有価証券報告書-第96期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 9:27
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
①経営成績
2019年度の当社グループは、電力小売りにおける競争が一層進展するなか、徹底したコスト効率の改善により競争力の強化をはかるとともに、情報通信事業や海外での発電事業、さらには新たな収益源の開拓にも取り組むなど、収益力の維持・向上に努めた。
こうしたなか、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ40億86百万円(△0.6%)減収の7,331億87百万円となる一方、営業費用は、96億45百万円(△1.4%)減少の7,018億99百万円となった。
この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ55億59百万円(+21.6%)増益の312億88百万円、支払利息など営業外損益を差引き後の経常利益は、28億23百万円(+11.2%)増益の279億52百万円、法人税等差引き後の親会社株主に帰属する当期純利益は、10億97百万円(+6.5%)増益の180億92百万円となった。
セグメントごとの経営成績(セグメント間取引消去前)は、次のとおりである。
[電気事業]
売上高は、卸販売収入や再エネ交付金などが増加したものの、競争の進展や燃料費調整額の減などから小売販売収入が大幅に減少したため、前連結会計年度に比べ81億56百万円(△1.3%)減収の6,327億15百万円となった。
一方、営業費用は、伊方発電所3号機の稼働増等に伴い需給関連費(燃料費+購入電力料)が減少したほか、経営全般にわたる費用削減に努めた結果、前連結会計年度に比べ125億57百万円(△2.0%)減少の6,146億77百万円となった。
この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ44億円(+32.3%)増益の180億38百万円となった。
[情報通信事業]
売上高は、光通信サービスの収入増などから、前連結会計年度に比べ17億56百万円(+4.1%)増収の447億21百万円となった。
一方、営業費用は、光通信サービスにおける回線使用料の増加やデータセンター事業における減価償却費の増加などから、前連結会計年度に比べ21億92百万円(+6.2%)増加の378億41百万円となった。
この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ4億36百万円(△6.0%)減益の68億79百万円となった。
[建設・エンジニアリング事業]
売上高は、請負工事の受注増などから、前連結会計年度に比べ57億84百万円(+11.4%)増収の565億79百万円となった。
一方、営業費用は、請負工事の受注増に伴う原材料費の増加などから、前連結会計年度に比べ53億3百万円(+10.7%)増加の549億22百万円となった。
この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ4億80百万円(+40.8%)増益の16億57百万円となった。
[エネルギー事業]
売上高は、LNG販売事業の販売価格の上昇などから、前連結会計年度に比べ6億98百万円(+2.9%)増収の250億40百万円となった。
一方、営業費用は、LNG販売事業が減少したことなどから、前連結会計年度に比べ3億62百万円(△1.6%)減少の227億96百万円となった。
この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ10億61百万円(+89.8%)増益の22億43百万円となった。
[その他]
売上高は、商事業の増などから、前連結会計年度に比べ53億26百万円(+11.1%)増収の531億93百万円となった。
一方、営業費用は、商事業の増などから、前連結会計年度に比べ49億87百万円(+10.8%)増加の509億95百万円となった。
この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ3億39百万円(+18.3%)増益の21億97百万円となった。
(注) 上記記載金額には、消費税等は含まれていない。
②財政状態
(資産)
資産は、事業用資産が増加したことなどから、前連結会計年度に比べ196億98百万円(+1.5%)増加の1兆3,736億40百万円となった。
(負債)
負債は、社債・借入金が増加したことなどから、前連結会計年度に比べ142億39百万円(+1.4%)増加の1兆469億92百万円となった。
(純資産)
純資産は、利益の確保などから、前連結会計年度に比べ54億58百万円(+1.7%)増加の3,266億48百万円となった。
③キャッシュ・フロー
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
利益の確保や減価償却による回収などから、前連結会計年度に比べ528億5百万円(+96.9%)増加の1,073億13百万円の収入となった。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
設備投資の増加や、海外事業への出資などから、前連結会計年度に比べ175億46百万円(+21.3%)増加の999億46百万円の支出となった。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
フリー・キャッシュ・フローが好転したことなどから、前連結会計年度に比べ82億22百万円(△56.5%)減少の63億18百万円の収入となった。
以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ136億7百万円増加し、542億89百万円となった。

④生産、受注及び販売の実績
[電気事業]
a.需給実績
種別2019年度前年同期比
(%)
販売電力量
(百万kWh)
29,855106.8
電力供給
(百万kWh)
原子力5,894176.5
水力3,481102.7
火力19,04794.9
新エネルギー等3,898106.7
32,320106.1
損失電力量等△2,46598.3

(注) 四捨五入の関係で、合計が合わない場合がある。
b.販売実績
種別2019年度前年同期比
(%)
販売電力量
(百万kWh)



電灯8,16995.7
電力14,22696.4
22,39696.1
卸販売7,460160.5
合計29,855106.8
料金収入
(百万円)



電灯196,17794.3
電力250,86993.7
447,04794.0
卸販売60,698124.2
合計507,74696.8

(注) 1 販売電力量は、四捨五入の関係で、合計が合わない場合がある。
2 料金収入には、消費税等は含めていない。
c.資材の実績
石炭、重原油及びLNGの受払実績
<石炭>
区分期首残高(t)受入量(t)払出量(t)期末残高(t)
2018年度410,9662,991,1272,904,484497,609
2019年度497,6092,526,5002,564,925459,184

<重油>
区分期首残高(kl)受入量(kl)払出量(kl)期末残高(kl)
2018年度95,885201,889201,78395,991
2019年度95,99151,04957,39489,646

<原油>
区分期首残高(kl)受入量(kl)払出量(kl)期末残高(kl)
2018年度56,58221,63023,23154,980
2019年度54,98064225,71029,912

区分期首残高(t)受入量(t)払出量(t)期末残高(t)
2018年度51,384368,876350,48769,773
2019年度69,773347,524407,5259,772

[情報通信事業、建設・エンジニアリング事業、エネルギー事業、その他]
生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、受注生産形態をとらない品目も多いことから、生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示していない。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ⅰ)経営成績の分析
◇経営成績の推移 ( )内は対前年度増減率 (単位:億円)
2015年度2016年度2017年度2018年度2019年度
事業利益(経常利益+支払利息)(△ 9.9%)(△21.2%)( 45.5%)( △9.8%)( 6.1%)
310244356321340
親会社株主に帰属する当期純利益( 7.9%)( 1.8%)( 73.4%)(△13.6%)( 6.5%)
111113196169180
総資産( 0.0%)(△ 7.2%)( 2.2%)( 1.8%)( 1.5%)
14,01713,01213,30213,53913,736
自己資本(△ 4.9%)( 6.2%)( 2.9%)( 2.2%)( 1.7%)
2,8593,0363,1223,1923,245
備考原子力全台停止伊方3号再稼働
(稼働7.5ヵ月)
伊方3号
(稼働6ヵ月)
伊方3号
(稼働5ヵ月)
伊方3号
(稼働9ヵ月)

2015年度2016年度2017年度2018年度2019年度2020年度
経営目標
[自己資本当期純利益率][3.8%][3.9%][6.4%][5.4%][5.6%][7%程度]
総資産利益率※2.2%1.8%2.7%2.4%2.5%3%程度

※ 総資産利益率=事業利益÷総資産
<総資産利益率>伊方発電所の稼働状況にばらつきがあるものの、経営効率化の推進などにより一定の事業利益(経常利益+支払利息)を確保していることから、2~3%程度で安定的に推移している。
<自己資本当期純利益率>自己資本が増加するなか、親会社株主に帰属する当期純利益も増加していることから、2015~2016年度にかけての3%台から、2017~2019年度には5~6%台に向上している。
(ⅱ)財政状態の分析
◇財政状態の推移 ( )内は対前年度増減額 (単位:億円)
2015年度末2016年度末2017年度末2018年度末2019年度末
総資産( 6)(△1,005)( 290)( 237)( 197)
14,01713,01213,30213,53913,736
社債・借入金( 79)( △120)( △245)( 210)( 128)
7,1977,0776,8327,0427,170
自己資本( △147)( 177)( 86)( 70)( 53)
2,8593,0363,1223,1923,245

2015年度末2016年度末2017年度末2018年度末2019年度末2020年度末
経営目標
[有利子負債倍率※][2.5倍][2.3倍][2.2倍][2.2倍][2.2倍][2.0倍以下]
自己資本比率20.4%23.3%23.5%23.6%23.6%25%以上

※ 有利子負債倍率=社債・借入金÷自己資本
<総資産>2016年度に使用済燃料再処理等積立金と同引当金をオフバランス化したことなどから、1,000億円程度減少したものの、2017年度以降は、設備投資や海外事業投資などにより、増加傾向にある。
<社債・借入金>2017年度以降、総資産が増加傾向にあるなか、7,000億円程度で推移している。
<自己資本>配当を上回る利益の確保により、2015年度以降、毎年徐々に増加している。
<自己資本比率>以上の結果、自己資本比率は、2015年度末の20.4%が、2016年度末には23%台に上昇し、その後、ほぼ同水準で推移している。
また、有利子負債倍率は、2015年度末の2.5倍が、2019年度末には2.2倍に低下した。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(ⅰ)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
◇キャッシュ・フローの推移 (単位:億円)
2015年度2016年度2017年度2018年度2019年度2016~2020年度
5ヵ年累計
経営目標
営業活動による
キャッシュ・フロー
9178171,2355451,0735,200億円以上
投資活動による
キャッシュ・フロー
△885△603△819△824△999
フリー・キャッシュ・
フロー
31213415△27873
財務活動による
キャッシュ・フロー
37△162△31714563
現金及び現金同等物の
期末残高
374425522406542

<営業活動によるキャッシュ・フロー>安定的な利益の確保や減価償却による回収などにより、2015年度から2019年度の5ヵ年平均で900億円程度の収入となった。
<投資活動によるキャッシュ・フロー>伊方発電所に係る追加安全対策工事や西条発電所1号機リプレース工事などに加え、海外発電事業への出資などにより、増加傾向となっている。
<財務活動によるキャッシュ・フロー>フリー・キャッシュ・フローに応じて変動しているが、2019年度は新型コロナウイルス感染拡大による資金調達環境の悪化に備え、社債・借入金を純増調達したことなどから63億円の収入となった。
(ⅱ)資本の財源及び資金の流動性について
当社の主な資金需要は設備資金であり、自己資金及び社債・長期借入金により調達している。なお、季節要因などによる短期的な資金需給の調整には、コマーシャル・ペーパーを活用している。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成している。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況」に記載している。
当社グループは、連結財務諸表を作成するにあたり、繰延税金資産の回収可能性、固定資産の減損、貸倒引当金、退職給付に係る負債、資産除去債務などに関して、過去の実績等を勘案し、合理的と考えられる見積り及び判断を行っているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。このうち、当連結会計年度において、特に重要なものは次のとおりである。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産の計上においては、将来の利益計画に基づいた課税所得の見積りにより、回収できないと判断した部分(スケジューリング不能一時差異)について評価性引当を計上している。将来の課税所得の見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産の回収可能性の判断を見直す可能性がある。
(固定資産の減損)
固定資産の減損においては、営業損益のマイナスや市場価格の大幅下落等、減損の兆候が認められる資産グループについて、合理的な仮定に基づき将来キャッシュ・フローを見積り、当該資産の帳簿価額と比較して減損の認識を判定のうえ、回収不能と判断した場合には、当該資産の帳簿価額を回収可能額まで減額し、当該減少額を減損損失に計上している。
子会社である㈱STNetのデータセンター事業については、継続して営業損益がマイナスとなっており、減損の兆候が認められるが、当連結会計年度において、顧客の定着率や新規獲得数及び使用料収入の見込みなどに基づき将来キャッシュ・フローを見積り、同事業資産(当連結会計年度末の固定資産残高:12,636百万円)の減損の認識判定を行った結果、回収可能と判断している。

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