訂正有価証券報告書-第52期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/29 14:18
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文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調な企業収益や雇用、所得環境の改善を背景に、緩やかに回復の基調でありましたが、今年に入り、世界的に広がる新型コロナウィルス感染拡大の影響から、個人消費が広く抑制され、雇用情勢にも影響を及ぼしつつあり、また製造業を中心に中国経済の減速と部材調達難等により、企業収益が弱含み、景気減速懸念は一層高まる状況にあるものと考えます。
日本経済の先行きにつきましても、新型コロナウィルス感染症の拡大により、厳しい状況が続くことが見込まれ、感染症が国内及び国外の経済をさらに下振れさせるリスクがあることから、企業経営においては、今まで以上に慎重な景気動向判断が求められるものと考えております。
このような経済環境の下、ITサービス市場におきましては、戦略的事業の強化や競争優位性の確保といった、戦略的IT投資需要の拡大に加えて、顧客企業の生産性向上や自動化・省力化を目的としたシステム投資需要、働き方改革への取り組みや人手不足への対応など、システム投資需要が高い状態で推移しました。また、様々な業種において未だ存在するレガシーシステムのオープン化等の各種業務オペレーションシステムの更新投資需要も顕在化していることや、今後到来する各種ソフトウェアにかかるエンドオブサービス対応など、IT投資需要は全般的に底堅く推移しており、当連結会計年度においては、新型コロナウィルスによる影響は限定的であったものと考えます。
特に、製造業企業においては、事業拡大・競争力強化のための戦略的投資をはじめ、製品サービスに対するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービス需要や、より高度化する製品開発時の製品検証の需要、また、一部レガシーシステムのオープン化など、業務システムの更新需要等を背景に、堅調に推移いたしました。
金融業企業においては、多くの金融機関においてネガティブ金利といった市場環境を背景に設備投資を控える傾向にありますが、先行きにつきましては、海外オペレーションの強化・拡充に向けた対応等、今後の事業強化に繋がるIT投資需要、さらには、FinTech・AI等の新しいIT技術の活用、各種インターネットバンキング・ウェブサービスの高度化や決済手段の多様化については堅調に推移しております。
通信・運輸企業においては、通信業向けの顧客サービス拡充のための開発の増加や、運輸業向けの基幹システムの再構築・更新案件の増加など、IT投資需要は増加基調にありました。
加えて、顧客企業経営層の業務効率向上に対しての強い意欲、顧客企業のIT人材不足等を背景に、IaaS・PaaS他のITインフラ領域での各種クラウド型ITサービスへの需要や、まだ一部ではありますが、システム運用全般のアウトソーシングを含む業務オペレーションシステムも増加基調にあったものと考えております。
(1)財政状態の状況
資産、負債及び純資産の状況
2019年12月19日付で、「その他」セグメントにおいて㈱Minoriソリューションズの株式を取得したことにより、連結の範囲に含めております。その影響額につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (企業結合等関係)」をご参照ください。
(資産の部)
当連結会計年度末の資産の部は、前連結会計年度末に対し27,640百万円増加し、342,485百万円となりました。
(a) 流動資産
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に対し13,745百万円増加し、214,752百万円となりました。
(b) 固定資産
当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末に対し13,895百万円増加し、127,732百万円となりました。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債の部は、前連結会計年度末に対し14,037百万円増加し、134,413百万円となりました。
(a) 流動負債
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に対し21,364百万円増加し、93,889百万円となりました。
(b) 固定負債
当連結会計年度末の固定負債は、前連結会計年度末に対し7,326百万円減少し、40,523百万円となりました。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産の部は、前連結会計年度末に対し13,603百万円増加し、208,072百万円となりました。主な増加要因は、親会社株式に帰属する当期純利益31,201百万円によるものであります。主な減少要因は、2019年3月期期末配当金(1株当たり50.0円)5,202百万円並びに2020年3月期中間配当金(1株当たり65.0円(創立50周年記念配当10.0円含む))6,763百万円及び連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による減少等であります。
総資産に占める自己資本比率は60.6%となり、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末より137.38円増加し2,000.16円となりました。
セグメント別資産の状況
(製造・通信システム)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に対し、1,810百万円増加し、14,222百万円となりました。
(流通・メディアシステム)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に対し、4,297百万円減少し、15,676百万円となりました。
(金融システム)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に対し、2,921百万円減少し、19,613百万円となりました。
(商社・グローバルシステム)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に対し、1,398百万円増加し、10,292百万円となりました。
(ビジネスソリューション)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に対し、2,115百万円増加し、15,750百万円となりました。
(モビリティシステム)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に対し、790百万円減少し、8,997百万円となりました。
(プラットフォームソリューション)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に対し、5,040百万円増加し、35,634百万円となりました。
(ITマネジメント)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に対し、3,371百万円増加し、69,429百万円となりました。
(その他)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に対し、25,458百万円増加し、27,317百万円となりました。
(2)経営成績の状況
当連結会計年度の業績につきましては、上記のとおり堅調な事業環境を背景としたIT投資の需要動向を反映し、経常利益段階までの収益において、連結会計年度にて8期連続の増収増益の決算となりました。
売上高は、前年度から増加基調にあった製造業顧客のIT投資需要を背景に、システム開発、保守運用・サービス、システム販売の全ての区分別売上において増加し、前期比7.9%増の387,003百万円となりました。
営業利益は、増収に伴う増益に加え、全般的には業務品質向上・効率化施策による開発生産性のさらなる改善等により収益性が向上したこともあり、前期比10.3%増の42,326百万円となりました。
経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益については、営業利益の増加等により、各々前期比11.3%増の43,014百万円及び11.9%増の31,201百万円となりました。
① 売上高
当連結会計年度の売上高は、前期比7.9%増の387,003百万円となりました。
また、サービス特性別の「システム開発」「保守運用・サービス」「システム販売」の各売上区分別売上高は次のとおりであります。
売上区分別売上高前連結会計年度当連結会計年度前期比
(自 2018年4月1日(自 2019年4月1日
至 2019年3月31日)至 2020年3月31日)
金額構成比金額構成比金額増減率
百万円%百万円%百万円%
システム開発140,09239.1155,83540.315,74211.2
保守運用・サービス134,13237.4143,42937.19,2976.9
システム販売84,43023.587,73822.73,3083.9
合 計358,654100.0387,003100.028,3487.9

システム開発は、製造業や流通業、金融業、通信・運輸業からの引き続き強いIT投資需要を背景に、戦略的事業の強化や競争優位性の確保のためのIT投資、ERPのシステム再構築案件、生産性向上や省力化を目的とした需要などにより、売上高は前期比11.2%増の155,835百万円となりました。
保守運用・サービスは、流通業において、ECトータルアウトソーシング関連にてフルフィルメントサービスの一部減収の影響あったものの、好調なシステム開発の動向を反映したシステム保守ビジネスや製品開発時の検証サービスが拡大したことに加えて、製品サービスに対するBPOビジネスが堅調に推移したことにより、売上高は前期比6.9%増の143,429百万円となりました。
システム販売は、製造業向けハードウェア販売及び上期における通信業向けネットワーク機器販売の増収などにより、売上高は前期比3.9%増の87,738百万円となりました。
② 売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は、増収に伴う増益に加え、業務効率化による収益力の向上もあり、前期比10.4%増の97,954百万円となりました。
③ 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費については、前期10.5%増の55,628百万円となりました。
④ 営業利益
以上により、当連結会計年度の営業利益は、前期比10.3%増の42,326百万円となりました。
⑤ 営業外収益・営業外費用[純額]
当連結会計年度の営業外収益(費用)は、持分法による投資利益の増加等により、前連結会計年度の271百万円の収益[純額]から416百万円増加し688百万円の収益[純額]となりました。
⑥ 経常利益
以上により、当連結会計年度の経常利益は、前期比11.3%増の43,014百万円となりました。
⑦ 特別損益[純額]
当連結会計年度の特別損益[純額]は947百万円の利益となりました。主な内訳は、段階取得に係る差益1,556百万円、投資有価証券売却益331百万円、減損損失508百万円及び支払補償金505百万円の計上等によるものであります。
⑧ 税金等調整前当期純利益
当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前期比11.4%増の43,961百万円となりました。
⑨ 法人税等
当連結会計年度の法人税等は、前期比17.4%増の12,666百万円となりました。
⑩ 非支配株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の非支配株主に帰属する当期純利益は、93百万円となりました。
⑪ 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比11.9%増の31,201百万円となりました。また、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の268.64円から31.86円増加し300.50円となりました。

セグメント別業績の概要は次のとおりとなっております。なお、売上高につきましては外部顧客への売上高を表示しております。
(単位:百万円)
前連結会計年度当連結会計年度前期比
(自 2018年4月1日(自 2019年4月1日
至 2019年3月31日)至 2020年3月31日)
売上高セグメント
利益
売上高セグメント
利益
売上高セグメント
利益
製造・通信
システム
43,3696,30849,9606,2806,591△28
流通・メディア
システム
63,0546,58962,3827,326△671737
金融システム63,9327,34963,8607,223△71△125
商社・グローバル
システム
15,5532,57618,2492,5922,69615
ビジネス
ソリューション
48,8295,01652,5785,1123,74996
モビリティシステム19,550△26522,2791,2462,7281,512
プラットフォーム
ソリューション
58,8577,16363,8448,2424,9861,078
ITマネジメント44,7805,84548,4576,4473,677601
その他726△865,389804,662166
調整額-△2,120-△2,226-△106
合 計358,65438,378387,00342,32628,3483,948

(製造・通信システム)
自動車業向け、ガス業向け及び通信業向けのシステム開発案件が堅調であったこと、また、建設業向け業務システム更新案件の増加などにより、売上高は前期比15.2%増の49,960百万円となりましたが、セグメント利益は、一部不採算案件が発生した影響等により、前期比0.4%減の6,280百万円となりました。
(流通・メディアシステム)
業種別売上では通信業向けシステム販売案件等が上期に好調でありましたが、流通業顧客にて大型案件の反動減があった事、またECトータルアウトソーシング関連にて、フルフィルメントサービスの一部減収等の影響により、売上高は前期比1.1%減の62,382百万円となりました。セグメント利益は前期の事業投資に係る研究開発費の反動等があり、前期比11.2%増の7,326百万円となりました。
(金融システム)
銀行業向け及び信販・リース業向けのシステム更新需要が堅調に推移したものの、前年度に計上した大型ハードウェア販売の反動減があったことから、売上高は前期比0.1%減の63,860百万円になりました。セグメント利益は、不採算案件が発生した影響により、前期比1.7%減の7,223百万円となりました。
(商社・グローバルシステム)
商社向け案件の増加等により、売上高は前期比17.3%増の18,249百万円となりました。セグメント利益は、東南アジア進出に伴うコスト増加があるものの、上記増収による効果もあり、前期比0.6%増の2,592百万円となりました。
(ビジネスソリューション)
ERP関連のシステム更新需要や、BPOビジネスが堅調であることから、売上高は前期比7.7%増の52,578百万円となりました。セグメント利益は、研究開発の増加の影響もありましたが、上記増収による効果もあり、前期比1.9%増の5,112百万円となりました。
(モビリティシステム)
自動車業向け検証サービスが好調であること、また、車載組み込みソフトウェア開発需要が堅調に推移したことから、売上高は前期比14.0%増の22,279百万円、セグメント利益は1,246百万円(前期はセグメント損失265百万円)となりました。
(プラットフォームソリューション)
製造業向けシステム販売が増加したこと等により、売上高は前期比8.5%増の63,844百万円、セグメント利益は前期比15.1%増の8,242百万円となりました。
(ITマネジメント)
マネジメントサービスやデーターセンタービジネスへの需要が堅調であり、売上高は前期比8.2%増の48,457百万円、セグメント利益は前期比10.3%増の6,447百万円となりました。
(その他)
新規連結子会社の影響により、売上高は、前期比642.2%増の5,389百万円、セグメント利益は80百万円(前期はセグメント損失86百万円)となりました。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(a)工事進行基準の適用
売上高及び売上原価の認識方法について、「工事収益総額が確定されている」「工事原価総額が信頼性をもって見積もられている」「工事進捗度が正確に計れる」これらの3要件をすべて満たす契約は、成果の確実性があるとして工事進行基準を適用しております。
具体的には、売上原価を発生基準で計上し、原価進捗率(契約ごとの見積工事原価総額に対する実際発生工事原価の割合)に応じて売上高を計上しております。
当連結会計年度末までの未検収の契約に係る工事進行売上高に対応する債権を、連結貸借対照表上「売掛金」として、工事進行委託費に係る債務を、連結貸借対照表上「買掛金」として計上しております。
工事進行基準の採用にあたっては、契約ごとの総原価及び進捗率が合理的に見積り可能であることが前提となります。少なくとも月に1回以上、現時点での実績原価を対比することにより、将来発生する費用を適切に見直ししており、見積工事原価総額に一定割合以上の変動があったときはその修正を速やかに行っております。新型コロナウィルス感染症の拡大に伴う影響は不透明ではありますが、影響が合理的に見積もれる場合は、見積工事総原価の修正を行います。また、一定規模の契約においては、専門部署によりプロジェクト管理を適切に実施できる体制を整備しております。以上により、売上高計上額には相応の精度を確保していると判断しております。
(b)工事損失引当金の計上
システム開発等の過程において、計画どおり進捗するよう組織的に努力しておりますが、何らかの原因により将来の損失の発生が見込まれる可能性があります。新型コロナウィルス感染症の拡大に伴う影響は不透明でありますが、システム開発等の過程に影響を与える可能性があります。
その金額を合理的に見積ることができる場合には、超過すると見込まれる額のうち、既に計上した損益の額を控除した残額を、当連結会計年度末の損失として処理し、工事損失引当金を計上しております。また、一定規模の契約においては、専門部署による見積工事総原価等のプロジェクト管理体制を整備しております。以上により、工事損失引当金計上額には相応の精度を確保していると判断しております。
なお、工事損失引当金は、認識方法が工事進行基準の契約に限らず適用しております。
(c)繰延税金資産の回収可能性の判断
企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性」に則り、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。
将来の利益計画を検討する上で、新型コロナウィルス感染症の拡大に伴う影響は不透明ではあるものの、足元の実績と判明している事実をもとに、2021年3月期は前期並の需要が見込まれることを前提とし、課税所得を見積っております。その見積りの前提とした条件に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(d)固定資産の減損判定
当連結会計年度末日に、有形固定資産及び無形資産が減損している可能性を示す兆候の有無を判断しております。減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。
事業計画や市場環境の変化等について、新型コロナウィルス感染症の拡大に伴う影響は不透明ではあるものの、足元の実績と判明している事実をもとに、2021年3月期は前期並の需要が見込まれることを前提として、慎重に検討しております。その見積り額の前提とした条件に変更が生じ減少した場合、減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定といった減損処理が必要となる可能性があります。
(4)生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)
製造・通信システム50,205+15.4
流通・メディアシステム62,306△1.0
金融システム63,799+0.8
商社・グローバルシステム18,287+17.6
ビジネスソリューション52,753+8.2
モビリティシステム22,300+14.1
プラットフォームソリューション63,841+8.5
ITマネジメント48,459+8.5
その他5,103+591.2
合計387,057+8.2

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は販売価格によっております。
3 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
② 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
製造・通信システム50,054+6.413,824+0.7
流通・メディアシステム60,132△11.624,306△8.5
金融システム64,616△0.317,734+4.5
商社・グローバルシステム17,803+6.37,271△5.8
ビジネスソリューション52,715+0.627,778+0.5
モビリティシステム22,640+9.15,204+7.5
プラットフォームソリューション66,408+7.316,890+17.9
ITマネジメント51,647+10.128,329+12.7
その他6,642+1,343.85,565+1,132.6
合計392,662+3.6146,905+6.9

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)
製造・通信システム49,960+15.2
流通・メディアシステム62,382△1.1
金融システム63,860△0.1
商社・グローバルシステム18,249+17.3
ビジネスソリューション52,578+7.7
モビリティシステム22,279+14.0
プラットフォームソリューション63,844+8.5
ITマネジメント48,457+8.2
その他5,389+642.2
合計387,003+7.9

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績(直接販売)及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
※外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
3 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
4 各報告セグメントの概要につきましては、「第5 経理の状況 1 [連結財務諸表等] (1) [連結財務諸表] 注記事項 (セグメント情報等) セグメント情報」の「1 報告セグメントの概要」をご参照ください。
また、生産実績・受注実績・販売実績について、サービス特性により分類したシステム開発、保守運用・サービス、システム販売等に分類すると、次のとおりであります。
① 生産実績
生産高(百万円)前期比(%)
システム開発155,760+11.6
保守運用・サービス140,979+5.3
システム販売90,317+7.0
合計387,057+8.2

(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
上記各区分の概要は以下のとおりであります。
システム開発
広範な業種の顧客に対する、最新の情報通信技術と長年蓄積された豊富な業務ノウハウによる、一貫した信頼性の高いトータルソリューションサービスの提供
保守運用・サービス
専用データセンターの構築・運営管理並びに、長年の経験と培われたノウハウ、「ISO9001」をベースにした運用管理技術による、安全で、信頼性の高いコンピュータ、通信ネットワークシステムの保守・運用サービスなどの提供
システム販売
各メーカーの各種サーバ、クライアント機器、ストレージ機器、通信ネットワーク関連機器及びパッケージ・ソフトウェア商品等を組み合わせたソリューションの提供
② 受注実績
受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)
システム開発155,017+4.137,001+5.4
保守運用・サービス147,905+5.493,182+6.2
システム販売89,739△0.116,722+14.9
合計392,662+3.6146,905+6.9

(注) 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
③ 販売実績
販売高(百万円)前期比(%)
システム開発155,835+11.2
保守運用・サービス143,429+6.9
システム販売87,738+3.9
合計387,003+7.9

(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(5) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ5,496百万円増加し、111,695百万円となりました。各キャッシュ・フローの増減状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果、増加した資金は48,950百万円(前期比15,438百万円増加)となりました。
主な増加要因は、税金等調整前当期純利益43,961百万円、減価償却費10,358百万円、未払消費税等の増加による資金の増加4,830百万円、仕入債務の増加による資金の増加2,231百万円によるものであります。主な減少要因は、売上債権の増加による資金の減少1,584百万円、たな卸資産の増加による資金の減少1,409百万円、法人税等の支払による資金の減少7,660百万円によるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果、減少した資金は27,338百万円(前期比20,175百万円減少)となりました。
主な減少要因は、有形固定資産の取得による資金の減少9,721百万円、無形固定資産の取得による資金の減少3,183百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得(㈱Minoriソリューションズ)による資金の減少12,590百万円によるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果、減少した資金は16,309百万円(前期比3,686百万円増加)となりました。
主な減少要因は、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による資金の減少3,569百万円、2019年3月期期末配当金(1株当たり50.0円)5,202百万円及び2020年3月期中間配当金(1株当たり65.0円、うち創立50周年記念配当10.0円)6,763百万円の支払によるものであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
・基本方針・資金需要の主な内容
当社グループは、現在直面する技術パラダイムの変化、顧客ニーズの高度化など時代の大きな変革の中、事業構造の転換を図り、中期的な高収益成長・企業価値向上を図るべく、前述の中期経営計画における基本戦略を推進しております。既存事業のさらなる高度化を推進するうえでのソフトウェアあるいはデータセンターへの投資などを行う一方、IoTやAIなどの技術の活用も含めた、DX事業化の推進に向けた各種の事業開発投資を積極的に検討してまいります。加えて、最先端技術の獲得、顧客基盤の強化など、事業成長の加速に資するM&Aの検討を継続的に行っております。
・資金調達
これら投資活動に係る資金需要につきましては、基本的には営業活動によるキャッシュ・フローを源泉とする自己資金にて対応する考えでおりますが、必要に応じて、後述の強固な財務基盤を背景にした多様な資金調達(金融機関からの借入・シンジケートローン、各種社債の発行等)にて対応する所存です。
なお、当社グループの2020年3月末時点における銀行借入、社債発行等を通じた有利子負債が57,818百万円であるのに対し、現金及び現金同等物は111,695百万円と有利子負債を上回る水準となっており、強固な財務基盤を実現しております。
また、安定的な外部資金調達能力につきましても、当社グループは、本報告書提出時点において、㈱日本格付研究所より長期発行体格付A(安定的)を取得していることに加え、主要な取引金融機関と良好な取引関係を維持しており、当社グループの事業の拡大、運営に必要な運転資金、投資資金の調達に関しては十分な能力を有しているものと認識しております。
引き続き、財務基盤の強化、外部資金調達能力の維持・向上に向けた財務運営を行ってまいります。
・経営資源の配分・株主還元に関する考え方
手許の運転資金につきましては、当社及び国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理を行うことで、十分な流動性を確保するとともに、資金効率の最適化を図っております。
また、株主還元については、財務状況、収益動向、また将来の事業投資に備えての内部留保などを総合的に勘案した上で、成長を続ける当社グループのキャッシュ・フローを、将来の企業成長を支えるDX事業化を実現するための事業投資資金として最大限活用しながらも、同時に株主還元の強化を図るべく、想定される業績拡大に応じた配当の増額を図りたいと考えております。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
2016年3月期2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期
自己資本比率
(%)
41.242.862.361.460.6
時価ベースの自己資本比率
(%)
129.5117.8157.0162.7146.0
キャッシュ・フロー
対有利子負債比率
(%)
150.9168.6129.8172.3118.1
インタレスト・
カバレッジ・レシオ
(倍)
181.2232.2261.0292.0396.2

自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 : 有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済普通株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
※有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。