有価証券報告書-第36期(2025/04/01-2026/03/31)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、緩やかな回復基調が続いております。一方で、中東情勢の動向等、先行きに対する不確実性には引き続き注視が必要な状況にあります。
当社グループが所属する情報サービス産業では、企業の競争力強化を目的としたDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の需要が引き続き堅調に推移しております。一方で、既存システムの老朽化やIT人材の不足といった課題が顕在化しており、企業にはIT基盤の再構築や人材戦略の強化が求められております。また、AIを活用したAX(AIトランスフォーメーション)への関心が高まり関連投資が拡大する中、未承認のAI利用(いわゆるシャドーAI)やランサムウェア対応を含む情報セキュリティ・ガバナンスへの対応も重要性を増しております。
当社グループでは、ソリューション事業において、デジタル社会の進展に対応し、DX・AX領域における中長期的な成長を見据えた戦略的投資を継続するとともに、次世代AIをはじめとする先端技術を活用し、顧客のDX・AX推進に資する新たなソリューションの開発・提供に注力しております。エンターテインメント事業においては、株式会社OSK日本歌劇団のブランド力を活かし、全国公演の拡充やコンテンツの二次利用の強化を通じて、安定的な収益基盤の確立を目指しております。
これらの取り組みのもと、当連結会計年度における当社グループの業績は、ソリューション事業において、企業のIT投資がクラウド・次世代AI領域へシフトするなか、従来型システム開発需要の減少の影響を受けたことに加え、エンターテインメント事業において、2025年4月開催の大阪・関西万博関連イベントへの多数出演に伴い高採算の自主公演数が減少したことや、全国巡業公演において都市圏公演に比べて公演回数が限られたことなどにより、チケット販売が前年同期を下回り、売上高が減少いたしました。
また、損益面では、上記の売上高の減少に加え、ソリューション事業において、次世代AI分野における技術力強化を目的として採用した2025年4月入社の新卒技術者30名に対する人材育成や、同分野の需要拡大を背景とした2026年4月入社予定の技術者採用活動を推進するとともに、新規次世代AIソリューション創出に係る研究開発費を計上したことなど、成長に向けた戦略的投資に伴う費用が増加いたしました。さらに、エンターテインメント事業において高採算の自主公演数が減少したこと及び一部資産の評価見直しに伴う費用を売上原価に計上したことなども影響し、営業損失となりました。
また、投資有価証券及び固定資産について、現時点で入手可能な情報に基づき、将来の回収可能性、時価または実質価額等を慎重に検討した結果、特別損失として投資有価証券評価損及び減損損失を計上いたしました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高2,875百万円(前年同期比4.5%減)、営業損失282百万円(前年同期は75百万円の損失)、経常損失268百万円(前年同期は77百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失462百万円(前年同期は105百万円の損失)となりました。
また、当連結会計年度末の資産合計は1,047百万円で、前連結会計年度末に比べ498百万円減少しました。負債合計は287百万円で、前連結会計年度末に比べ36百万円減少しました。純資産合計は760百万円で、前連結会計年度末に比べ462百万円減少しました。
当社は、今回の特別損失計上を今後の成長に向けた事業構造転換を進めるための重要な節目と位置付けております。従来事業については、収益性、成長性及び資本効率の観点から見直しを行い、旧来型の業務プロセスに依存する領域について整理・再編を進め、今後は次世代AI活用を中心とした事業構造へ転換することにより、収益性の改善と早期黒字回復を目指してまいります。
また、今回の特別損失計上は当期業績に一時的な影響を与えましたが、当該特別損失は既に保有している資産の評価見直しに伴うものであり、新たなキャッシュアウトを伴うものではありません。したがって、今後の資金繰りに直接的な影響を与えるものではございません。財務安全性の指標である自己資本比率は72.6%となり、引き続き高水準で推移しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a. ソリューション事業
ソリューション事業に関連する市場環境につきましては、企業における自社保有型システムのクラウドシフトが引き続き進展するとともに、次世代AI技術の急速な進歩及びマーケット拡大を背景として、従来の情報システムの在り方そのものが大きな変革期を迎えております。特に、情報システムの利用者に対するインタフェース高度化や、情報システム間の自律的かつ高度な連携が進むなか、企業には業務効率化にとどまらない情報活用基盤全体の見直しが求められております。これらの変革期の中、我々の顧客に対する技術提供は、未承認のAI利用に伴う情報漏えいリスクへの対応や、巧妙化するランサムウェア攻撃への備えなど、従来の情報システムの運用・管理面においても新たな課題が顕在化しており、次世代AIを含む多面的な技術の重要性・偏重性が高まっております。
当社グループでは、顧客の需要変化を捉え、各企業の情報ガバナンス方針や業務特性に即した提案、及びソリューションの提供・運用支援に取り組むとともに、重点領域であるDX・次世代AI関連事業へのリソースシフトを積極的に推進しております。
具体的には、AIカメラによる顔認証分野において、汎用化・価格競争が進む環境下でも、産業分野に即した業務適用提案を軸に、流通小売業界、建設現場、高セキュリティ施設等のニーズに沿った認証サービスを、ハードウェアを含めたインテグレーション技術や内外のネットワークを組み合わせた提案の強みを活かし、堅調に納入事例を増加させることができました。
また、次世代AIを活用した設備の異常予兆検知サービス分野につきましても、技能精通者の高齢化や人材不足を背景に、社内業務知識の継承を支援するサービスとしての期待が高まる中、次世代AIを組み込んだ利活用方法の訴求や製品の進化を通じて、旺盛な潜在需要に応えるべく取り組みを進めてまいりました。
さらに、国内公共インフラ施設の老朽化(インフラクライシス)を背景としたドローン点検分野においては、暗所狭所の地下坑道空間における実証検証で良好な結果を得るなど、商用化に向けた技術的裏付けを進展させてまいりました。
加えて、防災・道路・インフラ保全領域を中心に、従来の個別システム開発や情報提供型サービスから、意思決定支援及び運用自動化を中核とするプラットフォーム型AIソリューションへの転換を推進してまいりました。
一方、業績につきましては、次世代AIの登場により従来型システム開発市場が急速に縮小した影響を受け、前年同期比で減収となりました。
それに対応するために、事業基盤強化を目的とした開発体制への先行投資として、開発環境のクラウド基盤への移行や、開発生産性向上を目的とした取り組みを実施したことに加え、次世代AI分野の技術力強化に向けた人材の採用・育成、翌期入社予定者の採用活動の推進、並びに新規次世代AIソリューション創出に係る研究開発費の計上など、成長に向けた戦略的投資に伴う費用が増加したことから、損失となりました。
これらの結果、当連結会計年度のソリューション事業の売上高は2,258百万円(前年同期比5.1%減)となり、セグメント損失は208百万円(前年同期は78百万円の損失)となりました。
今後に向けては、引き続き重点投資分野として、自動・自律飛行制御によるドローン点検分野の事業化を推進するとともに、次世代AIによる設備の異常予兆検知サービスにおいては、次世代AI技術を取り入れたソリューション機能拡充を通じて、支援型システムへの高度化を図ってまいります。また、次世代エージェンティックAIの開発プロセスへの適用により開発標準化・仕組み化を促進し、全社スキルの資産化・再利用化を進めるとともに、次世代AIソリューション時代における情報ガバナンス提案・受注を強化してまいります。
b. エンターテインメント事業
連結子会社の株式会社OSK日本歌劇団は、2025年4月開催の大阪・関西万博関連イベントへの出演に加え、海外客の誘客を目的とした英国・マンチェスター公演への出演や、全国各地での巡業公演の開催等を通じて、国内外でレビューショーを披露し、ブランド力の向上と市場展開に取り組んでまいりました。
業績面では、大阪・関西万博関連イベントへの多数出演により高採算の自主公演数が減少したことに加え、全国各地での巡業公演を通じて、認知拡大と新規顧客の獲得に注力した一方、都市圏公演に比べて公演回数が限られたことなどから、チケット販売は前年同期を下回りました。さらに、一部資産の評価見直しに伴う費用を売上原価に計上したこと等も影響し、減収減益となりました。
一方で、メディア露出の拡大や企業向けレビューショーの展開強化などのマーケティング活動を積極的に実施し、自主公演の集客・契約機会の創出につなげるとともに、全国巡業公演の継続により新規市場の開拓と顧客層の拡大を進めてまいります。また、前年度に導入した株主優待制度も、新規顧客および協賛企業の獲得に引き続き寄与しております。
これらの結果、当連結会計年度のエンターテインメント事業の売上高は617百万円(前年同期比1.9%減)、セグメント損失は72百万円(前年同期は2百万円の利益)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は289百万円となり、前連結会計年度末より153百万円減少しました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは136百万円の支出となりました(前年同期は2百万円の収入)。これは、税金等調整前当期純損失454百万円に、減価償却費95百万円、減損損失62百万円、投資有価証券評価損益124百万円、売上債権の減少額36百万円、棚卸資産の減少額37百万円、仕入債務の減少額62百万円等を加減した結果によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは15百万円の支出となりました(前年同期は138百万円の支出)。これは、無形固定資産の取得による支出49百万円、保険積立金の解約による収入39百万円、有形固定資産の取得による支出21百万円等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは1百万円の支出となりました(前年同期は6百万円の支出)。これは、長期借入金の返済による支出1百万円等によります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.エンターテインメント事業における生産はありません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) エンターテインメント事業は受注生産を行っておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先が無いため、記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。
a.経営成績の分析
経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
当連結会計年度の売上高は、ソリューション事業において従来型システム開発需要が減少したことに加え、エンターテインメント事業において、大阪・関西万博関連イベントへの多数出演に伴い高採算の自主公演数が減少したことや、全国巡業公演において都市圏公演に比べて公演回数が限られたこと等によりチケット販売が計画を下回ったことから、計画比124百万円減(4.1%減)となりました。
営業利益は、上記の売上高の減少に加え、ソリューション事業における次世代AI分野への人材育成・採用及び研究開発費の計上など、戦略的投資に伴う費用が増加したこと、並びにエンターテインメント事業における高採算の自主公演数の減少及び一部資産の評価見直しに伴う費用計上により、計画比312百万円減となりました。
この結果、経常利益は計画比298百万円減、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券評価損及び減損損失の計上により、計画比472百万円減となりました。
b. 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は788百万円で、前連結会計年度に比べ228百万円減少しております。これは主として、現金及び預金が163百万円、商品が31百万円、売掛金が20百万円それぞれ減少したことによります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は259百万円で、前連結会計年度末に比べ270百万円減少しております。これは主として、投資有価証券が124百万円、ソフトウェアが49百万円、有形固定資産その他が34百万円、投資その他の資産その他が32百万円、建物が18百万円それぞれ減少したことによります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は276百万円で、前連結会計年度に比べ37百万円減少しております。これは主として、買掛金が62百万円減少したことによります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は10百万円で、前連結会計年度に比べ大きな変動はありません。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は760百万円で、前連結会計年度末に比べて462百万円減少しております。これは、利益剰余金が462百万円減少したことによります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
営業活動によるキャッシュ・フローでは136百万円のキャッシュを使用しました(前連結会計年度は2百万円の獲得)。これは、税金等調整前当期純損失454百万円に、減価償却費95百万円、減損損失62百万円、投資有価証券評価損益124百万円、保険解約損益13百万円、売上債権の減少額36百万円、棚卸資産の減少額37百万円、仕入債務の減少額62百万円、その他の流動資産の増加額25百万円、その他の流動負債の増加額25百万円等を加減した結果によります。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、15百万円のキャッシュを使用しました(前連結会計年度は138百万円の使用)。これはソリューション事業におけるソフトウェア、情報機器関連およびエンターテインメント事業における映像制作関連の投資などであり、無形固定資産の取得による支出49百万円、保険積立金の解約による収入39百万円、有形固定資産の取得による支出21百万円、貸付金の回収による収入13百万円、定期預金の払戻による収入20百万円、定期預金の預入による支出10百万円等によります。
財務活動によるキャッシュ・フローでは1百万円のキャッシュを使用しました(前連結会計年度は6百万円の使用)。これは、長期借入金の返済による支出1百万円によります。
これらの活動の結果、現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度に比べ153百万円減少し、289百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの主な資金需要は、ソリューション事業やエンターテインメント事業に係る労務費、外注費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用、設備投資及び研究開発投資であります。
これらの資金需要は、主として自己資金により充当しております。
手許の運転資金につきましては、グループ各社の余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は289百万円であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(a) 減損会計における将来キャッシュ・フロー
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ、見積額が減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(b) 投資有価証券の評価
当社グループは、投資有価証券のうち市場価格のない株式等について、発行会社の財政状態及び将来の事業計画等期末時点で入手可能な情報を基に慎重に減損の要否を判断しております。事業計画入手後の状況の変化により、実績が事業計画を下回る場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、緩やかな回復基調が続いております。一方で、中東情勢の動向等、先行きに対する不確実性には引き続き注視が必要な状況にあります。
当社グループが所属する情報サービス産業では、企業の競争力強化を目的としたDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の需要が引き続き堅調に推移しております。一方で、既存システムの老朽化やIT人材の不足といった課題が顕在化しており、企業にはIT基盤の再構築や人材戦略の強化が求められております。また、AIを活用したAX(AIトランスフォーメーション)への関心が高まり関連投資が拡大する中、未承認のAI利用(いわゆるシャドーAI)やランサムウェア対応を含む情報セキュリティ・ガバナンスへの対応も重要性を増しております。
当社グループでは、ソリューション事業において、デジタル社会の進展に対応し、DX・AX領域における中長期的な成長を見据えた戦略的投資を継続するとともに、次世代AIをはじめとする先端技術を活用し、顧客のDX・AX推進に資する新たなソリューションの開発・提供に注力しております。エンターテインメント事業においては、株式会社OSK日本歌劇団のブランド力を活かし、全国公演の拡充やコンテンツの二次利用の強化を通じて、安定的な収益基盤の確立を目指しております。
これらの取り組みのもと、当連結会計年度における当社グループの業績は、ソリューション事業において、企業のIT投資がクラウド・次世代AI領域へシフトするなか、従来型システム開発需要の減少の影響を受けたことに加え、エンターテインメント事業において、2025年4月開催の大阪・関西万博関連イベントへの多数出演に伴い高採算の自主公演数が減少したことや、全国巡業公演において都市圏公演に比べて公演回数が限られたことなどにより、チケット販売が前年同期を下回り、売上高が減少いたしました。
また、損益面では、上記の売上高の減少に加え、ソリューション事業において、次世代AI分野における技術力強化を目的として採用した2025年4月入社の新卒技術者30名に対する人材育成や、同分野の需要拡大を背景とした2026年4月入社予定の技術者採用活動を推進するとともに、新規次世代AIソリューション創出に係る研究開発費を計上したことなど、成長に向けた戦略的投資に伴う費用が増加いたしました。さらに、エンターテインメント事業において高採算の自主公演数が減少したこと及び一部資産の評価見直しに伴う費用を売上原価に計上したことなども影響し、営業損失となりました。
また、投資有価証券及び固定資産について、現時点で入手可能な情報に基づき、将来の回収可能性、時価または実質価額等を慎重に検討した結果、特別損失として投資有価証券評価損及び減損損失を計上いたしました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高2,875百万円(前年同期比4.5%減)、営業損失282百万円(前年同期は75百万円の損失)、経常損失268百万円(前年同期は77百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失462百万円(前年同期は105百万円の損失)となりました。
また、当連結会計年度末の資産合計は1,047百万円で、前連結会計年度末に比べ498百万円減少しました。負債合計は287百万円で、前連結会計年度末に比べ36百万円減少しました。純資産合計は760百万円で、前連結会計年度末に比べ462百万円減少しました。
当社は、今回の特別損失計上を今後の成長に向けた事業構造転換を進めるための重要な節目と位置付けております。従来事業については、収益性、成長性及び資本効率の観点から見直しを行い、旧来型の業務プロセスに依存する領域について整理・再編を進め、今後は次世代AI活用を中心とした事業構造へ転換することにより、収益性の改善と早期黒字回復を目指してまいります。
また、今回の特別損失計上は当期業績に一時的な影響を与えましたが、当該特別損失は既に保有している資産の評価見直しに伴うものであり、新たなキャッシュアウトを伴うものではありません。したがって、今後の資金繰りに直接的な影響を与えるものではございません。財務安全性の指標である自己資本比率は72.6%となり、引き続き高水準で推移しております。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
a. ソリューション事業
ソリューション事業に関連する市場環境につきましては、企業における自社保有型システムのクラウドシフトが引き続き進展するとともに、次世代AI技術の急速な進歩及びマーケット拡大を背景として、従来の情報システムの在り方そのものが大きな変革期を迎えております。特に、情報システムの利用者に対するインタフェース高度化や、情報システム間の自律的かつ高度な連携が進むなか、企業には業務効率化にとどまらない情報活用基盤全体の見直しが求められております。これらの変革期の中、我々の顧客に対する技術提供は、未承認のAI利用に伴う情報漏えいリスクへの対応や、巧妙化するランサムウェア攻撃への備えなど、従来の情報システムの運用・管理面においても新たな課題が顕在化しており、次世代AIを含む多面的な技術の重要性・偏重性が高まっております。
当社グループでは、顧客の需要変化を捉え、各企業の情報ガバナンス方針や業務特性に即した提案、及びソリューションの提供・運用支援に取り組むとともに、重点領域であるDX・次世代AI関連事業へのリソースシフトを積極的に推進しております。
具体的には、AIカメラによる顔認証分野において、汎用化・価格競争が進む環境下でも、産業分野に即した業務適用提案を軸に、流通小売業界、建設現場、高セキュリティ施設等のニーズに沿った認証サービスを、ハードウェアを含めたインテグレーション技術や内外のネットワークを組み合わせた提案の強みを活かし、堅調に納入事例を増加させることができました。
また、次世代AIを活用した設備の異常予兆検知サービス分野につきましても、技能精通者の高齢化や人材不足を背景に、社内業務知識の継承を支援するサービスとしての期待が高まる中、次世代AIを組み込んだ利活用方法の訴求や製品の進化を通じて、旺盛な潜在需要に応えるべく取り組みを進めてまいりました。
さらに、国内公共インフラ施設の老朽化(インフラクライシス)を背景としたドローン点検分野においては、暗所狭所の地下坑道空間における実証検証で良好な結果を得るなど、商用化に向けた技術的裏付けを進展させてまいりました。
加えて、防災・道路・インフラ保全領域を中心に、従来の個別システム開発や情報提供型サービスから、意思決定支援及び運用自動化を中核とするプラットフォーム型AIソリューションへの転換を推進してまいりました。
一方、業績につきましては、次世代AIの登場により従来型システム開発市場が急速に縮小した影響を受け、前年同期比で減収となりました。
それに対応するために、事業基盤強化を目的とした開発体制への先行投資として、開発環境のクラウド基盤への移行や、開発生産性向上を目的とした取り組みを実施したことに加え、次世代AI分野の技術力強化に向けた人材の採用・育成、翌期入社予定者の採用活動の推進、並びに新規次世代AIソリューション創出に係る研究開発費の計上など、成長に向けた戦略的投資に伴う費用が増加したことから、損失となりました。
これらの結果、当連結会計年度のソリューション事業の売上高は2,258百万円(前年同期比5.1%減)となり、セグメント損失は208百万円(前年同期は78百万円の損失)となりました。
今後に向けては、引き続き重点投資分野として、自動・自律飛行制御によるドローン点検分野の事業化を推進するとともに、次世代AIによる設備の異常予兆検知サービスにおいては、次世代AI技術を取り入れたソリューション機能拡充を通じて、支援型システムへの高度化を図ってまいります。また、次世代エージェンティックAIの開発プロセスへの適用により開発標準化・仕組み化を促進し、全社スキルの資産化・再利用化を進めるとともに、次世代AIソリューション時代における情報ガバナンス提案・受注を強化してまいります。
b. エンターテインメント事業
連結子会社の株式会社OSK日本歌劇団は、2025年4月開催の大阪・関西万博関連イベントへの出演に加え、海外客の誘客を目的とした英国・マンチェスター公演への出演や、全国各地での巡業公演の開催等を通じて、国内外でレビューショーを披露し、ブランド力の向上と市場展開に取り組んでまいりました。
業績面では、大阪・関西万博関連イベントへの多数出演により高採算の自主公演数が減少したことに加え、全国各地での巡業公演を通じて、認知拡大と新規顧客の獲得に注力した一方、都市圏公演に比べて公演回数が限られたことなどから、チケット販売は前年同期を下回りました。さらに、一部資産の評価見直しに伴う費用を売上原価に計上したこと等も影響し、減収減益となりました。
一方で、メディア露出の拡大や企業向けレビューショーの展開強化などのマーケティング活動を積極的に実施し、自主公演の集客・契約機会の創出につなげるとともに、全国巡業公演の継続により新規市場の開拓と顧客層の拡大を進めてまいります。また、前年度に導入した株主優待制度も、新規顧客および協賛企業の獲得に引き続き寄与しております。
これらの結果、当連結会計年度のエンターテインメント事業の売上高は617百万円(前年同期比1.9%減)、セグメント損失は72百万円(前年同期は2百万円の利益)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は289百万円となり、前連結会計年度末より153百万円減少しました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは136百万円の支出となりました(前年同期は2百万円の収入)。これは、税金等調整前当期純損失454百万円に、減価償却費95百万円、減損損失62百万円、投資有価証券評価損益124百万円、売上債権の減少額36百万円、棚卸資産の減少額37百万円、仕入債務の減少額62百万円等を加減した結果によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは15百万円の支出となりました(前年同期は138百万円の支出)。これは、無形固定資産の取得による支出49百万円、保険積立金の解約による収入39百万円、有形固定資産の取得による支出21百万円等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは1百万円の支出となりました(前年同期は6百万円の支出)。これは、長期借入金の返済による支出1百万円等によります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 比較増減 | |
| (自 2024年4月1日 | (自 2025年4月1日 | |||
| 至 2025年3月31日) | 至 2026年3月31日) | |||
| 金額(千円) | 金額(千円) | 金額(千円) | 前年同期比 (%) | |
| ソリューション事業 | 2,388,338 | 2,247,675 | △140,663 | △5.9 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.金額は、販売価格によっております。
3.エンターテインメント事業における生産はありません。
b. 受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 比較増減 | |||
| (自 2024年4月1日 | (自 2025年4月1日 | |||||
| 至 2025年3月31日) | 至 2026年3月31日) | |||||
| 受注高 | 受注残高 | 受注高 | 受注残高 | 受注高 | 受注残高 | |
| (千円) | (千円) | (千円) | (千円) | (千円) | (千円) | |
| ソリューション事業 | 2,359,236 | 1,095,694 | 2,318,273 | 1,155,754 | △40,963 | 60,060 |
(注) エンターテインメント事業は受注生産を行っておりません。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 比較増減 | |
| (自 2024年4月1日 | (自 2025年4月1日 | |||
| 至 2025年3月31日) | 至 2026年3月31日) | |||
| 金額(千円) | 金額(千円) | 金額(千円) | 前年同期比 (%) | |
| ソリューション事業 | 2,380,459 | 2,258,212 | △122,247 | △5.1 |
| エンターテインメント事業 | 629,299 | 617,463 | △11,836 | △1.9 |
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上の相手先が無いため、記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。
a.経営成績の分析
経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。
経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
当連結会計年度の売上高は、ソリューション事業において従来型システム開発需要が減少したことに加え、エンターテインメント事業において、大阪・関西万博関連イベントへの多数出演に伴い高採算の自主公演数が減少したことや、全国巡業公演において都市圏公演に比べて公演回数が限られたこと等によりチケット販売が計画を下回ったことから、計画比124百万円減(4.1%減)となりました。
営業利益は、上記の売上高の減少に加え、ソリューション事業における次世代AI分野への人材育成・採用及び研究開発費の計上など、戦略的投資に伴う費用が増加したこと、並びにエンターテインメント事業における高採算の自主公演数の減少及び一部資産の評価見直しに伴う費用計上により、計画比312百万円減となりました。
この結果、経常利益は計画比298百万円減、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券評価損及び減損損失の計上により、計画比472百万円減となりました。
| 2026年3月期 (計画) | 2026年3月期 (実績) | 比較増減 | ||
| 金額(百万円) | 金額(百万円) | 金額 (百万円) | 計画比 (%) | |
| 売上高 | 3,000 | 2,875 | △124 | △4.1 |
| 営業利益又は 営業損失(△) | 30 | △282 | △312 | ― |
| 経常利益又は 経常損失(△) | 30 | △268 | △298 | ― |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益又は 親会社株主に帰属する 当期純損失(△) | 10 | △462 | △472 | ― |
b. 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は788百万円で、前連結会計年度に比べ228百万円減少しております。これは主として、現金及び預金が163百万円、商品が31百万円、売掛金が20百万円それぞれ減少したことによります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は259百万円で、前連結会計年度末に比べ270百万円減少しております。これは主として、投資有価証券が124百万円、ソフトウェアが49百万円、有形固定資産その他が34百万円、投資その他の資産その他が32百万円、建物が18百万円それぞれ減少したことによります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は276百万円で、前連結会計年度に比べ37百万円減少しております。これは主として、買掛金が62百万円減少したことによります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は10百万円で、前連結会計年度に比べ大きな変動はありません。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は760百万円で、前連結会計年度末に比べて462百万円減少しております。これは、利益剰余金が462百万円減少したことによります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
営業活動によるキャッシュ・フローでは136百万円のキャッシュを使用しました(前連結会計年度は2百万円の獲得)。これは、税金等調整前当期純損失454百万円に、減価償却費95百万円、減損損失62百万円、投資有価証券評価損益124百万円、保険解約損益13百万円、売上債権の減少額36百万円、棚卸資産の減少額37百万円、仕入債務の減少額62百万円、その他の流動資産の増加額25百万円、その他の流動負債の増加額25百万円等を加減した結果によります。
投資活動によるキャッシュ・フローでは、15百万円のキャッシュを使用しました(前連結会計年度は138百万円の使用)。これはソリューション事業におけるソフトウェア、情報機器関連およびエンターテインメント事業における映像制作関連の投資などであり、無形固定資産の取得による支出49百万円、保険積立金の解約による収入39百万円、有形固定資産の取得による支出21百万円、貸付金の回収による収入13百万円、定期預金の払戻による収入20百万円、定期預金の預入による支出10百万円等によります。
財務活動によるキャッシュ・フローでは1百万円のキャッシュを使用しました(前連結会計年度は6百万円の使用)。これは、長期借入金の返済による支出1百万円によります。
これらの活動の結果、現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度に比べ153百万円減少し、289百万円となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの主な資金需要は、ソリューション事業やエンターテインメント事業に係る労務費、外注費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用、設備投資及び研究開発投資であります。
これらの資金需要は、主として自己資金により充当しております。
手許の運転資金につきましては、グループ各社の余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は289百万円であります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(a) 減損会計における将来キャッシュ・フロー
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ、見積額が減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(b) 投資有価証券の評価
当社グループは、投資有価証券のうち市場価格のない株式等について、発行会社の財政状態及び将来の事業計画等期末時点で入手可能な情報を基に慎重に減損の要否を判断しております。事業計画入手後の状況の変化により、実績が事業計画を下回る場合、減損処理が必要となる可能性があります。