有価証券報告書-第44期(令和1年11月1日-令和2年10月31日)

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2021/01/29 16:32
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態と経営成績の状況
a. 経営成績
当社グループは、『日本一のギグ・エコノミーのプラットフォーマーになり、労働市場に革命を起こす』をビジョンに掲げ、単なる仕事の仲介だけに留まらない「ギグ・エコノミーのプラットフォーマー」として更なる飛躍を目指しております。当社グループでは正社員、契約社員、時短勤務はもちろんのこと、ショートタイムでの副業(複業)、フリーランスやテレワークなど多種多様な働き方を選択できる環境があり、働く方々の生活に合った多様なワークスタイルを提供しております。また、2020年10月よりギグワーカー(働き手)とクライアント企業(発注者)の間で、仕事の受発注を直接成立可能とする新プラットフォームサービス「GIGWorks Basic」の提供を開始しております。労働の多様性、スキルシェアに関してメディアで取り上げられる機会が増えている昨今、当社グループの社会的な重要性も日々増していると認識しております。
当連結会計年度における日本経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により、経済活動の停滞が続いている一方で、当社グループが属するIT支援サービス業界は、特定業種において人手不足の状況が継続しており、業務依頼件数の大幅な悪化はございません。しかしながら、第三波による感染症の流行が懸念されている中においては、経済の見通しは引き続き不透明な状況にあると認識しております。
このような環境の中、当社グループは、ITに精通した登録エージェントによるオンデマンドエコノミー事業と子会社のアセットデザインを中心に展開しているシェアリングエコノミー事業の業容拡大とサービスの品質・効率の向上、強化に取り組んでまいりました。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は197億70百万円(前連結会計年度比12.4%増)、営業利益は10億2百万円(前連結会計年度比27.8%増)、経常利益は10億4百万円(前連結会計年度比25.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億57百万円(前連結会計年度比46.5%増)となりました。
(注)ギグ・エコノミーとは、インターネット等を通じて単発・短期の仕事を受注する働き方やそれによって成立する経済活動のことを言います。近年、米国を中心に使われるようになった用語で、ネット仲介の配車サービスや宅配サービスなどが有名です。一般的にギグ・エコノミーは、個人の働き方が多様化した一つの形態であり、日本国内においても、働き方改革、副業・兼業の容認拡大の中で今後は仕事を仲介・サポートする当社のようなプラットフォーム提供企業の役割がより重要になると考えております。
セグメントごとの経営状況は、以下のとおりであります。当社グループは、これまでのBPO事業、コワーキングスペース事業に留まらない、さらに多様な事業を展開していく方針であることから、事業内容を適切に表現するため、当連結会計年度より、従来「BPO」事業としていた報告セグメントの名称を「オンデマンドエコノミー」事業に、「コワーキングスペース」事業としていた報告セグメントの名称を「シェアリングエコノミー」事業に変更しております。なお、セグメント名称のみの変更であるため、セグメント情報に与える影響はありません。また、前連結会計年度のセグメント情報は変更後のセグメント名称で記載しております。
(オンデマンドエコノミー事業)
オンデマンドエコノミー事業は、ライフスタイルや人生のステージに合わせて「必要な時に必要なだけ働ける」をテーマとしたプラットフォームを提供することで、労働市場に新しい価値を生み出しております。創業以来、多様な働き方を提供し続けている当社グループには、「雇用関係だけによらない働き方」・「多様かつ柔軟な働き方(副業・在宅等)」を希望する個人事業主、フリーランスが数多く登録しており、当連結会計年度は5,338人のユニークワーカーが日本全国で活躍しております。このような登録スタッフの活躍により幅広いニーズに日本全国で応えられる体制を構築しております。具体的には、企業と個人を繋げるオンデマンドサービスと、ITエンジニアによるシステム開発を主体としたプロフェッショナルサービスの提供を行っております。また、2020年10月19日にはクライアントとギグワーカーとの新プラットフォームサービス『GiGWorks Basic』の提供を開始しております。
オンデマンドサービスにおいては、オリンピック・パラリンピック関連で予定していた案件が延期された一方で、政府が推進する働き方改革や感染症の拡大に伴うテレワークへの取り組みなどを背景に、ヘルプデスクやサービスデスク関連のニーズは、急速な高まりを見せております。このような状況下、各拠点を流動的に活用するとともにリモートアクセス環境を整備し、複数の新規大型案件受注にも対応できる体制を構築しており、稼働状況も極めて旺盛な状態にあります。自社で運営するコンタクトセンターは、ニーズの高まりを受けて「東京・大阪・福岡」を中心に増席を進めており、福岡県福岡市百道浜に福岡第2コンタクトセンターを新たに開設いたしました。これにより6拠点を活用したBCP(事業継続計画)の体制も整い、通販・テクニカルサポート・IoT関連のサポートセンター等の受注拡大も引き続き目指してまいります。また、各学校に1人1台の学習者用パソコンと高速ネットワーク環境などを整備する「GIGA(ギガ)スクール構想」に関連するサービスは、感染症による遅れはあったものの案件が開始され、受注も徐々に確定し今後の受注拡大が見込まれております。一方、昨年度から続いたWindows7サポート終了によるパソコンリプレイスの需要は一巡した感もあり、かつコロナ禍での稼働抑制による影響も受けて、IT機器の設定設置、キッティング業務は低調に推移しました。一部地域でサービスが開始された次世代通信規格5Gは、インフラ整備の需要が高まっており、今後の伸長も期待できることから、本格稼働に向けた工事班体制の強化を推進しております。
ITエンジニアによるプロフェッショナルサービスにおいては、自社開発商品のCRMシステム「デコールCC.CRM3」の販売は堅調に推移しております。一方でコロナ禍での投資抑制を背景に一部の受託開発案件において受注が減少したこともあり、例年並みに業績は推移いたしました。これによる非稼働のエンジニアについては、雇用を継続しつつ自社新製品の企画開発や教育研修を積極的に行い、投資マインド回復時の再受注を見据えております。
以上の結果、当連結会計年度におけるオンデマンドエコノミー事業の売上高は172億64百万円(前連結会計年度比10.3%増)、セグメント利益は19億23百万円(前連結会計年度比22.0%増)となりました。
(シェアリングエコノミー事業)
シェアリングエコノミー事業は、主に起業家や個人事業主支援を目的にスペースシェアを主体としてシェアリングサービスの提供を行っております。アセットデザインが運営するシェアオフィスは、首都圏を中心に59拠点で展開しており、「必要な時に、必要な分だけ使う(借りる)」をテーマに、利用者に対して低コストで高品質な働く場を提供しております。また、働き方改革やコロナ禍での急速なリモートワークの導入を背景にオフィス分散化、オフィス削減、通勤時間の短縮や生産性向上等、一変した環境に対応する働き方を導入する企業も増えたことに伴い、サテライトオフィスの需要がより一層拡大しております。このように社会的な認知度が向上したこともあり、シェアオフィスの利用企業数は4,800社、ドロップイン会員についても1,000社を超え、既存オフィスの稼働率は89%と高い水準を維持しております。当連結会計年度は、藤田観光株式会社との業務提携により、ビジネスホテルの旗艦店「新宿ワシントンホテル」「東京ベイ有明ワシントンホテル」内にシェアワークプレイス「THEHUB」を出店し、ビジネス利用の宿泊者様向けに「ワークスペース付き宿泊プラン」を提供しております。また、北大阪エリア最大規模となる1,400坪超の巨大シェアワークスペースを出店し、その内装工事等を手掛けたこともあり、業績は前年を大幅に上回る水準で推移いたしました。2020年12月からは新たな試みとして、コロナ禍における各企業からの「オフィスの分散化・オフィスの削減・生産性向上」へのニーズに対応した、多拠点サテライト「スマートオフィス」のサービスを開始いたします。今後は既存オフィスの高い稼働率を維持、安定した収益を稼ぐ一方で、引き続き不動産市況を十分に見据え収益性の高い直営拠点の出店を基本に業容拡大を目指してまいります。
以上の結果、当連結会計年度におけるシェアリングエコノミー事業の売上高は25億57百万円(前連結会計年度比27.0%増)、セグメント利益は69百万円(前連結会計年度比58.8%増)となりました。
b. 財政状態の分析
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて、21億59百万円増加(39.0%増)し、76億95百万円となりました。これは、主として現金及び預金が12億78百万円、受取手形及び売掛金が9億46百万円増加したこと等によります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて、4億13百万円増加(18.3%増)し、26億75百万円となりました。これは、主として建物が2億15百万円、繰延税金資産が1億9百万円、敷金が93百万円増加したこと等によります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて、25億73百万円増加(33.0%増)し、103億70百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて、13億65百万円増加(41.3%増)し、46億74百万円となりました。これは、主として買掛金が5億77百万円、1年内返済予定の長期借入金が2億60百万円、未払法人税等が1億57百万円増加したこと等によります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて、5億79百万円増加(48.7%増)し、17億70百万円となりました。これは、主として長期借入金が5億55百万円増加したこと等によります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて、19億45百万円増加(43.2%増)し、64億44百万円となりました。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて、6億27百万円増加(19.0%増)し、39億26百万円となりました。これは、主として親会社株主に帰属する当期純利益を6億57百万円計上した一方で、配当金の支払により利益剰余金が93百万円減少したこと等によります。
自己資本比率は、前連結会計年度末に比べて4.3ポイント減少し、37.0%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は40億62百万円となり、前連結会計年度末残高27億84百万円と比べて12億78百万円の増加となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー )
当連結会計年度における営業活動の結果得られた資金は、9億40百万円(前連結会計年度は3億98百万円の収入)となりました。これは、主として税金等調整前当期純利益9億78百万円、仕入債務の増加額5億73百万円、減価償却費2億39百万円、法人税等の還付額1億43百万円を計上した一方で、売上債権の増加額9億44百万円、法人税等の支払額4億14百万円を計上したこと等によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー )
当連結会計年度における投資活動の結果支出した資金は、3億90百万円(前連結会計年度は3億68百万円の支出)となりました。これは、主として保険積立金の解約による収入2億69百万円を計上した一方で、有形固定資産の取得による支出3億97百万円、無形固定資産の取得による支出2億14百万円計上したこと等によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー )
当連結会計年度における財務活動の結果得られた資金は、7億28百万円(前連結会計年度は94百万円の収入)となりました。これは、主として長期借入れによる収入12億円を計上した一方で、長期借入金の返済による支出3億83百万円、配当金の支払額85百万円を計上したこと等によります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a. 生産実績
当社グループの業務は、人材サービス及びレンタルオフィスの提供であり、サービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
b. 受注状況
「a.生産実績」と同様の理由により、記載を省略しております。
c. 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称第44期
(自 2019年11月1日
至 2020年10月31日)
金額(千円)前年同期比(%)
オンデマンドエコノミー事業17,235,67510.2
シェアリングエコノミー事業2,535,28229.9
合計19,770,95812.4

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.総販売実績の10%以上の割合を占める主要な取引先はありません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、当社グループの判断により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5経理の状況1連結財務諸表等(1) 連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、前連結会計年度と比較し、売上高が21億86百万円増加して197億70百万円、売上総利益が6億67百万円増加して48億5百万円、営業利益が2億18百万円増加して10億2百万円、経常利益が2億3百万円増加して10億4百万円、税金等調整前当期純利益が1億85百万円増加して9億78百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が2億8百万円増加して6億57百万円となりました。
売上高は、オンデマンドエコノミー事業において、新型コロナウイルス感染症の影響で延期になった案件がある中で、巣ごもりによるフードデリバリーの活況、大学講義のリモート化、政府が打ち出した政策等様々な案件での打診があり、虎ノ門本社をプロフィットセンターとして流動的に活用した結果、10.3%増の増収となりました。シェアリングエコノミー事業においても拠点数の増加並びに、新規に開設した拠点の稼働が上がってきたことや、既存オフィスの稼働率は89%と安定的に推移した結果、こちらについても27.0%増の増収となっております。
売上総利益は、前連結会計年度から0.8ポイント改善し24.3%となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較し4億49百万円増加して38億3百万円となりました。主な要因として事業拡大に向けた人員の積極的採用によって人件費が増加しております。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、重点分野における確固たる競争力を早期に築くため、中長期的な経営戦略に基づき、投資を推進しております。特にシェアリングエコノミー事業においては、更なる拡大を視野に入れ、収益性の高い直営施設の開設のため、積極的に投資を行っております。
設備投資の資金需要につきましては、自己資金での対応を基本としておりますが、必要に応じて、資金調達(銀行からの借入等)を行った上で対応する予定であります。
当連結会計年度の資金の流動性の情報につきましては「第2事業の状況3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

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