有価証券報告書-第56期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/27 15:13
【資料】
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【項目】
160項目
(1)経営成績等の状況の概要
経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日2024年6月27日現在において判断したものです。
①経営成績の状況
当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、以下のような状況や変化がありました。
・医療関連受託事業においては、病院を中心とした医療機関における医療事務の外部委託ニーズが安定して推移しました。加えて、2024年4月に施行された「医師の働き方改革」の対応に向けて、医師の事務作業の負担軽減を目的とした医師事務作業補助者の確保に対する高いニーズが見られました。
・介護事業においては、高齢化を背景に介護サービスの需要が着実に増加しています。なお、2023年の国内の75歳以上人口は2,005万人と初めて2,000万人を超え、前年より72万人増加しました(出典:総務省「人口推計」)。
・新型コロナウイルスにおいては、感染症法上の位置づけが2023年5月8日から5類感染症に変更されました。社会・経済や生活環境は、コロナ禍前の平時の状況に戻りつつあり、介護業界でもご利用者様のサービス利用において同様の傾向が見られました。一方で、夏場の第9波による感染拡大時や冬場の季節性インフルエンザとの同時流行時には、デイサービスを中心にご利用者様のサービスの利用控え等が見られ、介護業界には新型コロナウイルスによる影響が一部残る形となりました。
・雇用の環境においては、2023年平均の有効求人倍率が1.31倍(季節調整値)で前年を0.03ポイント上回る等(出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」)、引き続き改善傾向にあります。一方、介護分野の有効求人倍率は3倍を超える高い水準にある等、依然として医療事務・介護・保育分野における適時適切な人材の採用は業界全体の重要課題となっています。
このような事業環境の中、2023年度における当社グループの業績は、前年比で増収営業減益となりました。売上高は、介護事業で2022年度及び2023年度に実施したM&Aの貢献等により、前年比3.1%増の135,139百万円となり、11年連続の増収を達成しました。営業利益は、例年以上の賃上げによる人件費の増加、医療関連受託事業における新規受託による立ち上げ費用の発生及び全社費用の増大等により、前年比12.8%減の5,517百万円となりました。経常利益は前年比17.5%減の5,564百万円となりました。特別損益については、介護事業において2023年6月に株式会社ソラストケア(旧社名:三井住友海上ケアネット株式会社、以下「ソラストケア」)及びソラストケアネットワーク株式会社(旧社名:総合ケアネットワーク株式会社、以下「ソラストケアネットワーク」)を子会社化したことに伴う負ののれん発生益2,828百万円を計上した一方で、オフィスの統合や介護事業所等の減損損失、スマートホスピタル事業と教育事業の事業構造改革及び社内組織再編に伴う構造改革の費用等を計上しました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年比28.8%減の2,257百万円となりました。
2023年度の業績結果は以下のとおりです。
(単位:百万円)
2022年度2023年度増減増減率
売上高131,088135,139+4,051+3.1%
営業利益
(同率)
6,325
(4.8%)
5,517
(4.1%)
△808△12.8%
経常利益
(同率)
6,747
(5.1%)
5,564
(4.1%)
△1,182△17.5%
親会社株主に帰属する当期純利益
(同率)
3,172
(2.4%)
2,257
(1.7%)
△915△28.8%

<事業セグメント別の状況>[医療関連受託事業]
医療関連受託事業は、品質・営業・運営力の大幅な向上を目指し、次世代医療事業オペレーションの構築に向けた取り組みを進めました。売上高については、請負・派遣業務において契約の新規受託が好調に推移する一方で、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に変更されたことに伴い、コロナ関連業務が前年より52億円減少したこと等により、前年比2.2%減の70,464百万円となりました。営業利益は、請負・派遣業務の増収による増益等の一方、コロナ関連業務の減収に伴う減益、例年以上の賃上げによる人件費の増加、新規受託による立ち上げ費用や次世代医療事業オペレーションへの移行に伴う営業支援等のシステムの導入によるコスト等により、前年比8.4%減の8,204百万円となりました。
[介護事業]
介護事業は、2023年6月にソラストケア及びソラストケアネットワークを、2023年7月に株式会社メディカルライフケア及びポシブル医科学株式会社を子会社化しており、介護事業所数が前年度末より61ヶ所増加しました。売上高については、2022年度及び2023年度に実施したM&Aや新規開設事業所の業績への貢献に加えて、コロナ禍の長期化により低迷したデイサービスの利用者数も改善しつつあり、前年比11.0%増の53,895百万円となりました。営業利益は、賃上げによる人件費の増加、M&Aに伴うデューデリジェンス費用及び仲介手数料の発生等の減益要因があったものの、デイサービス等の介護サービス利用の回復や前年度に発生した介護職員処遇改善支援補助金による反動等により、前年比10.2%増の2,777百万円となりました。
[こども事業]
こども事業は、2022年2月に子会社化した株式会社こころケアプランの決算期変更に伴い、前年度第1四半期において2022年2月から6月までの5か月間の業績を計上(以下「決算期変更に伴う会計処理」)したことの反動等による減収要因がありました。一方で、2023年の公定価格の見直しによる単価の上昇及び2023年4月に認可保育所2ヶ所を新規開設したことによる園児数の増加等により、売上高は前年比2.5%増の10,174百万円となり初めて100億円を超えました。営業利益は、決算期変更に伴う会計処理の影響等の減益要因があったものの、園児数増に起因した稼働率改善等により、前年比8.4%増の546百万円となりました。
[その他]
教育事業は、2022年4月の診療報酬改定に伴う書籍販売数の一時的な増加の影響が一巡したこと等により、売上高は前年比22.1%減となりました。
スマートホスピタル事業は、リモート医事サービスの顧客数の増加に伴い、売上高は前年比91.9%増となりました。損益面においては、売上高が固定費を上回ることができず引き続き損失を計上しましたが、2023年10月の事業構造改革以降は順調に収益性を改善しました。
以上の結果、その他の売上高は前年比2.2%増の604百万円、営業損失は542百万円となりました。
[全社費用]
全社費用は、IT関連投資及びシステムに係る減価償却費、採用活動を積極的に進めたことに伴う求人費等が増加したことにより、5,469百万円となりました。
[売上高]
(単位:百万円)
2022年度2023年度増減増減率
医療関連受託事業72,02970,464△1,564△2.2%
介護事業48,53653,895+5,358+11.0%
こども事業9,93010,174+243+2.5%
その他591604+13+2.2%
合計131,088135,139+4,051+3.1%

[営業利益]
(単位:百万円、( )内は営業利益率)
2022年度2023年度増減増減率
医療関連受託事業8,960
(12.4%)
8,204
(11.6%)
△755△8.4%
介護事業2,521
(5.2%)
2,777
(5.2%)
+256+10.2%
こども事業504
(5.1%)
546
(5.4%)
+42+8.4%
その他△607
(-)
△542
(-)
+64-
全社費用△5,053
(-)
△5,469
(-)
△416-
合計6,325
(4.8%)
5,517
(4.1%)
△808△12.8%

[介護事業所数及び保育施設数]
2023年3月末2024年3月末増減
介護事業所数663724+61
保育施設数6668+2

(注)上記<事業セグメント別の状況>に記載している“売上高”は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」の“外部顧客への売上高”を、“全社費用”は“調整額”の数値を記載しています。なお、“調整額”は、主に報告セグメントに帰属しない費用等であり、各報告セグメントに配分していないものです。
②キャッシュ・フローの状況
“営業活動によるキャッシュ・フロー”は、税金等調整前当期純利益4,141百万円に、減損損失、のれん償却額及び負ののれん発生益等の非資金項目の計上、社会保険料の支払いが金融機関休業日の影響で繰り越されたことによる未払金及び預り金の増加、法人税等の支払額等を加減した結果、7,858百万円の収入となりました。なお、前年度は9,012百万円の収入でした。
“投資活動によるキャッシュ・フロー”は、M&Aや固定資産の取得に伴う支出等により、2,762百万円の支出となりました。なお、前年度は2,171百万円の支出でした。
“財務活動によるキャッシュ・フロー”は、新規借入と借入金返済による収支差が1,765百万円の収入となった一方、配当金の支払額、自己株式の取得による支出等により、1,837百万円の支出となりました。なお、前年度は5,211百万円の支出でした。
以上の結果、“現金及び現金同等物の期末残高”は前年度末より3,258百万円増加し、15,115百万円となりました。
③財政状態の状況
前年度末と比較し、“資産の部”においては、M&Aに伴う土地等の有形固定資産の増加、現金及び預金や売掛金の増加等により、資産合計は5,346百万円増加しました。
“負債の部”においては、長期借入金の増加、当年度末が金融機関の休業日であったため社会保険料の支払いが来年度に繰り越されたことによる未払金及び預り金の増加等により、負債合計は6,434百万円増加しました。
“純資産の部”においては、親会社株主に帰属する当期純利益2,257百万円の計上があったものの、配当金の支払い1,887百万円及び自己株式の取得1,499百万円の計上等により、純資産は1,087百万円減少しました。
④資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、厳選した介護事業のM&A、介護施設の新規開設、医療事業の顧客拡張や商材拡充を目的とした各種施策、新たな成長の柱の開拓に向けた外部パートナーとの連携やM&A等です。これらの資金需要には、営業活動から得た自己資金を最優先として対応する予定です。不足する分については、資本効率やリスク管理に配慮しながら、金融機関からの借入等を活用する予定です。
⑤重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。これら連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わねばなりません。経営者は、これらの見積り及び判断について、継続して評価を行っており、過去の実績や状況に応じて合理的と思われる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っています。また、その結果は資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数字についての判断の基礎となります。見積りには特有の不確実性が存在するため、実際の結果は、これら見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
⑥生産、受注及び販売の実績
[生産実績]
該当事項はありません。
[受注実績]
該当事項はありません。
[販売実績]
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
(単位:百万円)
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2023年4月1日
至 2024年3月31日)
前年比
医療関連受託事業70,464△2.2%
介護事業53,895+11.0%
こども事業10,174+2.5%
報告セグメント計134,534+3.1%
その他604+2.2%
合計135,139+3.1%

(注)セグメント間の取引については相殺消去しています。

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