四半期報告書-第22期第1四半期(令和3年4月1日-令和3年6月30日)

【提出】
2021/08/06 9:35
【資料】
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【項目】
39項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、入手可能な情報に基づいて判断したものです。
(1) 経営成績の概況
国内においては、医師会員30万人以上が利用する医療従事者専門サイト「m3.com」を中心に様々なサービスの展開をしています。
メディカルプラットフォームでは、「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度で情報を受け取れる「MR君」ファミリーの各種サービスに加え、会員医療従事者を対象とした調査サービス、会員へ医療情報以外のライフサポート情報を提供する「QOL君」等の一般企業向けマーケティング支援サービス等、顧客の意図や用途により選べるサービスメニューを提供しています。また、次世代MR「メディカルマーケター」の提供、医療系広告代理店等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。
エビデンスソリューションでは、治験に参加する施設・対象患者を発見する治験支援サービス「治験君」を核に、大規模臨床研究支援サービス、治験業務の支援を行うCRO、治験実施医療機関において治験業務全般の管理・運営を支援するSMO等の事業を、グループ各社を通じて提供しています。
キャリアソリューションでは、エムスリーキャリア株式会社において、医師、薬剤師向けの求人求職支援サービスの展開を進めています。
サイトソリューションでは、医療機関の運営をサポートする各種サービスを展開しています。
さらに、一般の方々からの健康や疾病に関する質問に「m3.com」登録医師が回答する「AskDoctors」(https://
www.AskDoctors.jp/)や医療福祉系国家試験の対策等の事業を行う株式会社テコム(現 エムスリーエデュケーション株式会社)に加え、LINE株式会社と設立したオンライン医療事業を目的とした持分法適用関連会社「LINEヘルスケア株式会社」においてもサービス展開を進めています。
海外においては、米国で、医療従事者向けウェブサイト「MDLinx」を運営し、この会員基盤を活かした製薬会社向けサービスの他、医師向けの転職支援サービスや治験支援サービスも展開しています。欧州では、英国で医師向けウェブサイト「Doctors.net.uk」において製薬会社向けサービスの展開を進める他、フランス、ドイツ、スペインでVidal Groupを通じて医薬品情報データベースの提供を行っています。アジア地域においても順調に事業を拡大しています。なお、2021年6月18日付の「当社連結子会社の支配喪失に伴う利益の計上に関するお知らせ」に記載の通り、中国にて事業を運営する金葉天成(北京)科技有限公司を子会社に持つMedlive Technology Co., Ltd.(以下、「Medlive」という)については、支配喪失により当社の連結子会社を外れ、当社の持分法適用関連会社となっています。
また、日本、米国、欧州、中国、韓国をはじめ、当社グループが世界中で運営する医療従事者向けウェブサイト及び医師パネルに登録する医師は合計で約600万人となっており、医師パネルを活用したグローバルな調査サービスの提供も行っています。
当第1四半期連結累計期間の業績は、以下の通りです。
(当期の業績) (単位:百万円)
2021年3月期
第1四半期連結累計期間
(自 2020年4月1日
至 2020年6月30日)
2022年3月期
第1四半期連結累計期間
(自 2021年4月1日
至 2021年6月30日)
比較増減(参考)
2021年3月期
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
売上収益35,47846,403+10,926+30.8%169,198
営業利益11,25324,651+13,398+119.1%57,972
税引前
四半期(当期)利益
11,22224,763+13,541+120.7%58,264
四半期(当期)利益7,65016,919+9,268+121.1%41,198


(セグメント別業績) (単位:百万円)
2021年3月期
第1四半期連結累計期間
(自 2020年4月1日
至 2020年6月30日)
2022年3月期
第1四半期連結累計期間
(自 2021年4月1日
至 2021年6月30日)
比較増減
メディカル
プラットフォーム
セグメント売上収益13,61218,932+5,320+39.1%
セグメント利益6,2008,179+1,979+31.9%
エビデンス
ソリューション
セグメント売上収益4,7254,833+108+2.3%
セグメント利益803858+55+6.8%
キャリア
ソリューション
セグメント売上収益5,3694,883△486△9.1%
セグメント利益2,3642,466+102+4.3%
サイト
ソリューション
セグメント売上収益3,6685,329+1,661+45.3%
セグメント利益140520+380+271.6%
海外セグメント売上収益8,24212,662+4,420+53.6%
セグメント利益1,96012,952+10,992+560.8%
その他エマージング事業群セグメント売上収益656711+55+8.3%
セグメント利益37△180△217-
調整額セグメント売上収益△795△947--
セグメント利益△251△144--
合計売上収益35,47846,403+10,926+30.8%
営業利益11,25324,651+13,398+119.1%

① メディカルプラットフォーム
製薬会社向けのマーケティング支援の需要が引き続き堅調に推移し、セグメント売上収益は、18,932百万円(前年同期比39.1%増)となりました。製薬マーケティングチームの強化等、将来の成長に向けた積極的な先行投資により、人件費を中心として販売費及び一般管理費は増加しているものの、売上増加によりセグメント利益は8,179百万円(前年同期比31.9%増)となりました。
② エビデンスソリューション
前年同期において新型コロナウイルス感染症拡大に伴い複数の治験プロジェクトが一時的に停止したこと等の影響が一巡したことにより、セグメント売上収益は4,833百万円(前年同期比2.3%増)、セグメント利益は858百万円(前年同期比6.8%増)となりました。
③ キャリアソリューション
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い薬剤師を中心に転職動向が低調となったこと等により、セグメント売上収益は4,883百万円(前年同期比9.1%減)となったものの、売上構成比の改善を背景にセグメント利益は2,466百万円(前年同期比4.3%増)となりました。
④ サイトソリューション
提携医療機関の増加に加え、新型コロナウイルス感染症拡大の大きな影響を受けた前年同期との比較もあり、セグメント売上収益は5,329百万円(前年同期比45.3%増)、セグメント利益は520百万円(前年同期比271.6%増)となりました。
⑤ 海外
新型コロナウイルス感染症拡大に関連する治験プロジェクトにより好調な米国治験事業をはじめ、すべての地域で事業が堅調に推移した結果、セグメント売上収益は12,662百万円(前年同期比53.6%増)となりました。セグメント利益は、売上の増加に加え、中国にて事業を運営する子会社を傘下に持つMedliveの支配を喪失したことに伴い利益を計上したこと等により、12,952百万円(前年同期比560.8%増)となりました。
⑥ その他エマージング事業群
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う事業へのマイナス影響からは回復傾向にあり、セグメント売上収益は711百万円(前年同期比8.3%増)となりました。セグメント利益は、株式評価額の増減等により、180百万円の損失(前年同期は37百万円の利益)となりました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間における当社グループの売上収益は46,403百万円(前年同期比30.8%増)、営業利益は24,651百万円(前年同期比119.1%増)、税引前四半期利益は24,763百万円(前年同期比120.7%増)、四半期利益は16,919百万円(前年同期比121.1%増)となりました。
(2) 財政状態の概況
資産合計は、前連結会計年度末比1,073百万円減の272,049百万円となりました。流動資産については、主に剰余金の配当及び法人所得税の支払を行ったことにより現金及び現金同等物が9,249百万円減少したこと、また営業債権及びその他の債権が6,162百万円減少したことにより前連結会計年度末比14,243百万円減の149,866百万円となりました。非流動資産については、主に連結子会社が支配喪失に伴い持分法適用関連会社となったことにより持分法で会計処理されている投資が12,249百万円増加し、前連結会計年度末比13,170百万円増の122,183百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末比5,403百万円減の60,460百万円となりました。流動負債については、主に法人所得税の支払により未払法人所得税が7,739百万円減少し、前連結会計年度末比6,847百万円減の43,460百万円となりました。非流動負債については、主に連結子会社が支配喪失に伴い持分法適用関連会社となった際の公正価値による再評価に伴い繰延税金負債が1,582百万円増加し、前連結会計年度末比1,444百万円増の16,999百万円となりました。
資本合計は、前連結会計年度末比4,330百万円増の211,590百万円となりました。主に親会社の所有者に帰属する四半期利益15,769百万円を計上した一方、剰余金配当8,145百万円を行ったことにより、利益剰余金が7,589百万円増加したことなどによります。
(3) キャッシュ・フローの概況
当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末残高より9,249百万円減少し、79,894百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、8,088百万円の収入(前年同期は7,340百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税引前四半期利益24,763百万円であり、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額11,363百万円です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、6,096百万円の支出(前年同期は7,931百万円の収入)となりました。主に子会社の支配喪失による減少額2,986百万円、定期預金の預入による支出から払戻による収入を差し引いた純支出2,875百万円が発生しています。
財務活動によるキャッシュ・フローは、11,293百万円の支出(前年同期は7,276百万円の支出)となりました。主に親会社の株主への配当金の支払による支出7,598百万円が発生しています。
(4) 重要な会計方針及び見積り
当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費は3百万円です。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因、今後の方針等について
当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。