なお、2019年9月27日に行われたダイナテック株式会社との企業結合及び2020年1月24日に行なわれた株式会社B-SLASHとの企業結合について、第24期連結会計年度及び前第1四半期連結会計期間において暫定的な会計処理を行っておりましたが、前第2四半期連結会計期間に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いています。
(1) 経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が続き、緊急事態宣言が再発令され、依然として厳しい状況にありました。今後については、徐々に景気の持ち直しが期待されているものの、感染症の収束が見通せないなか、いまなお先行きは不透明な状況が続いております。
こうした環境の下、当社グループは、顧客であるコマース事業者のパフォーマンス(流通総額)を最大化するため、効果的なマーケティングソリューションを提供することに注力した結果、連結経営成績は次のとおりとなりました。
当第1四半期連結累計期間の売上高は、成果報酬型広告「アフィリエイト」について、回復の兆しが徐々に見え始めているものの、就職分野及び旅行等の外出を伴う分野が低調に推移し、前年同四半期比で減収となりました。
一方、オンラインモールのストア向けサービスについて、EC需要の増加及びオンラインモールが実施した大型キャンペーンへの対応が奏功したことにより、前年同四半期比で増収となりました。
その結果、8,089,731千円(前年同四半期比5.6%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、5月に予定している本社移転に伴う一時的な費用を計上したことにより、1,399,529千円(前年同四半期比6.2%増)となりました。
営業利益は、売上高の推移により、1,799,852千円(前年同四半期比19.4%増)となりました。
経常利益は、営業外収益に投資事業組合運用益34,453千円を計上したこと等により、1,838,598千円(前年同四半期比22.3%増)となりました。
親会社株主に帰属する四半期純損失は、876,816千円(前年同四半期は1,013,894千円の利益)となりました。これは、当社が、2019年9月に全株式を取得し、連結子会社化したダイナテック株式会社(宿泊施設向けに情報システムを開発・提供)について、新型コロナウイルス感染症流行の長期化により、同社のWeb事業(宿泊予約システム)の将来の収益見込みを見直したことに伴い減損損失2,406,218千円を特別損失に計上したこと及び法人税等309,195千円を計上したこと等によるものであります。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
当第1四半期連結会計期間より、組織の名称変更に伴い、従来「マーケティングソリューション事業」「ECソリューション事業」としていた報告セグメントの名称を、「マーケティングソリューションズ事業」「ECソリューションズ事業」に変更しております。当該変更は報告セグメントの名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
①マーケティングソリューションズ事業
マーケティングソリューションズ事業は、コマース事業者のECサイトへの「集客」を軸とするソリューションを提供する事業です。主要なサービスは、成果報酬型広告「アフィリエイト」です。
当第1四半期連結累計期間におきましては、「アフィリエイト」について、回復の兆しが徐々に見え始めているものの、就職分野及び旅行等の外出を伴う分野が低調に推移し、前年同四半期比で減収となりました。この結果、セグメント売上高は3,962,761千円(前年同四半期比13.8%減)、セグメント利益は763,891千円(前年同四半期比7.5%減)となりました。
②ECソリューションズ事業
ECソリューションズ事業は、コマース事業者のECサイト上での「販売促進」を軸とするソリューションを提供する事業です。主要なサービスは、オンラインモールのストア向けCRMツール「STORE's R∞(ストアーズ・アールエイト)」及びクリック課金型広告「ストアマッチ」です。そのほか、ECサイト運営支援「B-Space」及び連結子会社であるダイナテック株式会社(宿泊施設向けに情報システムを開発・提供)を含みます。
当第1四半期連結累計期間におきましては、オンラインモールのストア向けサービスについては、EC需要の増加及びオンラインモールが実施した大型キャンペーンへの対応が奏功したことにより、前年同四半期比で増収となりました。この結果、セグメント売上高は4,126,969千円(前年同四半期比34.6%増)、セグメント利益は1,481,717千円(前年同四半期比47.9%増)となりました。
また、宿泊施設を顧客とするダイナテック株式会社について、新型コロナウイルス感染症流行の長期化により、同社のWeb事業(宿泊予約システム)の将来の収益見込みを見直したことに伴い減損損失2,406,218千円を特別損失に計上しました。
(2) 財政状態の分析
(資産)
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は19,540,176千円となり、前連結会計年度末と比べて2,934,400千円減少いたしました。
流動資産は17,352,200千円となり、前連結会計年度末と比べて310,048千円減少いたしました。これは、主にその他流動資産が51,357千円増加したものの、現金及び預金が364,769千円減少したことによるものです。
固定資産は2,187,975千円となり、前連結会計年度末と比べて2,624,351千円減少いたしました。これは、主にソフトウエアが1,351,908千円、のれんが503,652千円、顧客関連資産が685,099千円減少したことによるものです。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は6,584,653千円となり、前連結会計年度末と比べて1,213,777千円減少いたしました。
流動負債は6,563,537千円となり、前連結会計年度末と比べて1,021,871千円減少いたしました。これは、主に未払法人税等が848,689千円減少したことによるものです。
固定負債は21,116千円となり、前連結会計年度末と比べて191,906千円減少いたしました。これは、主に繰延税金負債が189,888千円減少したことによるものです。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末の純資産合計は12,955,522千円となり、前連結会計年度末と比べて1,720,622千円減少いたしました。これは、主に利益剰余金が剰余金の配当により807,633千円、親会社株主に帰属する四半期純損失の計上により876,816千円減少したことによるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は11,057,328千円となり、前連結会計年度末と比べて364,769千円減少いたしました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は518,515千円(前年同四半期は803,551千円の獲得)となりました。これは、主に税金等調整前四半期純損失が567,620千円であり、プラス要因として、減価償却費が349,742千円、のれん償却額が45,713千円、減損損失が2,406,218千円であったものの、マイナス要因として、未払金の減少額が417,204千円、法人税等の支払額が1,407,203千円であったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は78,314千円(前年同四半期は707,431千円の使用)となりました。これは、無形固定資産の取得による支出が78,314千円であったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は804,970千円(前年同四半期は608,058千円の使用)となりました。これは、主に配当金の支払額が802,851千円であったことによるものです。
(4) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7) 研究開発活動
該当事項はありません。
(8) 従業員数
該当事項はありません。
(9) 生産、受注及び販売の実績
当第1四半期連結累計期間において、マーケティングソリューションズ事業及びECソリューションズ事業の販売の実績が著しく変動いたしました。その内容については、「(1) 経営成績の状況」をご覧ください。
(10) 主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。