四半期報告書-第22期第3四半期(令和3年10月1日-令和3年12月31日)

【提出】
2022/02/10 9:32
【資料】
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【項目】
40項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、入手可能な情報に基づいて判断したものです。
(1) 経営成績の概況
国内においては、医師会員30万人以上が利用する医療従事者専門サイト「m3.com」を中心に様々なサービスの展開をしています。
メディカルプラットフォームでは、「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度で情報を受け取れる「MR君」ファミリーの各種サービスに加え、会員医療従事者を対象とした調査サービス、会員へ医療情報以外のライフサポート情報を提供する「QOL君」等の一般企業向けマーケティング支援サービス等、顧客の意図や用途により選べるサービスメニューを提供しています。また、次世代MR「メディカルマーケター」の提供、医療系広告代理店等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。
エビデンスソリューションでは、治験に参加する施設・対象患者を発見する治験支援サービス「治験君」を核に、大規模臨床研究支援サービス、治験業務の支援を行うCRO、治験実施医療機関において治験業務全般の管理・運営を支援するSMO等の事業を、グループ各社を通じて提供しています。
キャリアソリューションでは、エムスリーキャリア株式会社において、医師、薬剤師向けの求人求職支援サービスの展開を進めています。
サイトソリューションでは、医療機関の運営をサポートする各種サービスを展開しています。
さらに、一般の方々からの健康や疾病に関する質問に「m3.com」登録医師が回答する「AskDoctors」(https://
www.AskDoctors.jp/)や医療福祉系国家試験の対策等の事業を行うエムスリーエデュケーション株式会社に加え、LINE株式会社と設立したオンライン医療事業を目的とした持分法適用関連会社LINEヘルスケア株式会社においてもサービス展開を進めています。
海外においては、米国で、医療従事者向けウェブサイト「MDLinx」を運営し、この会員基盤を活かした製薬会社向けサービスの他、医師向けの転職支援サービスや治験支援サービスも展開しています。欧州では、英国で医師向けウェブサイト「Doctors.net.uk」において製薬会社向けサービスの展開を進める他、フランス、ドイツ、スペインでVidal Groupを通じて医薬品情報データベースの提供を行っています。アジア地域においても順調に事業を拡大しています。
また、日本、米国、欧州、中国、韓国をはじめ、当社グループが世界中で運営する医療従事者向けウェブサイト及び医師パネルに登録する医師は合計で約600万人となっており、医師パネルを活用したグローバルな調査サービスの提供も行っています。
当第3四半期連結累計期間の業績は、以下の通りです。
(当期の業績) (単位:百万円)
2021年3月期
第3四半期連結累計期間
(自 2020年4月1日
至 2020年12月31日)
2022年3月期
第3四半期連結累計期間
(自 2021年4月1日
至 2021年12月31日)
比較増減(参考)
2021年3月期
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
売上収益123,750154,169+30,419+24.6%169,198
営業利益42,46884,627+42,159+99.3%57,972
税引前
四半期(当期)利益
42,48185,177+42,696+100.5%58,264
四半期(当期)利益29,50758,535+29,028+98.4%41,198


(セグメント別業績) (単位:百万円)
2021年3月期
第3四半期連結累計期間
(自 2020年4月1日
至 2020年12月31日)
2022年3月期
第3四半期連結累計期間
(自 2021年4月1日
至 2021年12月31日)
比較増減
メディカル
プラットフォーム
セグメント売上収益55,62964,672+9,043+16.3%
セグメント利益27,46930,795+3,326+12.1%
エビデンス
ソリューション
セグメント売上収益14,42716,188+1,762+12.2%
セグメント利益2,6483,844+1,196+45.1%
キャリア
ソリューション
セグメント売上収益10,96511,024+59+0.5%
セグメント利益3,3534,027+673+20.1%
サイト
ソリューション
セグメント売上収益12,53025,657+13,127+104.8%
セグメント利益1,5104,554+3,043+201.5%
海外セグメント売上収益29,81437,860+8,046+27.0%
セグメント利益8,37841,473+33,095+395.0%
その他エマージング事業群セグメント売上収益2,3952,463+68+2.8%
セグメント利益7181,258+540+75.2%
調整額セグメント売上収益△2,009△3,696--
セグメント利益△1,609△1,323--
合計売上収益123,750154,169+30,419+24.6%
営業利益42,46884,627+42,159+99.3%

① メディカルプラットフォーム
製薬会社向けのマーケティング支援の需要が堅調に推移し、セグメント売上収益は、64,672百万円(前年同期比16.3%増)となりました。製薬マーケティングチームの強化等、将来の成長に向けた積極的な先行投資により、人件費を中心として販売費及び一般管理費は増加しているものの、売上増加によりセグメント利益は30,795百万円(前年同期比12.1%増)となりました。
② エビデンスソリューション
前年同期において新型コロナウイルス感染症拡大に伴い複数の治験プロジェクトが一時的に停止したこと等の影響が一巡し、回復基調が継続したことに加え、新型コロナウイルス感染症関連の治験プロジェクトも加速していることから、セグメント売上収益は16,188百万円(前年同期比12.2%増)、セグメント利益は3,844百万円(前年同期比45.1%増)となりました。
③ キャリアソリューション
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い薬剤師を中心に転職動向が低調となったものの、医師向けのサービスが堅調に推移したことに加え、新型コロナウイルスのワクチン接種支援プロジェクトの拡大を背景に、セグメント売上収益は11,024百万円(前年同期比0.5%増)となりました。セグメント利益は、売上構成比の改善とワクチン接種支援プロジェクトの拡大を背景に、4,027百万円(前年同期比20.1%増)となりました。
④ サイトソリューション
提携医療機関の増加に加え、新型コロナウイルスのワクチン接種支援プロジェクトの拡大により、セグメント売上収益は25,657百万円(前年同期比104.8%増)、セグメント利益は4,554百万円(前年同期比201.5%増)となりました。
⑤ 海外
すべての地域で事業が堅調に推移した結果、セグメント売上収益は37,860百万円(前年同期比27.0%増)となりました。セグメント利益は、売上の増加に加え、中国にて事業を運営する子会社を傘下に持つMedliveが香港証券取引所に上場したことに伴う利益を計上したこと等により、41,473百万円(前年同期比395.0%増)となりました。なおMedliveは、2021年6月18日付で当社の連結子会社を外れ、持分法適用関連会社となっています。
⑥ その他エマージング事業群
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う事業へのマイナス影響からは回復傾向にあり、セグメント売上収益は2,463百万円(前年同期比2.8%増)となりました。セグメント利益は、株式評価額の増減に加え、子会社株式売却益の計上により、1,258百万円(前年同期比75.2%増)となりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における当社グループの売上収益は154,169百万円(前年同期比24.6%増)、営業利益は84,627百万円(前年同期比99.3%増)、税引前四半期利益は85,177百万円(前年同期比100.5%増)、四半期利益は58,535百万円(前年同期比98.4%増)となりました。
(2) 財政状態の概況
資産合計は、前連結会計年度末比51,700百万円増の324,823百万円となりました。流動資産については、現金及び現金同等物が6,139百万円増加したこと、また、営業債権及びその他の債権が5,311百万円増加したこと等により前連結会計年度末比14,433百万円増の178,542百万円となりました。非流動資産については、主にMedliveが支配喪失に伴い持分法適用関連会社になったこと、また、同社が上場に際して新株を発行したこと等により持分法で会計処理されている投資が33,085百万円増加し、前連結会計年度末比37,268百万円増の146,281百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末比6,274百万円増の72,137百万円となりました。流動負債については、営業債務及びその他の債務が3,914百万円増加した一方、法人所得税の支払により未払法人所得税が5,941百万円減少したこと等により、前連結会計年度末比2,698百万円減の47,610百万円となりました。非流動負債については、主に子会社の支配喪失に伴う利益及び持分変動利益の計上に伴い繰延税金負債が8,420百万円増加したこと等により、前連結会計年度末比8,972百万円増の24,527百万円となりました。
資本合計は、前連結会計年度末比45,426百万円増の252,686百万円となりました。主に親会社の所有者に帰属する四半期利益56,169百万円を計上した一方、剰余金配当8,145百万円を行ったことにより、利益剰余金が48,066百万円増加したことなどによります。
(3) キャッシュ・フローの概況
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末残高より6,139百万円増加し、95,282百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、30,972百万円の収入(前年同期は28,732百万円の収入)となりました。主な増加は、税引前四半期利益85,177百万円、主な減少は、持分変動損益21,906百万円、法人所得税の支払額20,782百万円です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、10,130百万円の支出(前年同期は4,851百万円の収入)となりました。主に定期預金の預入による支出から払戻による収入を差し引いた純支出4,491百万円、子会社の支配喪失による減少額2,986百万円が発生しています。
財務活動によるキャッシュ・フローは、15,562百万円の支出(前年同期は10,744百万円の支出)となりました。主に親会社の株主への配当金の支払による支出8,143百万円が発生しています。
(4) 重要な会計方針及び見積り
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費は3百万円です。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因、今後の方針等について
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。