四半期報告書-第40期第1四半期(令和3年4月1日-令和3年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2021年4月1日~2021年6月30日まで。以下、当四半期)におけるわが国経済は、コロナ禍により、人の移動や接触を伴う宿泊・飲食や運輸等のサービス関連産業の回復が遅れる一方で、非対面でのモノやサービスの提供やそれを支援する物流、情報・通信等に関連する産業は回復する、景況感の二極化傾向が顕著になりました。さまざまな産業が打撃を受けた一方で、オンライン診療の拡大やテレワークの普及、オンライン教育の充実など、既存の社会課題解決がコロナ禍で加速する状況もありました。ビジネス面では、巣ごもり消費を契機とした電子商取引の拡大、デジタルコンテンツ(動画配信、音楽配信、電子書籍、ゲーム)の市場規模の拡大など、IT技術を活用した動きが加速しています。
このように社会や経済環境が大きな変革を迎える中、当社は、IT企業の役割として、「社会生活において効率・利便・安全を誰もが享受できるデジタルインフラの提供」「最新のデジタル技術を活用した社会課題の解決」などが重要になると考えます。このような考えのもと、当社では、基本方針を「共感をカタチにし、ユニークを創造するITサービスカンパニーへ」とする、3カ年中期経営計画(2021年度から2023年度)を策定しました。今期からの3カ年間、本中計のもと成長に向けた事業計画を推進していきます。
<中期経営計画の重要戦略と趣旨>1.サービス提供型事業の創出
当社の主力ソフトウェアプロダクト(自動化、帳票、メインフレーム)は、お客様にとって止めてはならないシステム運用のインフラを支えています。これまで培ってきたシステム運用に関する事業の強みを活かし、自社開発のプロダクトは、システム運用に特化した高付加価値用途の拡大とサービス化を進める計画です。
2.カテゴリ別戦略によるクラウドサービス事業の拡大
クラウド技術の進化は、システムの「所有」から「利用」へと、お客様の価値観を大きく転換させています。クラウドサービス事業の取り組みは、マーケット毎に課題解決に取り組むカテゴリ別戦略によりサービス提供型事業としてスケールさせるものです。課題領域、対象顧客、市場規模などから、クラウドサービスを「IT活用」「事業推進」「ソーシャル(社会)」の3つのカテゴリに区分し、各カテゴリの特性に合わせたサービス連携や開発投資を進め、サブスクリプションモデルによる成長を実現する計画です。
3.企業価値向上に向けた経営基盤の強化
実効性あるコーポレートガバナンスのもと、グループの経営資源を活かした事業活動を通じて、事業会社としての経済的価値と社会課題解決による社会的価値の両立を実現するCSV経営を目指します。ステークホルダーとの間で、「共感をカタチに」することができるよう事業活動に取り組みます。そして、この経営を実現するためのベースとなる、会社と社員のエンゲージメント向上のために、「働きがいの醸成」と「業務変革の推進」を掛け合わせた施策を推進する計画です。
中計初年度となる今期は、上記の方針と重要戦略に基づき施策を推進していきます。なお、当四半期の事業トピックスは、次のようなものです。
・主要プロダクトをクラウド上で稼働させ付加価値型サービスとして提供する「まるっと帳票」(帳票データの配信、印刷、配送業務までの一連の帳票業務をクラウド化したサービス)が好調な立ち上がりとなりました。
・自社開発クラウドサービス「LMIS(エルミス)」が、認知度とユーザ満足度の優秀性を評価され、ITreview Grid Award 2021 Summerで、「Leader」「High performer」を受賞しました。なお、本受賞は同賞Springに続き、2期連続です。
・カスタマーサクセスの新たな市場開拓を担う自社開発サービスである「Growwwing(グローウィング)」が、複数のお客様に採用され、このマーケットにおける認知度向上と実績作りに貢献しています。
・ITを活用した社会課題解決として取り組んでいる「農業×IT」から、農業経営の管理可視化アプリとして新サービス「ベジパレット」ベータ版をリリースしました。農業専門メディアに掲載されるなど、農業経営の課題解決のサービスとして開発を進めています。
・子会社㈱ユニ・トランドと㈱アイネットとの協業により、移動体向けの密対策サービスとして、バス車内の二酸化炭素(CO2)濃度を計測し可視化・分析、さらに予測することのできるサービスをリリースしました。
上記のようなサービスシフトに向けた取り組みも順調な立ち上がりとなり、当四半期の業績は計画比堅調に推移し、売上高24億74百万円(前年同四半期比4.0%増)、営業利益1億12百万円(同13.8%減)、経常利益2億12百万円(同10.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1億34百万円(同53.1%減)、となりました。
なお、利益面において当四半期では、前年同四半期比減益となっていますが、この主因としては、今期の業績計画では、事業のサービスシフト(サブスクリプションモデルへの転換)を前期よりさらに積極的に推進しているためです。サブスクリプションモデルでは、売上が累積型となるため売上構造が下期偏重となり、このことが利益面にも影響しています。加えて、人材を含む投資計画を実行しているためです。
また、親会社株主に帰属する四半期純利益の減少の主な要因については、前年同四半期に計上した投資有価証券売却益の反動減によるものです。
<事業セグメントの変更について>当社グループでは、今期よりグループ事業をビジネスモデル毎に以下の3つに再編し、グループ各社の連携力を強化し、環境変化のスピードと多様化するマーケットに適応するべく事業を推進していきます。
「プロダクトサービス」
中期的な収益基盤としてグループの成長投資を支える源泉を担います。これまで培ってきた中核の経営資源であるシステム運用の強みを深化させ、プロダクト販売事業の持続的価値提供及びサービスシフトを行います。これによりDXの環境下での顧客ニーズへの対応力強化と事業効率を追求し、既存事業を維持しながら新規事業を創出します。
「クラウドサービス」
当社が提供するクラウドサービスは、これまで、情報システム部門の課題解決に多く採用されてきました。加えて企業の事業課題や、社会課題解決へとその領域を拡大することで、新しい市場でスケールするビジネスモデルを構築します。事業拡大に向けて、当社のサービス群を「IT活用」「事業推進」「ソーシャル(社会)」の3つのカテゴリに分類しました。それぞれのカテゴリごとの特性に合わせた事業戦略を推進することにより、将来の事業の柱とすべく収益基盤としての成長を目指します。
「プロフェッショナルサービス」
ユニリタグループが保有する、「データ」「プロセス」「サービス」の3つのマネジメント領域における専門性を強みとして、プロダクトやクラウドサービスの提供価値を高める役割を果たします。コンサルティングからサービスの導入支援、システムインテグレーション、アウトソーシングまで、グループ各社のプロダクトやサービスを活用したワンストップ型のビジネスを展開します。
<新旧セグメント対比表>
各セグメントの業績は、次のとおりです。なお、前年同四半期との比較は、前期の旧セグメント内容を今期の新セグメントに組み替えて行っています。
プロダクトサービス
当四半期の業績は、売上高10億65百万円(前年同四半期比7.0%増)、営業利益3億9百万円(同49.7%増)となりました。
オープン系移行の需要により、自動化プロダクト販売が伸長しました。プロダクトのサービス化では、お客様の帳票業務の課題解決ニーズを捉えた「まるっと帳票」が、新規ユーザ開拓に実績を上げるとともに、それに続くユーザ開拓にもつながりました。「ユニリタクラウドサービス」もお客様のアウトソースニーズを捉え、サブスクリプションサービスとしての年間売上の土台作りに貢献しました。また、メインフレーム事業は、大型案件の受注もあり、当四半期の計画値を上回りました。
クラウドサービス
当四半期の業績は、売上高7億22百万円(前年同四半期比5.9%増)、営業損失96百万円(前年同四半期は43百万円の営業損失)となりました。
IT活用クラウドにおいては、「LMIS」などの主力サービスが堅調であり、増収につながりました。事業推進クラウドにおいては、顧客のカスタマーサクセスを支援する新サービスである「Growwwing」、コミュニケーション支援、業務可視化のサービス群を、パートナーとの協業や動画・SNSの活用等、サービス特性に合わせた営業アプローチを通して年間収益基盤の構築を進めています。しかしながら、損益面では、その他にもサービス強化のための体制強化等の先行投資を積極的に行っていることから、クラウドサービス事業全体としては損失拡大となりました。
プロフェッショナルサービス
当四半期の業績は、売上高6億85百万円(前年同四半期比2.2%減)、営業利益8百万円(同68.0%減)となりました。
コンサルティング分野では顧客の投資意欲が高いDXやデータマネジメント案件の取り込みが堅調に推移し、システムインテグレーション分野では一括請負型の案件が順調に推移し業績に寄与しました。収益面では、アウトソーシング分野において、4月に立ち上げた子会社(㈱ユニリタエスアール)の初期経費等が影響し、プロフェッショナルサービス事業全体としては減益となりました。
(脚注)
CSV(Creating Shared Value)経営
「共通価値の創造」という意味で、マイケル・ポーター教授が提唱した概念。寄付や慈善活動ではなく、社会性の高い事業を行うことで社会問題を解決することによる「社会価値」と同時に、自社の利益も生み出す「企業価値」のどちらをも高めることが、企業の本来あるべき姿であるというもの。
サブスクリプションモデル
企業が顧客に対して商品・サービスを一定期間提供し、月単位や年単位などの利用料を回収するビジネスモデル。発祥であるIT業界で特に広がりを見せていますが、製造業・小売業などでも新しいビジネス形態として新サービスが多く生まれている。
エンゲージメント
企業の人事領域におけるエンゲージメントは、個人と企業(組織)の成長が連動し、互いに信頼、貢献し合える関係という意味合いをもつ。
カスタマーサクセス
長期的に顧客が自社の提供するソフトウェアやサービスの利用頻度を高め、それにより価値を感じてもらうよう、組織的・システム的に対応する業務をいう。カスタマーサポートは問題が起こってから対処するのに対して、カスタマーサクセスは顧客と日々コミュニケーションを図り、問題を防いだり、顧客が必要とする新しい機能やサービス、トレーニングなどを提供する。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第1四半期連結会計期間末(以下、当第1四半期末)における総資産は、前連結会計年度末(以下、前期末)と比較して1億79百万円増加し、150億44百万円となりました。これは主に現金及び預金が1億41百万円増加したことによるものです。
(負債)
負債は、前期末と比較して2億35百万円増加し、38億21百万円となりました。これは主に、前受収益が6億25百万円増加した一方で、未払法人税等が1億89百万円、流動負債のその他が1億23百万円それぞれ減少したことによるものです。
(純資産)
純資産は、前期末と比較して56百万円減少し、112億22百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が59百万円増加した一方で、利益剰余金が1億18百万円減少したことによるものであります。利益剰余金については、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により1億34百万円増加し、配当金の支払いにより2億53百万円減少しています。
この結果、当第1四半期末における自己資本比率は74.6%(前期末は75.9%)となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
①基本方針の内容およびその実現に資する取組み
当社グループは、データ活用ソリューションの提供、ITシステム運用管理パッケージソフトウェアの開発・販売・サポートにおいて高い技術力とそれを支える人材、さらにはお客様との安定した取引関係によって着実に業容を拡大しております。
当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、経営の基本理念、企業価値の源泉、多様なステークホルダーとの信頼関係を理解し、当社の企業価値ならびに株主共同の利益を中長期的に確保・向上させる者でなければならないと考えております。
従いまして、企業価値ならびに株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付行為の提案またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として適切ではないと考えております。
加えて、当該取り組みが当社株主の共同の利益を損なうものではないこと、当社役員の地位の維持を目的とするものではないことを方針としています。
このような考えのもと、当社は、2006年6月22日付で「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」を導入し、数次の更新を経ております。現在の買収防衛策(以下「現プラン」といいます。)については、2020年6月11日開催の第38期定時株主総会において、「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」の継続更新が上程され、さらに2年間の継続が承認されました。その有効期間は第40期定時株主総会終結の時までとなります。
当社は、買収防衛策に関する議論の進展など近年のわが国の資本市場と法的・経済的環境等を多面的に検討した結果、株主の皆様の適切な判断のための必要かつ十分な情報と時間を確保すること、大規模買付者との交渉の機会を確保すること等を通じて、当社グループの企業価値の向上ならびに株主共同の利益に反する大量買付けを抑止し、不適切な者によって当社グループの財務および事業の方針の決定が支配されることを防止することを目的とし、買収防衛策の重要性に変わるところはないと判断いたしました。
②不適切な者によって支配されることを防止するための取組み
現プランでは、議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株式の買付を行おうとする者(以下「大規模買付者」といいます。)に対し、大規模買付行為を開始または実行する前に、当社取締役会に対して現プランに従う旨の「買収意向表明書」の提出および「必要情報リスト」の提供を求めております。また、大規模買付者が本必要情報の提供を完了した後、取締役会が当該大規模買付行為の評価検討を行う期間(60日間または90日間)を設けております。
大規模買付者が現プランに定める手続きを遵守しない場合、または当社の企業価値ならびに株主共同の利益を著しく毀損すると合理的に判断される場合には、新株予約権の無償割当て等、会社法その他の法律および当社定款が認める対抗措置を発動いたします。
なお、当社取締役会の恣意に基づく対抗措置の発動を防止するために、3名以上の委員からなる企業価値検討委員会を設置し、対抗措置の発動等に関して企業価値検討委員会の勧告に従うこととしております。
また、当社取締役会は、企業価値検討委員会が、対抗措置の発動につき株主総会の決議を経ることが相当であると判断し、企業価値検討委員会から具体的対抗措置の発動に係る株主総会の招集を勧告された場合には、速やかに株主総会を招集します。株主総会が開催された場合、当社取締役会は当該株主総会の決議に従うものとし、株主総会が対抗措置の発動を否決する決議をした場合には、対抗措置は発動しません。
現プランでは、以上のような取組みにより、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報と時間を確保するとともに、大規模買付者との交渉の機会を確保すること等を通じて、当社の企業価値の向上ならびに株主共同の利益に反する大量買付けを抑止し、上記基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止することを目的としております。
③上記の取組みに関する当社取締役会の判断および理由
当社取締役会は、以下の理由から、現プランが基本方針に沿うものであり、当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
ア.経済産業省および法務省が発表した買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること。
イ.企業価値および株主共同の利益を確保・向上させる目的をもって導入されていること。
ウ.定時株主総会において出席株主の過半数の賛成をもって承認可決されなかった場合は廃止されることに加え、対抗措置の発動に関して株主総会が開催された場合、当社取締役会は当該株主総会の決議に従うものとされていること等、株主意思を重視するものであること。
エ.企業価値検討委員会を設置するなど、独立性の高い社外者の判断を重視していること。
オ.あらかじめ定められた合理的な客観的発動要件が充足されなければ対抗措置が発動されないよう設定されていること。
カ.デッドハンド型およびスローハンド型買収防衛策ではないこと。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は103百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2021年4月1日~2021年6月30日まで。以下、当四半期)におけるわが国経済は、コロナ禍により、人の移動や接触を伴う宿泊・飲食や運輸等のサービス関連産業の回復が遅れる一方で、非対面でのモノやサービスの提供やそれを支援する物流、情報・通信等に関連する産業は回復する、景況感の二極化傾向が顕著になりました。さまざまな産業が打撃を受けた一方で、オンライン診療の拡大やテレワークの普及、オンライン教育の充実など、既存の社会課題解決がコロナ禍で加速する状況もありました。ビジネス面では、巣ごもり消費を契機とした電子商取引の拡大、デジタルコンテンツ(動画配信、音楽配信、電子書籍、ゲーム)の市場規模の拡大など、IT技術を活用した動きが加速しています。
このように社会や経済環境が大きな変革を迎える中、当社は、IT企業の役割として、「社会生活において効率・利便・安全を誰もが享受できるデジタルインフラの提供」「最新のデジタル技術を活用した社会課題の解決」などが重要になると考えます。このような考えのもと、当社では、基本方針を「共感をカタチにし、ユニークを創造するITサービスカンパニーへ」とする、3カ年中期経営計画(2021年度から2023年度)を策定しました。今期からの3カ年間、本中計のもと成長に向けた事業計画を推進していきます。
<中期経営計画の重要戦略と趣旨>1.サービス提供型事業の創出
当社の主力ソフトウェアプロダクト(自動化、帳票、メインフレーム)は、お客様にとって止めてはならないシステム運用のインフラを支えています。これまで培ってきたシステム運用に関する事業の強みを活かし、自社開発のプロダクトは、システム運用に特化した高付加価値用途の拡大とサービス化を進める計画です。
2.カテゴリ別戦略によるクラウドサービス事業の拡大
クラウド技術の進化は、システムの「所有」から「利用」へと、お客様の価値観を大きく転換させています。クラウドサービス事業の取り組みは、マーケット毎に課題解決に取り組むカテゴリ別戦略によりサービス提供型事業としてスケールさせるものです。課題領域、対象顧客、市場規模などから、クラウドサービスを「IT活用」「事業推進」「ソーシャル(社会)」の3つのカテゴリに区分し、各カテゴリの特性に合わせたサービス連携や開発投資を進め、サブスクリプションモデルによる成長を実現する計画です。
3.企業価値向上に向けた経営基盤の強化
実効性あるコーポレートガバナンスのもと、グループの経営資源を活かした事業活動を通じて、事業会社としての経済的価値と社会課題解決による社会的価値の両立を実現するCSV経営を目指します。ステークホルダーとの間で、「共感をカタチに」することができるよう事業活動に取り組みます。そして、この経営を実現するためのベースとなる、会社と社員のエンゲージメント向上のために、「働きがいの醸成」と「業務変革の推進」を掛け合わせた施策を推進する計画です。
中計初年度となる今期は、上記の方針と重要戦略に基づき施策を推進していきます。なお、当四半期の事業トピックスは、次のようなものです。
・主要プロダクトをクラウド上で稼働させ付加価値型サービスとして提供する「まるっと帳票」(帳票データの配信、印刷、配送業務までの一連の帳票業務をクラウド化したサービス)が好調な立ち上がりとなりました。
・自社開発クラウドサービス「LMIS(エルミス)」が、認知度とユーザ満足度の優秀性を評価され、ITreview Grid Award 2021 Summerで、「Leader」「High performer」を受賞しました。なお、本受賞は同賞Springに続き、2期連続です。
・カスタマーサクセスの新たな市場開拓を担う自社開発サービスである「Growwwing(グローウィング)」が、複数のお客様に採用され、このマーケットにおける認知度向上と実績作りに貢献しています。
・ITを活用した社会課題解決として取り組んでいる「農業×IT」から、農業経営の管理可視化アプリとして新サービス「ベジパレット」ベータ版をリリースしました。農業専門メディアに掲載されるなど、農業経営の課題解決のサービスとして開発を進めています。
・子会社㈱ユニ・トランドと㈱アイネットとの協業により、移動体向けの密対策サービスとして、バス車内の二酸化炭素(CO2)濃度を計測し可視化・分析、さらに予測することのできるサービスをリリースしました。
上記のようなサービスシフトに向けた取り組みも順調な立ち上がりとなり、当四半期の業績は計画比堅調に推移し、売上高24億74百万円(前年同四半期比4.0%増)、営業利益1億12百万円(同13.8%減)、経常利益2億12百万円(同10.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益1億34百万円(同53.1%減)、となりました。
なお、利益面において当四半期では、前年同四半期比減益となっていますが、この主因としては、今期の業績計画では、事業のサービスシフト(サブスクリプションモデルへの転換)を前期よりさらに積極的に推進しているためです。サブスクリプションモデルでは、売上が累積型となるため売上構造が下期偏重となり、このことが利益面にも影響しています。加えて、人材を含む投資計画を実行しているためです。
また、親会社株主に帰属する四半期純利益の減少の主な要因については、前年同四半期に計上した投資有価証券売却益の反動減によるものです。
<事業セグメントの変更について>当社グループでは、今期よりグループ事業をビジネスモデル毎に以下の3つに再編し、グループ各社の連携力を強化し、環境変化のスピードと多様化するマーケットに適応するべく事業を推進していきます。
「プロダクトサービス」
中期的な収益基盤としてグループの成長投資を支える源泉を担います。これまで培ってきた中核の経営資源であるシステム運用の強みを深化させ、プロダクト販売事業の持続的価値提供及びサービスシフトを行います。これによりDXの環境下での顧客ニーズへの対応力強化と事業効率を追求し、既存事業を維持しながら新規事業を創出します。
「クラウドサービス」
当社が提供するクラウドサービスは、これまで、情報システム部門の課題解決に多く採用されてきました。加えて企業の事業課題や、社会課題解決へとその領域を拡大することで、新しい市場でスケールするビジネスモデルを構築します。事業拡大に向けて、当社のサービス群を「IT活用」「事業推進」「ソーシャル(社会)」の3つのカテゴリに分類しました。それぞれのカテゴリごとの特性に合わせた事業戦略を推進することにより、将来の事業の柱とすべく収益基盤としての成長を目指します。
「プロフェッショナルサービス」
ユニリタグループが保有する、「データ」「プロセス」「サービス」の3つのマネジメント領域における専門性を強みとして、プロダクトやクラウドサービスの提供価値を高める役割を果たします。コンサルティングからサービスの導入支援、システムインテグレーション、アウトソーシングまで、グループ各社のプロダクトやサービスを活用したワンストップ型のビジネスを展開します。
<新旧セグメント対比表>

各セグメントの業績は、次のとおりです。なお、前年同四半期との比較は、前期の旧セグメント内容を今期の新セグメントに組み替えて行っています。
プロダクトサービス
当四半期の業績は、売上高10億65百万円(前年同四半期比7.0%増)、営業利益3億9百万円(同49.7%増)となりました。
オープン系移行の需要により、自動化プロダクト販売が伸長しました。プロダクトのサービス化では、お客様の帳票業務の課題解決ニーズを捉えた「まるっと帳票」が、新規ユーザ開拓に実績を上げるとともに、それに続くユーザ開拓にもつながりました。「ユニリタクラウドサービス」もお客様のアウトソースニーズを捉え、サブスクリプションサービスとしての年間売上の土台作りに貢献しました。また、メインフレーム事業は、大型案件の受注もあり、当四半期の計画値を上回りました。
クラウドサービス
当四半期の業績は、売上高7億22百万円(前年同四半期比5.9%増)、営業損失96百万円(前年同四半期は43百万円の営業損失)となりました。
IT活用クラウドにおいては、「LMIS」などの主力サービスが堅調であり、増収につながりました。事業推進クラウドにおいては、顧客のカスタマーサクセスを支援する新サービスである「Growwwing」、コミュニケーション支援、業務可視化のサービス群を、パートナーとの協業や動画・SNSの活用等、サービス特性に合わせた営業アプローチを通して年間収益基盤の構築を進めています。しかしながら、損益面では、その他にもサービス強化のための体制強化等の先行投資を積極的に行っていることから、クラウドサービス事業全体としては損失拡大となりました。
プロフェッショナルサービス
当四半期の業績は、売上高6億85百万円(前年同四半期比2.2%減)、営業利益8百万円(同68.0%減)となりました。
コンサルティング分野では顧客の投資意欲が高いDXやデータマネジメント案件の取り込みが堅調に推移し、システムインテグレーション分野では一括請負型の案件が順調に推移し業績に寄与しました。収益面では、アウトソーシング分野において、4月に立ち上げた子会社(㈱ユニリタエスアール)の初期経費等が影響し、プロフェッショナルサービス事業全体としては減益となりました。
(脚注)
CSV(Creating Shared Value)経営
「共通価値の創造」という意味で、マイケル・ポーター教授が提唱した概念。寄付や慈善活動ではなく、社会性の高い事業を行うことで社会問題を解決することによる「社会価値」と同時に、自社の利益も生み出す「企業価値」のどちらをも高めることが、企業の本来あるべき姿であるというもの。
サブスクリプションモデル
企業が顧客に対して商品・サービスを一定期間提供し、月単位や年単位などの利用料を回収するビジネスモデル。発祥であるIT業界で特に広がりを見せていますが、製造業・小売業などでも新しいビジネス形態として新サービスが多く生まれている。
エンゲージメント
企業の人事領域におけるエンゲージメントは、個人と企業(組織)の成長が連動し、互いに信頼、貢献し合える関係という意味合いをもつ。
カスタマーサクセス
長期的に顧客が自社の提供するソフトウェアやサービスの利用頻度を高め、それにより価値を感じてもらうよう、組織的・システム的に対応する業務をいう。カスタマーサポートは問題が起こってから対処するのに対して、カスタマーサクセスは顧客と日々コミュニケーションを図り、問題を防いだり、顧客が必要とする新しい機能やサービス、トレーニングなどを提供する。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第1四半期連結会計期間末(以下、当第1四半期末)における総資産は、前連結会計年度末(以下、前期末)と比較して1億79百万円増加し、150億44百万円となりました。これは主に現金及び預金が1億41百万円増加したことによるものです。
(負債)
負債は、前期末と比較して2億35百万円増加し、38億21百万円となりました。これは主に、前受収益が6億25百万円増加した一方で、未払法人税等が1億89百万円、流動負債のその他が1億23百万円それぞれ減少したことによるものです。
(純資産)
純資産は、前期末と比較して56百万円減少し、112億22百万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金が59百万円増加した一方で、利益剰余金が1億18百万円減少したことによるものであります。利益剰余金については、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により1億34百万円増加し、配当金の支払いにより2億53百万円減少しています。
この結果、当第1四半期末における自己資本比率は74.6%(前期末は75.9%)となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
①基本方針の内容およびその実現に資する取組み
当社グループは、データ活用ソリューションの提供、ITシステム運用管理パッケージソフトウェアの開発・販売・サポートにおいて高い技術力とそれを支える人材、さらにはお客様との安定した取引関係によって着実に業容を拡大しております。
当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、経営の基本理念、企業価値の源泉、多様なステークホルダーとの信頼関係を理解し、当社の企業価値ならびに株主共同の利益を中長期的に確保・向上させる者でなければならないと考えております。
従いまして、企業価値ならびに株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付行為の提案またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として適切ではないと考えております。
加えて、当該取り組みが当社株主の共同の利益を損なうものではないこと、当社役員の地位の維持を目的とするものではないことを方針としています。
このような考えのもと、当社は、2006年6月22日付で「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」を導入し、数次の更新を経ております。現在の買収防衛策(以下「現プラン」といいます。)については、2020年6月11日開催の第38期定時株主総会において、「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」の継続更新が上程され、さらに2年間の継続が承認されました。その有効期間は第40期定時株主総会終結の時までとなります。
当社は、買収防衛策に関する議論の進展など近年のわが国の資本市場と法的・経済的環境等を多面的に検討した結果、株主の皆様の適切な判断のための必要かつ十分な情報と時間を確保すること、大規模買付者との交渉の機会を確保すること等を通じて、当社グループの企業価値の向上ならびに株主共同の利益に反する大量買付けを抑止し、不適切な者によって当社グループの財務および事業の方針の決定が支配されることを防止することを目的とし、買収防衛策の重要性に変わるところはないと判断いたしました。
②不適切な者によって支配されることを防止するための取組み
現プランでは、議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株式の買付を行おうとする者(以下「大規模買付者」といいます。)に対し、大規模買付行為を開始または実行する前に、当社取締役会に対して現プランに従う旨の「買収意向表明書」の提出および「必要情報リスト」の提供を求めております。また、大規模買付者が本必要情報の提供を完了した後、取締役会が当該大規模買付行為の評価検討を行う期間(60日間または90日間)を設けております。
大規模買付者が現プランに定める手続きを遵守しない場合、または当社の企業価値ならびに株主共同の利益を著しく毀損すると合理的に判断される場合には、新株予約権の無償割当て等、会社法その他の法律および当社定款が認める対抗措置を発動いたします。
なお、当社取締役会の恣意に基づく対抗措置の発動を防止するために、3名以上の委員からなる企業価値検討委員会を設置し、対抗措置の発動等に関して企業価値検討委員会の勧告に従うこととしております。
また、当社取締役会は、企業価値検討委員会が、対抗措置の発動につき株主総会の決議を経ることが相当であると判断し、企業価値検討委員会から具体的対抗措置の発動に係る株主総会の招集を勧告された場合には、速やかに株主総会を招集します。株主総会が開催された場合、当社取締役会は当該株主総会の決議に従うものとし、株主総会が対抗措置の発動を否決する決議をした場合には、対抗措置は発動しません。
現プランでは、以上のような取組みにより、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報と時間を確保するとともに、大規模買付者との交渉の機会を確保すること等を通じて、当社の企業価値の向上ならびに株主共同の利益に反する大量買付けを抑止し、上記基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止することを目的としております。
③上記の取組みに関する当社取締役会の判断および理由
当社取締役会は、以下の理由から、現プランが基本方針に沿うものであり、当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
ア.経済産業省および法務省が発表した買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること。
イ.企業価値および株主共同の利益を確保・向上させる目的をもって導入されていること。
ウ.定時株主総会において出席株主の過半数の賛成をもって承認可決されなかった場合は廃止されることに加え、対抗措置の発動に関して株主総会が開催された場合、当社取締役会は当該株主総会の決議に従うものとされていること等、株主意思を重視するものであること。
エ.企業価値検討委員会を設置するなど、独立性の高い社外者の判断を重視していること。
オ.あらかじめ定められた合理的な客観的発動要件が充足されなければ対抗措置が発動されないよう設定されていること。
カ.デッドハンド型およびスローハンド型買収防衛策ではないこと。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は103百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。