四半期報告書-第19期第2四半期(平成30年7月1日-平成30年9月30日)

【提出】
2018/11/09 9:45
【資料】
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【項目】
14項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、入手可能な情報に基づいて判断したものです。
(1) 経営成績の概況
国内においては、医師会員27万人以上が利用する医療従事者専門サイト「m3.com」を中心に様々なサービスの展開をしています。
メディカルプラットフォームにおいては、「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度で情報を受け取れる「MR君」ファミリーの各種サービスに加え、会員医療従事者を対象とした調査サービス、会員へ医療情報以外のライフサポート情報を提供する「QOL君」等の一般企業向けマーケティング支援サービス等、顧客の意図や用途により選べるサービスメニューを提供しています。また、次世代MR「メディカルマーケター」の提供、医療系広告代理店等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。さらに、2018年8月には脳卒中後遺症向けの保険外リハビリ施設「脳梗塞リハビリセンター」を運営する株式会社ワイズを子会社化しました。
エビデンスソリューションでは、治験に参加する施設・対象患者を発見する治験支援サービス「治験君」を核に、大規模臨床研究支援サービス、治験業務の支援を行うCRO、治験実施医療機関において治験業務全般の管理・運営を支援するSMO等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。
キャリアソリューションでは、エムスリーキャリア株式会社において、医師、薬剤師向けの求人求職支援サービスの展開を進めています。
さらに、一般の方々からの健康や疾病に関する質問に「m3.com」登録医師が回答する「AskDoctors」(http://www.AskDoctors.jp/)等のコンシューマ向けサービスに加え、医療福祉系国家試験の対策等の事業を行う株式会社テコムにおいてもサービス展開を進めています。
海外においては、米国で、医療従事者向けウェブサイト「MDLinx」を運営し、この会員基盤を活かした製薬会社向けサービスの他、医師向けの転職支援サービスや治験支援サービスも展開しています。欧州では、英国で約20万人の医師会員を擁する医師向けウェブサイト「Doctors.net.uk」において製薬会社向けサービスの展開を進める他、フランス、ドイツ、スペインでVidal Groupを通じて医薬品情報データベースの提供を行っています。中国では、医療従事者向けウェブサイトに登録する医師会員数は200万人を超え、順調に拡大しています。インドにおいても合弁事業を開始しています。
また、日本、米国、欧州、中国、韓国をはじめ、当社グループが世界中で運営する医療従事者向けウェブサイト及び医師パネルに登録する医師は合計で450万人を超えており、医師パネルを活用したグローバルな調査サービスの提供も行っています。
当第2四半期連結累計期間の業績は、以下の通りです。
(当期の業績) (単位:百万円)
2018年3月期
第2四半期連結累計期間
(自 2017年4月1日
至 2017年9月30日)
2019年3月期
第2四半期連結累計期間
(自 2018年4月1日
至 2018年9月30日)
比較増減(参考)
2018年3月期
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
売上収益42,84953,275+10,426+24.3%94,471
営業利益12,16213,875+1,713+14.1%27,486
税引前
四半期(当期)利益
12,25913,993+1,733+14.1%27,472
四半期(当期)利益8,0299,626+1,597+19.9%19,225

※ 2019年3月期第1四半期より、IFRS第9号(金融商品)の規定を適用しており、2018年3月期の期首に遡って修正再表示を行っています。
(セグメント別業績) (単位:百万円)
2018年3月期
第2四半期連結累計期間
(自 2017年4月1日
至 2017年9月30日)
2019年3月期
第2四半期連結累計期間
(自 2018年4月1日
至 2018年9月30日)
比較増減
メディカル
プラットフォーム
セグメント売上収益14,08918,403+4,314+30.6%
セグメント利益6,5296,134△395△6.0%
エビデンス
ソリューション
セグメント売上収益10,71210,975+263+2.5%
セグメント利益2,3932,764+371+15.5%
キャリア
ソリューション
セグメント売上収益5,6207,711+2,092+37.2%
セグメント利益1,7662,750+984+55.7%
海外セグメント売上収益10,75711,778+1,021+9.5%
セグメント利益1,4541,553+99+6.8%
その他エマージング事業群セグメント売上収益2,7995,640+2,840+101.5%
セグメント利益537665+128+23.8%
調整額セグメント売上収益(1,127)(1,232)--
セグメント利益(517)(8)--
企業結合に伴う再測定による利益-17+17-
合計売上収益42,84953,275+10,426+24.3%
営業利益12,16213,875+1,713+14.1%

※ 2019年3月期第1四半期より、IFRS第9号(金融商品)の規定を適用しており、2018年3月期の期首に遡って修正再表示を行っています。
① メディカルプラットフォーム
既存の各サービスが拡大したことに加え、グループ会社の新規連結の効果もあり、メディカルプラットフォームセグメントの売上収益は、18,403百万円(前年同期比30.6%増)となりました。
売上原価と販売費及び一般管理費の総額は、グループ会社の新規連結に加え、AI事業等の先端医療分野の取り組みや製薬・医療機器企業向け営業チームの強化等、将来の成長に向けた積極的な先行投資を行った結果、人件費増加等の要因を中心に、12,384百万円(前年同期比61.8%増)となりました。
以上の結果、メディカルプラットフォームのセグメント利益は6,134百万円(前年同期比6.0%減)となりました。
② エビデンスソリューション
株式会社Integrated Development Associatesが連結子会社から外れたものの、CRO事業での治験プロジェクトは順調に進展し、セグメントの売上収益は10,975百万円(前年同期比2.5%増)となりました。また、オペレーションの効率化が進んだことにより収益性が高まり、セグメント利益は2,764百万円(前年同期比15.5%増)となりました。治験プロジェクトの需要は引き続き旺盛で受注は順調に推移しています(セグメント合計では260億円程度のビジネス規模に達する)。
③ キャリアソリューション
医師、薬剤師の転職者数の増加により業容が拡大し、キャリアソリューションセグメントの売上収益は、7,711百万円(前年同期比37.2%増)となりました。また、人員の採用等、成長のための先行投資による人件費の増加を吸収し、セグメント利益は2,750百万円(前年同期比55.7%増)となりました。
④ 海外
米国の治験支援会社M3 Wake Research, Inc.の新規連結の影響により、海外セグメントの売上収益は11,778百万円(前年同期比9.5%増)、セグメント利益は1,553百万円(前年同期比6.8%増)となりました。
⑤ その他エマージング事業群
売上収益は5,640百万円(前年同期比101.5%増)となりました。新規に立ち上げた事業への先行投資等を吸収し、その他エマージング事業群の利益は665百万円(前年同期比23.8%増)となりました。
以上に加え、一部のグループ会社が外形標準課税法人となったため、当第2四半期連結累計期間において、販売費及び一般管理費が104百万円増加しています。その結果、当第2四半期連結累計期間における当社グループの売上収益は53,275百万円(前年同期比24.3%増)、営業利益は13,875百万円(前年同期比14.1%増)、税引前四半期利益は13,993百万円(前年同期比14.1%増)、四半期利益は9,626百万円(前年同期比19.9%増)となりました。
(2) 財政状態の概況
資産合計は、前連結会計年度末比5,988百万円増の122,429百万円となりました。流動資産については、主に現金及び現金同等物が1,737百万円増加したことにより前連結会計年度末比1,428百万円増の55,024百万円となりました。非流動資産については、新規連結子会社の増加等によりのれんが3,105百万円増加したこと等により、前連結会計年度末比4,560百万円増の67,405百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末比152百万円増の31,425百万円となりました。流動負債については、法人税等の支払等により未払法人所得税が979百万円減少したこと等により、前連結会計年度末比578百万円減の23,977百万円となりました。非流動負債は、前連結会計年度末比730百万円増の7,448百万円となりました。
資本合計は、前連結会計年度末比5,836百万円増の91,003百万円となりました。親会社の所有者に帰属する四半期利益8,515百万円を計上した一方、剰余金配当3,563百万円を行ったことにより利益剰余金が4,951百万円増加したこと等によります。なお、当第2四半期連結累計期間において、資本準備金から資本金へ2,000百万円を組み入れています。この影響等により、資本金が2,021百万円増加し、資本剰余金が1,994百万円減少しています。
(3) キャッシュ・フローの概況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度残高より1,737百万円増加し、25,469百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、8,675百万円の収入(前年同期比804百万円の収入増)となりました。収入の主な内訳は、税引前四半期利益13,993百万円であり、支出の主な内訳は法人所得税の支払額5,345百万円です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、2,789百万円の支出(前年同期比3,602百万円の支出増)となりました。連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,112百万円が発生しています。
財務活動によるキャッシュ・フローは、親会社の株主への配当金の支払3,352百万円が発生したこと等から、4,322百万円の支出(前年同期比400百万円の支出増)となりました。
(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費は10百万円です。その他エマージング事業群において、医療機器等の研究開発活動を行っています。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因、今後の方針等について
当第2四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更はありません。