四半期報告書-第21期第1四半期(令和2年4月1日-令和2年6月30日)

【提出】
2020/08/07 9:35
【資料】
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【項目】
19項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、入手可能な情報に基づいて判断したものです。
なお、従来「その他エマージング事業群」に含めていた医療機関運営サポート事業等については、事業規模の拡大に伴い、前連結会計年度から「サイトソリューション」セグメントに区分しました。前第1四半期連結累計期間のセグメント情報は、変更後の報告セグメント区分に基づき作成したものを開示しています。
(1) 経営成績の概況
国内においては、医師会員29万人以上が利用する医療従事者専門サイト「m3.com」を中心に様々なサービスの展開をしています。
メディカルプラットフォームでは、「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度で情報を受け取れる「MR君」ファミリーの各種サービスに加え、会員医療従事者を対象とした調査サービス、会員へ医療情報以外のライフサポート情報を提供する「QOL君」等の一般企業向けマーケティング支援サービス等、顧客の意図や用途により選べるサービスメニューを提供しています。また、次世代MR「メディカルマーケター」の提供、医療系広告代理店等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。
エビデンスソリューションでは、治験に参加する施設・対象患者を発見する治験支援サービス「治験君」を核に、大規模臨床研究支援サービス、治験業務の支援を行うCRO、治験実施医療機関において治験業務全般の管理・運営を支援するSMO等の事業を、グループ各社を通じて提供しています。
キャリアソリューションでは、エムスリーキャリア株式会社において、医師、薬剤師向けの求人求職支援サービスの展開を進めています。
サイトソリューションでは、医療機関の運営をサポートする各種サービスを展開しています。
さらに、一般の方々からの健康や疾病に関する質問に「m3.com」登録医師が回答する「AskDoctors」(https://
www.AskDoctors.jp/)や医療福祉系国家試験の対策等の事業を行う株式会社テコムに加え、LINE株式会社と設立したオンライン医療事業を目的とした持分法適用関連会社「LINEヘルスケア株式会社」においてもサービス展開を進めています。
海外においては、米国で、医療従事者向けウェブサイト「MDLinx」を運営し、この会員基盤を活かした製薬会社向けサービスの他、医師向けの転職支援サービスや治験支援サービスも展開しています。欧州では、英国で医師向けウェブサイト「Doctors.net.uk」において製薬会社向けサービスの展開を進める他、フランス、ドイツ、スペインでVidal Groupを通じて医薬品情報データベースの提供を行っています。中国では、医療従事者向けウェブサイトに登録する医師会員数は300万人を超え、順調に拡大しています。インドにおいても合弁事業を開始しています。
また、日本、米国、欧州、中国、韓国をはじめ、当社グループが世界中で運営する医療従事者向けウェブサイト及び医師パネルに登録する医師は合計で約600万人となっており、医師パネルを活用したグローバルな調査サービスの提供も行っています。
当第1四半期連結累計期間の業績は、以下の通りです。
(当期の業績) (単位:百万円)
2020年3月期
第1四半期連結累計期間
(自 2019年4月1日
至 2019年6月30日)
2021年3月期
第1四半期連結累計期間
(自 2020年4月1日
至 2020年6月30日)
比較増減(参考)
2020年3月期
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
売上収益30,76635,478+4,712+15.3%130,973
営業利益8,90111,253+2,352+26.4%34,337
税引前
四半期(当期)利益
8,91711,222+2,305+25.8%34,610
四半期(当期)利益5,9827,650+1,669+27.9%24,153


(セグメント別業績) (単位:百万円)
2020年3月期
第1四半期連結累計期間
(自 2019年4月1日
至 2019年6月30日)
2021年3月期
第1四半期連結累計期間
(自 2020年4月1日
至 2020年6月30日)
比較増減
メディカル
プラットフォーム
セグメント売上収益10,33313,612+3,279+31.7%
セグメント利益3,6436,200+2,557+70.2%
エビデンス
ソリューション
セグメント売上収益5,2544,725△529△10.1%
セグメント利益977803△174△17.8%
キャリア
ソリューション
セグメント売上収益5,5455,369△176△3.2%
セグメント利益2,6472,364△282△10.7%
サイト
ソリューション
セグメント売上収益2,7303,668+938+34.4%
セグメント利益159140△19△11.7%
海外セグメント売上収益6,9408,242+1,302+18.8%
セグメント利益1,2821,960+678+52.9%
その他エマージング事業群セグメント売上収益695656△39△5.6%
セグメント利益1837+18+100.1%
調整額セグメント売上収益(732)(795)--
セグメント利益176(251)--
合計売上収益30,76635,478+4,712+15.3%
営業利益8,90111,253+2,352+26.4%

① メディカルプラットフォーム
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い製薬会社の需要が急激に拡大し、セグメント売上収益は、13,612百万円(前年同期比31.7%増)となりました。製薬マーケティングチームの強化等、将来の成長に向けた積極的な先行投資により、人件費を中心として売上原価・販管費は増加しているものの、売上増加によりセグメント利益は6,200百万円(前年同期比70.2%増)となりました。
② エビデンスソリューション
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い複数の治験プロジェクトが一時的に停止したこと等によりセグメント売上収益は4,725百万円(前年同期比10.1%減)、セグメント利益は803百万円(前年同期比17.8%減)となりました。
③ キャリアソリューション
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い医師、薬剤師の転職動向が低調となったこと等により、セグメント売上収益は、5,369百万円(前年同期比3.2%減)、セグメント利益は2,364百万円(前年同期比10.7%減)となりました。
④ サイトソリューション
提携医療機関の増加により、セグメント売上収益は3,668百万円(前年同期比34.4%増)となったものの、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う影響で訪問看護事業の稼働率が低下した等の要因により、セグメント利益は140百万円(前年同期比11.7%減)となりました。
⑤ 海外
新型コロナウイルス感染症拡大に伴いオンラインサービスに対する需要が拡大したことにより、アジア地域が大きく成長し、セグメント売上収益は8,242百万円(前年同期比18.8%増)、セグメント利益は1,960百万円(前年同期比52.9%増)となりました。
⑥ その他エマージング事業群
セグメント売上収益は656百万円(前年同期比5.6%減)、セグメント利益は37百万円(前年同期比100.1%増)となりました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間における当社グループの売上収益は35,478百万円(前年同期比15.3%増)、営業利益は11,253百万円(前年同期比26.4%増)、税引前四半期利益は11,222百万円(前年同期比25.8%増)、四半期利益は7,650百万円(前年同期比27.9%増)となりました。
(2) 財政状態の概況
資産合計は、前連結会計年度末比1,496百万円減の220,344百万円となりました。流動資産については、主に金融資産の償還等によりその他の短期金融資産が10,893百万円減少したこと、また現金及び現金同等物が8,406百万円増加したことにより前連結会計年度末比4,941百万円減の116,604百万円となりました。非流動資産については、主に新規連結子会社の増加により無形資産が2,848百万円増加し、前連結会計年度末比3,445百万円増の103,739百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末比1,759百万円減の48,479百万円となりました。流動負債については、主に法人所得税の支払等により未払法人所得税が4,336百万円減少し、前連結会計年度末比3,304百万円減の34,840百万円となりました。非流動負債については、リース負債の増加等によりその他の長期金融負債が125百万円増加し、前連結会計年度末比1,545百万円増の13,639百万円となりました。
資本合計は、前連結会計年度末比263百万円増の171,864百万円となりました。主に親会社の所有者に帰属する四半期利益6,467百万円を計上した一方、剰余金配当5,768百万円を行ったことにより、利益剰余金が562百万円増加したことによります。
(3) キャッシュ・フローの概況
当第1四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末残高より8,406百万円増加し、56,353百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、7,340百万円の収入(前年同期は4,765百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税引前四半期利益11,222百万円であり、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額7,418百万円です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、7,931百万円の収入(前年同期は18,610百万円の支出)となりました。主に金融資産の償還による収入12,000百万円が発生しています。
財務活動によるキャッシュ・フローは、7,276百万円の支出(前年同期は44,061百万円の収入)となりました。主に親会社の株主への配当金の支払による支出5,376百万円が発生しています。
(4) 重要な会計方針及び見積り
当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発費は6百万円です。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因、今後の方針等について
当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。