有価証券報告書-第53期(2022/04/01-2023/03/31)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当事業年度における我が国情報サービス業の業況は、経済産業省「特定サービス産業動態統計」によると、2022年4月以降の月別売上高は前年同月比で増加しており、IT需要は全体的には概ね堅調と推察されます。当社事業分野では、XR(クロスリアリティ)関連やスマートコンストラクション関連の開発が大幅に増加したことに加え、官公庁向けの開発も増加するなど、需要構造の変化が継続しております。
こうした傾向の中、当社は、重点テーマであります「先端技術を窮め、オープン・イノベーションで事業成長を目指す」を実践し、増収増益となりました。
ビジネスフィールド(以下、ビジネスフィールドをBFと省略)別には、モバイルネットワークBFは、XR関連やスマートコンストラクション関連の開発が大幅に増加し、売上高は1,173百万円(前年同期比82.8%増)となりました。インターネットBFは、非接触ICを利用した開発が大幅に増加したものの、民間企業向けの大型案件の開発が終了し、売上高は1,017百万円(同17.4%減)となりました。社会基盤システムBFは、環境分野や福祉・健康分野をはじめとした官公庁向けの開発が好調で、売上高は2,737百万円(同23.4%増)となりました。宇宙先端システムBFは、車両自動走行の研究開発案件は計画変更により減少したものの、サービスロボットや宇宙関連の開発が増加し、売上高は2,560百万円(同3.8%増)となりました。
この結果、全社売上高に占める割合では、社会基盤システムBF、モバイルネットワークBFが上昇し、インターネットBF、宇宙先端システムBFが減少しております。
以上の結果、当事業年度の業績は、売上高7,488百万円(前年同期比14.2%増)、営業利益1,215百万円(同14.4%増)、経常利益1,278百万円(同15.5%増)、当期純利益878百万円(同12.6%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ158百万円減少して、期末残高は3,076百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果得られた資金は526百万円となりました。これは主に、税引前当期純利益1,278百万円による増加、売上債権の増加517百万円による減少、法人税等の支払額393百万円による減少の結果であります。前年同期と比較して116百万円の収入減となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果支出した資金は303百万円となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出301百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入100百万円、有形固定資産の取得による支出94百万円によるものであります。前年同期は28百万円の収入でした。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果支出した資金は381百万円となりました。これは主に、配当金支払いによる支出310百万円、自己株式取得による支出68百万円によるものであります。前年同期と比較して90百万円の支出増となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社は単一セグメントであるため、ビジネスフィールド別に記載しております。
(a) 生産実績
当事業年度の生産実績をビジネスフィールド別に示すと、次のとおりであります。
| ビジネスフィールド | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| モバイルネットワーク | 1,173,486 | 182.8 |
| インターネット | 923,447 | 79.5 |
| 社会基盤システム | 2,711,734 | 124.0 |
| 宇宙先端システム | 2,543,741 | 103.9 |
| 合計 | 7,352,410 | 114.2 |
(注)1.金額は販売価格によっております。
2.リアルタイムソリューションの製品ビジネスは、サービスの性格上生産実績を定義することが困難であるため、金額に含まれておりません。
(b) 受注実績
当事業年度の受注実績をビジネスフィールド別に示すと、次のとおりであります。
| ビジネスフィールド | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| モバイルネットワーク | 1,213,120 | 166.6 | 285,648 | 116.1 |
| インターネット | 970,095 | 83.9 | 243,216 | 83.6 |
| 社会基盤システム | 3,351,600 | 121.2 | 2,618,331 | 130.7 |
| 宇宙先端システム | 2,519,144 | 99.0 | 615,623 | 93.7 |
| 合計 | 8,053,960 | 112.0 | 3,762,819 | 117.7 |
(c) 販売実績
当事業年度の販売実績をビジネスフィールド別に示すと、次のとおりであります。
| ビジネスフィールド | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
| モバイルネットワーク | 1,173,486 | 182.8 |
| インターネット | 1,017,860 | 82.6 |
| 社会基盤システム | 2,737,334 | 123.4 |
| 宇宙先端システム | 2,560,303 | 103.8 |
| 合計 | 7,488,985 | 114.2 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析
a.当事業年度の経営成績の分析
(a) 売上高
売上高は、民間企業向けの大型案件の開発が終了したインターネットBFが減少したものの、XR関連やスマートコンストラクション関連の開発が大幅に増加したモバイルネットワークBF、環境分野や福祉・健康分野をはじめとした官公庁向けの開発が好調であった社会基盤システムBF、サービスロボットや宇宙関連の開発が増加した宇宙先端システムBFが増加したため、前事業年度と比較して928百万円増加し、7,488百万円となりました。詳細については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(b) 営業利益
売上原価は、外注費の増加や社員数増加による人件費の増加などにより、前事業年度と比較して661百万円増加し、5,246百万円となりました。売上総利益は、前事業年度と比較して267百万円増加し、2,241百万円となりました。売上総利益率は29.9%となり、前事業年度と比較して0.2ポイント低下しました。
販売費及び一般管理費は、新入社員の増加などに伴う人件費の増加、オフィス増床による家賃の増加、知名度向上のためのIR・PR活動強化に伴う手数料の増加、研究開発費の増加などにより、前事業年度と比較して113百万円増加し、1,026百万円となりました。
以上の結果、営業利益は、前事業年度と比較して153百万円増加し、1,215百万円となりました。
当社では、会社理念の方針のひとつである「質重視経営」の成果は売上高営業利益率に表れると考えてその向上に努力しております。当事業年度は15.4%で計画しましたが、計画を0.8ポイント上回って16.2%となり、前事業年度と同水準となりました。
(c) 経常利益
営業外収益は、研究開発の補助金収入の発生や、受取出向料の増加などにより前事業年度と比較して18百万円増加し、65百万円となりました。
営業外費用は、自己株式取得に伴う支払手数料が発生し、前事業年度と比較して0百万円増加し、2百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前事業年度と比較して171百万円増加し、1,278百万円となりました。
(d) 当期純利益
特別利益、特別損失は発生しませんでした。
法人税・住民税及び事業税と法人税等調整額を合わせた法人税等の合計は、前事業年度と比較して73百万円増加し、399百万円となりました。
以上の結果、当期純利益は前事業年度と比較して98百万円増加し、878百万円となりました。
b.当事業年度の財政状態の分析
(a) 資産の状況
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ759百万円増加し、9,185百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少158百万円・売上債権(受取手形、売掛金及び契約資産)の増加532百万円などによる流動資産の増加390百万円、有形固定資産の増加120百万円・投資その他の資産の増加250百万円などによる固定資産の増加368百万円によるものであります。
(b) 負債の状況
負債は、前事業年度末に比べ247百万円増加し、1,582百万円となりました。これは主に、買掛金の増加35百万円・未払消費税等の増加57百万円・賞与引当金の増加32百万円などによる流動負債の増加196百万円、資産除去債務の増加43百万円などによる固定負債の増加51百万円によるものであります。
(c) 純資産の状況
純資産は、当期純利益による増加、自己株式取得による減少、配当金支払いによる減少などの結果、前事業年度末に比べ511百万円増加し、7,602百万円となりました。自己資本比率は前事業年度末の84.2%から82.8%となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.当事業年度のキャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ158百万円減少して、期末残高は3,076百万円となりました。詳細については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
b.資金需要の主な内容
当社の資金需要は、主に生産活動に必要となる人件費、外注費となります。これらについて、現在手元資金でまかなえる状況でありますが、手元資金の変動を平準化し、突発的な資金需要に備えるため、賞与資金の一部について短期借入を行っております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。