有価証券報告書-第52期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/26 11:15
【資料】
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【項目】
157項目
(1)経営成績等の状況の概要
経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」とい
う。)の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日2020年6月26日現在において判断したものです。
①経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、以下のような状況や変化がありました。
・医療関連受託事業においては、病院を中心とした医療機関における医療事務の外部委託ニーズは安定して推移しました。
・介護事業においては、高齢化を背景に介護サービスへの需要は着実に増加しており、国内の75歳以上人口は2019年に1,848万人となり、前年と比較して53万人増加しました。
・2020年2月以降は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、社会、経済に大きな影響がありました。2020年3月末までの期間においては、複数の地方自治体が外出自粛の呼びかけを行う等、行動を制限する状況下で、一部の介護サービス利用者の間でもデイサービスを中心としたサービスの利用を控える動向が見られました。また、介護事業者においては感染拡大防止対策の徹底が求められました。
・有効求人倍率は、高止まりの状態となっており、地域、採用タイミング等による違いはあるものの、適時適切な人材の採用は、医療事務・介護・保育業界全体の重要課題となっています。
このような事業環境の中、2019年度は、「ICTの活用」、「M&A、アライアンスの積極活用」、「採用力、定着率の向上」、「経営体制の強化」を重点取り組みのテーマとして掲げ、各施策を推進しました。
ICT活用では、既存事業の生産性、クオリティ改善を目的とした施策が、従来実施してきたトレーニング等の人に対する施策とともに一定の成果を上げています。また、医療関連受託事業では、将来の成長に向けた取り組みとしてICT基盤を有する他企業との資本及び業務提携も進めました。
介護事業ではM&Aによる拡大を進め、2019年度は、2019年4月に買収したなごやかケアリンク株式会社(以下、「なごやかケアリンク」)を含む10件のM&Aを実施しました。このうち、2020年3月19日に株式を取得した株式会社恵の会及び有限会社恵の会(以下、「恵の会」)は2020年度から業績に貢献します。また、2019年度は、保育事業で初めてM&Aを実施し、2020年4月1日付で認可保育所1園を事業譲受しました。
2019年度の売上高は、医療関連受託事業及び介護・保育事業がともに好調に推移し、前年比13.6%増加の95,719百万円となりました。営業利益は、生産性向上のためのIT関連投資費用が増加した他、新型コロナウイルス感染拡大に伴う影響が介護事業を中心に約90百万円発生しましたが、前年比8.7%増加の5,465百万円を実現しました。これにより、7年連続の増収増益を達成しました。経常利益は前年比7.3%増加の5,374百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、固定資産及びのれんの減損損失や医療関連受託事業において従来支社毎に行っていた間接業務を一元化やシステム化することに伴う業務改革費用を特別損失として計上する一方、固定資産の譲渡に伴い特別利益が発生したこと等により前年比35.1%増加の4,739百万円となりました。
2019年度の業績結果は以下のとおりです。
(単位:百万円)
2018年度2019年度増減増減率
売上高84,25195,719+11,468+13.6%
営業利益
(同率)
5,030
(6.0%)
5,465
(5.7%)
+435+8.7%
経常利益
(同率)
5,011
(5.9%)
5,374
(5.6%)
+363+7.3%
親会社株主に帰属する当期純利益
(同率)
3,506
(4.2%)
4,739
(5.0%)
+1,232+35.1%

<事業セグメント別の状況>[医療関連受託事業]
医療関連受託事業においては、従来から推進してきた生産性とクオリティ向上を目指した人材トレーニングについてプログラム内容や対象社員を拡充し実施した他、IT活用も推進しました。このような総合的な取り組みが、新規契約の受注や、既存契約先での取引拡大、また生産性の拡大に寄与しました。その結果、売上高は前年比4.7%増の58,263百万円、営業利益は7.8%増の6,581百万円となりました。営業利益率は前年を0.3ポイント上回る11.3%となり、5年連続で向上しました。
[介護・保育事業]
介護事業においては、2018年12月に買収した株式会社オールライフメイトや、なごやかケアリンクが2019年度の売上・利益成長に貢献しました。また、介護事業全体として、稼働率・利用者数の増加、人材の育成、定着率の改善、採用の効率化等に努めました。一方で、2020年2月以降、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、検温器の増補等の感染拡大防止費用や、デイサービスを中心として一部利用者の利用控えが発生しました。これらの結果、介護事業の売上高は32.7%、営業利益は19.1%の増加となりました。
保育事業においては、2019年4月から認可保育所2施設を新規開設したこと、及び3施設を認証保育所から認可保育所に移行したことにより、園児数が増加しました。その結果、保育事業の売上高は19.1%、営業利益は31.5%増加しました。なお、2020年4月には、新たに認可保育所を1施設開設し、2施設を認証保育所から認可保育所に移行した他、認可保育所1施設の事業譲受をしています。
以上の結果、介護・保育事業の売上高は前年比31.9%増の37,011百万円となりました。営業利益は前年比20.2%増の2,246百万円となりました。営業利益率は前年比0.6ポイント減の6.1%となりました。
介護事業所数及び保育施設数
2019年3月末2020年3月末増減
介護事業所数383476+93
保育施設数1416+2

(注)2019年度のM&Aは、2019年4月2日から2020年4月1日までに行った企業結合を示しています。
[その他(教育等)、全社費用]
売上高は教育事業において、2018年4月に行われた診療報酬改定に伴う書籍販売数の一時的増加が剥落したことや、新型コロナウイルス感染拡大により会場試験の実施を中止したこと等の影響により、前年比19.4%減の445百万円となりました。
全社費用は、IT関連投資費用や自社保有不動産の譲渡に伴うオフィス移転費用等により増加しました。IT関連投資は、全社の生産性向上を目的として、新たな人事システムの導入や会計システムの刷新等を進めました。また、教育事業は減収に伴う減益となりました。
以上の結果、その他(教育等)の営業利益及び全社費用の合計は3,362百万円の営業損失となりました。
[売上高]
(単位:百万円)
2018年度2019年度増減増減率
医療関連受託事業55,64058,263+2,622+4.7%
介護・保育事業28,05837,011+8,953+31.9%
介護事業26,44135,085+8,643+32.7%
保育事業1,6161,925+309+19.1%
その他(教育等)552445△107△19.4%
合計84,25195,719+11,468+13.6%

[営業利益]
(単位:百万円、( )内は営業利益率)
2018年度2019年度増減増減率
医療関連受託事業6,105
(11.0%)
6,581
(11.3%)
+475+7.8%
介護・保育事業1,869
(6.7%)
2,246
(6.1%)
+377+20.2%
介護事業1,704
(6.4%)
2,030
(5.8%)
+325+19.1%
保育事業164
(10.2%)
216
(11.2%)
+51+31.5%
その他(教育等)、全社費用△2,944
(-)
△3,362
(-)
△418-
合計5,030
(6.0%)
5,465
(5.7%)
+435+8.7%

(注)上記<事業セグメント別の状況>に記載している“売上高”は、P.79「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」の“外部顧客への売上高”を、“その他(教育等)、全社費用”は“その他”及び“調整額”を合算した数値を記載しています。なお、“調整額”は、主に報告セグメントに帰属しない費用等であり、各報告セグメントに配分していないものです。
②キャッシュ・フローの状況
“営業活動によるキャッシュ・フロー”は、業績が堅調に推移した結果、4,248百万円の収入となりました。2018年度は5,153百万円の収入であり、キャッシュ・フローが減少しましたが、これは2018年度の期末日が金融機関の休日であり、社会保険料の支払いが翌年度に繰り越された影響等によるものです。
“投資活動によるキャッシュ・フロー”は、3,482百万円の支出となりました。有形固定資産の売却による2,466百万円の収入がありましたが、恵の会等のM&Aに伴う支出が4,213百万円となった他、認可保育所の新設及び認証保育所の認可化等に伴い有形固定資産の取得による支出が867百万円となりました。2018年度は、M&Aに伴う支出が1,840百万円にとどまり、2,404百万円の支出でした。
“財務活動によるキャッシュ・フロー”は、1,784百万円の収入となりました。これは、主に1,929百万円の配当金の支払いを行った一方、M&A資金の調達並びに新型コロナウイルスの感染拡大に伴う事業リスクに備えることを目的として期末現預金を積み増したため、借入金等の資金調達の収支差が3,798百万円の収入となったことによるものです。なお、2018年度は1,215百万円の支出でした。
以上の結果、“現金及び現金同等物の期末残高”は、前年度末より2,550百万円増加し、11,762百万円となりました。
③財政状態の状況
前年度末と比較し、“資産の部”においては、なごやかケアリンク及び恵の会の子会社化に伴いのれんが増加したこと等により、固定資産が6,933百万円増加しました。また、流動資産は現金及び預金と売上債権の増加等により4,971百万円増加しました。この結果、資産合計は11,905百万円増加しました。
“負債の部”においては、なごやかケアリンク及び恵の会の子会社化に伴う資金並びに新型コロナウイルスの感染拡大に伴う事業リスクに備えて期末現預金を積み増すことを目的として借入金が7,894百万円増加したこと等により、負債合計は9,070百万円の増加となりました。
“純資産の部”は、固定資産の譲渡等に伴い親会社株主に帰属する当期純利益が増加したことを背景に株主資本が増加しました。この結果、純資産は2,834百万円増加しました。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループは中長期的な成長に向けて、M&AやICT投資等を積極的に推進していきたいと考えています。これらの資金需要には、営業活動から得た自己資金を最優先として対応する予定です。不足する分については、資本効率やリスク管理に配慮しながら、金融機関からの借入等を活用する予定です。
⑤重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。これら連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わねばなりません。経営者は、以下に関する見積り及び判断について、継続して評価を行っており、過去の実績や状況に応じて合理的と思われる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っています。また、その結果は資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数字についての判断の基礎となります。見積りには特有の不確実性が存在するため、実際の結果は、これら見積りと異なる場合があります。当社グループが採用している会計方針(「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針に関する事項)」に記載)のうち、重要なものは以下のとおりです。
(イ)固定資産の減損処理
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 2002年8月9日)及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号 2003年10月31日))を適用しています。
将来の予測不能な事業上の前提条件の変化によって見積りが変更されることにより、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失が発生する可能性があります。
(ロ)繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積っています。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染拡大に伴う会計上の見積りにつきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりです。
⑥生産、受注及び販売の実績
[生産実績]
該当事項はありません。
[受注実績]
該当事項はありません。
[販売実績]
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(単位:百万円)
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年比
医療関連受託事業58,263+4.7%
介護・保育事業37,011+31.9%
報告セグメント計95,274+13.8%
その他445△19.4%
合計95,719+13.6%

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しています。
2.上記の金額には、消費税等は含まれていません。

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