有価証券報告書-第30期(2025/07/01-2026/06/30)
経営成績等の状況の概要
(1)経営成績
当連結会計年度における連結経営成績は以下のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界的な半導体需要の強さを背景に底堅く推移する一方、中東危機による輸出の下振れと物価の押し上げが景気の重石となり、景気回復ペースは鈍化してきました。中東情勢の緊迫化等の地政学的リスクを背景とした世界経済の動向など先行きについては、極めて不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く環境におきましては、サステナビリティ経営の実現に向けたIT環境の整備がすすみ、DX推進を追い風に市場規模が拡大しており、生成AIを含むAI技術の進化もあり、業界全体でDXを支える基盤技術への需要が高まっております。
かかる状況の下、当社グループは顧客企業のイノベーションの実現とビジネス変革、成長を支援することを目的として、各種施策に取り組んでおります。当社グループは製造業における業務効率化やデジタル変化に対応する低コストで迅速な導入を可能とする「クラウドERP」が課題解決の鍵として、中堅・成長企業に対するクラウドERPの導入に注力してまいりました。システム構想・実行計画支援の経験者など積極的にキャリアの中途採用を行い、中堅・成長企業のビジネス変革を多面的に支援できるように、単なるERPシステムの導入にとどまらず、コンサルティングパートナーへとビジネスを深化させてきました。
ITエンジニアリング事業においては、AI/IoT技術を活用して工場全体の運営・管理の仕組みを見直し、生産高の増大やコストダウンを目指すスマート工場支援サービスにも取り組んでおり、スマート工場化の進展に向けて、すそ野を広げる活動に邁進してきました。また、業務のDX化が進展している一方、サイバー攻撃が増加傾向にあり、サイバーセキュリティに向けた取組も実施しております。
なお、当社グループは、事業環境が急速かつグローバルに変化するなか持続的成長を目指すために、統治体制と事業執行体制を分離しました。当社はグループ戦略および経営管理を担い、子会社にSAP事業および事業体制を移管し、グループ経営の効率化やガバナンスの更なる高度化により、当社グループの企業価値向上を目指してまいりました。
以上のような活動を積極的に推進した結果、当連結会計年度の経営成績につきましては、期初に計画しました売り上げには若干未達ではありましたが、前年同期比1.2%増の37億75百万円の売上となりました。利益につきましては、スケジュール管理や作業の効率性を高めたことで、売上高営業利益率の改善により営業利益3億68百万円(前年同期比1.6%増)、経常利益3億68百万円(前年同期比2.7%増)、法人税、住民税及び事業税2億49百万円、法人税等調整額△1億8百万円の結果、親会社株主に帰属する当期純利益2億25百万円(前年同期比17.0%減)となりました。
なお、当社グループはERP導入関連事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載は省略しております。製品及びサービス毎の情報は以下のとおりであります。
(ERP導入事業)
売上高28億84百万円(前期比1.3%減)となりました。
(保守その他事業)
売上高8億91百万円(前期比9.9%増)となりました。
(2)経営上の目標の達成状況
当社グループは収益力の指標である売上高経常利益率を重視しており同指標15~20%、また、自己資本比率70%を経営上の指針としております。
なお、当連結会計年度の売上高経常利益率は9.7%、自己資本比率は54.1%となりました。
生産、受注及び販売の実績
当社グループは、単一セグメントであるため、事業部門別に記載しております。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績を事業部門別に示すと、次のとおりです。
| 事業部門 | 当連結会計年度 (自 2025年7月1日 至 2026年6月30日) | 前年同期比(%) |
| ERP導入事業(千円) | 2,860,469 | 97.2 |
| 保守その他事業(千円) | 891,565 | 109.9 |
| 合計(千円) | 3,752,034 | 100.0 |
(注)金額は、販売価格によっております。
(2)外注実績
当連結会計年度における外注実績を事業部門別に示すと、次のとおりです。
| 事業部門 | 当連結会計年度 (自 2025年7月1日 至 2026年6月30日) | 前年同期比(%) |
| ERP導入事業(千円) | 790,395 | 101.7 |
| 保守その他事業(千円) | 580,379 | 82.5 |
| 合計(千円) | 1,370,775 | 92.6 |
(3)受注実績
当連結会計年度における受注実績を事業部門別に示すと、次のとおりです。
| 事業部門 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| ERP導入事業 | 3,345,248 | 113.6 | 830,304 | 224.9 |
| 保守その他事業 | 878,937 | 113.2 | 267,452 | 95.5 |
| 合計 | 4,224,185 | 113.5 | 1,097,756 | 169.1 |
(4)販売実績
当連結会計年度における販売実績を事業部門別に示すと、次のとおりです。
| 事業部門 | 当連結会計年度 (自 2025年7月1日 至 2026年6月30日) | 前年同期比(%) |
| ERP導入事業(千円) | 2,884,210 | 98.7 |
| 保守その他事業(千円) | 891,565 | 109.9 |
| 合計(千円) | 3,775,776 | 101.2 |
(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2024年7月1日 至 2025年6月30日) | 当連結会計年度 (自 2025年7月1日 至 2026年6月30日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 日本電波工業株式会社 | 592,199 | 15.9 | 830,583 | 22.0 |
| 株式会社光アルファクス | - | - | 453,560 | 12.0 |
2.前連結会計年度の株式会社光アルファクスについては当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
①財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は60百万円増加し24億12百万円となりました。
主な内訳は、現金及び預金が1億62百万円減少し10億64百万円、売掛金が19百万円増加し7億96百万円、仕掛品が23百万円減少し99百万円、未収消費税等が1億68百万円増加し1億68百万円であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は3億30百万円増加し8億91百万円となりました。
主な内訳は、有形固定資産が75百万円増加し1億56百万円、無形固定資産が1億43百万円増加し2億84百万円、繰延税金資産が1億8百万円増加し2億65百万円であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は2億57百万円増加し10億45百万円となりました。
主な内訳は、買掛金が73百万円減少し1億2百万円、未払金が30百万円増加し1億78百万円、前受金が12百万円減少し2億67百万円、未払法人税等が1億70百万円増加し2億50百万円、未払消費税等が1億39百万円増加し1億88百万円であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は6百万円減少し4億40百万円となりました。
主な内訳は、退職給付に係る負債が28百万円増加し4億37百万円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は1億39百万円増加し18億17百万円となりました。
主な内訳は、利益剰余金が1億38百万円増加し15億46百万円であります。
②経営成績
(売上高)
売上高は42百万円増加し37億75百万円となりました。
ERP導入事業においては、37百万円減少し売上高28億84百万円となりました。
保守その他事業においては、80百万円増加し売上高8億91百万円となりました。
(売上原価)
売上原価は、34百万円増加し26億60百万円となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、3百万円増加し7億46百万円となりました。
主な内訳は、給料及び手当1億78百万円、支払手数料90百万円、役員報酬94百万円であります。
(営業利益)
売上総利益から販売費及び一般管理費を控除した営業利益は5百万円増加し3億68百万円となり、売上高営業利益率は9.8%となりました。
(営業外損益)
営業外損益は、営業外収益1百万円から営業外費用2百万円を差し引いた純額0百万円の損失となりました。
(経常利益)
営業利益に営業外損益を加減算した経常利益は9百万円増加し3億68百万円となり、売上高経常利益率は9.7%となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計額が1億40百万円となった結果、親会社株主に帰属する当期純利益は46百万円減少し2億25百万円となり、売上高当期純利益率は6.0%となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ1億62百万円減少し10億64百万円となりました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益3億65百万円(前期は3億62百万円)、減価償却費21百万円(前期は15百万円)、売上債権の増加による支出19百万円(前期は69百万円の収入)、棚卸資産の減少による収入23百万円(前期は19百万円の支出)、仕入債務の減少による支出73百万円(前期は56百万円の収入)、前受金の減少による支出12百万円(前期は34百万円の支出)などにより、全体として1億81百万円の収入(前期は5億38百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、無形固定資産の取得による支出1億44百万円支出(前期は1億39百万円の支出)、有形固定資産の取得による支出98百万円(前期は71百万円の支出)などにより、全体として2億54百万円の支出(前期は2億50百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払による支出87百万円(前期は79百万円の支出)などにより、全体として89百万円の支出(前期は88百万円の支出)となりました。
b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
働き方改革関連法が2019年4月に施行され、さらに新型コロナウイルス感染症の予防のための在宅勤務が通常の勤務体制として定着化してきており、業務の効率化は急務の課題であります。課題解決に不可欠なのが、IT活用であり、さらにERPを導入することにより働き方改革と経営への貢献を同時にすすめることが可能となります。当社グループは、パブリッククラウドを活用しながら、ERPを効率よく導入していただくことにより顧客層を拡げ、経営基盤の強化・確立を図ってまいります。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.経営成績等 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要は、営業活動においてはERP導入等に要する外注費や、広告宣伝費等販売費及び一般管理費における営業費用等です。投資活動においては、設備投資が主な内容です。当社グループは、これらの事業運営上必要な資金の調達を、銀行借入及び自己資金にて賄っております。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、決算日における財政状態、経営成績に影響を与えるような見積りを必要としております。当社グループ経営陣は、過去の実績値や現状を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積りを実施しております。
しかしながら、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果とは異なる場合があります。また、当社グループでは、特に以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
(受注損失引当金)
ソフトウエアの請負契約に基づく開発案件のうち、将来の損失が見込まれ、かつ当該損失額を合理的に見積ることができるものについては、翌連結会計年度以降の損失見込額を計上します。当連結会計年度においては計上しておりませんが、開発工程における不具合や遅延等の発生により見積り費用を超過した場合、損失又は追加的な引当金の計上が必要となる可能性があります。