有価証券報告書-第35期(平成29年7月1日-平成30年6月30日)

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2018/09/27 15:18
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(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
① 経営成績の状況
平成30年6月期の国内景気は、緩やかに拡大してきました。企業収益や業況感が改善するなかで設備投資は増加傾向を続けています。個人消費も雇用、所得環境の改善を背景に緩やかに増加しており、国内景気は、回復から緩やかな拡大へと着実に成長を続けてきました。
こうした情勢を背景にして、当社の主要な事業領域であるクレジットカード業界においてもシステムの更新や新規投資の案件は増加傾向にあり、当社の事業機会も拡大してきました。
キャッシュレス社会の推進を背景として、クレジットカードの普及や決済手段の多様化に係るシステム開発案件の商談が活発に推移した結果、当期は、前期と同様、高い受注実績をあげることができました。
カードブランドの統合に係る大型のシステム開発案件の売上を計画どおり計上したほか、主にクレジットカード会社の顧客を中心に売上を伸ばすことができたため、当期の売上高は、10,603百万円(前期は8,469百万円)と、当期初(平成29年8月2日)に開示した中期事業計画において、3事業年度目にあたる平成32年6月期の計画売上高10,500百万円を前倒しで達成することとなりました。また、前期に続いて上場来最高の売上高をあげることとなりました。
しかし、当期第3四半期に売上を計上した大型の開発案件が不採算化したため、当初見込んでいた利益をあげることができず、営業利益は547百万円(前期は702百万円)と、前期実績を下回りました。
売上は、当初の予想9,000百万円を大幅に上回る実績をあげることができましたが、この不採算案件の損失を補うことはできませんでした。
この結果、経常利益は573百万円(前期は766百万円)、当期純利益は377百万円(前期は547百万円)となりました。
当事業年度におけるセグメント別の業績は次のとおりです。
(金融システムソリューション事業)
金融システムソリューション事業では、主に金融業界の顧客を対象として、ソフトウェアやハードウェアを統合し付加価値をつけたシステムを開発、納入し、保守サービスを行っています。
当期は、クレジットカード会社や証券会社を中心に、システム開発や保守サービスと、ソフトウェアやハードウェアの販売による売上を計上しました。
また、クレジットカードの加盟店契約(アクワイアリング)業務や不正検知の業務に係るシステムをクラウドで提供する新規事業を前期より開始しています。当期は、計画どおり売上高を伸ばすことができました。商談も順調に推移しているため、今後、事業の損益は改善する計画です。
当社は、クレジットカードや証券取引の情報をオンラインで即時に処理するシステム開発に強みを持っており、当社製のシステムは、取引の発生都度、様々なネットワークやシステムに接続し情報の受渡しを行うほか、クレジットカードの使用認証や不正検知等、オンライン取引を完遂するための機能を顧客に提供しています。こうした取引の情報は、膨大な量でネットワーク間を流通しており、当社製のシステムは、24時間365日停まらずにすべての情報を確実に処理する能力をもっています。
当社は、ネットワーク接続処理やカードの使用認証機能を提供するNET+1(ネットプラスワン)、カード利用の不正を検知するACEPlus(エースプラス)といった当社製のパッケージソフトウェアを保有しており、これらのソフトウェアを利用したシステムを構築し、多くの顧客に提供しています。
また、NET+1のネットワーク接続機能を継承し、顧客層の拡大を狙って開発した新製品OnCore(オンコア)の販売は順調に推移しており、これまでに、スマートフォン決済の認証システムに使われる等の実績をあげています。
当社の技術と知見は、銀行向けにはATM(現金自動預払い機)のネットワーク接続と取引の制御を担うシステムとして、証券会社向けには証券取引に係る各種の情報の配信等を担うシステムとしても利用されており、多くの実績をあげてきました。
当期は、前期に続いてクレジットカードのブランド統合に伴う大型のシステム開発や、既存システムの更新に伴う開発等、クレジットカード取引に係る案件のほか、スマートフォン決済や電子マネーの利用に係るシステム開発等、決済手段の多様化を背景としたシステム開発業務で業績を伸ばしました。
また、当社は、AI(人工知能)技術を利用したシステム開発において、自然言語処理の技術分野に知見をもっており、当期も生損保会社向けのシステム開発等の実績をあげました。
こうした取組みの結果、売上高は9,332百万円(前期は7,447百万円)と前期より1,884百万円増加しました。しかし、前述のとおり、不採算案件の発生により、営業利益は598百万円(前期は651百万円)と前期より減少しました。
(プロダクトソリューション事業)
プロダクトソリューション事業では、特定の業界、業種の顧客に限らず、情報セキュリティ対策関連の製品を顧客に納入し、保守、技術サポートサービスを行っています。
企業や組織の内部からの情報漏えいを防止する当社製品CWAT(シーワット)の販売や保守サービスのほか、マルウェアによる標的型攻撃を防ぐTraps(トラップス)等の他社製品の販売による売上を計上しました。
当期は、特に、他社製のサイバーセキュリティ対策サービスを構成するハードウェアの売上が伸びたため、売上高は1,271百万円(前期は1,022百万円)と増加しました。
しかし、新規顧客の獲得や既存顧客からの発注の追加が順調ではなかったために、主力製品CWATとTrapsの販売が奮わず、営業損失は、51百万円(前期は営業利益51百万円)となりました。
今後とも継続的に海外の優れた製品、特にイスラエルの企業によるサイバーセキュリティ対策製品を国内に紹介することで業績を伸ばす方針です。
なお、上記のセグメントは、それぞれ下記の製品と商品に区分され、その内訳は以下のとおりです。
イ 金融システムソリューション事業
売上高の推移は、以下のとおりです。
製・商品区分第34期(千円)第35期(千円)前年同期比(%)
ソフトウェア開発4,835,0086,439,066133.2
当社製パッケージソフトウェア234,401224,27295.7
ソフトウェア保守919,3471,041,427113.3
サービス(自社製品)207,023404,695195.5
製品小計6,195,7818,109,460130.9
ハードウェア974,618923,10394.7
他社製パッケージソフトウェア234,541250,109106.6
サービス(他社製品)42,55949,616116.6
商品小計1,251,7191,222,83097.7
合計7,447,5009,332,290125.3


ロ プロダクトソリューション事業
売上高の推移は、以下のとおりです。
製・商品区分第34期(千円)第35期(千円)前年同期比(%)
ソフトウェア開発62,00189,917145.0
当社製パッケージソフトウェア122,49058,45547.7
ソフトウェア保守253,646212,07783.6
製品小計438,138360,44982.3
ハードウェア46,288365,409789.4
他社製パッケージソフトウェア537,642545,814101.5
商品小計583,930911,224156.1
合計1,022,0691,271,673124.4

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりです。
① 生産実績
当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称前事業年度
(自 平成28年7月1日
至 平成29年6月30日)
当事業年度
(自 平成29年7月1日
至 平成30年6月30日)
生産高(千円)前年同期比(%)生産高(千円)前年同期比(%)
金融システムソリューション事業5,069,4106,663,338131.4
プロダクトソリューション事業160,430106,97166.7
合 計5,229,8406,770,309129.5

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しています。
2 生産実績は、販売価格により表示しています。
3 上記金額には、消費税等は含まれていません。
② 仕入実績
当事業年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称前事業年度
(自 平成28年7月1日
至 平成29年6月30日)
当事業年度
(自 平成29年7月1日
至 平成30年6月30日)
仕入高(千円)前年同期比(%)仕入高(千円)前年同期比(%)
金融システムソリューション事業977,762669,49668.5
プロダクトソリューション事業459,818746,171162.3
合 計1,437,5811,415,66798.5

(注)1 当社の仕入はソフトウェア及びサービスであり、数量表示は困難ですので、金額のみで表示しています。
2 上記金額には、消費税等は含まれていません。
③ 受注実績
当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称前事業年度
(自 平成28年7月1日
至 平成29年6月30日)
当事業年度
(自 平成29年7月1日
至 平成30年6月30日)
受注高
(千円)
受注残高
(千円)
受注高
(千円)
受注残高
(千円)
前年同期比
(%)
前年同期比
(%)
前年同期比
(%)
前年同期比
(%)
金融システムソリューション事業9,564,6524,571,4698,586,36689.83,825,54583.7
プロダクトソリューション事業1,021,352293,7211,587,250155.4609,298207.4
合 計10,586,0044,865,19110,173,61796.14,434,84491.2

(注) 上記金額には、消費税等は含まれていません。
④ 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
セグメントの名称前事業年度
(自 平成28年7月1日
至 平成29年6月30日)
当事業年度
(自 平成29年7月1日
至 平成30年6月30日)
金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)前年同期比(%)
金融システムソリューション事業7,447,5009,332,290125.3
プロダクトソリューション事業1,022,0691,271,673124.4
合 計8,469,56910,603,964125.2

(注)1 当社の製品は多岐にわたっており、数量表示は困難ですので、金額のみで表示しています。
2 主な相手先別の販売実績が当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。
相手先前事業年度
(自 平成28年7月1日
至 平成29年6月30日)
当事業年度
(自 平成29年7月1日
至 平成30年6月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
三菱UFJニコス(株)268,2003.21,935,45418.3
大日本印刷(株)1,505,82317.81,488,63414.0

3 上記金額には、消費税等は含まれていません。
(2) 財政状態の状況
当事業年度末における資産の残高は、前事業年度末に比べ328百万円増加し、8,837百万円となりました。うち流動資産は、前事業年度末に比べ271百万円増加し、5,256百万円となりました。これは主に、商品及び製品143百万円の減少、仕掛品139百万円の減少がありましたが、現金及び預金261百万円の増加、前渡金112百万円の増加があったためです。固定資産は、前事業年度末に比べ57百万円増加し、3,580百万円となりました。これは主に、投資有価証券170百万円の減少がありましたが、ソフトウェア86百万円の増加及び長期前払費用54百万円の増加があったためです。
負債の残高は、前事業年度末に比べ261百万円増加し、3,121百万円となりました。これは主に、未払法人税等204百万円の減少及び繰延税金負債55百万円の減少がありましたが、前受金231百万円の増加及び未払費用42百万円の増加があったためです。
純資産の残高は、前事業年度末に比べ67百万円増加し、5,715百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金118百万円の減少がありましたが、利益剰余金193百万円の増加があったためです。
セグメントごとの資産は次のとおりです。

(金融システムソリューション事業)
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末より382百万円増加し、7,290百万円となりました。その主な増加要因は、現金及び預金が185百万円増加したこと、固定資産の取得により635百万円増加したこと等によります。また主な減少要因は、固定資産が減価償却により462百万円減少したことによります。
(プロダクトソリューション事業)
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末より263百万円増加し、779百万円となりました。その主な増加要因は、前渡金が94百万円増加したこと、売掛金が88百万円増加したこと及び現金及び預金が76百万円増加したこと等によるものです。
(その他)
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末より316百万円減少し、766百万円となりました。その主な減少要因は、投資有価証券の時価等により169百万円減少したこと、繰延税金資産が134百万円減少したこと等によるものです。
(3) キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物は、2,839百万円となり、前事業年度末に比べて、261百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、1,213百万円の収入(前事業年度比3.4%増)となりました。これは主に、税引前当期純利益573百万円、減価償却費485百万円があったためです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、603百万円の支出(前事業年度は1,151百万円の支出)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出502百万円があったためです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、348百万円の支出(前事業年度は198百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額184百万円、自己株式の取得による支出129百万円があったためです。
(4) 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、平成30年8月1日付けで中期事業計画を開示しました。
同計画においては、100億円を超える売上高を継続し、営業利益10億円の達成を中期的な目標としています。
より長期的には、営業利益率10%を目標として重要な経営指標としています。
(参考)中期事業計画
平成31年6月期
(百万円)
平成32年6月期
(百万円)
平成33年6月期
(百万円)
売上高10,70011,00011,200
営業利益8809301,000
営業利益率(%)8.28.58.9

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