有価証券報告書-第38期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

【提出】
2018/06/25 12:19
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96項目
業績等の概要
(1)業績
当連結会計年度における我が国の経済状況は、欧米を中心とした世界景気の緩やかな回復に伴い、株価水準、円高からの脱却、雇用状況の改善等、景況感は回復基調になりつつあります。しかしながら、「少子化」という人口構造の変化に伴う労働人口の減少や、実質賃金の伸び悩みにより個人消費が伸び悩むなど数々の問題点を抱えている中で、今後の日本経済の状況については引き続き注意深く見守る必要があると思われます。
情報サービス産業においては、クラウド、AI、IoT、ビッグデータ、RPA等新世代のテクノロジーが注目を集め、大きなビジネスに成長する期待感があります。クラウドはスマートデバイスの浸透により世の中に当たり前のように定着し、「少子化」という労働人口の減少はRPAのテクノロジーで業務の自動化を実現するなど、ICTの世界も新しい波が押し寄せてきました。また政府による「働き方改革」の推進により、企業のIT投資意欲は活性化し底堅く推移しました。
当該期間における当社グループの業績については、前期比で4.5%程度の伸長を見せたものの、景況感の回復に助けられた業績達成であったと理解しています。
その中でもフラッグシップのPCAクラウド(=インターネット上で業務アプリケーション等を自由に活用すること)は、利用社数10,000社を突破し順調に推移しています。「クラウド to クラウド」のシームレスな連携が実現できる「Web API」が浸透し、クラウド上でのカスタマイズが容易にできる環境が実現しました。「繋がる」をキーワードにサイボウズ社のkintone連携によるヤマト運輸社の運輸送り状発行システムや、SCSK社のCELF等、1年間で40社を超えるクラウドベンダーとの提携が実現し、数多くの連携ソリューションに囲まれ、PCAクラウドは「APIエコノミー」の領域に突入しました。
オンプレミス(=従来型ソフトウェア)については、新規製品売上、バージョンアップ売上は前期比で伸び悩んでいますが、オンプレミスからクラウドにユーザが移行しているのも一因かと思われます。ただPCAクラウド売上は全体の20%に迫るまでに伸長し、今後この流れは止まらないと確信しています。保守契約売上、ソリューション製品売上に関しては、おおむね順調に推移し、業績に貢献しています。その結果、クラウド、保守契約売上のストックビジネス比率は、売上全体の50%を突破しました。
当連結会計年度の大きなテーマは「働き方改革」がメインテーマで、各企業が長時間労働の是正を迫られている中、「就業管理システム」が大きくクローズアップされています。「働き方改革」の中で長時間労働の是正は入口のテーマに過ぎず、「就業管理システム」は業種を問わず導入されるものと考えております。「働き方改革」の本当の狙いは、「労働生産性の向上」にあり、各業種で様々な問題を抱えており、今後の大きな課題として検討すべき問題です。PCAクラウドは、テレワーク環境を容易に実現できる「働き方改革」に大きくメスを入れる提案のできる材料として、これからも大きく業績に貢献できる分野となります。
連結子会社の株式会社ケーイーシーは、当社製品・サービスの導入指導、運用保守、ネットワーク環境構築の事業を主体としており、当社グループの連結業績に寄与しております。同じくクロノス株式会社は、就業管理システム及びタイムレコーダーの開発、販売を行っており、「働き方改革」の特需で就業管理のニーズが大きく伸長し当社グループの連結業績に大きく寄与しています。株式会社マックスシステムは、「医療情報システム」ベンダーであり、医事会計(レセプトシステム)、電子カルテ、オーダリングシステム等医療系基幹システムの開発、販売を行っております。待望の電子カルテの次期バージョンの開発が完了しましたが、業績への貢献が遅れ赤字決算となりました。新年度での挽回を図る所存です。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高9,785百万円(前期比4.5%増)、営業利益807百万円(前期比86.8%増)、経常利益834百万円(前期比79.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益441百万円(前期比174.1%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,769百万円増加(前連結会計年度は922百万円の増加)し、6,189百万円となりました。
なお、当連結会計年度における各活動によるキャッシュ・フローの状況とそれらの主な増減要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1,270百万円(前連結会計年度は1,532百万円の収入)となりました。
これは主に、有形・無形固定資産の償却費731百万円、税金等調整前当期純利益635百万円の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は、1,714百万円(前連結会計年度は395百万円の支出)となりました。
これは主に、有形・無形固定資産の取得による支出558百万円、定期預金の預入による支出6,452百万円、定期預金の払戻による収入8,440百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は、215百万円(前連結会計年度は214百万円の支出)となりました。
これは主に、株主に対する配当金の支払額212百万円によるものであります。
生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
区分当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
製品(千円)1,954,86194.4

(注)1.生産金額は、販売価格で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注実績
受注実績の金額と販売実績の金額の差額は僅少であるため、記載を省略しております。
(3)販売実績
単一セグメントであるため、種類別の実績を記載しております。
区分当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
前年同期比(%)
製品(千円)1,954,86194.4
商品(千円)988,997103.5
保守サービス(千円)3,109,113100.4
クラウドサービス(千円)1,854,269123.9
その他営業収入(千円)1,878,261107.9
合計(千円)9,785,504104.5

(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
株式会社リコー金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
1,431,52015.31,761,03218.0

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
有価証券報告書に記載しております事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項につきましては、以下のようなものがあります。
当該文中における予想、見込み等の将来に関する事象は、有価証券報告書提出日(平成30年6月25日)現在において当社グループが判断したものであり、今後様々な要因により実際の結果と異なる可能性があります。
(1)財政状態の分析
①資産・負債の状況の分析等
(資産の状況)
当連結会計年度末における総資産の残高は、17,340百万円(前連結会計年度末は16,517百万円)となり、822百万円の増加となりました。
流動資産においては、1,199百万円(前連結会計年度末10,354百万円から当連結会計年度末11,554百万円へ)の増加となりました。これは主に有価証券が999百万円増加したことによるものであります。
固定資産においては、376百万円(同6,162百万円から同5,785百万円へ)の減少となりました。これは主に、固定資産の減損処理等に伴い土地および建物等が526百万円、ソフトウェアが減価償却費等により174百万円減少したことによるものであります。
(負債の状況)
当連結会計年度末における負債の残高は、5,975百万円(前連結会計年度末は5,664百万円)となり、310百万円の増加となりました。
流動負債においては、12百万円(前連結会計年度末3,823百万円から当連結会計年度末3,810百万円へ)の減少となりました。これは主に未払法人税等が278百万円減少し、前受収益が283百万円増加したことによるものであります。
固定負債においては、323百万円(同1,841百万円から同2,164百万円へ)の増加となりました。これは主に退職給付に係る負債が61百万円、長期前受収益が229百万円増加したことによるものであります。
②資本の財源及び資金の流動性にかかわる情報等
(純資産の状況)
当連結会計年度末における純資産の残高は、11,365百万円(前連結会計年度末は10,852百万円)となり、512百万円の増加となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が290百万円増加、利益剰余金が228百万円増加したことによるものであります。
(キャッシュ・フロー)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2,769百万円増加(前連結会計年度は922百万円の増加)し、6,189百万円となりました。また、流動比率が303.2%(流動資産11,554百万円÷流動負債3,810百万円)となっており、十分な流動性を確保しているものと認識しております。
(2)経営成績の分析
①経営成績の分析等
(売上総利益)
当連結会計年度における売上高は9,785百万円(前年同期比4.5%増)となり、売上総利益は5,335百万円(同11.8%増)となりました。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は807百万円(前年同期比86.8%増)となりました。これは主に、売上総利益の影響によるものであります。
(経常利益)
当連結会計年度における経常利益は、834百万円(前年同期比79.9%増)となりました。これは主に、営業利益の影響によるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、441百万円(前年同期比174.1%増)となりました。これは主に、経常利益の影響によるものであります。
②経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
(外部環境要因)
当社グループは、一般企業向け業務用パッケージソフトウェアの製造、開発及び販売を事業の主な収益源としております。
業務用パッケージソフトウェア市場においては、会計基準の変更、税法等の改正及び各種制度の改正などによって、ソフトウェアの更新需要が大きく変動する傾向があり、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすことが考えられます。
(内部環境要因)
当社グループでは、パッケージソフトウェアの製品開発において、「研究開発費等に係る会計基準」(企業会計審議会 平成10年3月13日)に基づき費用配分の会計処理をしております。
当社グループにおける製品開発については、既存のソフトウェアに新しい機能等を付加した、いわゆるアップグレード版のソフトウェアの開発もおこなっており、そのような場合には、次期以降の収益との対応を図る観点から、無形固定資産に資産計上しております。
従いまして製品開発の状況によっては、当期の費用になるものと、資産計上をしてから次期以降の費用になるものとの金額の変動により、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすことが考えられます。

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