有価証券報告書-第54期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況は次のとおりです。なお、記載のセグメント利益の合計は、連結損益計算書の親会社株主に帰属する当期純利益と一致しています。
(連結経営成績) (単位:億円)
(連結財政状況) (単位:億円)
① 財政状況および経営成績等の状況
当連結会計年度の経営成績等は、営業面では契約実行高は前期比2,597億円(8.5%)増加の3兆3,117億円となりました。
収入面では、売上高は前期比1,402億円(7.2%)増加の2兆908億円となりました。
損益面では、売上総利益は前期比825億円(21.7%)増加の4,626億円、営業利益は前期比409億円(28.0%)増加の1,871億円、経常利益は前期比419億円(27.7%)増加の1,935億円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比113億円(9.1%)増加の1,351億円となりました。
当期末の総資産は前期末比6,124億円(5.5%)増加の11兆7,623億円、純資産は前期末比991億円(5.8%)増加の1兆8,045億円、有利子負債(リース債務を除く)は前期末比4,010億円(4.8%)増加の8兆8,407億円、自己資本比率は前期末比0.1ポイント上昇の15.2%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末比445億円(13.3%)減少の2,908億円となりました。
資金が445億円減少した内訳は、財務活動により3,536億円の資金を獲得した一方、営業活動により2,968億円、投資活動により969億円の資金使用があったことによるものです。
営業活動におけるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,956億円に、賃貸資産に係る減価償却費・除却損及び売却原価6,005億円、その他の営業資産に係る減価償却費・売却原価280億円を調整した収入等を、主に新規案件の積み上げにより、賃貸資産およびその他の営業資産の取得による支出1兆200億円、貸付債権の増加による支出1,153億円等に振り向けた結果、2,968億円の資金支出となりました(前期は491億円の支出)。
投資活動におけるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却及び償還による収入320億円および連結の範囲の変更を伴う子会社株式等の売却による収入104億円等に対し、投資有価証券の取得による支出1,262億円等により969億円の資金支出となりました(前期は1,433億円の収入)。
財務活動におけるキャッシュ・フローは、直接調達で3,903億円の純収入、銀行借入等の間接調達で298億円の純収入、配当金の支払560億円等により、3,536億円の資金収入となりました(前期は2,229億円の支出)。
③ 営業取引の状況
a.契約実行高
連結会計年度における契約実行高の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
前連結会計年度
(単位:億円)
当連結会計年度
(単位:億円)
b.営業実績
連結会計年度における営業実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
前連結会計年度
(単位:億円)
当連結会計年度
(単位:億円)
c.セグメント資産残高
連結会計年度末におけるセグメント資産残高は、次のとおりです。
前連結会計年度
(単位:億円)
(注)セグメント資産は、営業資産、持分法適用会社への投資額、のれんおよび投資有価証券等です。調整額には各報告セグメントに帰属しないセグメント資産およびセグメント資産合計と連結総資産の差額である現金及び預金や社用資産等が含まれています。
当連結会計年度
(単位:億円)
(注)セグメント資産は、営業資産、持分法適用会社への投資額、のれんおよび投資有価証券等です。調整額には各報告セグメントに帰属しないセグメント資産およびセグメント資産合計と連結総資産の差額である現金及び預金や社用資産等が含まれています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 連結経営成績
当連結会計年度の経営成績は、海外地域セグメントと環境エネルギーセグメントにおいて貸倒関連費用が増加したものの、連結子会社であるJSA International Holdings, L.P.およびその子会社の決算期変更にともなう決算取込期間の調整による期初計画織り込み済みの増益効果※に加え、航空セグメントとロジスティクスセグメントの好調な業績推移や、環境エネルギーセグメントの海外インフラ案件売却に係る投資有価証券売却益の計上などにより、親会社株主に帰属する当期純利益が前期比113億円(9.1%)増益の1,351億円となりました。
これにより、連結業績予想(親会社株主に帰属する当期純利益1,350億円)を達成し、3期連続で過去最高益を更新しました。
※ 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 3. 連結子会社の事業年度等に関する事項 (3)」に記載しています。
親会社株主に帰属する当期純利益の増減要因
(単位:億円)

※1 インカムゲインの金額は、売上総利益(アセット関連損益の金額を除く)と営業外損益(償却債権取立益の金額を除く)の合計金額としています。
※2 アセット関連損益の金額は、カスタマ―ソリューション、環境エネルギー、航空、ロジスティクス、不動産の5セグメントにおける保有資産に係る売上総利益ベースの売却損益および減損等(時価評価損益を含む)の合計金額としています。
親会社株主に帰属する当期純利益の主な増減要因は、次のとおりです(記載の金額は、税金等調整前当期純利益に対する影響額としています)。
インカムゲインの増加 +416億円
アセット関連損益の増加 +403億円
貸倒関連費用の増加 △300億円
経費の増加 △99億円
特別損益の減少 △139億円
その他(税金費用等)の増加 △166億円
(主なトピックス)
2024年4月 ・太陽光発電や蓄電池などの脱炭素に貢献する設備の導入を支援するため、パシフィックパワー株式会社と特別目的会社の設立を発表。
・再生可能エネルギーおよび次世代エネルギー事業を展開するデンマーク王国のEuropean Energy A/Sへの出資が完了し、持分法適用関連会社化※。
※ 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)(株式取得による持分法適用関連会社化)に記載しています。
2024年5月 ・2024年3月期決算発表時点の「中期経営計画(2025中計)の進捗」※を公表。
※ 同6月20日に当社ホームページにて「中期経営計画(2025中計)の進捗-2024年3月期決算発表時点」資料を掲載。
(当社ホームページ 中期経営計画ページ)
https://www.mitsubishi-hc-capital.com/investors/managementplan/index.html
2024年6月 ・一般財団法人電力中央研究所ならびに株式会社ネクステムズとともに、日本初となる資源循環型の第三者保有オンサイト型水素供給モデルをめざし、宮古島でのグリーン水素製造実証事業協業の検討開始を発表。
・連結子会社である三菱HCキャピタルエナジー株式会社は、日精ホールディングスグループのサステナビリティ経営加速に向けて、同社子会社である日精株式会社の福島工場におけるPPA※を締結。
※ PPA(Power Purchase Agreement)は電力購入契約に基づき、電力需要拠点と離れた発電設備から需要拠点に電力を供給する契約形態。
・2025中計において非財務目標の一つとして掲げる「DXアセスメント※『スタンダード』レベル以上の人材比率80%以上(単体)」を前倒しで達成。
※ 外部業者提供のDXリテラシー水準を測るツールを活用し、結果により「ビギナー」「スタンダード」「エキスパート」の3つのレベルに分類している。
2024年7月 ・リース・割賦取引を通じてお客さまの脱炭素投資を支援し、お客さまが使用するリース物件が低炭素設備であることを証明するGX Assessment Leaseの提供を開始。
・航空業界の脱炭素手段として期待されているSAF※の生産拡大に貢献するため、企業間アライアンスである「Sustainable Aviation Fuel Financing Alliance」への参画と、SAF特化型ファンドの「SAFFA Fund I, LP」への出資を発表。
※ SAF(Sustainable Aviation Fuel)は持続可能な航空燃料。
2024年8月 ・三菱HCキャピタルエナジー株式会社がサムスン物産株式会社と、系統用蓄電池事業に関する合弁契約の締結を発表。
・当社ならびにグループ会社である三菱オートリース株式会社がGO株式会社と、法人向けEV用の充電インフラを整備・拡充するため、EV導入・運用に関する顧客ニーズの収集、情報連携などを含めた協業の開始を発表。
2024年9月 ・連結子会社である株式会社御幸ビルディングの全株式を譲渡。
・神奈川県横浜市に所在する大規模複合商業施設「ゆめが丘ソラトス」の清掃業務を担当している相鉄企業株式会社に清掃ロボットを提供し、同施設での本格運用を開始。
2024年10月 ・新ビジネスの開発加速を図る取り組みの一つである「Zero-Gravity Venture Lab」において、社内起業の機会を提供する「ファウンダープログラム」の第2期最終審査通過案件を決定。
・株式会社神戸新聞社と、神戸エリアの大学・高等専門学校の学内にデジタルサイネージを設置し、兵庫県内の企業を中心としたPRや認知度向上コンテンツなどを配信する実証実験を開始。
2024年11月 ・株式会社日立製作所ならびに株式会社ハピネスプラネットとともに、新たな福利厚生サービスの創出に向けた協創を開始。
・国内最大級の新事業創出アイデアソン「CLAP WakBiz」を開催。上場企業を中心に55社の新事業開発担当者と当社社員が参加。
2024年12月 ・株式会社フルタイムシステム、その子会社の株式会社フルタイムロッカーならびに日本郵便株式会社とともに、サーキュラーエコノミ―の実現および再配達削減を目的とした協業開始を発表。
2025年2月 ・東日本旅客鉄道株式会社、株式会社日立製作所ならびに日本建設工業株式会社とともに、TAKANAWA GATEWAY CITYにおける再生可能エネルギー由来の水素を用いたオフサイト型水素サプライチェーンの構築を発表。
・連結子会社である三菱HCキャピタルエステートプラス株式会社は、同社の子会社であるPT HCD Properti Indonesiaの全株式の譲渡を決定。(2025年3月25日譲渡実行)
・社内起業プログラム第1期通過案件である中古半導体製造装置のリファービッシュ※事業において、1年間の事業化検証期間を経て、新会社「MHCセミテクノロジーズ株式会社」を設立。
※ 新品に準じる状態に整備、仕上げること。
2025年3月 ・グループ会社であるJSA International U.S. Holdings, LLCが、Airbus S.A.S.に航空機50機の発注を決定。
・北陸電気工業株式会社と、フォークリフトの運転中の事故抑制や運用効率化を図る「IoTフォークリフトサービス」の提供を開始。
・当社ならびに三菱オートリース株式会社が、EV向けカーボンオフセット付きオートリースの提供を開始。
・山銀リース株式会社と、当社が提供するGX Assessment Leaseに関する連携協定を締結。
(当連結会計年度に公表済のイノベーション投資ファンド※1を活用した投資案件)
※1 新サービスの創出や新事業開発の促進を目的に、2023年4月に運用を開始したスタートアップ企業対象の総額100億円の投資枠。
※2 ペロブスカイト構造と呼ばれる結晶構造を持つ化合物を発電層として用いた薄く、軽く、曲げることが可能な次世代太陽電池。
※3 物体が周囲に赤外線を放射し温度が下がる自然現象。
② 報告セグメント別の経営成績
報告セグメント別の経営成績ならびに主な増減要因は次のとおりです。
各セグメントの事業内容は、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載しています。
セグメント利益(セグメント別の親会社株主に帰属する当期純利益)の前期比
(単位:億円)
(カスタマーソリューション)
関係会社株式売却益の計上などがあったものの、連結子会社であったディー・エフ・エル・リース株式会社、首都圏リース株式会社ならびに積水リース株式会社の連結除外による減益影響や、貸倒関連費用の増加などによりセグメント利益は前期比12億円(3.3%)減益の368億円となりました。
(海外地域)
米州運送セクターの市況低迷を背景とした貸倒関連費用の増加や、前期にあった米州子会社再編にともなう決算取込期間の調整による増益効果※の剥落などによりセグメント利益は前期比139億円(83.9%)減益の26億円となりました。
※ 2023年4月1日付で決算期の異なる米州子会社3社を経営統合。存続会社は3月決算である一方、消滅会社2社は12月決算であったことから、前期は存続会社の2023年4月1日から2024年3月31日までの実績に加え、消滅会社2社の2023年1月1日から同年3月31日までの実績も計上したもの。
(環境エネルギー)
海外インフラ案件の売却に係る投資有価証券売却益の計上などがあったものの、国内の再生可能エネルギープロジェクト案件に係る大口貸倒関連費用の計上や、前期に減損損失を計上した国内太陽光発電案件において追加の減損損失を計上したことなどによりセグメント利益は前期比25億円(35.0%)減益の47億円となりました。
(航空)
リース料収入や売却益の増加に加え、JSA International Holdings, L.P.およびその子会社の決算期変更にともなう決算取込期間の調整による増益効果などによりセグメント利益は前期比198億円(72.7%)増益の472億円となりました。
(ロジスティクス)
船舶の売却益は減少したものの、海上コンテナリース事業と鉄道貨車リース事業のリース料収入や売却益が増加したことなどによりセグメント利益は前期比53億円(30.2%)増益の232億円となりました。
(不動産)
前期に計上した複数案件の大口売却益や株式会社センターポイント・ディベロップメントの完全子会社化にともなう段階取得に係る差益の剥落、連結子会社であった株式会社御幸ビルディングの株式譲渡に係る関係会社株式売却損の計上があったものの、同株式譲渡以前に同社で大口売却益を計上したことや、米国案件の時価評価損失の減少などによりセグメント利益は前期比2億円(2.4%)増益の122億円となりました。
(モビリティ)
持分法適用関連会社である三菱オートリース株式会社の業績が堅調に推移し、持分法による投資利益が増加したことによりセグメント利益は前期比3億円(10.9%)増益の31億円となりました。
③ 連結財政状態
当期末の総資産は前期末比6,124億円(5.5%)増加の11兆7,623億円、純資産は前期末比991億円(5.8%)増加の1兆8,045億円、有利子負債(リース債務を除く)は前期末比4,010億円(4.8%)増加の8兆8,407億円、自己資本比率は前期末比0.1ポイント上昇の15.2%となりました。
④ 資本の財源および資金の流動性に係る情報
当社グループは、リース取引に係るリース物件の取得や貸付等の事業を行うにあたって、内外の通貨により多額の資金調達を行っています。
当連結会計年度末における有利子負債(リース債務を除く)は、前期末比4,010億円増加の8兆8,407億円となり、負債合計は前期末比5,132億円増加の9兆9,578億円となりました。有利子負債のうち、長期借入金等の長期性の負債は前期末比4,727億円増加の5兆8,566億円、短期借入金、コマーシャル・ペーパー等の短期性の負債は前期末比716億円減少の2兆9,841億円となりました。
資金調達にあたっては、調達コストを抑制しつつ安定的に事業資金を確保していくことを念頭に、金融機関借入による間接金融と、社債、コマーシャル・ペーパー、リース債権流動化等による直接金融により、調達手段の多様化に努めています。間接金融においては、メガバンク・地域金融機関・生命保険会社等の幅広い金融機関と長きにわたって築き上げてきた良好な関係を生かし、安定した借入取引を継続しています。直接金融においては、金融機関や機関投資家からの調達のみならず、個人投資家向け社債を発行するなど、調達源の多様化も進めています。
なお、当社グループ全体の資金管理については、当社および地域財務拠点からのグループファイナンスも活用し、資金を効率的に融通する体制を整えています。
流動性の観点では、平時より綿密な資金繰り管理や、資金流動性リスクのモニタリング運営を実施しているほか、四半期ごとに開催されるALM委員会において流動性リスクについての現状および課題を把握し、リスクに対する対策を審議しています。当社グループでは、これらリスクマネジメントの取り組みを通じて、強固な財務体質をめざしています。
金融市場の混乱や、各種リスクによる調達環境の変化への備えとしては、複数の金融機関との間で当座貸越契約およびコミットメントライン契約を締結することで、緊急時の流動性補完手段を確保しています。当連結会計年度末において、当社グループにて締結しているコミットメントライン契約のうち未使用額は8,102億円となっています。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
⑤ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表および財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」および「第5 経理の状況 2 財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
(3)特定金融会社等の開示に関する内閣府令(平成11年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく営業貸付金の状況
当社の営業貸付金の状況は次のとおりです。
① 貸付金の種別残高内訳
② 資金調達内訳
(注)1. 当期の貸付債権の譲渡の合計額は、0百万円です。
2. 平均調達金利については、借入金等の期末残高に対する約定金利による加重平均金利を記載しています。
③ 業種別貸付金残高内訳
④ 担保別貸付金残高内訳
⑤ 期間別貸付金残高内訳
(注)期間は、約定期間によっています。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況は次のとおりです。なお、記載のセグメント利益の合計は、連結損益計算書の親会社株主に帰属する当期純利益と一致しています。
(連結経営成績) (単位:億円)
| 2024年3月期 | 2025年3月期 | 増減 | 増減率(%) | |
| 売上高 | 19,505 | 20,908 | +1,402 | +7.2 |
| 売上総利益 | 3,800 | 4,626 | +825 | +21.7 |
| 営業利益 | 1,461 | 1,871 | +409 | +28.0 |
| 経常利益 | 1,516 | 1,935 | +419 | +27.7 |
| 親会社株主に帰属 する当期純利益 | 1,238 | 1,351 | +113 | +9.1 |
| 契約実行高 | 30,519 | 33,117 | +2,597 | +8.5 |
(連結財政状況) (単位:億円)
| 2024年3月期 | 2025年3月期 | 増減 | 増減率(%) | |
| 純資産 | 17,053 | 18,045 | +991 | +5.8 |
| 総資産 | 111,498 | 117,623 | +6,124 | +5.5 |
| 有利子負債 | 84,397 | 88,407 | +4,010 | +4.8 |
| 自己資本比率(%) | 15.1 | 15.2 | +0.1pt | - |
① 財政状況および経営成績等の状況
当連結会計年度の経営成績等は、営業面では契約実行高は前期比2,597億円(8.5%)増加の3兆3,117億円となりました。
収入面では、売上高は前期比1,402億円(7.2%)増加の2兆908億円となりました。
損益面では、売上総利益は前期比825億円(21.7%)増加の4,626億円、営業利益は前期比409億円(28.0%)増加の1,871億円、経常利益は前期比419億円(27.7%)増加の1,935億円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比113億円(9.1%)増加の1,351億円となりました。
当期末の総資産は前期末比6,124億円(5.5%)増加の11兆7,623億円、純資産は前期末比991億円(5.8%)増加の1兆8,045億円、有利子負債(リース債務を除く)は前期末比4,010億円(4.8%)増加の8兆8,407億円、自己資本比率は前期末比0.1ポイント上昇の15.2%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期末比445億円(13.3%)減少の2,908億円となりました。
資金が445億円減少した内訳は、財務活動により3,536億円の資金を獲得した一方、営業活動により2,968億円、投資活動により969億円の資金使用があったことによるものです。
営業活動におけるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,956億円に、賃貸資産に係る減価償却費・除却損及び売却原価6,005億円、その他の営業資産に係る減価償却費・売却原価280億円を調整した収入等を、主に新規案件の積み上げにより、賃貸資産およびその他の営業資産の取得による支出1兆200億円、貸付債権の増加による支出1,153億円等に振り向けた結果、2,968億円の資金支出となりました(前期は491億円の支出)。
投資活動におけるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却及び償還による収入320億円および連結の範囲の変更を伴う子会社株式等の売却による収入104億円等に対し、投資有価証券の取得による支出1,262億円等により969億円の資金支出となりました(前期は1,433億円の収入)。
財務活動におけるキャッシュ・フローは、直接調達で3,903億円の純収入、銀行借入等の間接調達で298億円の純収入、配当金の支払560億円等により、3,536億円の資金収入となりました(前期は2,229億円の支出)。
③ 営業取引の状況
a.契約実行高
連結会計年度における契約実行高の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
前連結会計年度
(単位:億円)
| 報告セグメント | 調整額 | 合計 | |||||||
| カスタマー ソリューション | 海外地域 | 環境 エネルギー | 航空 | ロジスティ クス | 不動産 | モビリティ | |||
| 契約実行高 | 9,848 | 13,896 | 228 | 4,563 | 383 | 1,520 | 143 | △64 | 30,519 |
当連結会計年度
(単位:億円)
| 報告セグメント | 調整額 | 合計 | |||||||
| カスタマー ソリューション | 海外地域 | 環境 エネルギー | 航空 | ロジスティ クス | 不動産 | モビリティ | |||
| 契約実行高 | 9,199 | 13,798 | 299 | 5,475 | 2,212 | 2,016 | 116 | - | 33,117 |
b.営業実績
連結会計年度における営業実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
前連結会計年度
(単位:億円)
| 報告セグメント | 調整額 | 連結 損益計算書計上額 | |||||||
| カスタマー ソリューション | 海外地域 | 環境 エネルギー | 航空 | ロジスティ クス | 不動産 | モビリティ | |||
| 売上総利益 | 1,159 | 1,353 | 104 | 491 | 355 | 238 | 12 | 84 | 3,800 |
| セグメント利益 | 381 | 166 | 73 | 273 | 178 | 119 | 27 | 18 | 1,238 |
当連結会計年度
(単位:億円)
| 報告セグメント | 調整額 | 連結 損益計算書計上額 | |||||||
| カスタマー ソリューション | 海外地域 | 環境 エネルギー | 航空 | ロジスティ クス | 不動産 | モビリティ | |||
| 売上総利益 | 1,120 | 1,395 | 79 | 851 | 424 | 561 | 13 | 181 | 4,626 |
| セグメント利益 | 368 | 26 | 47 | 472 | 232 | 122 | 31 | 51 | 1,351 |
c.セグメント資産残高
連結会計年度末におけるセグメント資産残高は、次のとおりです。
前連結会計年度
(単位:億円)
| 報告セグメント | 調整額 | 連結 貸借対照表 計上額 | |||||||
| カスタマー ソリューション | 海外地域 | 環境 エネルギー | 航空 | ロジスティ クス | 不動産 | モビリティ | |||
| セグメント資産 | 29,665 | 30,708 | 4,166 | 20,200 | 10,990 | 5,254 | 519 | 9,994 | 111,498 |
(注)セグメント資産は、営業資産、持分法適用会社への投資額、のれんおよび投資有価証券等です。調整額には各報告セグメントに帰属しないセグメント資産およびセグメント資産合計と連結総資産の差額である現金及び預金や社用資産等が含まれています。
当連結会計年度
(単位:億円)
| 報告セグメント | 調整額 | 連結 貸借対照表 計上額 | |||||||
| カスタマー ソリューション | 海外地域 | 環境 エネルギー | 航空 | ロジスティ クス | 不動産 | モビリティ | |||
| セグメント資産 | 30,045 | 30,749 | 4,863 | 24,481 | 12,893 | 5,705 | 588 | 8,295 | 117,623 |
(注)セグメント資産は、営業資産、持分法適用会社への投資額、のれんおよび投資有価証券等です。調整額には各報告セグメントに帰属しないセグメント資産およびセグメント資産合計と連結総資産の差額である現金及び預金や社用資産等が含まれています。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 連結経営成績
当連結会計年度の経営成績は、海外地域セグメントと環境エネルギーセグメントにおいて貸倒関連費用が増加したものの、連結子会社であるJSA International Holdings, L.P.およびその子会社の決算期変更にともなう決算取込期間の調整による期初計画織り込み済みの増益効果※に加え、航空セグメントとロジスティクスセグメントの好調な業績推移や、環境エネルギーセグメントの海外インフラ案件売却に係る投資有価証券売却益の計上などにより、親会社株主に帰属する当期純利益が前期比113億円(9.1%)増益の1,351億円となりました。
これにより、連結業績予想(親会社株主に帰属する当期純利益1,350億円)を達成し、3期連続で過去最高益を更新しました。
※ 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 3. 連結子会社の事業年度等に関する事項 (3)」に記載しています。
親会社株主に帰属する当期純利益の増減要因
(単位:億円)

※1 インカムゲインの金額は、売上総利益(アセット関連損益の金額を除く)と営業外損益(償却債権取立益の金額を除く)の合計金額としています。
※2 アセット関連損益の金額は、カスタマ―ソリューション、環境エネルギー、航空、ロジスティクス、不動産の5セグメントにおける保有資産に係る売上総利益ベースの売却損益および減損等(時価評価損益を含む)の合計金額としています。
親会社株主に帰属する当期純利益の主な増減要因は、次のとおりです(記載の金額は、税金等調整前当期純利益に対する影響額としています)。
インカムゲインの増加 +416億円
アセット関連損益の増加 +403億円
貸倒関連費用の増加 △300億円
経費の増加 △99億円
特別損益の減少 △139億円
その他(税金費用等)の増加 △166億円
(主なトピックス)
2024年4月 ・太陽光発電や蓄電池などの脱炭素に貢献する設備の導入を支援するため、パシフィックパワー株式会社と特別目的会社の設立を発表。
・再生可能エネルギーおよび次世代エネルギー事業を展開するデンマーク王国のEuropean Energy A/Sへの出資が完了し、持分法適用関連会社化※。
※ 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)(株式取得による持分法適用関連会社化)に記載しています。
2024年5月 ・2024年3月期決算発表時点の「中期経営計画(2025中計)の進捗」※を公表。
※ 同6月20日に当社ホームページにて「中期経営計画(2025中計)の進捗-2024年3月期決算発表時点」資料を掲載。
(当社ホームページ 中期経営計画ページ)
https://www.mitsubishi-hc-capital.com/investors/managementplan/index.html
2024年6月 ・一般財団法人電力中央研究所ならびに株式会社ネクステムズとともに、日本初となる資源循環型の第三者保有オンサイト型水素供給モデルをめざし、宮古島でのグリーン水素製造実証事業協業の検討開始を発表。
・連結子会社である三菱HCキャピタルエナジー株式会社は、日精ホールディングスグループのサステナビリティ経営加速に向けて、同社子会社である日精株式会社の福島工場におけるPPA※を締結。
※ PPA(Power Purchase Agreement)は電力購入契約に基づき、電力需要拠点と離れた発電設備から需要拠点に電力を供給する契約形態。
・2025中計において非財務目標の一つとして掲げる「DXアセスメント※『スタンダード』レベル以上の人材比率80%以上(単体)」を前倒しで達成。
※ 外部業者提供のDXリテラシー水準を測るツールを活用し、結果により「ビギナー」「スタンダード」「エキスパート」の3つのレベルに分類している。
2024年7月 ・リース・割賦取引を通じてお客さまの脱炭素投資を支援し、お客さまが使用するリース物件が低炭素設備であることを証明するGX Assessment Leaseの提供を開始。
・航空業界の脱炭素手段として期待されているSAF※の生産拡大に貢献するため、企業間アライアンスである「Sustainable Aviation Fuel Financing Alliance」への参画と、SAF特化型ファンドの「SAFFA Fund I, LP」への出資を発表。
※ SAF(Sustainable Aviation Fuel)は持続可能な航空燃料。
2024年8月 ・三菱HCキャピタルエナジー株式会社がサムスン物産株式会社と、系統用蓄電池事業に関する合弁契約の締結を発表。
・当社ならびにグループ会社である三菱オートリース株式会社がGO株式会社と、法人向けEV用の充電インフラを整備・拡充するため、EV導入・運用に関する顧客ニーズの収集、情報連携などを含めた協業の開始を発表。
2024年9月 ・連結子会社である株式会社御幸ビルディングの全株式を譲渡。
・神奈川県横浜市に所在する大規模複合商業施設「ゆめが丘ソラトス」の清掃業務を担当している相鉄企業株式会社に清掃ロボットを提供し、同施設での本格運用を開始。
2024年10月 ・新ビジネスの開発加速を図る取り組みの一つである「Zero-Gravity Venture Lab」において、社内起業の機会を提供する「ファウンダープログラム」の第2期最終審査通過案件を決定。
・株式会社神戸新聞社と、神戸エリアの大学・高等専門学校の学内にデジタルサイネージを設置し、兵庫県内の企業を中心としたPRや認知度向上コンテンツなどを配信する実証実験を開始。
2024年11月 ・株式会社日立製作所ならびに株式会社ハピネスプラネットとともに、新たな福利厚生サービスの創出に向けた協創を開始。
・国内最大級の新事業創出アイデアソン「CLAP WakBiz」を開催。上場企業を中心に55社の新事業開発担当者と当社社員が参加。
2024年12月 ・株式会社フルタイムシステム、その子会社の株式会社フルタイムロッカーならびに日本郵便株式会社とともに、サーキュラーエコノミ―の実現および再配達削減を目的とした協業開始を発表。
2025年2月 ・東日本旅客鉄道株式会社、株式会社日立製作所ならびに日本建設工業株式会社とともに、TAKANAWA GATEWAY CITYにおける再生可能エネルギー由来の水素を用いたオフサイト型水素サプライチェーンの構築を発表。
・連結子会社である三菱HCキャピタルエステートプラス株式会社は、同社の子会社であるPT HCD Properti Indonesiaの全株式の譲渡を決定。(2025年3月25日譲渡実行)
・社内起業プログラム第1期通過案件である中古半導体製造装置のリファービッシュ※事業において、1年間の事業化検証期間を経て、新会社「MHCセミテクノロジーズ株式会社」を設立。
※ 新品に準じる状態に整備、仕上げること。
2025年3月 ・グループ会社であるJSA International U.S. Holdings, LLCが、Airbus S.A.S.に航空機50機の発注を決定。
・北陸電気工業株式会社と、フォークリフトの運転中の事故抑制や運用効率化を図る「IoTフォークリフトサービス」の提供を開始。
・当社ならびに三菱オートリース株式会社が、EV向けカーボンオフセット付きオートリースの提供を開始。
・山銀リース株式会社と、当社が提供するGX Assessment Leaseに関する連携協定を締結。
(当連結会計年度に公表済のイノベーション投資ファンド※1を活用した投資案件)
| 出資先企業名 | 事業概要 |
| 株式会社エムネス | 医療支援クラウドサービス、遠隔画像診断支援サービスの提供 |
| 株式会社MUSE | 小売店舗向けロボットの開発および販売 |
| Formic Technologies Inc. | 米国において、製造業向けにRobot as a Serviceモデルで 産業用ロボットを提供 |
| 株式会社ソラリス | ソフトロボティクス・メカトロニクスの研究開発・販売・ サポート、人工筋肉の開発と販売 |
| 株式会社エネコートテクノロジーズ | ペロブスカイト太陽電池(PSCs)※2およびその関連材料の 開発・製造・販売など |
| 株式会社LexxPluss | 工場・倉庫内物流の自動搬送ロボットの開発・製造 (2025年3月に協働で、物流事業者向けロボットサブスクリプションサービスの提供を開始) |
| 株式会社AEOS | 安心・安全な生活を支えるIT環境に関する研究・開発 日々の暮らしをアシストするAIエンジンの研究・開発 人々と社会をつなぐデータモデルに関する研究・開発 |
| SPACECOOL株式会社 | 放射冷却※3素材の開発・販売 |
| 株式会社PXP | フレキシブル太陽電池の開発 |
| 建ロボテック株式会社 | 建設現場の省人化・省力化ソリューションの開発・提供 |
| リノべる株式会社 | 中古不動産の流通・利活用を推進するリノベーションプラットフォームの運営 |
| 株式会社IDOM CaaS Technology | 独自の与信審査システム、AI残価予測モデルを活用した リース・レンタカー事業 |
※1 新サービスの創出や新事業開発の促進を目的に、2023年4月に運用を開始したスタートアップ企業対象の総額100億円の投資枠。
※2 ペロブスカイト構造と呼ばれる結晶構造を持つ化合物を発電層として用いた薄く、軽く、曲げることが可能な次世代太陽電池。
※3 物体が周囲に赤外線を放射し温度が下がる自然現象。
② 報告セグメント別の経営成績
報告セグメント別の経営成績ならびに主な増減要因は次のとおりです。
各セグメントの事業内容は、「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載しています。
セグメント利益(セグメント別の親会社株主に帰属する当期純利益)の前期比
(単位:億円)
(カスタマーソリューション)関係会社株式売却益の計上などがあったものの、連結子会社であったディー・エフ・エル・リース株式会社、首都圏リース株式会社ならびに積水リース株式会社の連結除外による減益影響や、貸倒関連費用の増加などによりセグメント利益は前期比12億円(3.3%)減益の368億円となりました。
(海外地域)
米州運送セクターの市況低迷を背景とした貸倒関連費用の増加や、前期にあった米州子会社再編にともなう決算取込期間の調整による増益効果※の剥落などによりセグメント利益は前期比139億円(83.9%)減益の26億円となりました。
※ 2023年4月1日付で決算期の異なる米州子会社3社を経営統合。存続会社は3月決算である一方、消滅会社2社は12月決算であったことから、前期は存続会社の2023年4月1日から2024年3月31日までの実績に加え、消滅会社2社の2023年1月1日から同年3月31日までの実績も計上したもの。
(環境エネルギー)
海外インフラ案件の売却に係る投資有価証券売却益の計上などがあったものの、国内の再生可能エネルギープロジェクト案件に係る大口貸倒関連費用の計上や、前期に減損損失を計上した国内太陽光発電案件において追加の減損損失を計上したことなどによりセグメント利益は前期比25億円(35.0%)減益の47億円となりました。
(航空)
リース料収入や売却益の増加に加え、JSA International Holdings, L.P.およびその子会社の決算期変更にともなう決算取込期間の調整による増益効果などによりセグメント利益は前期比198億円(72.7%)増益の472億円となりました。
(ロジスティクス)
船舶の売却益は減少したものの、海上コンテナリース事業と鉄道貨車リース事業のリース料収入や売却益が増加したことなどによりセグメント利益は前期比53億円(30.2%)増益の232億円となりました。
(不動産)
前期に計上した複数案件の大口売却益や株式会社センターポイント・ディベロップメントの完全子会社化にともなう段階取得に係る差益の剥落、連結子会社であった株式会社御幸ビルディングの株式譲渡に係る関係会社株式売却損の計上があったものの、同株式譲渡以前に同社で大口売却益を計上したことや、米国案件の時価評価損失の減少などによりセグメント利益は前期比2億円(2.4%)増益の122億円となりました。
(モビリティ)
持分法適用関連会社である三菱オートリース株式会社の業績が堅調に推移し、持分法による投資利益が増加したことによりセグメント利益は前期比3億円(10.9%)増益の31億円となりました。
③ 連結財政状態
当期末の総資産は前期末比6,124億円(5.5%)増加の11兆7,623億円、純資産は前期末比991億円(5.8%)増加の1兆8,045億円、有利子負債(リース債務を除く)は前期末比4,010億円(4.8%)増加の8兆8,407億円、自己資本比率は前期末比0.1ポイント上昇の15.2%となりました。
④ 資本の財源および資金の流動性に係る情報
当社グループは、リース取引に係るリース物件の取得や貸付等の事業を行うにあたって、内外の通貨により多額の資金調達を行っています。
当連結会計年度末における有利子負債(リース債務を除く)は、前期末比4,010億円増加の8兆8,407億円となり、負債合計は前期末比5,132億円増加の9兆9,578億円となりました。有利子負債のうち、長期借入金等の長期性の負債は前期末比4,727億円増加の5兆8,566億円、短期借入金、コマーシャル・ペーパー等の短期性の負債は前期末比716億円減少の2兆9,841億円となりました。
資金調達にあたっては、調達コストを抑制しつつ安定的に事業資金を確保していくことを念頭に、金融機関借入による間接金融と、社債、コマーシャル・ペーパー、リース債権流動化等による直接金融により、調達手段の多様化に努めています。間接金融においては、メガバンク・地域金融機関・生命保険会社等の幅広い金融機関と長きにわたって築き上げてきた良好な関係を生かし、安定した借入取引を継続しています。直接金融においては、金融機関や機関投資家からの調達のみならず、個人投資家向け社債を発行するなど、調達源の多様化も進めています。
なお、当社グループ全体の資金管理については、当社および地域財務拠点からのグループファイナンスも活用し、資金を効率的に融通する体制を整えています。
流動性の観点では、平時より綿密な資金繰り管理や、資金流動性リスクのモニタリング運営を実施しているほか、四半期ごとに開催されるALM委員会において流動性リスクについての現状および課題を把握し、リスクに対する対策を審議しています。当社グループでは、これらリスクマネジメントの取り組みを通じて、強固な財務体質をめざしています。
金融市場の混乱や、各種リスクによる調達環境の変化への備えとしては、複数の金融機関との間で当座貸越契約およびコミットメントライン契約を締結することで、緊急時の流動性補完手段を確保しています。当連結会計年度末において、当社グループにて締結しているコミットメントライン契約のうち未使用額は8,102億円となっています。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
⑤ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表および財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」および「第5 経理の状況 2 財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
(3)特定金融会社等の開示に関する内閣府令(平成11年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく営業貸付金の状況
当社の営業貸付金の状況は次のとおりです。
① 貸付金の種別残高内訳
| 2025年3月31日現在 |
| 貸付種別 | 件数(件) | 構成割合(%) | 残高(百万円) | 構成割合(%) | 平均約定金利 (%) |
| 消費者向 | |||||
| 無担保(住宅向を除く) | 24 | 0.30 | 19 | 0.00 | 1.97 |
| 有担保(住宅向を除く) | - | - | - | - | - |
| 住宅向 | 5,175 | 64.04 | 22,919 | 1.58 | 1.62 |
| 計 | 5,199 | 64.34 | 22,938 | 1.58 | 1.63 |
| 事業者向 | |||||
| 計 | 2,882 | 35.66 | 1,430,662 | 98.42 | 2.28 |
| 合計 | 8,081 | 100.00 | 1,453,601 | 100.00 | 2.23 |
② 資金調達内訳
| 2025年3月31日現在 |
| 借入先等 | 残高(百万円) | 平均調達金利(%) | |
| 金融機関等からの借入 | 1,867,797 | 1.94 | |
| その他 | 1,983,128 | 0.95 | |
| 社債・CP | 1,944,960 | 0.96 | |
| 合計 | 3,850,926 | 1.43 | |
| 自己資本 | 840,131 | - | |
| 資本金・出資額 | 33,196 | - | |
(注)1. 当期の貸付債権の譲渡の合計額は、0百万円です。
2. 平均調達金利については、借入金等の期末残高に対する約定金利による加重平均金利を記載しています。
③ 業種別貸付金残高内訳
| 2025年3月31日現在 |
| 業種別 | 先数(件) | 構成割合(%) | 残高(百万円) | 構成割合(%) |
| 製造業 | 110 | 2.28 | 52,645 | 3.62 |
| 建設業 | 10 | 0.21 | 710 | 0.05 |
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 39 | 0.81 | 76,455 | 5.26 |
| 運輸・通信業 | 24 | 0.50 | 259,395 | 17.85 |
| 卸売・小売業、飲食店 | 198 | 4.10 | 8,636 | 0.59 |
| 金融・保険業 | 29 | 0.60 | 37,593 | 2.59 |
| 不動産業 | 178 | 3.69 | 499,327 | 34.35 |
| サービス業 | 396 | 8.20 | 448,270 | 30.84 |
| 農業 | - | - | - | - |
| 個人 | 3,744 | 77.58 | 22,938 | 1.58 |
| その他 | 98 | 2.03 | 47,629 | 3.27 |
| 合計 | 4,826 | 100.00 | 1,453,601 | 100.00 |
④ 担保別貸付金残高内訳
| 2025年3月31日現在 |
| 受入担保の種類 | 残高(百万円) | 構成割合(%) | |
| 有価証券 | - | - | |
| うち株式 | - | - | |
| 債権 | 5,039 | 0.35 | |
| うち預金 | 1,718 | 0.12 | |
| 商品 | - | - | |
| 不動産 | 195,043 | 13.42 | |
| 財団 | - | - | |
| その他 | 9,559 | 0.66 | |
| 計 | 209,643 | 14.42 | |
| 保証 | 8,474 | 0.58 | |
| 無担保 | 1,235,484 | 85.00 | |
| 合計 | 1,453,601 | 100.00 | |
⑤ 期間別貸付金残高内訳
| 2025年3月31日現在 |
| 期間別 | 件数(件) | 構成割合(%) | 残高(百万円) | 構成割合(%) |
| 1年以下 | 1,009 | 12.49 | 77,386 | 5.32 |
| 1年超 5年以下 | 803 | 9.94 | 543,251 | 37.37 |
| 5年超 10年以下 | 892 | 11.04 | 553,931 | 38.11 |
| 10年超 15年以下 | 109 | 1.35 | 201,017 | 13.83 |
| 15年超 20年以下 | 272 | 3.36 | 28,619 | 1.97 |
| 20年超 25年以下 | 1,238 | 15.32 | 9,779 | 0.67 |
| 25年超 | 3,758 | 46.50 | 39,615 | 2.73 |
| 合計 | 8,081 | 100.00 | 1,453,601 | 100.00 |
| 一件当たり平均期間 | 7.25年 | |||
(注)期間は、約定期間によっています。