有価証券報告書-第20期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)

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2018/06/28 10:50
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(平成29年4月1日から平成30年3月31日まで)におけるわが国経済は、企業収益の改善や雇用環境の好転が見られ、緩やかな回復の兆しを見せたものの、新興国の景気下振れや米国政権による諸政策への不安感、朝鮮半島など地政学的リスクが懸念されており、先行き不透明な状況にあります。
当社グループの主な事業領域でありますIT関連業界におきましては、IT需要は堅調に推移しましたが、人手不足の深刻化や受注獲得競争の激化の懸念が生じております。また、インバウンド需要につきましては、訪日外国人の消費行動の変化に対応した取り組みが必要な状況となっております。
このような市場環境の中、当社は、黒字回復を最優先の課題として独自事業の開発・提供に注力し、2020年東京オリンピック/パラリンピックに向けて本格化する設備投資・インバウンド需要等の取り込みやテレビ放送から実店舗への送客を図るO2O2O(OnAir to Online to Offline)サービス、鉄道広告をはじめとするメディアから実店舗への送客を図るMMS(Media to Mobile to Store)サービスなど、これまでに築き上げた経験・技術・人脈を最大限に活用し、事業転換に取り組みました。
また前期より取り組んできた福岡事業所の廃止・クラウド型通訳サービス「J-TALK」の運用体制見直しを含む事業の取捨選択による費用削減も継続して実施いたしました。第1四半期において予定外の不採算案件が発生いたしましたが、o2o2o案件が立ち上がり実績を積み上げたことに加えて、好調な無線LAN関連の受注・売上により通期で黒字を回復することができました。
以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ103,314千円増加し、811,060千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ71,729千円増加し、169,462千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ31,584千円増加し、641,598千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度末の経営成績は、売上高1,267,798千円(前期比27.3%増)、営業利益25,072千円(前期は97,794千円の損失)、経常利益25,568千円(前期は96,318千円の損失)、親会社株式に帰属する当期純利益は15,418千円(前期は112,599千円の損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、各事業分野のセグメント利益又は損失(営業利益又は損失、以下同)は、全社費用90,416千円(前期87,619千円)を含まない額であります。
・ナビゲーション事業分野
ナビゲーション事業分野においては、鉄道等社会インフラ提供事業者向けのシステム開発・サービス提供を行っております。
当事業分野においては、従来より株式会社ジェイアール東日本企画向けに時刻表や経路探索技術の提供などを行っており、当初計画どおり推移しております。これに加えて、一昨年に提供を開始した交通系ICカードに関わる交通費精算クラウドサービス「transit manager」を当事業分野における第二の柱に成長させるべく注力いたしました。
この結果、当事業分野の売上高は199,086千円(前年比5.5%増)、セグメント利益は46,632千円(前年比21.2%増)となりました。
・ワイヤレス・イノベーション事業分野
ワイヤレス・イノベーション事業分野においては、無線LAN等の社会インフラ間のハブとなるシステム開発・サービス提供を行っております。
無線LANの各種システム・サービスについては、エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム株式会社(NTTBP)との協力により、通信・鉄道・流通や自治体をはじめとする無線LANスポット提供事業者に対して事業展開を進めております。保守運用案件については予定通り進捗し、新規構築案件については、大型案件は減少しているものの、中小規模案件の受注は堅調に推移しました。これに加えて、当社独自の新商品・サービスであるAir Compass Media(車載サーバ)やIgniteNet製品及びクラウド管理システムの販売に注力し伸長いたしました。
この結果、当事業分野の売上高は857,676千円(前年比31.1%増)、セグメント利益は163,515千円(前年比120.3%増)となりました。
・ソリューション事業分野
ソリューション事業分野においては、上記以外の映像配信システム事業、TVメタデータのASP事業、コンテンツプリント事業、O2O2O事業・MMS事業、クラウド型通訳サービス事業等を行っております。
その中でもO2O2O事業・MMS事業等の新規事業を当事業分野の主要な柱とすべく重点的に取り組んでおり、当期においては、第3四半期以降着実に実績を積み上げつつあります。福岡事業所の閉鎖やJ-TALKの運用体制整理による費用削減の効果もあり、収益は改善しつつあり、O2O2O・MMSの案件が集中した平成30年3月においては、初めて単月での黒字を計上いたしました。残念ながら第1四半期に発生した不採算案件を含めた損失の解消には至りませんでしたが、今後の収益源とするため取り組んでまいります。
この結果、当事業分野の売上高は211,035千円(前年比38.4%増)、セグメント損失は94,658千円(前期122,878千円の損失)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、197,826千円となり、前連結会計年度末と比べ、81,395千円増加いたしました。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、78,026千円となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益21,432千円、たな卸資産の減少59,767千円、仕入債務の増加21,995千円、未払金の増加21,555千円、その他の増加29,113千円等による資金増加と、売上債権の増加88,009千円等の資金の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、9,567千円となりました。
これは主に、出資金の払込による支出9,000千円と関係会社株式の取得による支出3,400千円等の資金の減少によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によって得られた資金は、12,936千円となりました。
これは新株予約権の行使による株式の発行による収入12,936千円の資金の増加によるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
平成29年3月期平成30年3月期
自己資本比率80.374.7
時価ベースの自己資本比率244.0542.5
キャッシュ・フロー対有利子
負債比率
インタレスト・カバレッジ・
レシオ

(注)1 各指標の計算方法は、次のとおりであります。
・自己資本比率自己資本/総資産
・時価ベースの自己資本比率株式時価総額/総資産
・キャッシュ・フロー対有利子負債比率有利子負債/キャッシュ・フロー
・インタレスト・カバレッジ・レシオキャッシュ・フロー/利払い

2 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3 キャッシュ・フローは、キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。
4 有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。また、利払いについては、キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
ナビゲーション事業89,30897.7
ワイヤレス・イノベーション事業478,338116.2
ソリューション事業149,07473.8
合計716,720101.7

(注) 1 金額は製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b 受注状況
・受注状況
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
ナビゲーション事業204,804114.6
ワイヤレス・イノベーション事業846,488100.9
ソリューション事業162,97084.6
合計1,214,263100.3

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
・受注残高
当連結会計年度の受注残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
ナビゲーション事業143,070104.2
ワイヤレス・イノベーション事業523,86497.9
ソリューション事業95,82666.6
合計762,76093.4

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
ナビゲーション事業199,086105.5
ワイヤレス・イノベーション事業857,676131.1
ソリューション事業211,035138.4
合計1,267,798127.3

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先名前連結会計年度
(自 平成28年4月1日
至 平成29年3月31日)
当連結会計年度
(自 平成29年4月1日
至 平成30年3月31日)
金額(千円)構成比
(%)
金額(千円)構成比
(%)
エヌ・ティ・ティ・ブロードバンドプラットフォーム株式会社574,08157.8726,39857.4
株式会社ジェイアール東日本企画162,05316.3138,73211.0

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、当社が採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 経営成績等
財政状況
(資産合計)
当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度末に比べ103,314千円増加の811,060千円(前連結会計年度末は707,746千円)となりました。流動資産は687,646千円(前連結会計年度末582,182千円)となりました。これは主に、現金及び預金が81,395千円、売掛金が88,009千円増加したことによるものであります。固定資産は123,413千円(前連結会計年度末125,564千円)となりました。これは主に、建物が2,529千円減少したことによるものであります。
(負債合計)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ71,729千円増加の169,462千円(前連結会計年度末は97,732千円)となりました。流動負債は155,061千円(前連結会計年度末83,202千円)となりました。これは主に、買掛金が21,995千円、未払金が21,555千円、その他が19,105千円増加したことによるものであります。固定負債は14,400千円(前連結会計年度末14,529千円)となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ31,584千円増加の641,598千円(前連結会計年度末は610,013千円)となりました。これは主に、資本金10,860千円、資本剰余金10,860千円の増加と親会社株式に帰属する当期純利益15,418千円の計上によるものであります。一方、負債が増えた影響により、自己資本比率は、前連結会計年度の80.3%から5.6%下降し、当連結会計年度末においては、74.7%になっております。
経営成績
(売上高)
売上高は、主にワイヤレス・イノベーション事業を中心に各事業とも前年比で増加したことにより、1,267,798千円(前期比27.3%増)となりました。
(営業利益)
売上原価は前連結会計年度末に比べ132,899千円増加の773,124千円となりました。販売費及び一般管理費は前連結会計年度末に比べ16,454千円増加の469,601千円となりました。
(親会社株式に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株式に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ128,017千円増加の15,418千円となりました。
キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの主な事業領域でありますIT関連業界におきましては、IT需要は堅調に推移しましたが、人手不足の深刻化や受注獲得競争の激化の懸念が生じております。また、売上高の大きい有力顧客上位2社に占める割合は68.4%と、依存度が非常に高い状況となっております。
有力顧客とは、すでに複数年にわたる安定的な取引をいただいておりますが、ビジネスの継続性が確保されているわけではありません。また、有力顧客において、そのニーズ飽和や景気変動などの原因で、当社への発注が急減する可能性があります。このため、顧客ニーズの深耕を通して、より強固な関係を構築するため、多様なサービスの提案営業や人的交流に取り組んでいます。更に、当社は、独自事業の開発・提供に注力し、2020年東京オリンピック/パラリンピックに向けて本格化する設備投資・インバウンド需要等の取り込みやテレビ放送から実店舗への送客を図るO2O2Oサービス、鉄道広告をはじめとするメディアから実店舗への送客を図るMMSサービスなど、これまでに築き上げた経験・技術・人脈を最大限に活用し、事業転換に取り組むこととしております。
また、人材不足に対しては、新卒採用と育成に重点を置いて確保に努めるとともに、協力会社との緊密な関係を構築することで、機会損失の無いように取り組んでまいります。
c 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが前年同期に比べ257,203千円の収入増加、投資活動によるキャッシュ・フローは前年同期に比べ95,978千円の支出増加、財務活動によるキャッシュ・フローは新株予約権の行使による収入があり、前年同期に比べ12,936千円の収入増加となりました。その結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より81,395千円増加し、197,826千円となりました。
当社は無借金経営を継続しており、現在の現預金残高を考慮致しますと当面の設備投資や利益成長が見込める分野への投資は自己資金で賄う予定であります。
③ 事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策
該当事項はありません。

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