有価証券報告書-第196期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/30 9:12
【資料】
PDFをみる
【項目】
124項目

対処すべき課題

(1) 経営課題
当社は、エネルギー政策において、重要なエネルギー源と位置づけられる天然ガスを中心に、電力やLPGを含めたエネルギーと関連サービス、及び材料や情報等エネルギー以外の様々な商品とサービスを通じて、お客さまや社会に価値を提供していくことを目指している。そして、景気や電力・ガスシステム改革等の政策の動向等、経営環境の変化に的確に対応し、経営効率化を進めることで、持続的な成長を実現することが最大の経営課題であると認識している。
(2) グループ経営理念
当社グループは、公正で透明性の高い事業活動を通じて、お客さま価値の最大化を第一に、株主さま、社会、従業員等全てのステークホルダーの価値をともに高める、グループ経営理念「価値創造の経営」に基づき、事業活動を進めている。
(3) 平成26年度重点課題
平成26年3月、長期経営ビジョン「Field of Dreams 2020」のもと、中期経営計画「Catalyze Our Dreams」(平成26年度から平成28年度まで)を策定した。この計画の実現に向け、以下のとおり、課題に取り組む。
① エネルギー事業の更なる進化
a 安定的、経済的な原料調達とアップストリーム(開発、生産)事業の推進
多数の生産者から調達することで供給源を分散し、天然ガス等原料の安定確保に努める。また、契約価格指標の多様化により、市場競争力を高める原料調達を目指す。
さらに、天然ガスの安定調達と収益獲得のため、現在取り組んでいる液化事業、ガス田等のプロジェクトの開発推進や、非在来型ガス開発プロジェクトも含めた新規権益の取得等、アップストリーム事業を着実に推進していく。
b 天然ガスと分散型エネルギーシステムの普及促進
燃料電池等のガスコージェネレーションシステムやガス冷暖房の普及等を通じた天然ガスの利用拡大に取り組み、お客さまの快適な生活、省エネルギーや災害時の事業継続に貢献するとともに、電力需要のピークカットに寄与していく。
さらに、お客さまの具体的なご要望に応じて、メンテナンスやエネルギーマネジメント、ファイナンス等を組み合わせたサービスを提供していく。
c 電力事業の拡大
LNG火力発電に加え、石炭火力発電、再生可能エネルギー発電、電源コージェネレーションシステム等、全国で電源規模の拡大に努める。
d 国内外でのエネルギービジネス拡大
保有する事業ノウハウを活用し、国内外でエネルギービジネスを拡大する。
国内では、各地のエネルギー事業者との連携を図るとともに、自社のガス高圧導管の利用等により、ガス(天然ガス、LPG)の普及促進活動を加速する。
海外でも、ガス事業、電力事業、エネルギーサービス事業等の着実な事業運営を行うとともに、新規案件の開発に取り組む。
e 安定供給と保安の確保
ガス製造・供給設備等の維持や増強、経年化に対する計画的な改修、地震・津波対策に継続的に取り組む。また、万一のガス漏れ等緊急時への対応を引き続き行い、お客さま先の保安の確保に貢献していく。
さらに、発電設備の着実な操業と万全の保守に引き続き努める。
② ライフ&ビジネス ソリューション事業の拡大
材料、情報、都市開発等の事業では、エネルギー事業で培った強みを活かした商品、サービスを提供することで、国内外のお客さまの快適、便利、健康の実現に貢献していく。
③ 経営基盤の強化
a 技術
燃料電池をはじめとするガス機器・設備の更なる高効率化とコストダウン、水素・材料・情報に関する技術開発、資源開発・発電等の様々な分野におけるエンジニアリング技術の活用を推進する。
b CSR
「大阪ガスグループCSR憲章」に基づき、グループ全体のCSRの水準を一層高め、お客さまや社会からの更なる信頼獲得に努めていく。また、国内外において当社グループのサプライチェーンに関わる皆さまにも、これらの取り組みをご理解いただくよう努めていく。
(4) おわりに
当社は、グループの内部統制システムの運用状況の確認及び評価を継続的に行い、所要の措置を講じることにより、実効性の高い内部統制を行っていく。これらの仕組みのもと、以上の課題に対処するとともに、グループ経営理念「価値創造の経営」を実践し、持続的成長に向けて不断の努力を続けていく。