有価証券報告書-第47期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
当連結会計年度は、「収益認識に関する会計基準」を適用し、米国子会社を連結の範囲から除外した数値であります。
(1)連結経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の当社グループの連結業績は、売上高25,878百万円(前期29,470百万円)、経常利益13,410百万円(前期15,554百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益10,162百万円(前期24,235百万円)となりました。当連結会計年度の業績は、売上高、経常利益、当期純利益ともに前連結会計年度を下回っています。キャピタルゲインは前期比横ばいとなっています。IPOは国内2社のみと低調ながら、国内のバイアウト投資及び海外の未上場投資先のM&Aや一部売却により、相応の大きなキャピタルゲインを確保しています。投資先における保有シェアを高めたことで、IPO以外でのEXITの多様化が進んでいます。
当連結会計年度末の純資産は163,215百万円(前期末160,299百万円)、総資産は184,213百万円(前期末191,550百万円)、自己資本比率は88.6%(前期末83.7%)となりました。
なお、当期より米国子会社であるJAFCO America Ventures Inc.(JAV)は連結の範囲から除外し、非連結子会社としています。収益認識に関する会計基準の適用に伴い、米国子会社の売上高をグロスからネット表示に変更したことで、当社グループの連結決算に対する重要性が低下したことによります。詳細については「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご覧ください。
当社グループは、ファンド運用事業の単一セグメントであります。
②キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは1,350百万円のキャッシュアウトフロー(前期7,425百万円のキャッシュインフロー)となりました。これは主に法人税等の支払によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは213百万円のキャッシュインフロー(前期24,732百万円のキャッシュインフロー)となりました。これは主に投資有価証券の売却によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは3,923百万円のキャッシュアウトフロー(前期69,046百万円のキャッシュアウトフロー)となりました。これは主に配当金の支払によるものであります。
これらの結果、現金及び現金同等物は6,208百万円減少し、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は63,878百万円(前期末70,086百万円)となりました。そのうち7,484百万円(前期末8,144百万円)はファンド出資持分であります。また、当社グループが管理運営するファンドに対して当社グループが出資金として今後支払を約束している金額は、当連結会計年度末で14,601百万円(前期末21,518百万円)であります。
(2)生産、受注及び販売の実績
営業投資活動の状況
当社グループは、下図のとおり、原則としてファンド(下図①)の資金により、国内外の有望未上場企業等への投資を行っております。
ファンドにおける営業投資有価証券の売却損益等は、ファンドの出資持分に応じて、当社グループに直接帰属いたします。また、当社グループは、ファンドから契約に基づいて管理運営に対する管理報酬と投資成果に対する成功報酬を受領しております。
連結貸借対照表の営業投資有価証券残高は、ファンドの当社グループ出資持分(下図②)に応じた営業投資有価証券残高と当社グループ(下図③)の営業投資有価証券残高の合計額であります。
次ページ以降の「投資実行額」「投資残高」につきましては、当社グループの営業投資活動(投資及びファンドの管理運営)を表すため、ファンド(下図①)と当社グループ(下図③)を合算した投資活動の状況を記載しております。

(注)用語説明
①投資実行状況
①-1 投資実行額
①-2 エクイティ投資実行額:業種別
①-3 エクイティ投資実行額:地域別
(注)1.「投資実行額」は、当社グループ及びファンドの投資実行額の合計であります。
2.外貨建の「投資実行額」については、四半期連結会計期間ごとにそれぞれの四半期末為替レートで換算した額を合計しております。
3.海外のライフサイエンス投資(日本のベンチャー投資部門が担当)は日本に含めております。
②投資残高
②-1 投資残高
②-2 未上場エクイティ投資残高:業種別
②-3 未上場エクイティ投資残高:地域別
(注)1.「投資残高」は、当社グループ及びファンドの投資残高の合計であります。
2.「投資残高」は取得原価で表示しております。
3.「エクイティ」には、他社との共同投資によるファンドへの出資を含んでおります。
4.「他社ファンドへの出資」は、当社グループ以外の第三者の運営する投資ファンドへの出資であり、「社数」欄にはファンド数を表示しております。
5.外貨建の「投資残高」については、各連結会計年度末為替レートで換算しております。
6.海外のライフサイエンス投資(日本のベンチャー投資部門が担当)は日本に含めております。
③ファンドの運用状況
(注)1.「出資金総額」は、契約上出資が約束されている額の総額であります。
2.合計欄における米ドル建「出資金総額」については、各連結会計年度末為替レートで換算しております。
3.「出資金総額」に占める当社グループの出資持分は、前連結会計年度では43.4%、当連結会計年度では42.3%であります。
④投資先会社IPO(新規上場)の状況
前連結会計年度(2017年4月1日~2018年3月31日)
(注)海外企業の本社所在地は、主たる営業地域又は実質的な本社所在地を基準に記載しております。
当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)
(3)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、資産、負債、収益及び費用の額に影響を与える仮定や見積りを必要とします。 これらの仮定や見積りは、過去の実績や現在の状況等を勘案し合理的に判断していますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる可能性があります。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」等に記載していますが、特に以下の重要な会計方針及び見積りが連結財務諸表に大きな影響を及ぼすものと考えております。
a.投資損失引当金
当社グループは、期末に有する営業投資有価証券の損失に備えるため、投資先企業の実情を勘案の上、その損失見積額を計上しております。個別投資先ごとには、原則として回収見込額が取得原価の70%未満になったものを引当しております。また、個別引当対象以外の投資残高に対しても、過去の実績等に基づいた損失見積額を一括して引当しておりました。これまで、厳選集中投資と投資先への関与度を高めてきたことにより、投資の質の向上が図られ、現在は、個別投資先の評価をより精緻に行うことが可能になりました。これにより、2017年1月以降の投資分は、一括引当の対象としておりません。但し、実際の損失が投資損失引当金計上時点における前提及び見積りと異なる可能性があります。また、経済状況・投資先企業の財政状態の悪化等により、設定した前提及び見積りを変更して投資損失引当金の積み増しを行わざるを得なくなり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。しかしながら、厳選集中投資により良質のポートフォリオを積み上げ、投資先企業の経営状況を随時かつ定期的にモニタリングすることによって適宜投資損失引当金の計上を行っていく方針です。
b.繰延税金資産
当社グループは、将来の課税所得に関するものを含めた様々な予測・仮定に基づいて繰延税金資産を計上しており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。また、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づいて、当社又は子会社が繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合、当社グループの繰延税金資産は減額され、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。繰延税金資産の詳細については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(税効果会計関係)」を参照ください。
②当年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績
「(1)連結経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載の通り、当年度の当社グループの売上高25,878百万円(前期比12.2%減)、営業利益12,239百万円(前期比14.1%減)となりました。営業外収益は、受取配当金の減少などにより、1,426百万円(前期比3.8%減)となりました。また、営業外費用は、為替差損の増加などにより、255百万円(前期比41.4%増)となりました。この結果、経常利益は13,410百万円(前期比13.8%減)となりました。特別利益は、投資有価証券売却益の減少により190百万円(前期19,718百万円)、特別損失の計上はありませんでした(前期506百万円)。税効果会計適用後の法人税等は3,437百万円(前期比67.4%減)となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は10,162百万円(前期比58.1%減)となりました。
b.財政状態
当連結会計年度末における当社グループの財政状態は、流動資産115,636百万円(前期比5.1%減)、固定資産68,577百万円(前期比1.6%減)、流動負債2,475百万円(前期比78.7%減)、固定負債18,523百万円(前期比5.6%減)、純資産は163,215百万円(前期比1.8%増)となり、総資産は184,213百万円(前期比3.8%減)となりました。流動資産については、現金及び預金が主に法人税等の支払や配当金の支払により前年度から6,208百万円減少し、営業投資有価証券が主に評価差額の減少により前年度から2,020百万円減少しています。固定資産については、投資有価証券が主に評価差額の減少により前年度から635百万円減少しています。流動負債については、未払法人税等が前年度から8,156百万円減少し、固定負債については繰延税金負債が前年度から1,030百万円減少しております。
c.キャッシュ・フローの状況
「(1)連結経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご覧ください。
d.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績等に特に重要な影響を与える要因である、投資実行、キャピタルゲイン、投資損失引当金、営業投資有価証券の残高、ファンドの管理運営業務の各状況に関する認識及び分析・検討は次の通りです。
(投資実行の状況)
「(2)生産、受注及び販売の実績 ①投資実行状況」に記載の通り、当連結会計年度の当社グループ及びファンドの投資実行額は減少し、25,147百万円(前期30,222百万円)、投資会社数は56社(前期67社)となりました。現状のファンドサイズに対する投資額がややオーバーペースであった前連結会計年度の30,222百万円と合わせた平均値でみると、組入れ進捗は巡航速度となっています。各年度により、地域ごとの投資総額は変動します。投資対象の業界動向、競合状況、バリュエーションなどを見据えながら、3年前後のファンドの新規組入れ期間を前提とした投資をしていきます。
当連結会計年度の国内ベンチャー投資における業種分類では、引き続きインターネットスペースの投資先が大半となっていますが、医療・バイオやサービス等も増加しています。IT関連の投資先の比率が高まっていますが、ITサービスの中には、最新のテクノロジーにより様々な既存産業のビジネスモデルを変えていくようなスタートアップが数多く含まれています。
また、新規投資のステージでは、創業期のスタートアップや、事業の立ち上げ時期のアーリーステージが約8割を占めています。その大半がインターネットスペースにあります。事業の立ち上げ方次第で、スタートアップの変化率は非常に高いものになります。一方で、競合先も多く立ち上げの遅れが致命傷になりかねません。当社は、投資先の「CO-FOUNDER」として、事業の構想段階から関わり、起業家とともに事業の成長に踏み込んでいきます。
(キャピタルゲインの状況)
営業投資有価証券売上高は23,291百万円(前期23,470百万円)になりました。キャピタルゲインは、14,016百万円(前期13,621百万円)となりました。その内訳は上場株式の売却によるものが5,264百万円(前期11,281百万円)、上場株式以外によるものが8,751百万円(前期2,340百万円)であります。上場株式以外によるキャピタルゲイン8,751百万円の内訳は売却益11,069百万円(前期6,750百万円)・売却損2,317百万円(前期4,410百万円)であります。
投資先における保有シェアを高めたことにより、M&Aやトレードセールも増加し、EXITの多様化が進んでいます。ここ数年で大きなキャピタルゲインをともなったIPOやM&Aの殆どが、厳選集中投資から生まれています。今後もIPO社数を追うことなく、一社当たりのキャピタルゲインの最大化を目指します。
(投資損失引当金の状況)
「①重要な会計方針及び見積り a.投資損失引当金」に記載の通り、営業投資有価証券については、その損失に備えるため、投資先の実情に応じ、損失見積額を計上しております。
当連結会計年度の投資損失引当金繰入額は1,687百万円(前期2,283百万円)となりました。その内訳は、個別引当による繰入が2,541百万円(前期3,817百万円)、一括引当による繰入(△は取崩)が△854百万円(前期△1,534百万円)であります。
一方、個別引当について、引当対象投資先の売却や強制評価損等により2,399百万円(前期3,148百万円)を取り崩しました。その結果、投資損失引当金繰入額の純額(△は戻入額)は△712百万円(前期△865百万円)となりました。
以上により、当連結会計年度末の投資損失引当金残高は9,501百万円(前期末10,351百万円)、未上場営業投資有価証券残高に対する引当率は18.4%(前期末20.9%)となりました。
厳選集中投資により、良質のポートフォリオを積み上げ、経営関与を高めてきたことで、投資損失引当金残高も大きく減少しています。当連結会計年度は未上場投資残高における引当率は20%を切る水準となっています。
(営業投資有価証券残高の状況)
上場営業投資有価証券の評価損益(取得原価と時価の差額)は6,153百万円(前期末9,633百万円)であります。その内訳は評価益(時価が取得原価を超えるもの)が6,394百万円(前期末9,850百万円)、評価損(時価が取得原価を超えないもの)が240百万円(前期末216百万円)であります。
なお、部分純資産直入法により、当連結会計年度は24百万円(前期△105百万円)を評価損(△は戻入益)として計上しております。
以上により、当連結会計年度末の営業投資有価証券残高は59,267百万円(前期末61,287百万円)となりました。
ファンド投資を通じた投資残高における当社の持分では、未上場残高が厳選集中投資の推進とポートフォリオの入れ替えにより、前連結会計年度に引き続き増加しています。一方、IPOした投資先の上場投資残高は、当連結会計年度のIPOが振るわなかったために減少しました。
営業投資有価証券残高
(注)1.「他社ファンドへの出資」は、当社グループ以外の第三者が運営する投資ファンドへの出資であります。
2.「未上場」及び「他社ファンドへの出資」の取得原価と連結貸借対照表計上額との差異は、外国為替の評価差額のみを反映しています。
(ファンドの管理運営業務)
当連結会計年度のファンドの管理運営業務による収入は2,586百万円(前期5,987百万円)で、その内訳は以下のとおりであります。
当連結会計年度は、ファンドの運用年数の経過により、管理報酬は減少しました。また、成功報酬は、最大のファンドであるSV3ファンドが延長期間になりEXIT対象先が少なくなってきたために、前連結会計年度に比べ減少しています。ファンドの運用会社として、基礎収入である管理報酬で販管費を賄えない状態が続いています。今後のファンド規模については、有望投資対象マーケットの拡大に歩調を合わせ、厳選集中投資を堅持しながら徐々に拡大していきます。
(注)1.管理報酬及び成功報酬は、当社グループの出資持分相当額を相殺した後の金額となっております。
2.当連結会計年度より、当社の100%子会社であるJAFCO America Ventures Inc.(JAV)が受け取る管理報酬の収益計上の方法を変更するとともに、同社を連結の範囲から除外したことにより、管理報酬は減少しております。
e.当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社の資金需要のうち主なものはファンドへの投資資金、販売費及び一般管理費等であり、販売費及び一般管理費等の主なものは、人件費及び不動産費等であります。ファンドの運用資産の大半は未上場企業であり、時価もなく流動的が極めて限定されます。従って、どのような環境にあっても、継続して投資を行うために自己資本の充実と強い財務基盤が求められます。当連結会計年度は、純資産額は163,215百万円(前期末160,299百万円)、自己資本比率は88.6%(前期末83.7%)と高まっています。貸借対照表に計上されている61,378百万円の現金及び預金の中には、各ファンドに当社が既に出資した分も含まれています。また、今後の出資分や次期ファンドへの出資予定分など、いかなる状況においても継続出資していくために潤沢な現金を常に確保していきます。その上で、投資方針を堅持した積極的な投資と、株主還元の両立を目指していきます。
f.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り、当社グループにおける最大の経営テーマは、ファンドパフォーマンスを持続的に向上させることです。当社グループは、ファンド運用事業の単一セグメントであり、収益の源泉はファンドからの管理収入(管理報酬・成功報酬)とファンドへの直接出資持分からのキャピタルゲインであることから、運用中の各ファンドのパフォーマンスを高めていくことが、中長期的な好業績の継続につながっていきます。
当社は、以下をファンドパフォーマンスの具体的な目標としております。
グロス倍率(売却金額(未売却投資先の評価金額を含む)÷投資金額)2.5倍以上
ネット倍率((分配金累計額+純資産額)÷払込済出資金額)2.0倍以上
また、運用中(延長中を含む)の主な国内ファンドのパフォーマンスは次の通りです。
(注)純資産額において、未売却投資先の評価については、上場株式は期末日の時価で評価しており、外貨建の上場株式は期末日の為替レートで換算しております。また、未上場株式は、マークアップ(未実現評価益の計上)せず、マークダウン(未実現評価損の計上)のみを行っています。なお、外貨建ての未上場株式についても期末日の為替レートで換算しております。
g.セグメントごとの財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、ファンド運用事業の単一セグメントであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
当連結会計年度は、「収益認識に関する会計基準」を適用し、米国子会社を連結の範囲から除外した数値であります。
(1)連結経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の当社グループの連結業績は、売上高25,878百万円(前期29,470百万円)、経常利益13,410百万円(前期15,554百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益10,162百万円(前期24,235百万円)となりました。当連結会計年度の業績は、売上高、経常利益、当期純利益ともに前連結会計年度を下回っています。キャピタルゲインは前期比横ばいとなっています。IPOは国内2社のみと低調ながら、国内のバイアウト投資及び海外の未上場投資先のM&Aや一部売却により、相応の大きなキャピタルゲインを確保しています。投資先における保有シェアを高めたことで、IPO以外でのEXITの多様化が進んでいます。
当連結会計年度末の純資産は163,215百万円(前期末160,299百万円)、総資産は184,213百万円(前期末191,550百万円)、自己資本比率は88.6%(前期末83.7%)となりました。
なお、当期より米国子会社であるJAFCO America Ventures Inc.(JAV)は連結の範囲から除外し、非連結子会社としています。収益認識に関する会計基準の適用に伴い、米国子会社の売上高をグロスからネット表示に変更したことで、当社グループの連結決算に対する重要性が低下したことによります。詳細については「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご覧ください。
当社グループは、ファンド運用事業の単一セグメントであります。
②キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは1,350百万円のキャッシュアウトフロー(前期7,425百万円のキャッシュインフロー)となりました。これは主に法人税等の支払によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは213百万円のキャッシュインフロー(前期24,732百万円のキャッシュインフロー)となりました。これは主に投資有価証券の売却によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは3,923百万円のキャッシュアウトフロー(前期69,046百万円のキャッシュアウトフロー)となりました。これは主に配当金の支払によるものであります。
これらの結果、現金及び現金同等物は6,208百万円減少し、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は63,878百万円(前期末70,086百万円)となりました。そのうち7,484百万円(前期末8,144百万円)はファンド出資持分であります。また、当社グループが管理運営するファンドに対して当社グループが出資金として今後支払を約束している金額は、当連結会計年度末で14,601百万円(前期末21,518百万円)であります。
(2)生産、受注及び販売の実績
営業投資活動の状況
当社グループは、下図のとおり、原則としてファンド(下図①)の資金により、国内外の有望未上場企業等への投資を行っております。
ファンドにおける営業投資有価証券の売却損益等は、ファンドの出資持分に応じて、当社グループに直接帰属いたします。また、当社グループは、ファンドから契約に基づいて管理運営に対する管理報酬と投資成果に対する成功報酬を受領しております。
連結貸借対照表の営業投資有価証券残高は、ファンドの当社グループ出資持分(下図②)に応じた営業投資有価証券残高と当社グループ(下図③)の営業投資有価証券残高の合計額であります。
次ページ以降の「投資実行額」「投資残高」につきましては、当社グループの営業投資活動(投資及びファンドの管理運営)を表すため、ファンド(下図①)と当社グループ(下図③)を合算した投資活動の状況を記載しております。

(注)用語説明
| 名 称 | 定 義 |
| ファンド | 当社グループが管理運営するファンド(投資事業有限責任組合契約に関する法律上の組合、外国の法制上のリミテッドパートナーシップ等) |
| 当社グループ | 当社及び連結子会社 |
①投資実行状況
①-1 投資実行額
| 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | ||||
| 金 額(百万円) | 社 数 | 金 額(百万円) | 社 数 | ||
| エクイティ | 30,222 | 67 | 25,147 | 56 | |
①-2 エクイティ投資実行額:業種別
| 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | |
| 金 額(百万円) | 金 額(百万円) | |
| エレクトロニクス | 1,299 | 5,707 |
| ソフトウェア | 3,861 | 666 |
| ITサービス | 19,965 | 11,471 |
| 医療・バイオ | 736 | 1,874 |
| サービス | 300 | 1,775 |
| 製造業 | 1,073 | 2,652 |
| 流通・小売・外食 | 2,985 | - |
| 住宅・金融 | - | 1,000 |
| 合計 | 30,222 | 25,147 |
①-3 エクイティ投資実行額:地域別
| 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | |
| 金 額(百万円) | 金 額(百万円) | |
| 日本 | 18,057 | 11,379 |
| 米国 | 7,101 | 10,753 |
| アジア | 5,063 | 3,014 |
| 合計 | 30,222 | 25,147 |
(注)1.「投資実行額」は、当社グループ及びファンドの投資実行額の合計であります。
2.外貨建の「投資実行額」については、四半期連結会計期間ごとにそれぞれの四半期末為替レートで換算した額を合計しております。
3.海外のライフサイエンス投資(日本のベンチャー投資部門が担当)は日本に含めております。
②投資残高
②-1 投資残高
| 前連結会計年度 (2018年3月31日) | 当連結会計年度 (2019年3月31日) | |||||
| 金 額(百万円) | 社 数 | 金 額(百万円) | 社 数 | |||
| エクイティ | 上場 | 3,129 | 33 | 2,288 | 28 | |
| 未上場 | 115,942 | 218 | 129,503 | 215 | ||
| 小計 | 119,071 | 251 | 131,792 | 243 | ||
| 他社ファンドへの出資 | 1,807 | 28 | 1,632 | 23 | ||
| 合計 | 120,879 | 279 | 133,424 | 266 | ||
②-2 未上場エクイティ投資残高:業種別
| 前連結会計年度 (2018年3月31日) | 当連結会計年度 (2019年3月31日) | |
| 金 額(百万円) | 金 額(百万円) | |
| エレクトロニクス | 11,384 | 14,487 |
| ソフトウェア | 18,949 | 16,182 |
| ITサービス | 64,494 | 73,576 |
| 医療・バイオ | 3,457 | 4,937 |
| サービス | 3,896 | 5,372 |
| 製造業 | 4,709 | 5,201 |
| 流通・小売・外食 | 8,750 | 8,745 |
| 住宅・金融等 | 299 | 1,000 |
| 合計 | 115,942 | 129,503 |
②-3 未上場エクイティ投資残高:地域別
| 前連結会計年度 (2018年3月31日) | 当連結会計年度 (2019年3月31日) | |
| 金 額(百万円) | 金 額(百万円) | |
| 日本 | 60,230 | 67,172 |
| 米国 | 34,380 | 41,523 |
| アジア | 21,331 | 20,806 |
| 合計 | 115,942 | 129,503 |
(注)1.「投資残高」は、当社グループ及びファンドの投資残高の合計であります。
2.「投資残高」は取得原価で表示しております。
3.「エクイティ」には、他社との共同投資によるファンドへの出資を含んでおります。
4.「他社ファンドへの出資」は、当社グループ以外の第三者の運営する投資ファンドへの出資であり、「社数」欄にはファンド数を表示しております。
5.外貨建の「投資残高」については、各連結会計年度末為替レートで換算しております。
6.海外のライフサイエンス投資(日本のベンチャー投資部門が担当)は日本に含めております。
③ファンドの運用状況
| 前連結会計年度 (2018年3月31日) | 当連結会計年度 (2019年3月31日) | ||||
| ファンド数 | 出資金総額 | ファンド数 | 出資金総額 | ||
| 円建 | (百万円) | (百万円) | |||
| 運用中 | 10 | 135,500 | 9 | 135,000 | |
| 延長中 | 7 | 150,000 | 7 | 150,000 | |
| 小計 | 17 | 285,500 | 16 | 285,000 | |
| 米ドル建 | (千米ドル) | (千米ドル) | |||
| 運用中 | 4 | 361,555 | 4 | 486,131 | |
| 延長中 | 6 | 231,500 | 5 | 181,500 | |
| 小計 | 10 | 593,055 | 9 | 667,631 | |
| 合計 | (百万円) | (百万円) | |||
| 運用中 | 14 | 173,911 | 13 | 188,958 | |
| 延長中 | 13 | 174,594 | 12 | 170,144 | |
| 合計 | 27 | 348,506 | 25 | 359,103 |
(注)1.「出資金総額」は、契約上出資が約束されている額の総額であります。
2.合計欄における米ドル建「出資金総額」については、各連結会計年度末為替レートで換算しております。
3.「出資金総額」に占める当社グループの出資持分は、前連結会計年度では43.4%、当連結会計年度では42.3%であります。
④投資先会社IPO(新規上場)の状況
前連結会計年度(2017年4月1日~2018年3月31日)
| 投資先会社名 | 上場年月日 | 上場市場 | 事業内容 | 本 社 所在地 | |
| 国内:7社 | ㈱GameWith | 2017年6月30日 | マザーズ | ゲームに関する総合メディア・コミュニティの開発・運営 | 東京都 |
| ユニフォームネクスト㈱ | 2017年7月19日 | マザーズ | 業務用ユニフォームの通信販売 | 福井県 | |
| UUUM㈱ | 2017年8月30日 | マザーズ | YouTuberを中心とするクリエイターのマネジメント業務、クリエイターに関連するプロモーション提案やグッズ販売、動画コンテンツの制作等 | 東京都 | |
| ㈱エスユーエス | 2017年9月13日 | マザーズ | IT分野・機械分野・電気/電子分野・化学/バイオ分野における技術者派遣・請負業務、 ERP分野におけるコンサルティング・システム開発・導入支援等 | 京都府 | |
| ㈱マネーフォワード | 2017年9月29日 | マザーズ | 自動家計簿・資産管理サービス『マネーフォワード』の提供を行うPFM事業、法人・個人事業主向けのクラウド型サービス『MFクラウド会計・確定申告・請求書・給与・振込・消込・マイナンバー』といった6つのバックオフィス向けMFクラウド事業等 | 東京都 | |
| クックビズ㈱ | 2017年11月28日 | マザーズ | 飲食業界に特化した人材紹介事業・求人広告事業 | 大阪府 | |
| ナレッジスイート㈱ | 2017年12月18日 | マザーズ | クラウドコンピューティング形式で提供されるグループウエアを含むSFAやCRM等の営業支援システム開発・販売 | 東京都 | |
| 海外:1社 | GLOBAL TEK FABRICATION Co., Ltd. | 2018年2月5日 | 台湾 証券取引所 | 自動車、航空機、産業用機器向け精密金属部品の製造・販売 | 台湾 |
(注)海外企業の本社所在地は、主たる営業地域又は実質的な本社所在地を基準に記載しております。
当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)
| 投資先会社名 | 上場年月日 | 上場市場 | 事業内容 | 本 社 所在地 | |
| 国内:2社 | ㈱МTG | 2018年7月10日 | マザーズ | 美容機器、健康機器、化粧品等の企画開発及び製造販売 | 愛知県 |
| ㈱テノ.ホールディングス | 2018年12月21日 | マザーズ/ 福岡Q-Board | 直営保育所・受託保育所の運営、幼稚園や保育所に対する保育士派遣、ベビーシッターサービス・ハウスサービスの提供、tenoSCHOOL(保育士養成講座等)の運営 | 福岡県 |
(3)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、資産、負債、収益及び費用の額に影響を与える仮定や見積りを必要とします。 これらの仮定や見積りは、過去の実績や現在の状況等を勘案し合理的に判断していますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる可能性があります。
当社の連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」等に記載していますが、特に以下の重要な会計方針及び見積りが連結財務諸表に大きな影響を及ぼすものと考えております。
a.投資損失引当金
当社グループは、期末に有する営業投資有価証券の損失に備えるため、投資先企業の実情を勘案の上、その損失見積額を計上しております。個別投資先ごとには、原則として回収見込額が取得原価の70%未満になったものを引当しております。また、個別引当対象以外の投資残高に対しても、過去の実績等に基づいた損失見積額を一括して引当しておりました。これまで、厳選集中投資と投資先への関与度を高めてきたことにより、投資の質の向上が図られ、現在は、個別投資先の評価をより精緻に行うことが可能になりました。これにより、2017年1月以降の投資分は、一括引当の対象としておりません。但し、実際の損失が投資損失引当金計上時点における前提及び見積りと異なる可能性があります。また、経済状況・投資先企業の財政状態の悪化等により、設定した前提及び見積りを変更して投資損失引当金の積み増しを行わざるを得なくなり、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。しかしながら、厳選集中投資により良質のポートフォリオを積み上げ、投資先企業の経営状況を随時かつ定期的にモニタリングすることによって適宜投資損失引当金の計上を行っていく方針です。
b.繰延税金資産
当社グループは、将来の課税所得に関するものを含めた様々な予測・仮定に基づいて繰延税金資産を計上しており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。また、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づいて、当社又は子会社が繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合、当社グループの繰延税金資産は減額され、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。繰延税金資産の詳細については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(税効果会計関係)」を参照ください。
②当年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績
「(1)連結経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載の通り、当年度の当社グループの売上高25,878百万円(前期比12.2%減)、営業利益12,239百万円(前期比14.1%減)となりました。営業外収益は、受取配当金の減少などにより、1,426百万円(前期比3.8%減)となりました。また、営業外費用は、為替差損の増加などにより、255百万円(前期比41.4%増)となりました。この結果、経常利益は13,410百万円(前期比13.8%減)となりました。特別利益は、投資有価証券売却益の減少により190百万円(前期19,718百万円)、特別損失の計上はありませんでした(前期506百万円)。税効果会計適用後の法人税等は3,437百万円(前期比67.4%減)となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は10,162百万円(前期比58.1%減)となりました。
b.財政状態
当連結会計年度末における当社グループの財政状態は、流動資産115,636百万円(前期比5.1%減)、固定資産68,577百万円(前期比1.6%減)、流動負債2,475百万円(前期比78.7%減)、固定負債18,523百万円(前期比5.6%減)、純資産は163,215百万円(前期比1.8%増)となり、総資産は184,213百万円(前期比3.8%減)となりました。流動資産については、現金及び預金が主に法人税等の支払や配当金の支払により前年度から6,208百万円減少し、営業投資有価証券が主に評価差額の減少により前年度から2,020百万円減少しています。固定資産については、投資有価証券が主に評価差額の減少により前年度から635百万円減少しています。流動負債については、未払法人税等が前年度から8,156百万円減少し、固定負債については繰延税金負債が前年度から1,030百万円減少しております。
c.キャッシュ・フローの状況
「(1)連結経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご覧ください。
d.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの経営成績等に特に重要な影響を与える要因である、投資実行、キャピタルゲイン、投資損失引当金、営業投資有価証券の残高、ファンドの管理運営業務の各状況に関する認識及び分析・検討は次の通りです。
(投資実行の状況)
「(2)生産、受注及び販売の実績 ①投資実行状況」に記載の通り、当連結会計年度の当社グループ及びファンドの投資実行額は減少し、25,147百万円(前期30,222百万円)、投資会社数は56社(前期67社)となりました。現状のファンドサイズに対する投資額がややオーバーペースであった前連結会計年度の30,222百万円と合わせた平均値でみると、組入れ進捗は巡航速度となっています。各年度により、地域ごとの投資総額は変動します。投資対象の業界動向、競合状況、バリュエーションなどを見据えながら、3年前後のファンドの新規組入れ期間を前提とした投資をしていきます。
当連結会計年度の国内ベンチャー投資における業種分類では、引き続きインターネットスペースの投資先が大半となっていますが、医療・バイオやサービス等も増加しています。IT関連の投資先の比率が高まっていますが、ITサービスの中には、最新のテクノロジーにより様々な既存産業のビジネスモデルを変えていくようなスタートアップが数多く含まれています。
また、新規投資のステージでは、創業期のスタートアップや、事業の立ち上げ時期のアーリーステージが約8割を占めています。その大半がインターネットスペースにあります。事業の立ち上げ方次第で、スタートアップの変化率は非常に高いものになります。一方で、競合先も多く立ち上げの遅れが致命傷になりかねません。当社は、投資先の「CO-FOUNDER」として、事業の構想段階から関わり、起業家とともに事業の成長に踏み込んでいきます。
(キャピタルゲインの状況)
営業投資有価証券売上高は23,291百万円(前期23,470百万円)になりました。キャピタルゲインは、14,016百万円(前期13,621百万円)となりました。その内訳は上場株式の売却によるものが5,264百万円(前期11,281百万円)、上場株式以外によるものが8,751百万円(前期2,340百万円)であります。上場株式以外によるキャピタルゲイン8,751百万円の内訳は売却益11,069百万円(前期6,750百万円)・売却損2,317百万円(前期4,410百万円)であります。
投資先における保有シェアを高めたことにより、M&Aやトレードセールも増加し、EXITの多様化が進んでいます。ここ数年で大きなキャピタルゲインをともなったIPOやM&Aの殆どが、厳選集中投資から生まれています。今後もIPO社数を追うことなく、一社当たりのキャピタルゲインの最大化を目指します。
| 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | ||
| 金 額(百万円) | 金 額(百万円) | ||
| 営業投資有価証券売上高① | 23,470 | 23,291 | |
| 売却高 | 23,322 | 23,177 | |
| 配当金・債券利子 | 147 | 113 | |
| 営業投資有価証券売上原価② | 9,848 | 9,274 | |
| 売却原価 | 9,848 | 9,274 | |
| 強制評価損 | - | - | |
| キャピタルゲイン①-② | 13,621 | 14,016 | |
| 投資倍率①÷② | 2.38 | 2.51 | |
| 上場キャピタルゲイン | 11,281 | 5,264 | |
| 上場以外キャピタルゲイン | 2,340 | 8,751 | |
| 売却益 | 6,750 | 11,069 | |
| 売却損 | 4,410 | 2,317 | |
(投資損失引当金の状況)
「①重要な会計方針及び見積り a.投資損失引当金」に記載の通り、営業投資有価証券については、その損失に備えるため、投資先の実情に応じ、損失見積額を計上しております。
当連結会計年度の投資損失引当金繰入額は1,687百万円(前期2,283百万円)となりました。その内訳は、個別引当による繰入が2,541百万円(前期3,817百万円)、一括引当による繰入(△は取崩)が△854百万円(前期△1,534百万円)であります。
一方、個別引当について、引当対象投資先の売却や強制評価損等により2,399百万円(前期3,148百万円)を取り崩しました。その結果、投資損失引当金繰入額の純額(△は戻入額)は△712百万円(前期△865百万円)となりました。
以上により、当連結会計年度末の投資損失引当金残高は9,501百万円(前期末10,351百万円)、未上場営業投資有価証券残高に対する引当率は18.4%(前期末20.9%)となりました。
厳選集中投資により、良質のポートフォリオを積み上げ、経営関与を高めてきたことで、投資損失引当金残高も大きく減少しています。当連結会計年度は未上場投資残高における引当率は20%を切る水準となっています。
| 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | ||
| 金 額(百万円) | 金 額(百万円) | ||
| 投資損失引当金繰入額① | 2,283 | 1,687 | |
| 個別繰入額 | 3,817 | 2,541 | |
| 一括繰入(△取崩)額 | △1,534 | △854 | |
| 投資損失引当金取崩額② | 3,148 | 2,399 | |
| 投資損失引当金繰入額(純額・△は戻入額)①-② | △865 | △712 | |
| 前連結会計年度 (2018年3月31日) | 当連結会計年度 (2019年3月31日) | ||
| 金 額(百万円) | 金 額(百万円) | ||
| 投資損失引当金残高 | 10,351 | 9,501 | |
| 個別引当残高 | 8,644 | 8,651 | |
| 一括引当残高 | 1,707 | 850 | |
| 未上場営業投資有価証券残高に対する引当率 | 20.9% | 18.4% | |
(営業投資有価証券残高の状況)
上場営業投資有価証券の評価損益(取得原価と時価の差額)は6,153百万円(前期末9,633百万円)であります。その内訳は評価益(時価が取得原価を超えるもの)が6,394百万円(前期末9,850百万円)、評価損(時価が取得原価を超えないもの)が240百万円(前期末216百万円)であります。
なお、部分純資産直入法により、当連結会計年度は24百万円(前期△105百万円)を評価損(△は戻入益)として計上しております。
以上により、当連結会計年度末の営業投資有価証券残高は59,267百万円(前期末61,287百万円)となりました。
ファンド投資を通じた投資残高における当社の持分では、未上場残高が厳選集中投資の推進とポートフォリオの入れ替えにより、前連結会計年度に引き続き増加しています。一方、IPOした投資先の上場投資残高は、当連結会計年度のIPOが振るわなかったために減少しました。
| 前連結会計年度 (2018年3月31日) | 当連結会計年度 (2019年3月31日) | ||
| 金 額(百万円) | 金 額(百万円) | ||
| 上場営業投資有価証券の取得原価と時価の差額 | 9,633 | 6,153 | |
| 時価が取得原価を超えるもの | 9,850 | 6,394 | |
| 時価が取得原価を超えないもの | △216 | △240 | |
| 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | |
| 金 額(百万円) | 金 額(百万円) | |
| 部分純資産直入法に基づく営業投資有価証券評価損(△戻入益) | △105 | 24 |
営業投資有価証券残高
| 前連結会計年度 (2018年3月31日) | 当連結会計年度 (2019年3月31日) | ||||
| 取得原価 (百万円) | 連結貸借対照表計上額 (百万円) | 取得原価 (百万円) | 連結貸借対照表計上額 (百万円) | ||
| 上場 | 2,035 | 11,669 | 1,590 | 7,744 | |
| 未上場 | 46,528 | 47,743 | 49,067 | 49,803 | |
| 小計 | 48,564 | 59,412 | 50,657 | 57,547 | |
| 他社ファンドへの出資 | 1,807 | 1,874 | 1,632 | 1,719 | |
| 合計 | 50,371 | 61,287 | 52,289 | 59,267 | |
(注)1.「他社ファンドへの出資」は、当社グループ以外の第三者が運営する投資ファンドへの出資であります。
2.「未上場」及び「他社ファンドへの出資」の取得原価と連結貸借対照表計上額との差異は、外国為替の評価差額のみを反映しています。
(ファンドの管理運営業務)
当連結会計年度のファンドの管理運営業務による収入は2,586百万円(前期5,987百万円)で、その内訳は以下のとおりであります。
当連結会計年度は、ファンドの運用年数の経過により、管理報酬は減少しました。また、成功報酬は、最大のファンドであるSV3ファンドが延長期間になりEXIT対象先が少なくなってきたために、前連結会計年度に比べ減少しています。ファンドの運用会社として、基礎収入である管理報酬で販管費を賄えない状態が続いています。今後のファンド規模については、有望投資対象マーケットの拡大に歩調を合わせ、厳選集中投資を堅持しながら徐々に拡大していきます。
| 前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | ||
| 金 額(百万円) | 金 額(百万円) | ||
| 投資事業組合管理収入 | 5,987 | 2,586 | |
| 管理報酬 | 3,551 | 1,750 | |
| 成功報酬 | 2,435 | 836 | |
(注)1.管理報酬及び成功報酬は、当社グループの出資持分相当額を相殺した後の金額となっております。
2.当連結会計年度より、当社の100%子会社であるJAFCO America Ventures Inc.(JAV)が受け取る管理報酬の収益計上の方法を変更するとともに、同社を連結の範囲から除外したことにより、管理報酬は減少しております。
e.当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社の資金需要のうち主なものはファンドへの投資資金、販売費及び一般管理費等であり、販売費及び一般管理費等の主なものは、人件費及び不動産費等であります。ファンドの運用資産の大半は未上場企業であり、時価もなく流動的が極めて限定されます。従って、どのような環境にあっても、継続して投資を行うために自己資本の充実と強い財務基盤が求められます。当連結会計年度は、純資産額は163,215百万円(前期末160,299百万円)、自己資本比率は88.6%(前期末83.7%)と高まっています。貸借対照表に計上されている61,378百万円の現金及び預金の中には、各ファンドに当社が既に出資した分も含まれています。また、今後の出資分や次期ファンドへの出資予定分など、いかなる状況においても継続出資していくために潤沢な現金を常に確保していきます。その上で、投資方針を堅持した積極的な投資と、株主還元の両立を目指していきます。
f.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通り、当社グループにおける最大の経営テーマは、ファンドパフォーマンスを持続的に向上させることです。当社グループは、ファンド運用事業の単一セグメントであり、収益の源泉はファンドからの管理収入(管理報酬・成功報酬)とファンドへの直接出資持分からのキャピタルゲインであることから、運用中の各ファンドのパフォーマンスを高めていくことが、中長期的な好業績の継続につながっていきます。
当社は、以下をファンドパフォーマンスの具体的な目標としております。
グロス倍率(売却金額(未売却投資先の評価金額を含む)÷投資金額)2.5倍以上
ネット倍率((分配金累計額+純資産額)÷払込済出資金額)2.0倍以上
また、運用中(延長中を含む)の主な国内ファンドのパフォーマンスは次の通りです。
| ファンド | 設立年月 | 出資金 総額 (億円) | 払込済 出資金額 (億円) | 分配金 累計額 (億円) | 純資 産額 (億円) | グロス倍率 (倍) | ネット倍率 (倍) | |||||
| 2019年3月末 | 2018年3月末 | 2019年3月末 | 2018年3月末 | 2019年3月末 | ||||||||
| SV-3(B) | 2007年7月 | 610 | 610 | 940 | 13 | 1.99 | 2.04 | 1.52 | 1.56 | |||
| SV-4(B) | 2013年3月 | 291 | 291 | 192 | 175 | 1.38 | 1.45 | 1.16 | 1.26 | |||
| SV-5(B) | 2016年8月 | 498 | 359 | - | 318 | 1.00 | 0.94 | 0.90 | 0.89 | |||
(注)純資産額において、未売却投資先の評価については、上場株式は期末日の時価で評価しており、外貨建の上場株式は期末日の為替レートで換算しております。また、未上場株式は、マークアップ(未実現評価益の計上)せず、マークダウン(未実現評価損の計上)のみを行っています。なお、外貨建ての未上場株式についても期末日の為替レートで換算しております。
g.セグメントごとの財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、ファンド運用事業の単一セグメントであります。