有価証券報告書-第24期(2023/04/01-2024/03/31)
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、入手可能な情報に基づいて当社グループが判断したものです。
(1) 経営成績の概況
国内においては、医師会員33万人以上(2024年4月26日現在)が利用する医療従事者専門サイト「m3.com」を中心に様々なサービスの展開をしています。
メディカルプラットフォームでは、「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度で情報を受け取れる「MR君」ファミリーの各種サービスに加え、会員医療従事者を対象とした調査サービス、会員へ医療情報以外のライフサポート情報を提供する「QOL君」等の一般企業向けマーケティング支援サービス等、顧客の意図や用途により選べるサービスメニューを提供しています。また、次世代MR「メディカルマーケター」の提供、医療系広告代理店等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。
エビデンスソリューションでは、臨床開発業務の支援及び大規模臨床研究の支援を行うCRO、治験実施医療機関において治験業務全般の管理・運営を支援するSMO、臨床開発・臨床研究等の実施に必要な被験者の募集並びに周辺業務の支援を行うPRO等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。
キャリアソリューションでは、エムスリーキャリア株式会社において、医師、薬剤師向けの求人求職支援サービスの展開を進めています。
サイトソリューションでは、医療機関の運営をサポートする各種サービスを展開しています。
さらに、一般の方々からの健康や疾病に関する質問に「m3.com」登録医師が回答する「AskDoctors」(https://
www.AskDoctors.jp/)や医療福祉系国家試験の対策等の事業を行うエムスリーエデュケーション株式会社等を通じてさまざまなサービス展開を進めています。
海外においては、米国で、医療従事者向けウェブサイト「MDLinx」を運営し、この会員基盤を活かした製薬会社向けサービスの他、医師向けの転職支援サービスや治験支援サービスも展開しています。欧州では、英国で医師向けウェブサイト「Doctors.net.uk」において製薬会社向けサービスの展開を進める他、Vidal Groupを通じてフランス、ドイツ、スペインで医薬品情報データベースの提供を行うとともに、eDoctores Soluciones, S.L.を通じて医療従事者向け診療現場モバイルアプリiDoctusをスペインおよび中南米で提供しています。アジア地域においても順調に事業を拡大しています。
また、日本、米国、欧州、中国、韓国をはじめ、当社グループが世界中で運営する医療従事者向けウェブサイト及び医師パネルに登録する医師は合計で約650万人となっており、医師パネルを活用したグローバルな調査サービスの提供も行っています。
当連結会計年度の業績は、以下の通りです。
(当期の業績) (単位:百万円)
(セグメントの業績) (単位:百万円)
① メディカルプラットフォーム
医療現場のDX化支援等の事業が堅調に推移した一方で、製薬企業の継続的な予算圧縮の影響により製薬マーケティング支援関連の売上が前期比で減少したため、セグメント売上収益は93,414百万円(前期比0.3%増)となりました。また、主に利益率の高い製薬企業向けマーケティング支援関連の売上比率が減少したことにより、セグメント利益は38,626百万円(前期比6.1%減)となりました。
② エビデンスソリューション
CRO等通常事業は堅調に推移したものの、新型コロナウイルスに関連した治験プロジェクト等の貢献が前期比で減少したことにより、セグメント売上収益は26,700百万円(前期比1.7%減)、セグメント利益は6,698百万円(前期比12.6%減)となりました。
③ キャリアソリューション
新型コロナウイルスに関連したワクチン接種支援プロジェクトの貢献が前期比で減少した影響はあるものの、コロナ禍で影響を受けていた薬剤師向け求人求職支援サービスが回復傾向となった結果、セグメント売上収益は16,642百万円(前期比14.5%増)、セグメント利益は4,781百万円(前期比2.9%増)となりました。
④ サイトソリューション
通常の事業は堅調に推移したものの、新型コロナウイルスに関連したワクチン接種支援プロジェクト及び治験プロジェクトの貢献が前期比で減少した影響を主因に、セグメント売上収益は33,025百万円(前期比6.4%減)、セグメント利益は3,735百万円(前期比0.3%減)となりました。
⑤ 海外
主に欧州・その他地域の堅調な実績により、セグメント売上収益は69,868百万円(前期比12.5%増)となりました。売上収益の増加はあったものの、主に北米での治験事業において利益率の高い新型コロナウイルスに関連した治験プロジェクトの貢献が前期比で大幅に減少したこと、また同事業において減損損失を計上したことにより、セグメント利益は11,695百万円(前期比31.2%減)となりました。
⑥ その他エマージング事業群
セグメント売上収益は2,633百万円(前期比19.8%減)となりました。また、医療福祉系国家試験の対策等の事業を行うエムスリーエデュケーション株式会社において、歯科医師国家試験対策関連事業のマーケットの縮小を受け減損損失を計上したことにより、セグメント利益は290百万円の損失(前期は945百万円の利益)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上収益は238,883百万円(前期比3.5%増)、営業利益は64,381百万円(前期比10.6%減)、税引前当期利益は68,840百万円(前期比7.4%減)、当期利益は48,549百万円(前期比6.6%減)となりました。
(2) 財政状態の概況
資産合計は、前連結会計年度末比90,135百万円増の490,780百万円となりました。流動資産については、現金及び現金同等物が31,343百万円増加したこと等により前連結会計年度末比37,269百万円増の240,739百万円となりました。非流動資産については、為替の影響や新規連結子会社の取得等によりのれんが24,168百万円、無形資産が10,862百万円増加したこと等により前連結会計年度末比52,866百万円増の250,041百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末比32,952百万円増の124,079百万円となりました。流動負債については、営業債務及びその他の債務が6,013百万円増加したこと等により、前連結会計年度末比7,589百万円増の67,169百万円となりました。非流動負債については、借入金が16,388百万円増加したこと等により、前連結会計年度末比25,363百万円増の56,910百万円となりました。
資本合計は、前連結会計年度末比57,183百万円増の366,701百万円となりました。剰余金配当12,899百万円を行った一方、親会社の所有者に帰属する当期利益45,271百万円を計上したことで、利益剰余金が32,356百万円増加したこと、また、親会社の所有者に帰属するその他の包括利益15,220百万円を計上したことで、その他の資本の構成要素が15,269百万円増加したこと等によります。
(3) キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末残高より31,343百万円増加し、149,661百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、58,310百万円の収入(前期は57,113百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税引前当期利益68,840百万円、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額22,947百万円です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、39,456百万円の支出(前期は21,933百万円の支出)となりました。主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出27,346百万円が発生しています。
財務活動によるキャッシュ・フローは、9,432百万円の収入(前期は22,837百万円の支出)となりました。収入の主な内訳は、借入による収入19,920百万円、非支配持分株主からの払込による収入13,109百万円であり、支出の主な内訳は、親会社の株主への配当金の支払額12,896百万円が発生しています。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当社グループは、製品の生産を行っていないため、記載すべき事項はありません。
② 受注実績
当社グループは、実績に応じて売上が計上される契約がほとんどであり、受注時に受注金額を確定することが困難な状況であるため、記載を省略しています。
③ 販売実績
セグメント別の当連結会計年度における販売実績は、次の通りです。
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しています。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、前連結会計年度及び当連結会計年度における各販売先への当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しています。
(5) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要性がある会計方針及び重要な会計上の見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、連結決算日における財政状態及び報告期間における経営成績に影響を与える見積り、予測を必要としています。当社グループは、過去の実績や状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、継続してこの見積り、予測の評価を実施しています。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4 重要な会計上の見積り及び判断方針」に記載の通りです。
② 当連結会計年度の経営成績に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の概況、(2)財政状態の概況、(3)キャッシュ・フローの概況」に記載の通りです。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期利益68,840百万円を計上したことを主な要因に、58,310百万円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出等により39,456百万円の支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは借入による収入等により9,432百万円の収入となりました。これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より31,343百万円増加し、149,661百万円となりました。
当社はこの資金により、今後更に経営基盤を強化し、新たな事業展開に備えるための新規投資や出資等による支出に、機動的に対応していきます。
余剰資金の運用については、市場リスクや与信リスクを極めて限定的なものにする保守的な運用を行う方針としており、規模、期間を勘案した適切な手段による資金運用を行っています。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因、今後の方針等について
経営成績に重要な影響を与える要因については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の通りです。また、経営方針・経営戦略等については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りです。
(1) 経営成績の概況
国内においては、医師会員33万人以上(2024年4月26日現在)が利用する医療従事者専門サイト「m3.com」を中心に様々なサービスの展開をしています。
メディカルプラットフォームでは、「m3.com」のプラットフォーム上で会員医師が主体的、継続的に高頻度で情報を受け取れる「MR君」ファミリーの各種サービスに加え、会員医療従事者を対象とした調査サービス、会員へ医療情報以外のライフサポート情報を提供する「QOL君」等の一般企業向けマーケティング支援サービス等、顧客の意図や用途により選べるサービスメニューを提供しています。また、次世代MR「メディカルマーケター」の提供、医療系広告代理店等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。
エビデンスソリューションでは、臨床開発業務の支援及び大規模臨床研究の支援を行うCRO、治験実施医療機関において治験業務全般の管理・運営を支援するSMO、臨床開発・臨床研究等の実施に必要な被験者の募集並びに周辺業務の支援を行うPRO等の事業を、グループ各社を通じて展開しています。
キャリアソリューションでは、エムスリーキャリア株式会社において、医師、薬剤師向けの求人求職支援サービスの展開を進めています。
サイトソリューションでは、医療機関の運営をサポートする各種サービスを展開しています。
さらに、一般の方々からの健康や疾病に関する質問に「m3.com」登録医師が回答する「AskDoctors」(https://
www.AskDoctors.jp/)や医療福祉系国家試験の対策等の事業を行うエムスリーエデュケーション株式会社等を通じてさまざまなサービス展開を進めています。
海外においては、米国で、医療従事者向けウェブサイト「MDLinx」を運営し、この会員基盤を活かした製薬会社向けサービスの他、医師向けの転職支援サービスや治験支援サービスも展開しています。欧州では、英国で医師向けウェブサイト「Doctors.net.uk」において製薬会社向けサービスの展開を進める他、Vidal Groupを通じてフランス、ドイツ、スペインで医薬品情報データベースの提供を行うとともに、eDoctores Soluciones, S.L.を通じて医療従事者向け診療現場モバイルアプリiDoctusをスペインおよび中南米で提供しています。アジア地域においても順調に事業を拡大しています。
また、日本、米国、欧州、中国、韓国をはじめ、当社グループが世界中で運営する医療従事者向けウェブサイト及び医師パネルに登録する医師は合計で約650万人となっており、医師パネルを活用したグローバルな調査サービスの提供も行っています。
当連結会計年度の業績は、以下の通りです。
(当期の業績) (単位:百万円)
2023年3月期 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 2024年3月期 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 比較増減 | ||
売上収益 | 230,818 | 238,883 | +8,065 | +3.5% |
営業利益 | 71,983 | 64,381 | △7,602 | △10.6% |
税引前当期利益 | 74,318 | 68,840 | △5,479 | △7.4% |
当期利益 | 51,983 | 48,549 | △3,434 | △6.6% |
(セグメントの業績) (単位:百万円)
2023年3月期 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 2024年3月期 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 比較増減 | |||
メディカル プラットフォーム | セグメント売上収益 | 93,098 | 93,414 | +316 | +0.3% |
セグメント利益 | 41,147 | 38,626 | △2,522 | △6.1% | |
エビデンス ソリューション | セグメント売上収益 | 27,157 | 26,700 | △457 | △1.7% |
セグメント利益 | 7,662 | 6,698 | △964 | △12.6% | |
キャリア ソリューション | セグメント売上収益 | 14,538 | 16,642 | +2,104 | +14.5% |
セグメント利益 | 4,644 | 4,781 | +137 | +2.9% | |
サイト ソリューション | セグメント売上収益 | 35,295 | 33,025 | △2,270 | △6.4% |
セグメント利益 | 3,745 | 3,735 | △11 | △0.3% | |
海外 | セグメント売上収益 | 62,095 | 69,868 | +7,773 | +12.5% |
セグメント利益 | 16,990 | 11,695 | △5,296 | △31.2% | |
その他エマージング事業群 | セグメント売上収益 | 3,284 | 2,633 | △651 | △19.8% |
セグメント利益 | 945 | △290 | △1,235 | - | |
調整額 | セグメント売上収益 | △4,649 | △3,399 | - | - |
セグメント利益 | △3,151 | △863 | - | - | |
合計 | 売上収益 | 230,818 | 238,883 | +8,065 | +3.5% |
営業利益 | 71,983 | 64,381 | △7,602 | △10.6% |
① メディカルプラットフォーム
医療現場のDX化支援等の事業が堅調に推移した一方で、製薬企業の継続的な予算圧縮の影響により製薬マーケティング支援関連の売上が前期比で減少したため、セグメント売上収益は93,414百万円(前期比0.3%増)となりました。また、主に利益率の高い製薬企業向けマーケティング支援関連の売上比率が減少したことにより、セグメント利益は38,626百万円(前期比6.1%減)となりました。
② エビデンスソリューション
CRO等通常事業は堅調に推移したものの、新型コロナウイルスに関連した治験プロジェクト等の貢献が前期比で減少したことにより、セグメント売上収益は26,700百万円(前期比1.7%減)、セグメント利益は6,698百万円(前期比12.6%減)となりました。
③ キャリアソリューション
新型コロナウイルスに関連したワクチン接種支援プロジェクトの貢献が前期比で減少した影響はあるものの、コロナ禍で影響を受けていた薬剤師向け求人求職支援サービスが回復傾向となった結果、セグメント売上収益は16,642百万円(前期比14.5%増)、セグメント利益は4,781百万円(前期比2.9%増)となりました。
④ サイトソリューション
通常の事業は堅調に推移したものの、新型コロナウイルスに関連したワクチン接種支援プロジェクト及び治験プロジェクトの貢献が前期比で減少した影響を主因に、セグメント売上収益は33,025百万円(前期比6.4%減)、セグメント利益は3,735百万円(前期比0.3%減)となりました。
⑤ 海外
主に欧州・その他地域の堅調な実績により、セグメント売上収益は69,868百万円(前期比12.5%増)となりました。売上収益の増加はあったものの、主に北米での治験事業において利益率の高い新型コロナウイルスに関連した治験プロジェクトの貢献が前期比で大幅に減少したこと、また同事業において減損損失を計上したことにより、セグメント利益は11,695百万円(前期比31.2%減)となりました。
⑥ その他エマージング事業群
セグメント売上収益は2,633百万円(前期比19.8%減)となりました。また、医療福祉系国家試験の対策等の事業を行うエムスリーエデュケーション株式会社において、歯科医師国家試験対策関連事業のマーケットの縮小を受け減損損失を計上したことにより、セグメント利益は290百万円の損失(前期は945百万円の利益)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの売上収益は238,883百万円(前期比3.5%増)、営業利益は64,381百万円(前期比10.6%減)、税引前当期利益は68,840百万円(前期比7.4%減)、当期利益は48,549百万円(前期比6.6%減)となりました。
(2) 財政状態の概況
資産合計は、前連結会計年度末比90,135百万円増の490,780百万円となりました。流動資産については、現金及び現金同等物が31,343百万円増加したこと等により前連結会計年度末比37,269百万円増の240,739百万円となりました。非流動資産については、為替の影響や新規連結子会社の取得等によりのれんが24,168百万円、無形資産が10,862百万円増加したこと等により前連結会計年度末比52,866百万円増の250,041百万円となりました。
負債合計は、前連結会計年度末比32,952百万円増の124,079百万円となりました。流動負債については、営業債務及びその他の債務が6,013百万円増加したこと等により、前連結会計年度末比7,589百万円増の67,169百万円となりました。非流動負債については、借入金が16,388百万円増加したこと等により、前連結会計年度末比25,363百万円増の56,910百万円となりました。
資本合計は、前連結会計年度末比57,183百万円増の366,701百万円となりました。剰余金配当12,899百万円を行った一方、親会社の所有者に帰属する当期利益45,271百万円を計上したことで、利益剰余金が32,356百万円増加したこと、また、親会社の所有者に帰属するその他の包括利益15,220百万円を計上したことで、その他の資本の構成要素が15,269百万円増加したこと等によります。
(3) キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末残高より31,343百万円増加し、149,661百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、58,310百万円の収入(前期は57,113百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税引前当期利益68,840百万円、支出の主な内訳は、法人所得税の支払額22,947百万円です。
投資活動によるキャッシュ・フローは、39,456百万円の支出(前期は21,933百万円の支出)となりました。主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出27,346百万円が発生しています。
財務活動によるキャッシュ・フローは、9,432百万円の収入(前期は22,837百万円の支出)となりました。収入の主な内訳は、借入による収入19,920百万円、非支配持分株主からの払込による収入13,109百万円であり、支出の主な内訳は、親会社の株主への配当金の支払額12,896百万円が発生しています。
(4) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績
当社グループは、製品の生産を行っていないため、記載すべき事項はありません。
② 受注実績
当社グループは、実績に応じて売上が計上される契約がほとんどであり、受注時に受注金額を確定することが困難な状況であるため、記載を省略しています。
③ 販売実績
セグメント別の当連結会計年度における販売実績は、次の通りです。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比 | |
メディカルプラットフォーム | (百万円) | 90,490 | +0.3% |
エビデンスソリューション | (百万円) | 26,386 | △0.5% |
キャリアソリューション | (百万円) | 16,605 | +19.7% |
サイトソリューション | (百万円) | 33,012 | △5.6% |
海外 | (百万円) | 69,852 | +12.5% |
報告セグメント計 | (百万円) | 236,345 | +3.8% |
その他エマージング事業群 | (百万円) | 2,539 | △20.1% |
合計 | (百万円) | 238,883 | +3.5% |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しています。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、前連結会計年度及び当連結会計年度における各販売先への当該割合が100分の10未満のため、記載を省略しています。
(5) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要性がある会計方針及び重要な会計上の見積り
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しています。この連結財務諸表の作成に当たって、連結決算日における財政状態及び報告期間における経営成績に影響を与える見積り、予測を必要としています。当社グループは、過去の実績や状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき、継続してこの見積り、予測の評価を実施しています。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4 重要な会計上の見積り及び判断方針」に記載の通りです。
② 当連結会計年度の経営成績に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度の経営成績に関する認識及び分析・検討内容については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の概況、(2)財政状態の概況、(3)キャッシュ・フローの概況」に記載の通りです。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期利益68,840百万円を計上したことを主な要因に、58,310百万円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出等により39,456百万円の支出となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは借入による収入等により9,432百万円の収入となりました。これらの結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より31,343百万円増加し、149,661百万円となりました。
当社はこの資金により、今後更に経営基盤を強化し、新たな事業展開に備えるための新規投資や出資等による支出に、機動的に対応していきます。
余剰資金の運用については、市場リスクや与信リスクを極めて限定的なものにする保守的な運用を行う方針としており、規模、期間を勘案した適切な手段による資金運用を行っています。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因、今後の方針等について
経営成績に重要な影響を与える要因については「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の通りです。また、経営方針・経営戦略等については「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りです。