四半期報告書-第20期第1四半期(平成31年4月1日-令和1年6月30日)

【提出】
2019/08/09 10:38
【資料】
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【項目】
19項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、入手可能な情報に基づいて判断したものです。
(1) 経営成績の概況
国内においては、医師会員28万人以上が利用する医療従事者専門サイト「m3.com」を中心に様々なサービスの展開をしています。
メディカルプラットフォームにおいては、「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度で情報を受け取れる「MR君」ファミリーの各種サービスに加え、会員医療従事者を対象とした調査サービス、会員へ医療情報以外のライフサポート情報を提供する「QOL君」等の一般企業向けマーケティング支援サービス等、顧客の意図や用途により選べるサービスメニューを提供しています。また、次世代MR「メディカルマーケター」の提供、医療系広告代理店等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。
エビデンスソリューションでは、治験に参加する施設・対象患者を発見する治験支援サービス「治験君」を核に、大規模臨床研究支援サービス、治験業務の支援を行うCRO、治験実施医療機関において治験業務全般の管理・運営を支援するSMO等の事業を、グループ各社を通じて提供しています。
キャリアソリューションでは、エムスリーキャリア株式会社において、医師、薬剤師向けの求人求職支援サービスの展開を進めています。
さらに、一般の方々からの健康や疾病に関する質問に「m3.com」登録医師が回答する「AskDoctors」
(https://www.AskDoctors.jp/)や医療福祉系国家試験の対策等の事業を行う株式会社テコムに加え、LINE株式会社と設立したオンライン医療事業を目的とした持分法適用関連会社「LINE ヘルスケア株式会社」においてもサービス展開を進めています。
また、2019年4月には株式会社NTTドコモと企業の健康経営をサポートする新会社「株式会社empheal」を設立し、持分法適用関連会社としました。
海外においては、米国で、医療従事者向けウェブサイト「MDLinx」を運営し、この会員基盤を活かした製薬会社向けサービスの他、医師向けの転職支援サービスや治験支援サービスも展開しています。欧州では、英国で医師向けウェブサイト「Doctors.net.uk」において製薬会社向けサービスの展開を進める他、フランス、ドイツ、スペインでVidal Groupを通じて医薬品情報データベースの提供を行っています。中国では、医療従事者向けウェブサイトに登録する医師会員数は250万人を超え、順調に拡大しています。インドにおいても合弁事業を開始しています。
また、日本、米国、欧州、中国、韓国をはじめ、当社グループが世界中で運営する医療従事者向けウェブサイト及び医師パネルに登録する医師は合計で550万人を超えており、医師パネルを活用したグローバルな調査サービスの提供も行っています。
当第1四半期連結累計期間の業績は、以下の通りです。
(当期の業績) (単位:百万円)
2019年3月期
第1四半期連結累計期間
(自 2018年4月1日
至 2018年6月30日)
2020年3月期
第1四半期連結累計期間
(自 2019年4月1日
至 2019年6月30日)
比較増減(参考)
2019年3月期
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
売上収益26,89830,766+3,868+14.4%113,059
営業利益7,8408,901+1,061+13.5%30,800
税引前
四半期(当期)利益
7,8798,917+1,038+13.2%30,942
四半期(当期)利益5,3985,982+583+10.8%21,346


(セグメント別業績) (単位:百万円)
2019年3月期
第1四半期連結累計期間
(自 2018年4月1日
至 2018年6月30日)
2020年3月期
第1四半期連結累計期間
(自 2019年4月1日
至 2019年6月30日)
比較増減
メディカル
プラットフォーム
セグメント売上収益8,78810,333+1,545+17.6%
セグメント利益3,0973,643+546+17.6%
エビデンス
ソリューション
セグメント売上収益5,3875,254△134△2.5%
セグメント利益1,292977△315△24.4%
キャリア
ソリューション
セグメント売上収益4,7655,545+780+16.4%
セグメント利益2,1352,647+512+24.0%
海外セグメント売上収益5,9966,940+944+15.7%
セグメント利益8441,282+438+51.9%
その他エマージング事業群セグメント売上収益2,6553,425+770+29.0%
セグメント利益283177△106△37.4%
調整額セグメント売上収益(693)(732)--
セグメント利益189176--
合計売上収益26,89830,766+3,868+14.4%
営業利益7,8408,901+1,061+13.5%

① メディカルプラットフォーム
各サービスが順調に拡大したことに加え、グループ会社の新規連結の効果もあり、メディカルプラットフォームセグメントの売上収益は、10,333百万円(前年同期比17.6%増)となりました。新規事業への取り組みや、製薬マーケティングチームの強化等、将来の成長に向けた積極的な先行投資により、人件費を中心として売上原価・販管費は増加しているものの、メディカルプラットフォームのセグメント利益は3,643百万円(前年同期比17.6%増)となりました。なお、新規事業として取り組んでいるリハビリ施設運営のワイズは新店舗出店の加速に伴い営業損失90百万円となっており、この影響を除いたメディカルプラットフォームのセグメント利益は前年同期比で20.5%の増加となります。
② エビデンスソリューション
CRO事業での治験プロジェクトは順調に進展したものの、安全性情報管理(PV)事業の大型のプロジェクトが終了したこと等によりセグメントの売上収益は5,254百万円(前年同期比2.5%減)、セグメント利益は977百万円(前年同期比24.4%減)となりました。
③ キャリアソリューション
医師、薬剤師の転職者数の増加により業容が拡大し、キャリアソリューションセグメントの売上収益は、5,545百万円(前年同期比16.4%増)となりました。また、人員の採用等、成長のための先行投資による人件費の増加を増収により吸収し、セグメント利益は2,647百万円(前年同期比24.0%増)となりました。
④ 海外
アジア地域の成長に加え、米国の治験事業が好調に推移し、海外セグメントの売上収益は6,940百万円(前年同期比15.7%増)、セグメント利益は1,282百万円(前年同期比51.9%増)となりました。
⑤ その他エマージング事業群
売上収益は3,425百万円(前年同期比29.0%増)となりました。株式会社翻訳センターが持分法適用関連会社から外れたこと、新規に立ち上げた事業への先行投資が増加したこと等により、その他エマージング事業群の利益は177百万円(前年同期比37.4%減)となりました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間における当社グループの売上収益は30,766百万円(前年同期比14.4%増)、営業利益は8,901百万円(前年同期比13.5%増)、税引前四半期利益は8,917百万円(前年同期比13.2%増)、四半期利益は5,982百万円(前年同期比10.8%増)となりました。
(2) 財政状態の概況
当社グループは、当第1四半期連結会計期間より、IFRS第16号「リース」を適用しました。この基準の適用の結果、2019年4月1日の要約四半期連結財政状態計算書の有形固定資産が5,899百万円、無形資産が18百万円、その他の短期金融負債が2,420百万円、その他の長期金融負債が3,497百万円増加しています。
資産合計は、前連結会計年度末比54,002百万円増の191,308百万円となりました。流動資産については、主に増資等により現金及び現金同等物が29,904百万円増加したこと、またその他の短期金融資産が14,678百万円増加したことにより前連結会計年度末比42,542百万円増の106,528百万円となりました。非流動資産については、主に新規連結子会社の増加等によりのれんが5,617百万円増加したこと、IFRS第16号「リース」の会計基準を期首から適用したこと等により有形固定資産が5,729百万円増加したことにより、前連結会計年度末比11,460百万円増の84,780百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末比4,855百万円増の39,885百万円となりました。流動負債については、主にIFRS第16号「リース」の会計基準を期首から適用したこと等によりその他の短期金融負債が2,528百万円増加し、また法人所得税の支払等により未払法人所得税が2,194百万円減少したことにより、前連結会計年度末比1,010百万円増の29,009百万円となりました。非流動負債は、主にIFRS第16号「リース」の会計基準を期首から適用したこと等によりその他の長期金融負債が3,240百万円増加したことにより、前連結会計年度末比3,844百万円増の10,875百万円となりました。
資本合計は、前連結会計年度末比49,147百万円増の151,423百万円となりました。主に増資等により資本金及び資本剰余金がそれぞれ25,105百万円、24,951百万円増加したことによります。
(3) キャッシュ・フローの概況
当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末残高より29,904百万円増加し、57,442百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、4,765百万円の収入(前年同期比1,714百万円の収入増)となりました。収入の主な内訳は、税引前四半期利益8,917百万円であり、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額5,169百万円です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、18,610百万円の支出(前年同期比17,745百万円の支出増)となりました。定期預金の預入による支出14,679百万円が発生しています。
財務活動によるキャッシュ・フローは、44,061百万円の収入(前年同期は4,190百万円の支出)となりました。株式の発行による収入50,057百万円が発生しています。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費は4百万円です。主にその他エマージング事業群において、医療機器の研究開発活動を行っています。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因、今後の方針等について
当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。