有価証券報告書-第16期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況および分析の内容は次のとおりであります。
(1) 経営成績及び財政状態の状況及び分析の内容
① 当連結会計年度の事業環境
当連結会計年度におけるわが国の景況感は、雇用・所得改善等により個人消費は持ち直し、概ね緩やかな回復基調となりましたが、輸出や製造業においては弱含みの傾向がみられ、また年度終盤においては新型コロナウイルス感染症拡大による社会情勢への影響が顕在化し、経済活動が停滞しました。
不動産市況については、住宅分譲市場では、用地取得競争の激化などに伴う販売価格の上昇・供給量の低下、並びに地域や物件の利便性の違いが販売動向に大きく影響する傾向が継続しました。賃貸オフィス市場では、テナントの増床ニーズによる成約やビルの建て替えに伴う移転の動きが多く見られ、全国的な空室率の低下・賃料の上昇が続きました。また、不動産投資市場では、好調な国内不動産市況を背景に、堅調に市場規模が拡大しました。一方、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は、不動産市況に対してもホテル稼働率の低下、商業施設の売上減少などを通じて顕在化しております。当社グループの事業におきましても、政府・自治体からの要請の趣旨を踏まえ、企業として積極的に感染拡大防止に努める観点から、主にフィットネスクラブ・商業施設・ホテルを中心に対応してまいりましたが、当連結会計年度における業績への影響は軽微でした。
② 当社グループの経営成績の状況及び分析の内容
このような事業環境の下、当社グループの経営成績は、売上高は676,495百万円(前連結会計年度比7,985百万円、1.2%増)、営業利益は81,905百万円(同2,743百万円、3.5%増)、事業利益は82,833百万円(同3,209百万円、4.0%増)、経常利益は73,077百万円(同3,754百万円、5.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は48,886百万円(同3,012百万円、6.6%増)となりました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、住宅部門において住宅分譲計上戸数が減少した一方で、都市開発部門にお
いて売却物件が増加したこと及びサービス・マネジメント分野(資産運用部門、仲介・CRE部門、運営管理部門)において、国内外の運用資産残高の増加、売買仲介手数料の増加、管理受託数の増加等により、売上高が増加したこと等により、676,495百万円(前連結会計年度比7,985百万円増)となりました。
(事業利益)
当連結会計年度における事業利益は、住宅部門において住宅分譲粗利益率が向上したこと、都市開発部門におおいて売却物件が増加したこと及びサービス・マネジメント分野において国内外の運用資産残高の増加、売買仲介手数料の増加、管理受託数の増加等により、事業利益が増加したこと等により82,833百万円(前連結会計年度比3,209百万円増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、事業利益が増加したこと等により73,077百万円(前連結会計年度比3,754百万円増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益が増加したこと及び特別損失が減少したこと等により48,886百万円(前連結会計年度比3,012百万円増)となりました。
2020年3月期 経営成績の概要

③ 部門別の経営成績の状況及び分析の内容
部門ごとの業績の状況及び分析の内容は、以下のとおりであります。
各部門の売上高は、部門間の内部売上高、振替高を含みます。また、端数処理の関係で合計数値が合わない場合があります。
当連結会計年度より、「賃貸部門」としていた報告セグメントの名称を「都市開発部門」に変更しております。
また、「運営管理部門」に区分しておりました野村不動産ライフ&スポーツ㈱を「都市開発部門」の区分に、野村不動産ウェルネス㈱及び野村不動産㈱のシニア事業を「住宅部門」の区分に、「都市開発部門」に区分しておりました野村不動産㈱の賃貸住宅事業を「住宅部門」の区分に変更しております。これに伴い、前連結会計年度の数値については、変更後の部門の区分に基づいて作成しております。
なお、2019年4月1日付でNFパワーサービス㈱は、株式の一部を譲渡したことにより、連結子会社から外れております。
<住宅部門>当部門の売上高は334,710百万円(前連結会計年度比△40,663百万円、10.8%減)、事業利益は24,905百万円(同△126百万円、0.5%減)と、前連結会計年度と比べ減収となりましたがほぼ同水準の事業利益を確保しました。
これは主に、住宅分譲事業において計上戸数が減少した一方で、同事業の粗利益率が20.4%に向上(前連結会計年度は19.1%)したことによるものであります。
マンション分譲では「プラウド恵比寿ヒルサイドガーデン」(東京都渋谷区)、「プラウドシティ日吉レジデンスⅠ」(神奈川県横浜市港北区)等、戸建分譲では「プラウドシーズン世田谷砧」(東京都世田谷区)等、計4,739戸(前連結会計年度比1,151戸減)を売上に計上いたしました。なお、当連結会計年度末における期末完成在庫数は509戸(前連結会計年度末比233戸増)、契約済未計上残高は2,611戸(同385戸減)となりました。
なお、共同事業における戸数、売上高、契約残高については事業シェア按分で計算しております。
地方中核都市や海外における開発事業については、「高崎駅東口」(群馬県高崎市)での再開発事業参画並びにベトナム・ホーチミン及び中国・常州での事業拡大等に取り組んでおります。
また、事業活動を通じた持続可能な社会の実現に向けた取り組みとして、環境省の「高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)支援事業(※)」に採択された「プラウド高田馬場」(東京都新宿区)等において、断熱・省エネ・創エネでエネルギー収支ゼロを目指す住まいづくりも推進しております。
(※) 2019年度 二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金 ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)化による低炭素化促進事業のうち「高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)支援事業」
売上高・粗利益率の推移

売上高等内訳
(注)不動産投資市場向けに開発・販売する賃貸住宅を指します。
住宅分譲 期末完成在庫数(販売中)
住宅分譲 期末完成在庫数(未販売)
住宅分譲 契約済未計上残高
<都市開発部門>当部門の売上高は215,820百万円(前連結会計年度比44,208百万円、25.8%増)、事業利益は39,238百万円(同1,195百万円、3.1%増)と、前連結会計年度と比べ増収増益となりました。
これは主に、資産運用部門で運用するREIT等への物件売却に加え、競争力のより高い賃貸資産ポートフォリオ構築に向けた戦略的な資産入替を進めたことで、物件売却収入が増加したことによるものであります。
オフィスビルでは「PMO西新宿」(東京都新宿区)、物流施設では「Landport習志野」(千葉県習志野市)、商業施設では「GICROS GINZA GEMS」(東京都中央区)等が竣工しております。また、多様化する顧客ニーズの変化に対応するため、オフィス事業では『ヒューマンファースト』をコンセプトとするサービス付小規模オフィス「H¹O(エイチワンオー)」及びサテライト型シェアオフィス「H¹T(エイチワンティー)」、商業事業ではサービス特化型商業施設「MEFULL(ミーフル)」及び地域密着型商業施設「SOCOLA(ソコラ)」という新ブランドをそれぞれ立ち上げ、運営を開始しております。海外における事業では、2019年6月にベトナム・ホーチミンにおいてオフィスビル「Zen Plaza(ゼンプラザ)」を保有・運営するZEN PLAZA CO.,LTDの全持分を取得し、当社子会社としております。
また、企業ニーズや働き方の変化に対応するオフィスブランドの展開(PMO・H¹O・H¹T)をはじめ、NOHGA HOTELシリーズ及び庭のホテルにおける「CO2ゼロプラン」を活用した調達電力のCO2排出量ゼロ化の取り組みや、スポーツクラブ「メガロス」を展開する野村不動産ライフ&スポーツ株式会社における、業界初となる「東京都スポーツ推進モデル企業」の受賞等、事業活動を通じた社会課題の解決や新しい価値の提供を推進しております。
売上高内訳 (単位:百万円)
(注)不動産投資市場向けに開発・販売するオフィスビル・商業施設・物流施設等を指します。
賃貸収入(オフィス・商業施設)の増減分析
賃貸床面積
空室率(オフィス・商業施設)
賃貸可能床面積 収益不動産の売却額の推移

※19/3期以降は賃貸住宅分を控除後の数値、18/3期以前は賃貸住宅分を含んだ数値となります。
<資産運用部門>当部門の売上高は12,059百万円(前連結会計年度比2,417百万円、25.1%増)、事業利益は7,149百万円(同1,179百万円、19.8%増)と、前連結会計年度と比べ増収増益となりました。
これは主に、国内運用会社である野村不動産投資顧問株式会社において運用資産残高が増加したこと、及び前連結会計年度中に連結子会社化した英国の運用会社Lothbury Investment Management Limitedの収益が通期で寄与したことによるものであります。
基幹事業である国内REITビジネスにおいて、野村不動産マスターファンド投資法人及び野村不動産プライベート投資法人が、野村不動産株式会社より「PMO秋葉原北」(東京都台東区)、「Landport東習志野」(千葉県習志野市)、「GEMS三軒茶屋」(東京都世田谷区)、「プラウドフラット渋谷富ヶ谷」(東京都渋谷区)等、計15物件(取引額計55,081百万円)を取得した他、投資家のニーズを捉えた私募ファンド組成が進む等、運用資産残高が順調に拡大しました。
また、野村不動産投資顧問株式会社は、不動産運用業において、ESG(環境・社会・ガバナンス)への配慮を組み込んだ新たな価値の提供に積極的に取り組んでおり、「21世紀金融行動原則 環境大臣賞(最優良取組事例)」を受賞しました。これは、運用を受託する野村不動産マスターファンド投資法人がJ-REIT初となる環境マネジメントシステム「エコアクション21」の第三者認証・登録を受け、REIT・不動産業界全体におけるグリーン化の取り組み推進に貢献すると評価されたものです。
(単位:百万円)
運用資産残高 (単位:百万円)
期末運用資産残高の推移

<仲介・CRE(※)部門>当部門の売上高は39,110百万円(前連結会計年度比1,811百万円、4.9%増)、事業利益は9,109百万円(同938百万円、11.5%増)と、前連結会計年度と比べ増収増益となりました。
これは主に、リテール事業において売買仲介の取扱件数及び取扱高が増加した結果、手数料収入が増加したことによるものであります。
なお、リテール事業においては、「四谷センター」(東京都新宿区)、「赤羽センター」(東京都北区)、「京都センター」(京都府京都市下京区)及び「神戸三宮センター」(兵庫県神戸市中央区)をオープンし計85拠点となり、ホールセール事業においては、「広島営業所」(広島県広島市中区)及び「仙台営業所」(宮城県仙台市青葉区)を開設し、事業エリアを共に拡大しております。
また、リテール事業を展開する野村不動産アーバンネット株式会社において、AIを活用したバーチャルリアリティ技術で居住中物件の空室を再現し、室内家具をコーディネートする 「VRホームステージング」を導入する等、ICT(情報通信技術)を積極的に活用し、お客様に向けた新たなサービスの提供に取り組んでおります。
更に同社は、2019年の「オリコン顧客満足度調査」における不動産仲介企業を対象としたランキングにおいて、「売却 戸建て」・「購入 マンション」の2つのランキングで4年連続第1位を獲得しております。
(※) CRE:Corporate Real Estateの略。企業向けの不動産戦略支援サービス(不動産の有効活用や売買のコンサルティング等)
売上高内訳 (単位:百万円)
売買仲介取扱件数・取扱高
リテール仲介手数料・拠点数推移 ホールセール仲介手数料推移

<運営管理部門>当部門の売上高は92,982百万円(前連結会計年度比1,608百万円、1.8%増)、事業利益は8,181百万円(同717百万円、9.6%増)と、前連結会計年度と比べ増収増益となりました。
これは主に、住宅の管理受託数の増加に伴う運営管理収入の増加、及び分譲マンション「プラウド」を対象に長期保証を実現した大規模修繕工事「re:Premium(リ・プレミアム)」の提供等による受注工事収入が増加したことによるものであります。
なお、当連結会計年度末におけるビル等管理件数は723件(前連結会計年度末比9件減)、住宅管理戸数は182,230戸(同4,648戸増)となっております。
太陽光発電事業では新たに「Landport青梅Ⅱ」等の5棟における稼働が開始し、物流施設の屋上を利用した再生可能エネルギー発電施設は計18棟となりました。
また、野村不動産パートナーズ株式会社において、「re:Premium(リ・プレミアム)」を採用した「プラウド」シリーズ3物件の大規模修繕工事が、国土交通省が支援する2019年度の「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の「良好なマンション管理」に認定される等、事業活動を通じて良質な住宅ストックの形成に寄与する取り組みを推進しております。
更に同社は、2019年住まいサーフィン「管理会社満足度調査」において11年連続総合1位、2019年「オリコン顧客満足度調査」における「分譲マンション管理会社 首都圏」において3年連続第1位を獲得しております。
売上高内訳 (単位:百万円)
管理受託数
ビル等管理件数・住宅管理戸数の推移

<その他>その他の売上高は168百万円(前連結会計年度比73百万円、77.4%増)、事業損失は106百万円(前連結会計年度は事業損失43百万円)となりました。
④ 財政状態の状況及び分析
(資産、負債及び純資産の状況)
(単位:百万円)
(注)D/Eレシオ=有利子負債/自己資本
(資産)
当連結会計年度末における総資産は1,801,273百万円となり、前連結会計年度末に比べ41,818百万円増加いたしました。これは主に、有価証券(37,000百万円減)が減少した一方で、たな卸資産(77,809百万円増)が増加したことによるものであります。
各部門の資産は下表のとおりであります。
(単位:百万円)
主な用途別の有形固定資産の残高は下表のとおりであります。
(単位:百万円)
(負債)
当連結会計年度末における総負債は1,236,153百万円となり、前連結会計年度末に比べ18,260百万円増加いたしました。これは主に、借入金(44,000百万円減)が減少した一方で、支払手形及び買掛金(40,270百万円増)ならびに預り金(8,648百万円増)が増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は565,120百万円となり、前連結会計年度末に比べ23,557百万円増加いたしました。これは主に、自己株式の取得を行った(8,551百万円減)一方で、利益剰余金(34,510百万円増)が増加したことによるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況及び分析並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュ・フローの状況及び分析の内容
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末から40,718百万円減少し、77,611百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、56,618百万円の資金の増加(前連結会計年度比33,345百万円減)となりました。これは主に、たな卸資産の増加及び、法人税等の支払があった一方で、税金等調整前当期純利益73,090百万円の計上及び、仕入債務が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、30,490百万円の資金の減少(同16,208百万円増)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産取得による支出及び、海外における開発事業への持分法投資による投資有価証券の取得があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、66,821百万円の資金の減少(同80,545百万円減)となりました。これは主に、長期借入金の返済及び、配当金の支払があったことによるものであります。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
◇ 資金調達の方法及び状況
当社グループは、事業活動及び成長投資等に必要な資金を、営業活動により得たキャッシュ・フローで賄うことを基本とし、不足している場合については、外部からの調達により確保しております。
外部からの調達に関しては、財務健全性の指標として自己資本比率を30%水準と設定した上で、中長期にわたる不動産開発事業の特性を踏まえ、主に、国内金融機関からの長期借入金や社債の発行等により、長期資金を中心とした資金調達を行っております。また、現在の低金利での調達環境を踏まえ、金利の固定化を進めるとともに、償還額の年度別の分散等を図ることで、借換えリスクの低減を図っております。また、このような良好な調達環境を活かすとともに調達手段の多様化を図るため、ハイブリッド社債(劣後特約付社債)による資金調達を実施しております。
手許資金に関しては、資産効率性を損なうことなく、必要な資金を柔軟に確保するため、入出金管理に基づく必要最小限の現預金の確保と合わせて、当座貸越及びコミットメントライン契約を締結する等の対応を講じております。また、当社にて、グループ各社の資金を一元管理するキャッシュ・マネジメント・システムを導入し、資金効率の向上を図っております。
なお、当連結会計年度末時点の有利子負債の状況については以下のとおりです。
(単位:百万円)
(注)1.EBITDA=営業利益+受取利息・配当金+持分法による投資利益+減価償却費+のれん償却額
2.D/Eレシオ=有利子負債残高/自己資本
有利子負債残高の内訳 (単位:百万円)
有利子負債/支払利息の推移

◇ 資金の主要な使途を含む資金需要の動向
当社グループの主要な資金需要は、国内における分譲・売却事業における販売用不動産等の取得・開発等に係る資金、保有・賃貸事業における固定資産の取得・開発・運用等に係る資金、海外における投資・開発等に係る資金、Ⅿ&A・資本業務提携等の戦略投資に係る資金、株主還元に係る資金等であります。
(成長投資と株主還元の考え方)
当社グループは、2019年4月に策定した中長期経営計画において積極的な投資を行いながらも資産の回転性を高めることで、総資産の純増額を一定程度に抑制し、資本効率性を向上させることを基本方針としております。当社グループでは、株主資本コストを7%~8%と想定しており、これを上回る資本効率性を目標とすることで企業価値の向上を図ってまいります。
また、これにより創出された利益は、成長投資と株主還元にバランスよく配分することで、当社の持続的な利益成長と株主還元の両立を実現していきます。
成長投資と株主還元の考え方(概念図)

株主還元については、中長期経営計画において、安定的且つ経営環境に応じた機動的な株主還元を行うため、配当に自己株式の取得を組み合わせることで、2020年3月期~2022年3月期における各事業年度の総還元性向を40~50%程度とすることを指針としております。
この指針のもと、2020年3月期の配当については、利益成長をもとに安定した増配基調を確保する方針から期末配当を従来予想どおり40.0円とし、これにより実施済みの第2四半期末配当金とあわせた1株当たり年間配当金は80.0円となりました。
また当事業年度において、財務健全性、株価水準、事業環境等を総合的に勘案し、自己株式3,302,500株(取得価額総額7,999百万円)を取得しており、結果、当事業年度の総還元性向は46.5%となりました。
(3) 経営上の目標の達成状況
経営上の目標の達成状況については以下のとおりであります。
事業利益※の推移 ROA・ROEの推移
※18/3期以前は営業利益の数値を記載
1株当たり配当金・総還元性向の推移 自己資本・自己資本比率の推移
※総還元性向:(配当金総額+自己株式取得の総額)
÷親会社株式に帰属する当期純利益
(4) 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の状況については、「(1) 経営成績及び財政状態の状況及び分析の内容 ③部門別の経営成績の状況及び分析の内容」に記載のとおりであります。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、その作成にあたっては、経営者の主観的な判断を伴う見積りが必要になる項目があります。
経営者はその見積りが合理的であると判断していますが、市況の変化等により将来の結果が異なるものとなり、連結財務諸表に影響を与える可能性があります。
当社グループの重要な会計方針のうち、特に重要性の高い会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、以下のとおりです。
① 住宅分譲目的で保有する不動産(たな卸資産)の評価
◇ 会計上の見積り及びその見積りに用いた仮定
当社グループは、住宅分譲事業の事業計画を用地取得時、工事発注時、販売開始時に策定し、その都度販売価格及び商品原価等の設定・見直しを実施し、それらに基づく正味売却価額にて、住宅分譲目的で保有する不動産を評価しています。
また、上記のほか、事業の進捗や販売の状況に応じて、正味売却価額を変更することがあります。
なお、販売価格および商品原価は、物件の立地、規模、商品性、周辺の取引事例、マーケット見通し、過去の経験に基づく想定金額等を踏まえ設定、見直しを行っています。
◇ 見積り及び仮定の不確実性の内容
販売価格は住宅販売市況の変化等により、商品原価は建設市況の変化や追加工事の発生、スケジュール遅延等により、見積りと将来の結果が異なる可能性があります。
◇ 見積りや仮定の変動及びその変動により経営成績等に生じる影響
見積りや仮定の変動は、住宅分譲目的で保有する不動産の評価損が認識されるか否かの判定、及びその金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度においては、2物件、22百万円のたな卸資産評価損を計上しています。
② 販売目的で保有する収益不動産(たな卸資産)の評価
◇ 会計上の見積り及びその見積りに用いた仮定
当社グループは、収益不動産販売事業の事業計画を用地取得時、工事発注時、リーシング(テナント募集)開始時、売却決定時に策定し、その都度売却見込額及び商品原価等の設定・見直しを実施し、それらに基づく正味売却価額にて、販売目的で保有する収益不動産を評価しています。
また、上記のほか、事業の進捗や販売の状況に応じて、正味売却価額を変更することがあります。
なお、売却見込額および商品原価は、物件の立地、規模、商品性、周辺の賃貸取引事例及び売買取引事例、マーケット見通し、過去の経験に基づく想定金額等を踏まえ設定、見直しを行っています。
なお、竣工しているがリーシングが計画通りに進捗していない物件など、一定の要件を満たす販売目的の収益不動産は、不動産鑑定士による鑑定評価額を売却見込額としています。
◇ 見積り及び仮定の不確実性の内容
売却見込額は不動産賃貸や不動産投資の市況の変化等により、商品原価は建設市況の変化、あるいは追加工事の発生やスケジュール遅延等により、見積りと将来の結果が異なる可能性があります。
◇ 見積りや仮定の変動及びその変動により経営成績等に生じる影響
見積りや仮定の変動は、販売目的で保有する収益不動産の評価損が認識されるか否かの判定、及びその金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度においては、販売目的で保有する収益不動産の評価損の計上はありません。
③ 賃貸事業目的で保有する不動産(有形固定資産)の減損
◇ 会計上の見積り及びその見積りに用いた仮定
当社グループは賃貸事業目的で保有する不動産の簿価を回収できなくなる可能性を示す兆候が生じた場合に、当該不動産について減損の判定を行っています。
(減損の兆候)
当社グループは下記事象を賃貸事業目的で保有する不動産の減損の兆候としています。
・賃貸収入から賃貸原価を差し引いた営業損益が2期連続で赤字もしくは赤字となる見込みである物件
・回収可能価額を著しく低下させる変化が生じたか、あるいは、生ずる見込みである物件
・経営環境が著しく悪化したか、あるいは、悪化する見込みである物件
・市場価格(時価)が著しく下落(50%以上下落)した物件
(減損の認識と測定)
減損の兆候があると判定された物件について、帳簿価額と割引前将来キャッシュ・フロー総額等を比較し、帳簿価額のほうが大きい場合に減損を実施する必要があると認識します。
割引前将来キャッシュ・フロー総額は、物件の立地、規模、周辺の賃貸取引事例、マーケット見通し、過去の実績等を踏まえた賃貸収入、賃貸原価の見積りに基づいて算定しています。
減損を認識する物件については、帳簿価額から回収可能価額を差し引いた金額を減損損失として測定します。
回収可能価額は正味売却価額、あるいは使用価値により算定しております。正味売却価額は、不動産鑑定士による鑑定評価額を使用しております。また、使用価値は、将来キャッシュ・フローを割引いて算定しております。
◇ 見積り及び仮定の不確実性の内容
物件の運営状況のほか、不動産賃貸の市況変化等により、賃貸収入および賃貸原価の見積りを変更する可能性があります。
また、物件の運営状況のほか、不動産賃貸や不動産投資の市況変化等により、回収可能価額が増減する可能性があります。
◇ 見積りや仮定の変動及びその変動により経営成績等に生じる影響
見積りや仮定の変動は、賃貸事業目的で保有する不動産の減損が認識されるか否かの判定、及びその金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度においては、賃貸事業目的で保有する不動産の減損損失計上はありません。
なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報) (会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響)」に記載しているため、記載を省略しております。
(1) 経営成績及び財政状態の状況及び分析の内容
① 当連結会計年度の事業環境
当連結会計年度におけるわが国の景況感は、雇用・所得改善等により個人消費は持ち直し、概ね緩やかな回復基調となりましたが、輸出や製造業においては弱含みの傾向がみられ、また年度終盤においては新型コロナウイルス感染症拡大による社会情勢への影響が顕在化し、経済活動が停滞しました。
不動産市況については、住宅分譲市場では、用地取得競争の激化などに伴う販売価格の上昇・供給量の低下、並びに地域や物件の利便性の違いが販売動向に大きく影響する傾向が継続しました。賃貸オフィス市場では、テナントの増床ニーズによる成約やビルの建て替えに伴う移転の動きが多く見られ、全国的な空室率の低下・賃料の上昇が続きました。また、不動産投資市場では、好調な国内不動産市況を背景に、堅調に市場規模が拡大しました。一方、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は、不動産市況に対してもホテル稼働率の低下、商業施設の売上減少などを通じて顕在化しております。当社グループの事業におきましても、政府・自治体からの要請の趣旨を踏まえ、企業として積極的に感染拡大防止に努める観点から、主にフィットネスクラブ・商業施設・ホテルを中心に対応してまいりましたが、当連結会計年度における業績への影響は軽微でした。
② 当社グループの経営成績の状況及び分析の内容
このような事業環境の下、当社グループの経営成績は、売上高は676,495百万円(前連結会計年度比7,985百万円、1.2%増)、営業利益は81,905百万円(同2,743百万円、3.5%増)、事業利益は82,833百万円(同3,209百万円、4.0%増)、経常利益は73,077百万円(同3,754百万円、5.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は48,886百万円(同3,012百万円、6.6%増)となりました。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、住宅部門において住宅分譲計上戸数が減少した一方で、都市開発部門にお
いて売却物件が増加したこと及びサービス・マネジメント分野(資産運用部門、仲介・CRE部門、運営管理部門)において、国内外の運用資産残高の増加、売買仲介手数料の増加、管理受託数の増加等により、売上高が増加したこと等により、676,495百万円(前連結会計年度比7,985百万円増)となりました。
(事業利益)
当連結会計年度における事業利益は、住宅部門において住宅分譲粗利益率が向上したこと、都市開発部門におおいて売却物件が増加したこと及びサービス・マネジメント分野において国内外の運用資産残高の増加、売買仲介手数料の増加、管理受託数の増加等により、事業利益が増加したこと等により82,833百万円(前連結会計年度比3,209百万円増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、事業利益が増加したこと等により73,077百万円(前連結会計年度比3,754百万円増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益が増加したこと及び特別損失が減少したこと等により48,886百万円(前連結会計年度比3,012百万円増)となりました。
2020年3月期 経営成績の概要

③ 部門別の経営成績の状況及び分析の内容
部門ごとの業績の状況及び分析の内容は、以下のとおりであります。
各部門の売上高は、部門間の内部売上高、振替高を含みます。また、端数処理の関係で合計数値が合わない場合があります。
当連結会計年度より、「賃貸部門」としていた報告セグメントの名称を「都市開発部門」に変更しております。
また、「運営管理部門」に区分しておりました野村不動産ライフ&スポーツ㈱を「都市開発部門」の区分に、野村不動産ウェルネス㈱及び野村不動産㈱のシニア事業を「住宅部門」の区分に、「都市開発部門」に区分しておりました野村不動産㈱の賃貸住宅事業を「住宅部門」の区分に変更しております。これに伴い、前連結会計年度の数値については、変更後の部門の区分に基づいて作成しております。
なお、2019年4月1日付でNFパワーサービス㈱は、株式の一部を譲渡したことにより、連結子会社から外れております。
<住宅部門>当部門の売上高は334,710百万円(前連結会計年度比△40,663百万円、10.8%減)、事業利益は24,905百万円(同△126百万円、0.5%減)と、前連結会計年度と比べ減収となりましたがほぼ同水準の事業利益を確保しました。
これは主に、住宅分譲事業において計上戸数が減少した一方で、同事業の粗利益率が20.4%に向上(前連結会計年度は19.1%)したことによるものであります。
マンション分譲では「プラウド恵比寿ヒルサイドガーデン」(東京都渋谷区)、「プラウドシティ日吉レジデンスⅠ」(神奈川県横浜市港北区)等、戸建分譲では「プラウドシーズン世田谷砧」(東京都世田谷区)等、計4,739戸(前連結会計年度比1,151戸減)を売上に計上いたしました。なお、当連結会計年度末における期末完成在庫数は509戸(前連結会計年度末比233戸増)、契約済未計上残高は2,611戸(同385戸減)となりました。
なお、共同事業における戸数、売上高、契約残高については事業シェア按分で計算しております。
地方中核都市や海外における開発事業については、「高崎駅東口」(群馬県高崎市)での再開発事業参画並びにベトナム・ホーチミン及び中国・常州での事業拡大等に取り組んでおります。
また、事業活動を通じた持続可能な社会の実現に向けた取り組みとして、環境省の「高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)支援事業(※)」に採択された「プラウド高田馬場」(東京都新宿区)等において、断熱・省エネ・創エネでエネルギー収支ゼロを目指す住まいづくりも推進しております。
(※) 2019年度 二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金 ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)化による低炭素化促進事業のうち「高層ZEH-M(ゼッチ・マンション)支援事業」
売上高・粗利益率の推移

売上高等内訳
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | ||||
| 計上戸数 | 売上高 (百万円) | 計上戸数 | 売上高 (百万円) | ||
| 住宅分譲 | 首都圏 | 4,295戸 | 264,695 | 3,448戸 | 225,349 |
| 関西圏 | 830戸 | 40,719 | 690戸 | 36,149 | |
| その他 | 764戸 | 36,641 | 600戸 | 32,878 | |
| 小計 | 5,890戸 | 342,055 | 4,739戸 | 294,376 | |
| (うち戸建住宅) | (647戸) | (44,378) | (470戸) | (30,780) | |
| 収益不動産(注) | ― | 12,237 | ― | 19,001 | |
| シニア・その他 | ― | 21,079 | ― | 21,332 | |
| 合計 | ― | 375,373 | ― | 334,710 | |
(注)不動産投資市場向けに開発・販売する賃貸住宅を指します。
住宅分譲 期末完成在庫数(販売中)
| 前連結会計年度末 (2019年3月31日) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日) | |
| 首都圏 | 147戸 | 261戸 |
| 関西圏 | 62戸 | 5戸 |
| その他 | 19戸 | 55戸 |
| 合計 | 229戸 | 321戸 |
| (うち戸建住宅) | (35戸) | (22戸) |
住宅分譲 期末完成在庫数(未販売)
| 前連結会計年度末 (2019年3月31日) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日) | |
| 合計 | 47戸 | 187戸 |
| (うち戸建住宅) | (9戸) | (3戸) |
住宅分譲 契約済未計上残高
| 前連結会計年度末 (2019年3月31日) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日) | |||
| 戸数 | 契約残高 (百万円) | 戸数 | 契約残高 (百万円) | |
| 首都圏 | 2,204戸 | 156,292 | 2,067戸 | 154,938 |
| 関西圏 | 410戸 | 21,694 | 248戸 | 14,097 |
| その他 | 381戸 | 22,222 | 295戸 | 17,039 |
| 合計 | 2,996戸 | 200,209 | 2,611戸 | 186,075 |
| (うち戸建住宅) | (21戸) | (1,608) | (60戸) | (3,604) |
<都市開発部門>当部門の売上高は215,820百万円(前連結会計年度比44,208百万円、25.8%増)、事業利益は39,238百万円(同1,195百万円、3.1%増)と、前連結会計年度と比べ増収増益となりました。
これは主に、資産運用部門で運用するREIT等への物件売却に加え、競争力のより高い賃貸資産ポートフォリオ構築に向けた戦略的な資産入替を進めたことで、物件売却収入が増加したことによるものであります。
オフィスビルでは「PMO西新宿」(東京都新宿区)、物流施設では「Landport習志野」(千葉県習志野市)、商業施設では「GICROS GINZA GEMS」(東京都中央区)等が竣工しております。また、多様化する顧客ニーズの変化に対応するため、オフィス事業では『ヒューマンファースト』をコンセプトとするサービス付小規模オフィス「H¹O(エイチワンオー)」及びサテライト型シェアオフィス「H¹T(エイチワンティー)」、商業事業ではサービス特化型商業施設「MEFULL(ミーフル)」及び地域密着型商業施設「SOCOLA(ソコラ)」という新ブランドをそれぞれ立ち上げ、運営を開始しております。海外における事業では、2019年6月にベトナム・ホーチミンにおいてオフィスビル「Zen Plaza(ゼンプラザ)」を保有・運営するZEN PLAZA CO.,LTDの全持分を取得し、当社子会社としております。
また、企業ニーズや働き方の変化に対応するオフィスブランドの展開(PMO・H¹O・H¹T)をはじめ、NOHGA HOTELシリーズ及び庭のホテルにおける「CO2ゼロプラン」を活用した調達電力のCO2排出量ゼロ化の取り組みや、スポーツクラブ「メガロス」を展開する野村不動産ライフ&スポーツ株式会社における、業界初となる「東京都スポーツ推進モデル企業」の受賞等、事業活動を通じた社会課題の解決や新しい価値の提供を推進しております。
売上高内訳 (単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 賃貸(オフィス) | 53,975 | 48,792 |
| 賃貸(商業施設) | 13,817 | 12,910 |
| 賃貸(その他) | 7,974 | 8,375 |
| 収益不動産(売却)(注) | 65,350 | 106,816 |
| 収益不動産(賃貸)(注) | 4,533 | 7,037 |
| フィットネス | 16,647 | 15,757 |
| その他 | 9,312 | 16,131 |
| 合計 | 171,612 | 215,820 |
(注)不動産投資市場向けに開発・販売するオフィスビル・商業施設・物流施設等を指します。
賃貸収入(オフィス・商業施設)の増減分析
| 増減額(百万円) | 主な要因 | |
| 新規・通期稼働資産 | 683 | GICROSS GINZA GEMS、Zen Plaza の稼働 |
| 既存資産 | 298 | 賃料改定・稼働率増等 |
| 売却 | △527 | 資産売却 |
| 振替え | △4,202 | たな卸資産への振替え(収益不動産(賃貸)+2,374) |
| その他 | △2,342 | 前連結会計年度に計上したテナント退去に伴う清算金の反動等 |
賃貸床面積
| 前連結会計年度末 (2019年3月31日) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日) | |
| オフィス | 784,122㎡ | 779,834㎡ |
| 商業施設 | 169,497㎡ | 145,136㎡ |
| 合計 | 953,620㎡ | 924,970㎡ |
空室率(オフィス・商業施設)
| 前連結会計年度末 (2019年3月31日) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日) |
| 4.7% | 4.0% |
賃貸可能床面積 収益不動産の売却額の推移

※19/3期以降は賃貸住宅分を控除後の数値、18/3期以前は賃貸住宅分を含んだ数値となります。<資産運用部門>当部門の売上高は12,059百万円(前連結会計年度比2,417百万円、25.1%増)、事業利益は7,149百万円(同1,179百万円、19.8%増)と、前連結会計年度と比べ増収増益となりました。
これは主に、国内運用会社である野村不動産投資顧問株式会社において運用資産残高が増加したこと、及び前連結会計年度中に連結子会社化した英国の運用会社Lothbury Investment Management Limitedの収益が通期で寄与したことによるものであります。
基幹事業である国内REITビジネスにおいて、野村不動産マスターファンド投資法人及び野村不動産プライベート投資法人が、野村不動産株式会社より「PMO秋葉原北」(東京都台東区)、「Landport東習志野」(千葉県習志野市)、「GEMS三軒茶屋」(東京都世田谷区)、「プラウドフラット渋谷富ヶ谷」(東京都渋谷区)等、計15物件(取引額計55,081百万円)を取得した他、投資家のニーズを捉えた私募ファンド組成が進む等、運用資産残高が順調に拡大しました。
また、野村不動産投資顧問株式会社は、不動産運用業において、ESG(環境・社会・ガバナンス)への配慮を組み込んだ新たな価値の提供に積極的に取り組んでおり、「21世紀金融行動原則 環境大臣賞(最優良取組事例)」を受賞しました。これは、運用を受託する野村不動産マスターファンド投資法人がJ-REIT初となる環境マネジメントシステム「エコアクション21」の第三者認証・登録を受け、REIT・不動産業界全体におけるグリーン化の取り組み推進に貢献すると評価されたものです。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 売上高 | 9,641 | 12,059 |
運用資産残高 (単位:百万円)
| 前連結会計年度末 (2019年3月31日) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日) | ||
| 国内運用会社 | REIT | 1,290,999 | 1,367,758 |
| 私募ファンド等 | 75,474 | 130,211 | |
| 海外運用会社 | 303,002 | 300,614 | |
| 合計 | 1,669,476 | 1,798,583 | |
期末運用資産残高の推移

<仲介・CRE(※)部門>当部門の売上高は39,110百万円(前連結会計年度比1,811百万円、4.9%増)、事業利益は9,109百万円(同938百万円、11.5%増)と、前連結会計年度と比べ増収増益となりました。
これは主に、リテール事業において売買仲介の取扱件数及び取扱高が増加した結果、手数料収入が増加したことによるものであります。
なお、リテール事業においては、「四谷センター」(東京都新宿区)、「赤羽センター」(東京都北区)、「京都センター」(京都府京都市下京区)及び「神戸三宮センター」(兵庫県神戸市中央区)をオープンし計85拠点となり、ホールセール事業においては、「広島営業所」(広島県広島市中区)及び「仙台営業所」(宮城県仙台市青葉区)を開設し、事業エリアを共に拡大しております。
また、リテール事業を展開する野村不動産アーバンネット株式会社において、AIを活用したバーチャルリアリティ技術で居住中物件の空室を再現し、室内家具をコーディネートする 「VRホームステージング」を導入する等、ICT(情報通信技術)を積極的に活用し、お客様に向けた新たなサービスの提供に取り組んでおります。
更に同社は、2019年の「オリコン顧客満足度調査」における不動産仲介企業を対象としたランキングにおいて、「売却 戸建て」・「購入 マンション」の2つのランキングで4年連続第1位を獲得しております。
(※) CRE:Corporate Real Estateの略。企業向けの不動産戦略支援サービス(不動産の有効活用や売買のコンサルティング等)
売上高内訳 (単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 売買仲介 | 33,136 | 35,156 |
| (リテール) | (21,618) | (24,017) |
| (ホールセール) | (11,517) | (11,138) |
| その他 | 4,162 | 3,954 |
| 合計 | 37,298 | 39,110 |
売買仲介取扱件数・取扱高
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 取扱件数(件) | 8,922 | 9,515 |
| 取扱高(百万円) | 767,324 | 872,337 |
リテール仲介手数料・拠点数推移 ホールセール仲介手数料推移

<運営管理部門>当部門の売上高は92,982百万円(前連結会計年度比1,608百万円、1.8%増)、事業利益は8,181百万円(同717百万円、9.6%増)と、前連結会計年度と比べ増収増益となりました。
これは主に、住宅の管理受託数の増加に伴う運営管理収入の増加、及び分譲マンション「プラウド」を対象に長期保証を実現した大規模修繕工事「re:Premium(リ・プレミアム)」の提供等による受注工事収入が増加したことによるものであります。
なお、当連結会計年度末におけるビル等管理件数は723件(前連結会計年度末比9件減)、住宅管理戸数は182,230戸(同4,648戸増)となっております。
太陽光発電事業では新たに「Landport青梅Ⅱ」等の5棟における稼働が開始し、物流施設の屋上を利用した再生可能エネルギー発電施設は計18棟となりました。
また、野村不動産パートナーズ株式会社において、「re:Premium(リ・プレミアム)」を採用した「プラウド」シリーズ3物件の大規模修繕工事が、国土交通省が支援する2019年度の「長期優良住宅化リフォーム推進事業」の「良好なマンション管理」に認定される等、事業活動を通じて良質な住宅ストックの形成に寄与する取り組みを推進しております。
更に同社は、2019年住まいサーフィン「管理会社満足度調査」において11年連続総合1位、2019年「オリコン顧客満足度調査」における「分譲マンション管理会社 首都圏」において3年連続第1位を獲得しております。
売上高内訳 (単位:百万円)
| 前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 運営管理 | 51,524 | 53,210 |
| 受注工事 | 32,371 | 34,354 |
| その他 | 7,478 | 5,417 |
| 合計 | 91,374 | 92,982 |
管理受託数
| 前連結会計年度末 (2019年3月31日) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日) | |
| ビル等管理件数(件) | 732 | 723 |
| 住宅管理戸数(戸) | 177,582 | 182,230 |
ビル等管理件数・住宅管理戸数の推移

<その他>その他の売上高は168百万円(前連結会計年度比73百万円、77.4%増)、事業損失は106百万円(前連結会計年度は事業損失43百万円)となりました。
④ 財政状態の状況及び分析
(資産、負債及び純資産の状況)
(単位:百万円)
| 前連結会計年度末 (2019年3月31日) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日) | 増減額 | 増減率 | |
| 総資産 | 1,759,455 | 1,801,273 | 41,818 | 2.4% |
| 総負債 | 1,217,893 | 1,236,153 | 18,260 | 1.5% |
| (うち有利子負債) | (914,000) | (870,000) | (△44,000) | (△4.8%) |
| 純資産 | 541,562 | 565,120 | 23,557 | 4.3% |
| (うち自己資本) | (526,748) | (550,177) | 23,428 | 4.4% |
| 自己資本比率 | 29.9% | 30.5% | ― | ― |
| D/Eレシオ | 1.7倍 | 1.6倍 | ― | ― |
(注)D/Eレシオ=有利子負債/自己資本
(資産)
当連結会計年度末における総資産は1,801,273百万円となり、前連結会計年度末に比べ41,818百万円増加いたしました。これは主に、有価証券(37,000百万円減)が減少した一方で、たな卸資産(77,809百万円増)が増加したことによるものであります。
各部門の資産は下表のとおりであります。
(単位:百万円)
| 部門 | 前連結会計年度末 (2019年3月31日) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日) |
| 住宅 | 463,277 | 505,710 |
| (内たな卸資産) | (391,508) | (401,119) |
| 都市開発 | 1,086,064 | 1,126,619 |
| (内たな卸資産) | (245,575) | (314,311) |
| (内有形固定資産) | (779,000) | (747,013) |
| 資産運用 | 42,463 | 43,053 |
| 仲介・CRE | 28,228 | 19,136 |
| 運営管理 | 42,294 | 44,474 |
| その他 | 929 | 937 |
| 調整額 | 96,197 | 61,340 |
| 合計額 | 1,759,455 | 1,801,273 |
| (内たな卸資産) | (636,925) | (714,734) |
主な用途別の有形固定資産の残高は下表のとおりであります。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度末 (2019年3月31日) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日) | |
| オフィス | 577,080 | 562,548 |
| 商業施設 | 78,424 | 79,662 |
(負債)
当連結会計年度末における総負債は1,236,153百万円となり、前連結会計年度末に比べ18,260百万円増加いたしました。これは主に、借入金(44,000百万円減)が減少した一方で、支払手形及び買掛金(40,270百万円増)ならびに預り金(8,648百万円増)が増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は565,120百万円となり、前連結会計年度末に比べ23,557百万円増加いたしました。これは主に、自己株式の取得を行った(8,551百万円減)一方で、利益剰余金(34,510百万円増)が増加したことによるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況及び分析並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
① キャッシュ・フローの状況及び分析の内容
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末から40,718百万円減少し、77,611百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、56,618百万円の資金の増加(前連結会計年度比33,345百万円減)となりました。これは主に、たな卸資産の増加及び、法人税等の支払があった一方で、税金等調整前当期純利益73,090百万円の計上及び、仕入債務が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、30,490百万円の資金の減少(同16,208百万円増)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産取得による支出及び、海外における開発事業への持分法投資による投資有価証券の取得があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、66,821百万円の資金の減少(同80,545百万円減)となりました。これは主に、長期借入金の返済及び、配当金の支払があったことによるものであります。
② 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
◇ 資金調達の方法及び状況
当社グループは、事業活動及び成長投資等に必要な資金を、営業活動により得たキャッシュ・フローで賄うことを基本とし、不足している場合については、外部からの調達により確保しております。
外部からの調達に関しては、財務健全性の指標として自己資本比率を30%水準と設定した上で、中長期にわたる不動産開発事業の特性を踏まえ、主に、国内金融機関からの長期借入金や社債の発行等により、長期資金を中心とした資金調達を行っております。また、現在の低金利での調達環境を踏まえ、金利の固定化を進めるとともに、償還額の年度別の分散等を図ることで、借換えリスクの低減を図っております。また、このような良好な調達環境を活かすとともに調達手段の多様化を図るため、ハイブリッド社債(劣後特約付社債)による資金調達を実施しております。
手許資金に関しては、資産効率性を損なうことなく、必要な資金を柔軟に確保するため、入出金管理に基づく必要最小限の現預金の確保と合わせて、当座貸越及びコミットメントライン契約を締結する等の対応を講じております。また、当社にて、グループ各社の資金を一元管理するキャッシュ・マネジメント・システムを導入し、資金効率の向上を図っております。
なお、当連結会計年度末時点の有利子負債の状況については以下のとおりです。
(単位:百万円)
| 前連結会計年度末 (2019年3月31日) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日) | |
| 有利子負債残高(A) | 914,000 | 870,000 |
| 総資産(B) | 1,759,455 | 1,801,273 |
| EBITDA(注)1 | 98,939 | 102,616 |
| 支払利息 | 8,753 | 8,788 |
| 有利子負債依存度(A/B) | 51.9% | 48.3% |
| D/Eレシオ(注)2 | 1.7倍 | 1.6倍 |
(注)1.EBITDA=営業利益+受取利息・配当金+持分法による投資利益+減価償却費+のれん償却額
2.D/Eレシオ=有利子負債残高/自己資本
有利子負債残高の内訳 (単位:百万円)
| 前連結会計年度末 (2019年3月31日) | 当連結会計年度末 (2020年3月31日) | |
| 長期借入金 | 694,500 | 658,000 |
| 社債 | 140,000 | 120,000 |
| 短期借入金 | 26,000 | 22,000 |
| 1年以内返済長期借入金 | 53,500 | 50,000 |
| 1年以内償還予定社債 | ― | 20,000 |
| 合計 | 914,000 | 870,000 |
有利子負債/支払利息の推移

◇ 資金の主要な使途を含む資金需要の動向
当社グループの主要な資金需要は、国内における分譲・売却事業における販売用不動産等の取得・開発等に係る資金、保有・賃貸事業における固定資産の取得・開発・運用等に係る資金、海外における投資・開発等に係る資金、Ⅿ&A・資本業務提携等の戦略投資に係る資金、株主還元に係る資金等であります。
(成長投資と株主還元の考え方)
当社グループは、2019年4月に策定した中長期経営計画において積極的な投資を行いながらも資産の回転性を高めることで、総資産の純増額を一定程度に抑制し、資本効率性を向上させることを基本方針としております。当社グループでは、株主資本コストを7%~8%と想定しており、これを上回る資本効率性を目標とすることで企業価値の向上を図ってまいります。
また、これにより創出された利益は、成長投資と株主還元にバランスよく配分することで、当社の持続的な利益成長と株主還元の両立を実現していきます。
成長投資と株主還元の考え方(概念図)

株主還元については、中長期経営計画において、安定的且つ経営環境に応じた機動的な株主還元を行うため、配当に自己株式の取得を組み合わせることで、2020年3月期~2022年3月期における各事業年度の総還元性向を40~50%程度とすることを指針としております。
この指針のもと、2020年3月期の配当については、利益成長をもとに安定した増配基調を確保する方針から期末配当を従来予想どおり40.0円とし、これにより実施済みの第2四半期末配当金とあわせた1株当たり年間配当金は80.0円となりました。
また当事業年度において、財務健全性、株価水準、事業環境等を総合的に勘案し、自己株式3,302,500株(取得価額総額7,999百万円)を取得しており、結果、当事業年度の総還元性向は46.5%となりました。
(3) 経営上の目標の達成状況
経営上の目標の達成状況については以下のとおりであります。
| 指標 | 指針 | 当連結会計年度末 (2020年3月31日) |
| 事業利益 | 85,000百万円 (2022年3月期) | 82,833百万円 |
| ROA | 4~5%程度 (2020年3月期~2022年3月期) | 4.7% |
| ROE | 8~9%程度 (2020年3月期~2022年3月期) | 9.1% |
| 総還元性向 | 40%~50% (2020年3月期~2022年3月期) | 46.5% |
| 自己資本比率 | 30%水準 | 30.5% |
事業利益※の推移 ROA・ROEの推移
※18/3期以前は営業利益の数値を記載1株当たり配当金・総還元性向の推移 自己資本・自己資本比率の推移
※総還元性向:(配当金総額+自己株式取得の総額)÷親会社株式に帰属する当期純利益
(4) 生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の状況については、「(1) 経営成績及び財政状態の状況及び分析の内容 ③部門別の経営成績の状況及び分析の内容」に記載のとおりであります。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、その作成にあたっては、経営者の主観的な判断を伴う見積りが必要になる項目があります。
経営者はその見積りが合理的であると判断していますが、市況の変化等により将来の結果が異なるものとなり、連結財務諸表に影響を与える可能性があります。
当社グループの重要な会計方針のうち、特に重要性の高い会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、以下のとおりです。
① 住宅分譲目的で保有する不動産(たな卸資産)の評価
◇ 会計上の見積り及びその見積りに用いた仮定
当社グループは、住宅分譲事業の事業計画を用地取得時、工事発注時、販売開始時に策定し、その都度販売価格及び商品原価等の設定・見直しを実施し、それらに基づく正味売却価額にて、住宅分譲目的で保有する不動産を評価しています。
また、上記のほか、事業の進捗や販売の状況に応じて、正味売却価額を変更することがあります。
なお、販売価格および商品原価は、物件の立地、規模、商品性、周辺の取引事例、マーケット見通し、過去の経験に基づく想定金額等を踏まえ設定、見直しを行っています。
◇ 見積り及び仮定の不確実性の内容
販売価格は住宅販売市況の変化等により、商品原価は建設市況の変化や追加工事の発生、スケジュール遅延等により、見積りと将来の結果が異なる可能性があります。
◇ 見積りや仮定の変動及びその変動により経営成績等に生じる影響
見積りや仮定の変動は、住宅分譲目的で保有する不動産の評価損が認識されるか否かの判定、及びその金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度においては、2物件、22百万円のたな卸資産評価損を計上しています。
② 販売目的で保有する収益不動産(たな卸資産)の評価
◇ 会計上の見積り及びその見積りに用いた仮定
当社グループは、収益不動産販売事業の事業計画を用地取得時、工事発注時、リーシング(テナント募集)開始時、売却決定時に策定し、その都度売却見込額及び商品原価等の設定・見直しを実施し、それらに基づく正味売却価額にて、販売目的で保有する収益不動産を評価しています。
また、上記のほか、事業の進捗や販売の状況に応じて、正味売却価額を変更することがあります。
なお、売却見込額および商品原価は、物件の立地、規模、商品性、周辺の賃貸取引事例及び売買取引事例、マーケット見通し、過去の経験に基づく想定金額等を踏まえ設定、見直しを行っています。
なお、竣工しているがリーシングが計画通りに進捗していない物件など、一定の要件を満たす販売目的の収益不動産は、不動産鑑定士による鑑定評価額を売却見込額としています。
◇ 見積り及び仮定の不確実性の内容
売却見込額は不動産賃貸や不動産投資の市況の変化等により、商品原価は建設市況の変化、あるいは追加工事の発生やスケジュール遅延等により、見積りと将来の結果が異なる可能性があります。
◇ 見積りや仮定の変動及びその変動により経営成績等に生じる影響
見積りや仮定の変動は、販売目的で保有する収益不動産の評価損が認識されるか否かの判定、及びその金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度においては、販売目的で保有する収益不動産の評価損の計上はありません。
③ 賃貸事業目的で保有する不動産(有形固定資産)の減損
◇ 会計上の見積り及びその見積りに用いた仮定
当社グループは賃貸事業目的で保有する不動産の簿価を回収できなくなる可能性を示す兆候が生じた場合に、当該不動産について減損の判定を行っています。
(減損の兆候)
当社グループは下記事象を賃貸事業目的で保有する不動産の減損の兆候としています。
・賃貸収入から賃貸原価を差し引いた営業損益が2期連続で赤字もしくは赤字となる見込みである物件
・回収可能価額を著しく低下させる変化が生じたか、あるいは、生ずる見込みである物件
・経営環境が著しく悪化したか、あるいは、悪化する見込みである物件
・市場価格(時価)が著しく下落(50%以上下落)した物件
(減損の認識と測定)
減損の兆候があると判定された物件について、帳簿価額と割引前将来キャッシュ・フロー総額等を比較し、帳簿価額のほうが大きい場合に減損を実施する必要があると認識します。
割引前将来キャッシュ・フロー総額は、物件の立地、規模、周辺の賃貸取引事例、マーケット見通し、過去の実績等を踏まえた賃貸収入、賃貸原価の見積りに基づいて算定しています。
減損を認識する物件については、帳簿価額から回収可能価額を差し引いた金額を減損損失として測定します。
回収可能価額は正味売却価額、あるいは使用価値により算定しております。正味売却価額は、不動産鑑定士による鑑定評価額を使用しております。また、使用価値は、将来キャッシュ・フローを割引いて算定しております。
◇ 見積り及び仮定の不確実性の内容
物件の運営状況のほか、不動産賃貸の市況変化等により、賃貸収入および賃貸原価の見積りを変更する可能性があります。
また、物件の運営状況のほか、不動産賃貸や不動産投資の市況変化等により、回収可能価額が増減する可能性があります。
◇ 見積りや仮定の変動及びその変動により経営成績等に生じる影響
見積りや仮定の変動は、賃貸事業目的で保有する不動産の減損が認識されるか否かの判定、及びその金額に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度においては、賃貸事業目的で保有する不動産の減損損失計上はありません。
なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報) (会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響)」に記載しているため、記載を省略しております。