四半期報告書-第37期第1四半期(平成30年4月1日-平成30年6月30日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2018年4月1日から2018年6月30日まで。以下、当四半期)における国内景気は、人件費や原材料費の上昇による企業経営へのコスト上昇圧力の強まり、米国の保護主義政策による世界経済へのマイナス影響の懸念等により、これまでの緩やかな拡大基調から足踏み基調へと変化が表れてきました。
ITサービス業界では取り組むべき戦略テーマとして、「クラウドサービスの急速な普及」「IoTの進展」「人工知能(AI)研究の進展」等が、その活用領域の拡がりとともにクローズアップされてきています。
現在、企業におけるITの役割は、業務効率化やコスト削減に代表される「守り」から、ビジネスの競争優位性を実現する「攻め」の手段へと変化しています。そして、クラウド技術の急速な発展は、「スモールスタート」「IT投資の機動性」「投資対効果」といった観点におけるクラウドサービスの優位性により、企業内のIT活用の主導権を情報システム部門からビジネスの現場に近い事業部門へと移動させる大きな要因となっています。
ITベンダー各社にとっても、お客様企業の「攻めのIT」と「事業部門でのIT活用」への変化に対応するため、ユーザ業界における業務や事業の専門性に対する知見強化と製品やサービスの提供にあたってのクラウドサービス化が重要となっています。
このような環境の中、当社グループでは、「独立系の自社開発パッケージソフトウェアメーカー」としての事業基盤をもとに、2019年3月期から2021年3月期までの3か年中期経営計画を策定しました。そして、今期はその初年度として、「業務専門性」の研磨と「事業専門性」の獲得を経営方針に掲げ、下記の経営施策を推進する計画です。
1.クラウドファースト
・クラウド技術の進展とお客様ニーズを見据え、クラウド化に対応するための既存製品力とサービス力強化のための積極投資を行います。「当社既存製品+業務テンプレート」の組み合わせをクラウドサービス化することにより、業務課題を直接解決するためのサービス提供の幅を拡げ、お客様層をこれまでの情報システム部門に加え事業部門へと拡大する取り組みを進めます。
2.グループエコシステムソリューションの提供と新たな事業の開発
・お客様のIT課題を俯瞰的に把握し、その解決のためにグループ力を活かし対応するため、お客様のシステムライフサイクル(コンサルテーション~設計・開発~構築~保守・運用~BPO)の上流からワンストップで提案できる体制を構築し市場競争力の強化を図ります。施策面では、営業アカウントプランの運用強化、製品を核としたソリューション提案の強化、子会社と連携したソリューション提供、パートナー企業との協業モデルの開発と販売を積極的に推進します。
・新規事業領域として、当社の持つデータ活用の強みを活かし、データの集約、分析、解析を可能にする業界プラットフォームの構築のために、HRM(ヒューマン・リソース・マネジメント:人事総務)系、移動体系、農業系の3分野に絞った業界SaaS事業の基盤作りを行います。
3.自らを変革し挑戦する組織の構築
・新組織「オープンインキュベーションセンター」を設置し、これまで手掛けてきたIoT、AI、データアナリティクス等の技術領域に加え、RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)、ブロックチェーン等の新たな技術研究、実装、事業化に至る環境づくりと、それを通じてチャレンジする組織風土作りを推進します。
・人事制度面では、成長意欲を喚起するためのキャリア選択肢の拡大、ベースアップの実施、ボトムアップ型で行っている組織風土改革プロジェクトのグループ内展開、等を行います。
当四半期の経営成績においては、売上面では、お客様ニーズを捉えたクラウドサービス製品の販売、ソリューション提案による大型案件の受注、新たに子会社化した㈱無限の業績貢献等により、売上高は22億56百万円となり前年同四半期と比べて42.1%増となりました。
なお、損益面では、成長領域への研究開発投資、開発体制の強化、マーケティング活動費の増加等により、営業利益は1億65百万円(前年同四半期比28.0%減)、経常利益は2億63百万円(同15.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億62百万円(同22.2%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりです。なお、前期末より新たなセグメントとして、システムインテグレーション事業を追加しています。このセグメント追加は、2018年2月15日に㈱無限を子会社化し、当期(2019年3月期)より同社の損益を連結化することに伴うものです。
クラウド事業
当四半期の業績は、売上高1億67百万円(前年同四半期比38.3%増)、営業損失32百万円(前年同四半期は26百万円の営業損失)となりました。
ITSM(ITサービスマネジメント)では、前期に引き続き、システム運用コンサルティングとの連携提案や、事業部IT部門のデジタルビジネスへの対応ニーズを取り込んだこと等が奏功し、「LMIS on cloud」の導入ユーザも累計で100社を超えました。Webセキュリティでは、情報の社外利用や利用アプリケーションの増加等ビジネス環境でのセキュリティ強化のニーズを捉え、シングルサインオンやID管理等のソリューションが好調に推移しました。SaaS型勤怠管理サービスでは、働き方改革の潮流のなか、主要顧客層である人材派遣業界のニーズを取り込み伸長しました。また、当期より連結化した㈱無限の経費業務管理ソリューション「らくらくBOSS」シリーズも貢献しました。
なお、損益面では、サービス開発のための体制強化が影響しました。
プロダクト事業
当四半期の業績は、売上高6億41百万円(前年同四半期比5.7%増)、営業利益33百万円(同64.9%減)となりました。
既存製品の領域では、製品の単品販売から、お客様が抱える課題を全社的観点から把握し、ソリューション提案へと繋げるアカウントプラン営業、ならびに製品を核にしたソリューション提案を推進しました。この活動は、前期下期から成果を表し、ETL製品の大型案件の受注、既存製品を核にした業務ソリューション化による帳票製品販売での案件の大型化に繋がりました。また、パートナー企業数も100社を超え、その協業モデルは40を超えました。BPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)の製品販売では、データ活用コンサルティングとの連携提案が奏功しました。
なお、損益面では、一部の既存製品販売における販売減、成長分野における研究開発投資等が影響しました。
ソリューション事業
当四半期の業績は、売上高4億円(前年同四半期比13.5%増)、営業損失24百万円(前年同四半期は4百万円の営業損失)となりました。
当ソリューション事業の位置付けは、クラウド、プロダクト両事業を伸長させるための前後の工程になります。
当社グループの強みであるシステム運用ならびにデータ活用コンサルティング機能を活かしてお客様のデジタルビジネス領域に対して行った、「システム運用コンサルティング×ITSM」、「データ活用コンサルティング×BPM」の複合提案活動が奏功し、コンサルティングと技術支援サービスが伸長しました。また、新たな取り組みとして、お客様の働き方改革、業務プロセス改革を支える「RPA」運用設計サービスの引き合いも増加しています。
なお、損益面では、案件増に伴う体制増強等が影響しました。
メインフレーム事業
当四半期の業績は、売上高5億51百万円(前年同四半期比8.8%増)、営業利益2億91百万円(同7.1%増)となりました。
お客様の業務拡大、業務統合によるホストコンピュータ増強提案や、機器更改を見据えた提案、さらには大規模システム運用におけるコンサルティング案件を受注したことが奏功しました。
システムインテグレーション事業
当四半期の業績は、売上高4億94百万円、営業利益4百万円となりました。なお、本セグメントは、前期末より連結子会社化した㈱無限の事業領域のため、前年同四半期との比較はありません。
産業界の好調なシステム投資意欲を受け、システム開発案件の受注が伸長しました。加えて業務専門性の習得も順調に進みました。
(脚注)
SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)
これまでパッケージ製品として提供されていたソフトウェアを、インターネット経由でサービスとして提供・利用する形態のこと。
エコシステム
経営・IT分野の新語。複数の企業が商品開発や事業活動等でパートナーシップを組み、互いの技術や資本を生かしながら、開発業者・代理店・販売店・宣伝媒体、業界の枠や国境を超えて広く共存共栄していく仕組み。
BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)
企業運営上の業務やビジネスプロセスを専門企業に外部委託すること。
プラットフォーム
需要側と供給側の間に立ち、サービスや情報を交換する等、取引する双方にとって価値を生み出すビジネス基盤のこと。
RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)
AIや機械学習といった高性能な認知技術を用いることによって実現する、業務の自動化や効率化に向けた取り組みやソフトウェアロボットを指す言葉。
ITSM(ITサービスマネジメント)
ビジネス部門が必要とするITサービスの安定的な提供とITサービスの継続的な改善を管理するための仕組み。
ETL(エクストラクト・トランスフォーム・ロード)
企業の基幹システム等に蓄積されたデータを抽出(extract)し、データウェアハウス等で利用しやすい形に加工(transform)し、対象となるデータベースに書き出す(load)こと。また、これら一連の処理を支援するソフトウェア。
BPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)
企業の全社的な業務の流れ(ビジネスプロセス)を把握・分析し、情報システムを用いて継続的に管理・改善・最適化していくこと。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第1四半期連結会計期間末(以下、当第1四半期末)における総資産は、前連結会計年度末(以下、前期末)と比較して69百万円減少し、153億68百万円となりました。これは主に、現金及び預金が98百万円、投資有価証券が1億25百万円それぞれ増加した一方で、売掛金が3億26百万円減少したことによるものであります。
(負債)
負債は、前期末と比較して1億20百万円減少し、38億85百万円となりました。これは主に、前受収益が4億39百万円増加し、買掛金が92百万円、未払法人税等が2億3百万円及びその他の流動負債が2億35百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、前期末と比較して50百万円増加し、114億82百万円となりました。これは主に、利益剰余金が30百万円減少し、その他有価証券評価差額金が83百万円増加したことによるものであります。利益剰余金については、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により1億62百万円増加し、配当金の支払いにより1億93百万円減少しております。
この結果、当第1四半期末における自己資本比率は74.7%(前期末は74.1%)となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
①基本方針の内容およびその実現に資する取組み
当社グループは、データ活用ソリューションの提供、ITシステム運用管理パッケージソフトウェアの開発・販売・サポートにおいて高い技術力とそれを支える人材、さらにはお客様との安定した取引関係によって着実に業容を拡大しております。
当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、経営の基本理念、企業価値の源泉、多様なステークホルダーとの信頼関係を理解し、当社の企業価値ならびに株主共同の利益を中長期的に確保・向上させる者でなければならないと考えております。
従いまして、企業価値ならびに株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付行為の提案またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として適切ではないと考えております。
このような考えのもと、当社は、2006年6月22日付で「当社株式にかかる買収提案への対応方針(買収防衛策)」を導入し、数次の更新を経ております。現在の買収防衛策(以下「現プラン」といいます。)については、2018年6月14日開催の第36期定時株主総会において、「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」の継続更新が上程され、さらに2年間の継続が承認されました。その有効期間は第38期定時株主総会終結の時までとなります。
当社は、買収防衛策に関する議論の進展など近年のわが国の資本市場と法的・経済的環境等を多面的に検討した結果、株主の皆様の適切な判断のための必要かつ十分な情報と時間を確保すること、大規模買付者との交渉の機会を確保すること等を通じて、当社グループの企業価値の向上ならびに株主共同の利益に反する大量買付けを抑止し、不適切な者によって当社グループの財務および事業の方針の決定が支配されることを防止することを目的とし、買収防衛策の重要性に変わるところはないと判断いたしました。
②不適切な者によって支配されることを防止するための取組み
現プランでは、議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株式の買付を行おうとする者(以下「大規模買付者」といいます。)に対し、大規模買付行為を開始または実行する前に、当社取締役会に対して現プランに従う旨の「買収意向表明書」の提出および「必要情報リスト」の提供を求めております。また、大規模買付者が本必要情報の提供を完了した後、取締役会が当該大規模買付行為の評価検討を行う期間(60日間または90日間)を設けております。
大規模買付者が現プランに定める手続きを遵守しない場合、または当社の企業価値ならびに株主共同の利益を著しく毀損すると合理的に判断される場合には、新株予約権の無償割当て等、会社法その他の法律および当社定款が認める対抗措置を発動いたします。
なお、当社取締役会の恣意に基づく対抗措置の発動を防止するために、3名以上の委員からなる企業価値検討委員会を設置し、対抗措置の発動等に関して企業価値検討委員会の勧告に従うこととしております。
また、当社取締役会は、企業価値検討委員会が、対抗措置の発動につき株主総会の決議を経ることが相当であると判断し、企業価値検討委員会から具体的対抗措置の発動に係る株主総会の招集を勧告された場合には、速やかに株主総会を招集します。株主総会が開催された場合、当社取締役会は当該株主総会の決議に従うものとし、株主総会が対抗措置の発動を否決する決議をした場合には、対抗措置は発動しません。
現プランでは、以上のような取組みにより、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報と時間を確保するとともに、大規模買付者との交渉の機会を確保すること等を通じて、当社の企業価値の向上ならびに株主共同の利益に反する大量買付けを抑止し、上記基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止することを目的としております。
③上記の取組みに関する当社取締役会の判断および理由
当社取締役会は、以下の理由から、現プランが基本方針に沿うものであり、当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
ア.経済産業省および法務省が発表した買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること。
イ.企業価値および株主共同の利益を確保・向上させる目的をもって導入されていること。
ウ.定時株主総会において出席株主の過半数の賛成をもって承認可決されなかった場合は廃止されることに加え、対抗措置の発動に関して株主総会が開催された場合、当社取締役会は当該株主総会の決議に従うものとされていること等、株主意思を重視するものであること。
エ.企業価値検討委員会を設置するなど、独立性の高い社外者の判断を重視していること。
オ.あらかじめ定められた合理的な客観的発動要件が充足されなければ対抗措置が発動されないよう設定されていること。
カ.デッドハンド型およびスローハンド型買収防衛策ではないこと。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は1億1百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間(2018年4月1日から2018年6月30日まで。以下、当四半期)における国内景気は、人件費や原材料費の上昇による企業経営へのコスト上昇圧力の強まり、米国の保護主義政策による世界経済へのマイナス影響の懸念等により、これまでの緩やかな拡大基調から足踏み基調へと変化が表れてきました。
ITサービス業界では取り組むべき戦略テーマとして、「クラウドサービスの急速な普及」「IoTの進展」「人工知能(AI)研究の進展」等が、その活用領域の拡がりとともにクローズアップされてきています。
現在、企業におけるITの役割は、業務効率化やコスト削減に代表される「守り」から、ビジネスの競争優位性を実現する「攻め」の手段へと変化しています。そして、クラウド技術の急速な発展は、「スモールスタート」「IT投資の機動性」「投資対効果」といった観点におけるクラウドサービスの優位性により、企業内のIT活用の主導権を情報システム部門からビジネスの現場に近い事業部門へと移動させる大きな要因となっています。
ITベンダー各社にとっても、お客様企業の「攻めのIT」と「事業部門でのIT活用」への変化に対応するため、ユーザ業界における業務や事業の専門性に対する知見強化と製品やサービスの提供にあたってのクラウドサービス化が重要となっています。
このような環境の中、当社グループでは、「独立系の自社開発パッケージソフトウェアメーカー」としての事業基盤をもとに、2019年3月期から2021年3月期までの3か年中期経営計画を策定しました。そして、今期はその初年度として、「業務専門性」の研磨と「事業専門性」の獲得を経営方針に掲げ、下記の経営施策を推進する計画です。
1.クラウドファースト
・クラウド技術の進展とお客様ニーズを見据え、クラウド化に対応するための既存製品力とサービス力強化のための積極投資を行います。「当社既存製品+業務テンプレート」の組み合わせをクラウドサービス化することにより、業務課題を直接解決するためのサービス提供の幅を拡げ、お客様層をこれまでの情報システム部門に加え事業部門へと拡大する取り組みを進めます。
2.グループエコシステムソリューションの提供と新たな事業の開発
・お客様のIT課題を俯瞰的に把握し、その解決のためにグループ力を活かし対応するため、お客様のシステムライフサイクル(コンサルテーション~設計・開発~構築~保守・運用~BPO)の上流からワンストップで提案できる体制を構築し市場競争力の強化を図ります。施策面では、営業アカウントプランの運用強化、製品を核としたソリューション提案の強化、子会社と連携したソリューション提供、パートナー企業との協業モデルの開発と販売を積極的に推進します。
・新規事業領域として、当社の持つデータ活用の強みを活かし、データの集約、分析、解析を可能にする業界プラットフォームの構築のために、HRM(ヒューマン・リソース・マネジメント:人事総務)系、移動体系、農業系の3分野に絞った業界SaaS事業の基盤作りを行います。
3.自らを変革し挑戦する組織の構築
・新組織「オープンインキュベーションセンター」を設置し、これまで手掛けてきたIoT、AI、データアナリティクス等の技術領域に加え、RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)、ブロックチェーン等の新たな技術研究、実装、事業化に至る環境づくりと、それを通じてチャレンジする組織風土作りを推進します。
・人事制度面では、成長意欲を喚起するためのキャリア選択肢の拡大、ベースアップの実施、ボトムアップ型で行っている組織風土改革プロジェクトのグループ内展開、等を行います。
当四半期の経営成績においては、売上面では、お客様ニーズを捉えたクラウドサービス製品の販売、ソリューション提案による大型案件の受注、新たに子会社化した㈱無限の業績貢献等により、売上高は22億56百万円となり前年同四半期と比べて42.1%増となりました。
なお、損益面では、成長領域への研究開発投資、開発体制の強化、マーケティング活動費の増加等により、営業利益は1億65百万円(前年同四半期比28.0%減)、経常利益は2億63百万円(同15.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億62百万円(同22.2%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりです。なお、前期末より新たなセグメントとして、システムインテグレーション事業を追加しています。このセグメント追加は、2018年2月15日に㈱無限を子会社化し、当期(2019年3月期)より同社の損益を連結化することに伴うものです。
クラウド事業
当四半期の業績は、売上高1億67百万円(前年同四半期比38.3%増)、営業損失32百万円(前年同四半期は26百万円の営業損失)となりました。
ITSM(ITサービスマネジメント)では、前期に引き続き、システム運用コンサルティングとの連携提案や、事業部IT部門のデジタルビジネスへの対応ニーズを取り込んだこと等が奏功し、「LMIS on cloud」の導入ユーザも累計で100社を超えました。Webセキュリティでは、情報の社外利用や利用アプリケーションの増加等ビジネス環境でのセキュリティ強化のニーズを捉え、シングルサインオンやID管理等のソリューションが好調に推移しました。SaaS型勤怠管理サービスでは、働き方改革の潮流のなか、主要顧客層である人材派遣業界のニーズを取り込み伸長しました。また、当期より連結化した㈱無限の経費業務管理ソリューション「らくらくBOSS」シリーズも貢献しました。
なお、損益面では、サービス開発のための体制強化が影響しました。
プロダクト事業
当四半期の業績は、売上高6億41百万円(前年同四半期比5.7%増)、営業利益33百万円(同64.9%減)となりました。
既存製品の領域では、製品の単品販売から、お客様が抱える課題を全社的観点から把握し、ソリューション提案へと繋げるアカウントプラン営業、ならびに製品を核にしたソリューション提案を推進しました。この活動は、前期下期から成果を表し、ETL製品の大型案件の受注、既存製品を核にした業務ソリューション化による帳票製品販売での案件の大型化に繋がりました。また、パートナー企業数も100社を超え、その協業モデルは40を超えました。BPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)の製品販売では、データ活用コンサルティングとの連携提案が奏功しました。
なお、損益面では、一部の既存製品販売における販売減、成長分野における研究開発投資等が影響しました。
ソリューション事業
当四半期の業績は、売上高4億円(前年同四半期比13.5%増)、営業損失24百万円(前年同四半期は4百万円の営業損失)となりました。
当ソリューション事業の位置付けは、クラウド、プロダクト両事業を伸長させるための前後の工程になります。
当社グループの強みであるシステム運用ならびにデータ活用コンサルティング機能を活かしてお客様のデジタルビジネス領域に対して行った、「システム運用コンサルティング×ITSM」、「データ活用コンサルティング×BPM」の複合提案活動が奏功し、コンサルティングと技術支援サービスが伸長しました。また、新たな取り組みとして、お客様の働き方改革、業務プロセス改革を支える「RPA」運用設計サービスの引き合いも増加しています。
なお、損益面では、案件増に伴う体制増強等が影響しました。
メインフレーム事業
当四半期の業績は、売上高5億51百万円(前年同四半期比8.8%増)、営業利益2億91百万円(同7.1%増)となりました。
お客様の業務拡大、業務統合によるホストコンピュータ増強提案や、機器更改を見据えた提案、さらには大規模システム運用におけるコンサルティング案件を受注したことが奏功しました。
システムインテグレーション事業
当四半期の業績は、売上高4億94百万円、営業利益4百万円となりました。なお、本セグメントは、前期末より連結子会社化した㈱無限の事業領域のため、前年同四半期との比較はありません。
産業界の好調なシステム投資意欲を受け、システム開発案件の受注が伸長しました。加えて業務専門性の習得も順調に進みました。
(脚注)
SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)
これまでパッケージ製品として提供されていたソフトウェアを、インターネット経由でサービスとして提供・利用する形態のこと。
エコシステム
経営・IT分野の新語。複数の企業が商品開発や事業活動等でパートナーシップを組み、互いの技術や資本を生かしながら、開発業者・代理店・販売店・宣伝媒体、業界の枠や国境を超えて広く共存共栄していく仕組み。
BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)
企業運営上の業務やビジネスプロセスを専門企業に外部委託すること。
プラットフォーム
需要側と供給側の間に立ち、サービスや情報を交換する等、取引する双方にとって価値を生み出すビジネス基盤のこと。
RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)
AIや機械学習といった高性能な認知技術を用いることによって実現する、業務の自動化や効率化に向けた取り組みやソフトウェアロボットを指す言葉。
ITSM(ITサービスマネジメント)
ビジネス部門が必要とするITサービスの安定的な提供とITサービスの継続的な改善を管理するための仕組み。
ETL(エクストラクト・トランスフォーム・ロード)
企業の基幹システム等に蓄積されたデータを抽出(extract)し、データウェアハウス等で利用しやすい形に加工(transform)し、対象となるデータベースに書き出す(load)こと。また、これら一連の処理を支援するソフトウェア。
BPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)
企業の全社的な業務の流れ(ビジネスプロセス)を把握・分析し、情報システムを用いて継続的に管理・改善・最適化していくこと。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第1四半期連結会計期間末(以下、当第1四半期末)における総資産は、前連結会計年度末(以下、前期末)と比較して69百万円減少し、153億68百万円となりました。これは主に、現金及び預金が98百万円、投資有価証券が1億25百万円それぞれ増加した一方で、売掛金が3億26百万円減少したことによるものであります。
(負債)
負債は、前期末と比較して1億20百万円減少し、38億85百万円となりました。これは主に、前受収益が4億39百万円増加し、買掛金が92百万円、未払法人税等が2億3百万円及びその他の流動負債が2億35百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産は、前期末と比較して50百万円増加し、114億82百万円となりました。これは主に、利益剰余金が30百万円減少し、その他有価証券評価差額金が83百万円増加したことによるものであります。利益剰余金については、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により1億62百万円増加し、配当金の支払いにより1億93百万円減少しております。
この結果、当第1四半期末における自己資本比率は74.7%(前期末は74.1%)となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
①基本方針の内容およびその実現に資する取組み
当社グループは、データ活用ソリューションの提供、ITシステム運用管理パッケージソフトウェアの開発・販売・サポートにおいて高い技術力とそれを支える人材、さらにはお客様との安定した取引関係によって着実に業容を拡大しております。
当社の財務および事業の方針の決定を支配する者の在り方としては、経営の基本理念、企業価値の源泉、多様なステークホルダーとの信頼関係を理解し、当社の企業価値ならびに株主共同の利益を中長期的に確保・向上させる者でなければならないと考えております。
従いまして、企業価値ならびに株主共同の利益を毀損するおそれのある不適切な大規模買付行為の提案またはこれに類似する行為を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として適切ではないと考えております。
このような考えのもと、当社は、2006年6月22日付で「当社株式にかかる買収提案への対応方針(買収防衛策)」を導入し、数次の更新を経ております。現在の買収防衛策(以下「現プラン」といいます。)については、2018年6月14日開催の第36期定時株主総会において、「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)」の継続更新が上程され、さらに2年間の継続が承認されました。その有効期間は第38期定時株主総会終結の時までとなります。
当社は、買収防衛策に関する議論の進展など近年のわが国の資本市場と法的・経済的環境等を多面的に検討した結果、株主の皆様の適切な判断のための必要かつ十分な情報と時間を確保すること、大規模買付者との交渉の機会を確保すること等を通じて、当社グループの企業価値の向上ならびに株主共同の利益に反する大量買付けを抑止し、不適切な者によって当社グループの財務および事業の方針の決定が支配されることを防止することを目的とし、買収防衛策の重要性に変わるところはないと判断いたしました。
②不適切な者によって支配されることを防止するための取組み
現プランでは、議決権割合を20%以上とすることを目的とする当社株式の買付を行おうとする者(以下「大規模買付者」といいます。)に対し、大規模買付行為を開始または実行する前に、当社取締役会に対して現プランに従う旨の「買収意向表明書」の提出および「必要情報リスト」の提供を求めております。また、大規模買付者が本必要情報の提供を完了した後、取締役会が当該大規模買付行為の評価検討を行う期間(60日間または90日間)を設けております。
大規模買付者が現プランに定める手続きを遵守しない場合、または当社の企業価値ならびに株主共同の利益を著しく毀損すると合理的に判断される場合には、新株予約権の無償割当て等、会社法その他の法律および当社定款が認める対抗措置を発動いたします。
なお、当社取締役会の恣意に基づく対抗措置の発動を防止するために、3名以上の委員からなる企業価値検討委員会を設置し、対抗措置の発動等に関して企業価値検討委員会の勧告に従うこととしております。
また、当社取締役会は、企業価値検討委員会が、対抗措置の発動につき株主総会の決議を経ることが相当であると判断し、企業価値検討委員会から具体的対抗措置の発動に係る株主総会の招集を勧告された場合には、速やかに株主総会を招集します。株主総会が開催された場合、当社取締役会は当該株主総会の決議に従うものとし、株主総会が対抗措置の発動を否決する決議をした場合には、対抗措置は発動しません。
現プランでは、以上のような取組みにより、株主の皆様が適切な判断をするために必要かつ十分な情報と時間を確保するとともに、大規模買付者との交渉の機会を確保すること等を通じて、当社の企業価値の向上ならびに株主共同の利益に反する大量買付けを抑止し、上記基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止することを目的としております。
③上記の取組みに関する当社取締役会の判断および理由
当社取締役会は、以下の理由から、現プランが基本方針に沿うものであり、当社の株主の共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
ア.経済産業省および法務省が発表した買収防衛策に関する指針の要件を完全に充足していること。
イ.企業価値および株主共同の利益を確保・向上させる目的をもって導入されていること。
ウ.定時株主総会において出席株主の過半数の賛成をもって承認可決されなかった場合は廃止されることに加え、対抗措置の発動に関して株主総会が開催された場合、当社取締役会は当該株主総会の決議に従うものとされていること等、株主意思を重視するものであること。
エ.企業価値検討委員会を設置するなど、独立性の高い社外者の判断を重視していること。
オ.あらかじめ定められた合理的な客観的発動要件が充足されなければ対抗措置が発動されないよう設定されていること。
カ.デッドハンド型およびスローハンド型買収防衛策ではないこと。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発費は1億1百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。