有価証券報告書-第30期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況の概要は次のとおりであります。
当社は単年度経営計画「NTOUR WAYⅡプラス」を策定し、JAグループが自己改革の取組みを通じて目指す「食と農を基軸とした地域に根ざした協同組合」の確立に向け、JAの支店と正・准組合員、地域住民の皆さまへ「組合員のメンバーシップ強化」に貢献する旅行やイベントの企画提案をおこないました。また、「農泊」採択地域やJA直売所等を起点とした事業・活動をおこなうJAとともに、地域の活性化へ貢献する「地域交流事業」の取組みを促進しました。しかしながら、当連結会計年度の業績は、営業収益が103億79百万円(前年同期比95.4%)、経常利益が59百万円(前年同期比23.5%)となり、諸税控除後の親会社株主に帰属する当期純損失は42百万円(前連結会計年度は84百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)に止まりました。
事業部門等の業績は次のとおりであります。なお、国内および海外旅行部門は、提出会社に係る国内および海外旅行の事業部門がその大半を占めるものであり、その他部門については、ほぼ全部が提出会社に対するものであるため、以下提出会社の国内および海外旅行の状況を記載します。
主な国内旅行は、JAの支店を拠点としたJAと正・准組合員、地域住民の皆さまとの交流に貢献する「JA支店ふれあい企画」や「女性組織仲間づくり旅行」等、JA事業や各種組織活動の活性化に寄与する旅行やイベントに取組みました。地産地消の推進や「食」を通じてJAグループの取組み等を伝える当社の独自企画「まるごと“食”の旅」では、全国イベントとして札幌、阿寒湖、沖縄で実施し、その他25の県域でのイベントとあわせて1万名を超えるお客さまにご参加いただきました。また、地場産素材にこだわった料理自慢の宿泊商品「地産地消・持参地消こだわりの宿」は6千名を超えるお客さまにご利用いただきました。さらに、大相撲地方巡業の取組みでは、地元JAを中心に行政と連携した実行委員会が主催した「長野場所」や「松山場所」、周年記念として取組んだ「JAみえきた場所」での各開催において組合員、地域住民の皆さまにお楽しみいただきました。また、令和元年に創立30周年を迎える弊社は、全国各地を発着する「国内線チャーター企画」や豪華列車の貸切り企画、平成最後のおかげ参り「JA豊年講(伊勢参拝)」や宿泊プラン「Nツアー感謝祭」等、記念事業に積極的に取組みました。
地域交流事業においては、「農泊」の推進のため、一般社団法人日本ファームステイ協会と連携し、農家組合員をはじめとする農泊実践者の支援に取組みました。農泊採択地域における人財育成・活用等のコンサルティングの実施や、国内外から地方への交流人口を拡大する目的で「インバウンドモニターツアー」を全国各地で実施するとともに、インバウンド事業の促進に向けた「インバウンドセミナー」を開催する等、行政機関の誘致対策事業に取組みました。その他、地域農業の担い手創出支援としての農業後継者への結婚活動支援(「平成30年度 結婚応援に関する全国連携会議」にて優良事例として紹介)やJAグループ等との連携による次世代対策として「こども村」「こどもタウン」「教育旅行」等の販売を強化しました。しかしながら、各地で発生した自然災害等の影響を受け、国内旅行部門の取扱高は582億21百万円(前年同期比94.4%)、営業収益は80億67百万円(前年同期比95.9%)に止まりました。
海外旅行部門は、JA組合員、地域住民を対象とした海外企画旅行および農業先進地視察旅行を主として取組みました。また、全国の参加者が集うイベントとして昨年度に続き「ふれあいカーニバルinバンコク」の開催や、首都圏空港を発着するアラスカ、メキシコ、南米への企画募集旅行や当社の特色である地方空港発着を中心としたチャーター企画等に取組み、海外旅行部門の取扱高は80億63百万円(前年同期比101.7%)、営業収益は12億94百万円(前年同期比102.2%)となりました。
訪日旅行の取扱いは、欧米系の提携先からの受注拡大や「ふっこう割」を活用した冬の北海道方面への需要増等のプラス材料もありましたが、旅行会社を介さない個人旅行客の増加等の要因もあり、訪日旅行部門の取扱高は9億55百万円(前年同期比89.5%)、営業収益は1億31百万円(前年同期比83.6%)に止まりました。
その他事業部門は、主要保険や売電等で前年増がありましたが、両替等、前年度受注旅行に付随する取扱いが減少し、9億64百万円(前年同期比98.2%)、営業収益も6億29百万円(前年同期比81.4%)に止まりました。
営業費および一般管理費は、諸経費の削減に努め、103億47百万円となり、前連結会計年度と比べ3億39百万円の減少(前年同期比96.9%)となりました。当連結会計年度の営業外収益は、2億31百万円となり、前連結会計年度と比べ14百万円の減少(前年同期比94.0%)、営業外費用は2億4百万円となり、前連結会計年度と比べ23百万円の増(前年同期比113.3%)となりました。特別損益につきましては、特別補償保険金等の受入、支払の差により特別利益は35百万円(前年同期比37.7%)、特別損失は36百万円(前年同期比36.2%)となりました。
(2) 財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している「重要な会計方針」については、「第5[経理の状況]連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているため省略しております。
①資産及び負債
当連結会計年度末の資産合計は、主に建物及び構築物並びに工具、器具及び備品、ソフトウエアの減少により149億22百万円となり、前連結会計年度末に比較して2億19百万円の減少となりました。また、負債合計は、主に営業未払金、未払法人税等の減少により109億92百万円となり、前期末に比較して2億円の減少となりました。
②純資産
当連結会計年度末の純資産は、39億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ18百万円の減少となりました。これは、利益剰余金の減少により株主資本が78百万円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は26.08%から26.33%となり、また、1株当たり純資産額は526.89円減少し109,150.00円となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末に比べ1億44百万円減少し、67億23
百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは4百万円の資金の減少(前連結会計年度は3億43百万円の資金の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上58百万円、減価償却費の計上2億53百万円による資金の増加が発生した一方で、営業未払金の減少1億16百万円、未払金の減少70百万円、法人税等の支払額1億51百万円等による資金の減少が発生したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは75百万円の資金の減少(前連結会計年度は1億6百万円の資金の減少)となりました。これは主に、投資有価証券の償還による収入80百万円、定期預金の払戻による収入50百万円等の資金の増加が発生した一方、定期預金の預け入れによる支出94百万円、無形固定資産の取得による支出47百万円、投資有価証券の取得による支出38百万円等の資金の減少が発生したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは64百万円の資金の減少(前連結会計年度は63百万円の資金の減少)となりました。これは、リース債務の返済による支出28百万円、配当金の支払額36百万円が発生したことによるものであります。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社グループは、営業活動により多くのキャッシュ・フローを得ており、営業活動及び財務活動により調達した資金については、事業運営上必要な流動性と資金の安定的な確保に努めています。現時点においては従来の水準を大きく超える資金的支出の予定はなく、通常の事業運営に必要な資金は手元資金で充当できる見通しとなっています。