有価証券報告書-第37期(2025/01/01-2025/12/31)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)における世界経済は、米国の通商政策等が不透明感を高め、各国の金融政策が景気へ与える影響不安や地政学的リスクのあるなか推移いたしました。新たな地政学リスクの発生や金融資本市場の変動等による不確実性も高まっており、今後の世界経済の見通しはより不透明になりつつあります。
情報産業につきましては、クラウドコンピューティングやAIが引き続き浸透し、2026年の世界におけるAI支出は前年比44%増の2.5兆ドルになると予測されています。加えてこうしたAIがソフトウェアをはじめとする企業のIT投資を牽引することによって、2026年の世界におけるIT支出額は前年比9.8%増の6.08兆ドルと、初の6兆ドル超えに達すると見込まれています。
セキュリティ業界におきましては、AIの進化、地政学的リスクやグローバリズムの分断、サプライチェーンの複雑化などにより攻撃の速度や規模が更にまして行く中、引き続き国家機関等を狙ったサイバー攻撃、企業の機密情報の漏洩の被害、暗号資産の流出等をはじめとする特定の企業や組織を狙う標的型攻撃や、ランサムウェア等のサイバー攻撃が目立った他、AIの普及に伴う新たなセキュリティリスクも顕在化しはじめ、企業や個人において高いセキュリティ意識が一層問われる状況となっています。
このような環境下、当社グループの経営状況は、以下のようなものでありました。
日本地域につきましては、法人向けビジネスはプラス成長となりました。セキュリティプラットフォームTrend Vision One™(以下、Vision One)を背景に、AI活用次世代SOC関連セキュリティが大きく伸長した他、ネットワーク関連セキュリティも伸長し同地域の法人向けビジネスを牽引しました。個人向けビジネスは携帯電話ショップでの販売は成長継続しましたがPC向けセキュリティは低調でした。その結果、同地域の売上高は87,840百万円(前年同期比2.4%増)と増収となりました。
アメリカズ地域につきましては、法人向けビジネスは現地通貨ベースでは前年比フラットとなりました。米国の関税政策をめぐる先行き不透明感の高まりに起因する新たなセキュリティ投資への抑制傾向の他、米国の政府効率化省(DOGE)の取り組みや政府機関の一時閉鎖による影響を受けるなど一年を通して全般的に不調でした。一方、個人向けビジネスは新たなECビジネスパートナーへの変更に伴う影響等によりマイナスとなりました。加えて円高影響も大きく受け、その結果、同地域の売上高は55,187百万円(前年同期比6.2%減) と減収となりました。
欧州地域につきましては、クラウド関連セキュリティやエンドポイント関連セキュリティは振るわなかったものの、Vision Oneを背景にAI活用次世代SOC関連セキュリティは伸長しました。加えて円安の影響も受け、その結果、同地域の売上高は61,439百万円(前年同期比4.9%増)と増収となりました。
アジア・パシフィック地域につきましては、Vision Oneを背景にAI活用次世代SOC関連セキュリティが特に大きく貢献したほかメール関連セキュリティも伸長しました。一方で個人向けビジネスは新たなECビジネスパートナーへの変更に伴う影響等によりマイナスとなりました。地域的には中東、台湾、シンガポールが同地域の売上を牽引しました。円高影響を大きく受けたものの、同地域の売上高は71,516百万円(前年同期比2.9%増)と増収となりました。
その結果、当社グループ全体の当連結会計年度における売上高は275,984百万円(前年同期比1.2%増)と増収となりました。
一方費用につきましては、人件費をはじめ外注費が大きく減少する等、全般的に抑制できた結果、売上原価並びに販売費及び一般管理費の合計費用は218,207百万円(前年同期比2.8%減)と減少し、当連結会計年度の営業利益は57,777百万円(前年同期比20.1%増)と増益となりました。
また、期初予想数値に対しては、売上高はアジア・パシフィック地域やアメリカズ地域が想定を大きく下回る結果となりました。一方、 営業利益につきましては、費用面においても人件費や外注費を中心に全般的に想定を大きく下回ったことから、売上高の下ブレを相当程度カバーでき、若干の下ブレに留めることができました。
当連結会計年度の経常利益は前年の大きな為替差益に比し、逆に大きな為替差損が発生するなどの営業外損益の悪化がありましたが53,980百万円(前年同期比2.2%増)と増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は法人税、住民税及び事業税は大幅に減少したものの、持分変動利益がなくなったことに加え、退職給付費用があったこと等により、34,523百万円(前年同期比0.5%増)と微増益になりました。
当社がこれまで重要な経営指標として意識していたPre-GAAP(繰延収益考慮前売上高)ベースの営業利益は80,799百万円となり、前年同期に比べ3,163百万円増加(前年同期比4.1%増)となりました。これは法人向けビジネスにおけるアメリカズ地域の低調と、個人向けビジネスにおける新たなECビジネスパートナーへの変更に伴う影響等を背景としたPre-GAAPは微減だったものの、売上原価並びに販売費及び一般管理費の合計費用が全般的に抑制されたことによるものです。
(2) 財政状態の状況
当連結会計年度末の現金及び預金の残高は220,092百万円となり、前連結会計年度末に比べ50,035百万円と大幅に増加いたしました。
有価証券が大きく減少したものの、主に現金及び預金が大幅に増加したこと等により、当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ21,922百万円増加の422,238百万円となりました。
当連結会計年度末の負債は繰延収益が大幅に増加したこと等により前連結会計年度末に比べ10,241百万円増加の291,111百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、自己株式の取得による大幅な自己株式の増加のほか、配当金の支払いがあったものの、利益剰余金の大幅な増加並びに為替換算調整勘定の増加等により前連結会計年度末に比べ11,680百万円増加の131,126百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して、17,855百万円収入が増加して64,637百万円のプラスとなりました。これは主に、未払金及び未払費用が増加したことによるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して、4,284百万円収入が減少して759百万円のプラスとなりました。これは主に、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入が減少したことによるものであります。
また、財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して、103,433百万円支出が減少して27,467百万円のマイナスとなりました。これは主に、配当金の支払額が減少したことによるものであります。
これらの増減に現金及び現金同等物に係る換算差額を加えた結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の残高は230,458百万円となり、前連結会計年度末に比べて43,066百万円増加しました。
(4) 流動性と資金の源泉
当社グループの短期的な資金の主たる源泉は営業活動から得られる現金及び現金同等物です。現在の現金及び現金同等物の残高、営業活動から得る現金及び現金同等物は今後12ヶ月間に必要な運転資金、資本的支出をまかなうのに十分であると考えます。
当連結会計年度末における現金及び預金、有価証券の合計額は231,030百万円でありました。現金及び預金は、米ドル、ユーロ等の外国通貨及び円貨からなり、有価証券は信用度の高い取引金融機関の債券等からなります。
なお、当連結会計年度末において流動負債に計上される繰延収益は236,085百万円であり、これらの繰延収益は契約期間に応じて翌連結会計年度以降、収益として認識される見込みです。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、財政状態及び経営成績に影響を与える会計上の見積りを行う必要があります。当社はこの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(6) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
金額が些少であること、生産活動のための製造過程を保持していないこと等により、記載を省略しております。
② 受注実績
受注実績につきましては、金額的重要性が極めて低いため、その記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める 相手先がないため、記載はありません。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)における世界経済は、米国の通商政策等が不透明感を高め、各国の金融政策が景気へ与える影響不安や地政学的リスクのあるなか推移いたしました。新たな地政学リスクの発生や金融資本市場の変動等による不確実性も高まっており、今後の世界経済の見通しはより不透明になりつつあります。
情報産業につきましては、クラウドコンピューティングやAIが引き続き浸透し、2026年の世界におけるAI支出は前年比44%増の2.5兆ドルになると予測されています。加えてこうしたAIがソフトウェアをはじめとする企業のIT投資を牽引することによって、2026年の世界におけるIT支出額は前年比9.8%増の6.08兆ドルと、初の6兆ドル超えに達すると見込まれています。
セキュリティ業界におきましては、AIの進化、地政学的リスクやグローバリズムの分断、サプライチェーンの複雑化などにより攻撃の速度や規模が更にまして行く中、引き続き国家機関等を狙ったサイバー攻撃、企業の機密情報の漏洩の被害、暗号資産の流出等をはじめとする特定の企業や組織を狙う標的型攻撃や、ランサムウェア等のサイバー攻撃が目立った他、AIの普及に伴う新たなセキュリティリスクも顕在化しはじめ、企業や個人において高いセキュリティ意識が一層問われる状況となっています。
このような環境下、当社グループの経営状況は、以下のようなものでありました。
日本地域につきましては、法人向けビジネスはプラス成長となりました。セキュリティプラットフォームTrend Vision One™(以下、Vision One)を背景に、AI活用次世代SOC関連セキュリティが大きく伸長した他、ネットワーク関連セキュリティも伸長し同地域の法人向けビジネスを牽引しました。個人向けビジネスは携帯電話ショップでの販売は成長継続しましたがPC向けセキュリティは低調でした。その結果、同地域の売上高は87,840百万円(前年同期比2.4%増)と増収となりました。
アメリカズ地域につきましては、法人向けビジネスは現地通貨ベースでは前年比フラットとなりました。米国の関税政策をめぐる先行き不透明感の高まりに起因する新たなセキュリティ投資への抑制傾向の他、米国の政府効率化省(DOGE)の取り組みや政府機関の一時閉鎖による影響を受けるなど一年を通して全般的に不調でした。一方、個人向けビジネスは新たなECビジネスパートナーへの変更に伴う影響等によりマイナスとなりました。加えて円高影響も大きく受け、その結果、同地域の売上高は55,187百万円(前年同期比6.2%減) と減収となりました。
欧州地域につきましては、クラウド関連セキュリティやエンドポイント関連セキュリティは振るわなかったものの、Vision Oneを背景にAI活用次世代SOC関連セキュリティは伸長しました。加えて円安の影響も受け、その結果、同地域の売上高は61,439百万円(前年同期比4.9%増)と増収となりました。
アジア・パシフィック地域につきましては、Vision Oneを背景にAI活用次世代SOC関連セキュリティが特に大きく貢献したほかメール関連セキュリティも伸長しました。一方で個人向けビジネスは新たなECビジネスパートナーへの変更に伴う影響等によりマイナスとなりました。地域的には中東、台湾、シンガポールが同地域の売上を牽引しました。円高影響を大きく受けたものの、同地域の売上高は71,516百万円(前年同期比2.9%増)と増収となりました。
その結果、当社グループ全体の当連結会計年度における売上高は275,984百万円(前年同期比1.2%増)と増収となりました。
一方費用につきましては、人件費をはじめ外注費が大きく減少する等、全般的に抑制できた結果、売上原価並びに販売費及び一般管理費の合計費用は218,207百万円(前年同期比2.8%減)と減少し、当連結会計年度の営業利益は57,777百万円(前年同期比20.1%増)と増益となりました。
また、期初予想数値に対しては、売上高はアジア・パシフィック地域やアメリカズ地域が想定を大きく下回る結果となりました。一方、 営業利益につきましては、費用面においても人件費や外注費を中心に全般的に想定を大きく下回ったことから、売上高の下ブレを相当程度カバーでき、若干の下ブレに留めることができました。
当連結会計年度の経常利益は前年の大きな為替差益に比し、逆に大きな為替差損が発生するなどの営業外損益の悪化がありましたが53,980百万円(前年同期比2.2%増)と増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は法人税、住民税及び事業税は大幅に減少したものの、持分変動利益がなくなったことに加え、退職給付費用があったこと等により、34,523百万円(前年同期比0.5%増)と微増益になりました。
当社がこれまで重要な経営指標として意識していたPre-GAAP(繰延収益考慮前売上高)ベースの営業利益は80,799百万円となり、前年同期に比べ3,163百万円増加(前年同期比4.1%増)となりました。これは法人向けビジネスにおけるアメリカズ地域の低調と、個人向けビジネスにおける新たなECビジネスパートナーへの変更に伴う影響等を背景としたPre-GAAPは微減だったものの、売上原価並びに販売費及び一般管理費の合計費用が全般的に抑制されたことによるものです。
(2) 財政状態の状況
当連結会計年度末の現金及び預金の残高は220,092百万円となり、前連結会計年度末に比べ50,035百万円と大幅に増加いたしました。
有価証券が大きく減少したものの、主に現金及び預金が大幅に増加したこと等により、当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ21,922百万円増加の422,238百万円となりました。
当連結会計年度末の負債は繰延収益が大幅に増加したこと等により前連結会計年度末に比べ10,241百万円増加の291,111百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、自己株式の取得による大幅な自己株式の増加のほか、配当金の支払いがあったものの、利益剰余金の大幅な増加並びに為替換算調整勘定の増加等により前連結会計年度末に比べ11,680百万円増加の131,126百万円となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して、17,855百万円収入が増加して64,637百万円のプラスとなりました。これは主に、未払金及び未払費用が増加したことによるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して、4,284百万円収入が減少して759百万円のプラスとなりました。これは主に、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入が減少したことによるものであります。
また、財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比較して、103,433百万円支出が減少して27,467百万円のマイナスとなりました。これは主に、配当金の支払額が減少したことによるものであります。
これらの増減に現金及び現金同等物に係る換算差額を加えた結果、当連結会計年度の現金及び現金同等物の残高は230,458百万円となり、前連結会計年度末に比べて43,066百万円増加しました。
(4) 流動性と資金の源泉
当社グループの短期的な資金の主たる源泉は営業活動から得られる現金及び現金同等物です。現在の現金及び現金同等物の残高、営業活動から得る現金及び現金同等物は今後12ヶ月間に必要な運転資金、資本的支出をまかなうのに十分であると考えます。
当連結会計年度末における現金及び預金、有価証券の合計額は231,030百万円でありました。現金及び預金は、米ドル、ユーロ等の外国通貨及び円貨からなり、有価証券は信用度の高い取引金融機関の債券等からなります。
なお、当連結会計年度末において流動負債に計上される繰延収益は236,085百万円であり、これらの繰延収益は契約期間に応じて翌連結会計年度以降、収益として認識される見込みです。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、財政状態及び経営成績に影響を与える会計上の見積りを行う必要があります。当社はこの見積りを行うにあたり、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
(6) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
金額が些少であること、生産活動のための製造過程を保持していないこと等により、記載を省略しております。
② 受注実績
受注実績につきましては、金額的重要性が極めて低いため、その記載を省略しております。
③ 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) (百万円) | 前連結会計年度比(%) |
| 日本 | 87,840 | 2.4 |
| アメリカズ | 55,187 | △6.2 |
| 欧州 | 61,439 | 4.9 |
| アジア・パシフィック | 71,516 | 2.9 |
| 合計 | 275,984 | 1.2 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.当連結会計年度において、外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める 相手先がないため、記載はありません。