(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症対策の効果により、経済社会活動の正常化が進む中で、景気が持ち直していくことが期待されました。しかし、新型コロナウイルス感染症による影響は引き続き注視する必要があり、また、ウクライナ情勢の長期化や中国における経済活動の抑制、金融資本市場の変動等による下振れリスク等による影響が懸念されております。
こうした環境の下、当社グループは、顧客であるコマース事業者のパフォーマンス(流通総額)を最大化するため、効果的なマーケティングソリューションを提供することに注力した結果、連結経営成績は次のとおりとなりました。
当第2四半期連結累計期間の売上高は、成果報酬型広告「アフィリエイト」については、旅行等の外出を伴う分野の緩やかな回復及び金融分野の伸長により、前年同四半期比で増収となりました。
また、オンラインモールのストア向けクリック課金型広告「StoreMatch(ストアマッチ)」について、コマース事業者のECへの注力意識の高まりを背景に、利用ストア数及び出稿額が増加したことにより、前年同四半期比で増収となりました。一方、CRMツール「STORE's R∞(ストアーズ・アールエイト)」については、オンラインモールが推進する広告商材多様化の影響を受けていること、並びに、報酬率の低いストアの利用が増えたことにより、前年同四半期比で減収となりました。その結果、18,272百万円(前年同四半期比13.4%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、(ⅰ)前第1四半期連結会計期間に実施した本社移転に伴う一時的な費用の計上がなかったこと及び家賃等の事務所関連費用が減少したこと、加えて(ⅱ)前第1四半期連結会計期間において、宿泊施設を顧客とするダイナテック株式会社に係る資産を減損したことに伴い、のれん償却費及び減価償却費が減少したことにより、2,273百万円(前年同四半期比14.2%減)となりました。
営業利益は、売上高の増加及び販売費及び一般管理費の減少により、4,446百万円(前年同四半期比20.1%増)となりました。
経常利益は、営業外収益に投資事業組合運用益66百万円を計上したこと等により、4,516百万円(前年同四半期比20.7%増)となりました。
親会社株主に帰属する四半期純利益は、法人税等1,387百万円を計上した一方、前第1四半期連結会計期間に特別損失に計上したダイナテック株式会社に係る資産の減損損失がなかったことにより、3,129百万円(前年同四半期比535.5%増)となりました。
また、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しております。詳細については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)(収益認識に関する会計基準等の適用)」をご覧ください。なお、当該会計方針の変更による影響は軽微であります。
セグメントの経営成績は次のとおりであります。
①マーケティングソリューションズ事業
マーケティングソリューションズ事業は、コマース事業者のECサイトへの「集客」を軸とするソリューションを提供する事業です。主要なサービスは、成果報酬型広告「アフィリエイト」です。
当第2四半期連結累計期間におきましては、「アフィリエイト」については、旅行等の外出を伴う分野の緩やかな回復及び金融分野の伸長により、前年同四半期比で増収となりました。この結果、セグメント売上高は8,469百万円(前年同四半期比7.2%増)、セグメント利益は1,598百万円(前年同四半期比7.5%増)となりました。
②ECソリューションズ事業
ECソリューションズ事業は、コマース事業者のECサイト上での「販売促進」を軸とするソリューションを提供する事業です。主要なサービスは、オンラインモールのストア向けCRMツール「STORE's R∞」及びクリック課金型広告「StoreMatch」です。そのほか、ECサイト運営支援「B-Space」及び連結子会社であるダイナテック株式会社(宿泊施設向けに情報システムを開発・提供)を含みます。
当第2四半期連結累計期間におきましては、クリック課金型広告「StoreMatch」について、コマース事業者のECへの注力意識の高まりを背景に、利用ストア数及び出稿額が増加したことにより、前年同四半期比で増収となりました。一方、CRMツール「STORE's R∞」については、オンラインモールが推進する広告商材多様化の影響を受けていること、並びに、報酬率の低いストアの利用が増えたことにより、前年同四半期比で減収となりました。
また、前第1四半期連結会計期間において、宿泊施設を顧客とするダイナテック株式会社に係る資産を減損したことに伴い、のれん償却費及び減価償却費が減少しました。この結果、セグメント売上高は9,802百万円(前年同四半期比19.4%増)、セグメント利益は3,490百万円(前年同四半期比15.0%増)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は26,207百万円となり、前連結会計年度末と比べて2,270百万円増加いたしました。
流動資産は24,203百万円となり、前連結会計年度末と比べて2,184百万円増加いたしました。これは、主に受取手形及び売掛金が1,001百万円減少したものの、現金及び預金が3,045百万円増加したことによるものです。
固定資産は2,003百万円となり、前連結会計年度末と比べて86百万円増加いたしました。これは、主にのれんが26百万円、顧客関連資産が33百万円減少したものの、投資有価証券が153百万円増加したことによるものです。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は7,264百万円となり、前連結会計年度末と比べて106百万円減少いたしました。
流動負債は7,191百万円となり、前連結会計年度末と比べて102百万円減少いたしました。これは、主に未払金が108百万円、未払法人税等が98百万円、その他流動負債が55百万円増加したものの、買掛金が359百万円減少したことによるものです。
固定負債は72百万円となり、前連結会計年度末と比べて3百万円減少いたしました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は18,943百万円となり、前連結会計年度末と比べて2,376百万円増加いたしました。これは、主に利益剰余金が剰余金の配当により840百万円減少したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により3,129百万円増加したことによるものです。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は18,544百万円となり、前連結会計年度末と比べて3,045百万円増加いたしました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は4,065百万円(前年同四半期は2,668百万円の獲得)となりました。これは、主に税金等調整前四半期純利益が4,516百万円であり、プラス要因として、減価償却費が203百万円、売上債権の減少額が1,001百万円であったものの、マイナス要因として、仕入債務の減少額が359百万円、法人税等の支払額が1,286百万円であったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は182百万円(前年同四半期は123百万円の使用)となりました。これは、主に投資事業組合からの分配による収入が41百万円であったものの、無形固定資産の取得による支出が144百万円、投資有価証券の取得による支出が66百万円であったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は837百万円(前年同四半期は805百万円の使用)となりました。これは、主に配当金の支払額が837百万円であったことによるものです。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
該当事項はありません。
(8)従業員数
該当事項はありません。
(9)生産、受注及び販売の実績
当第2四半期連結累計期間において、ECソリューションズ事業の販売の実績が著しく変動いたしました。その内容については、「(1)経営成績の状況」をご覧ください。
(10)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。