
(財政政策)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、事業用収益物件の取得費用等の設備投資によるものであります。
当社グループは、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金または借入、社債の発行、債権流動化に伴う支払債務等により資金調達することとしております。
2020年3月31日現在、長期借入金の残高は122億25百万円(1年以内返済予定分を含む)、社債の残高は83億58百万円(1年以内返済予定分を含む)、債権流動化に伴う長期支払債務の残高は65億40百万円(債権流動化に伴う支払債務を含む)であります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しているため省略しております。
なお、会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響に関して、経済や企業活動に広範な影響を与える事象であり、翌連結会計年度(2021年3月期)の一定期間にわたり当感染症の影響が継続するという一定の仮定に基づいて検討しておりますが、当連結会計年度において重要な影響を与えるものではないと判断しております。ただし、今後の状況の変化によって判断を見直した結果、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において重要な影響を与える可能性があります。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況
2021年3月期以降の経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。
2016年3月期から2020年3月期までの5年間の中長期計画に対する当連結会計年度における達成・進捗状況は次のとおりであります。
(目標)
2016年3月期から2020年3月期まで毎期売上高 年2%以上成長
2016年3月期から2020年3月期までに事業用収益物件 20件以上取得
(当連結会計年度の達成状況)
売上高:226億65百万円(前年同期比4.5%増)
2016年3月期から当連結会計年度末までの取得物件数:32物件

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