有価証券報告書-第37期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日まで。以下、当期)におけるわが国経済は、第3四半期始めにかけては緩やかな景気回復基調が続いたものの、第3四半期後半から中国を中心とした世界経済の減速が製造業を始めとして受注や業績面に悪影響を及ぼし、足踏み状態となりました。
産業界においては、事業の競争力強化や生産性を高めるためのデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組む企業のシステム投資意欲は依然として高く、ITサービス市場は緩やかな成長が続いています。
このような環境下、当社では、当期(2019年3月期)から2021年3月期に至る3か年中期経営計画(以下、本中計)を推進しています。本中計では、お客様のビジネス成長に貢献する「戦略的ITパートナー」を目指し、当社の強みである「システム運用」と「データ活用」に磨きをかけ、「デジタル変革」に対応した新たな領域への積極的な先行投資を行いつつ専門性の高い事業拡大を目指すものです。
当期、上記方針の下、取り組んできた主な施策の状況は下記のとおりです。これらの取り組みを通じて事業構造の変革を着実に進めています。
<クラウドサービス力強化>・クラウドファースト施策の推進に向け、クラウド製品とサービス強化のための開発投資を継続し、次期以降のストックビジネスの拡大に向けた基盤作りへの継続投資を行いました。
・ITサービスマネジメント(ITSM)では、デジタル変革の取り組みが事業部ITへと拡がる中、サービスデスクの業務効率化ニーズを取り込みクラウドサービス「LMIS」が伸長しました。同サービスは、黒字転換を果たし、その認知度向上とともに、既存のお客様内でのユーザ数の増加、パートナー企業やシステム運用コンサルティングとの連携提案、デジタルマーケティングなどの施策が奏功しました。
・働き方改革の潮流の中、人材派遣業界向け勤怠管理サービス「DigiSheet」は、建設業界のニーズも取り込み伸長しました。なお、本サービスは、黒字基調を継続しています。
・お客様社内の技術者不足、運用コスト増加などの課題を解決し、お客様のデジタル変革推進に貢献するべく、クラウド上でのサーバの運用管理やセキュリティ対策、障害発生時の対応まで幅広くサポートする「ユニリタクラウドサービス」の開発、提供を開始しました。
<事業構造変革に向けた技術者シフト>・IT技術者不足が続く中、技術者の人的経営資源取得を目的の一つとして、2018年2月に㈱無限のM&Aを行いました。これによりグループ技術力の質、量ともに厚みが増し、本中計のテーマである「事業構造の変革」に寄与しています。当期は、グループとしての技術者育成計画のもと、㈱無限の技術者を当社に受け入れ、クラウドサービス開発や製品開発を進めました。
<営業力強化>・お客様の課題解決のための提案力強化策として、下期、営業部門の再編を行いました。これによる直接販売と間接販売(パートナー営業)の両営業機能の連携体制がソリューション提案力の強化につながりました。
・AI(人工知能)、インドアマッピング技術、車載サーバと映像解析技術などの新技術開発、人材派遣業界向けサービス提供力強化と顧客開拓などを目的としたM&Aや資本提携を行いグループ事業の競争力を上げるための基盤作りを行いました。
当期の業績は、売上高は94億22百万円(前期比33.5%増)となりました。
しかしながら、損益面では減益となりました。その要因として、市場において加速するクラウド化の潮流に対応すべく製品力強化のためにクラウドサービスの開発や技術支援サービス要員育成への投資を拡大したこと、プロダクト事業の一部製品開発への先行投資、メインフレーム事業の製品販売においてお客様の更新動向が谷間にあること、などの影響により、営業利益は9億19百万円(前期比31.8%減)、経常利益は10億29百万円(同29.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億24百万円(同35.3%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりです。なお、前期末より新たなセグメントとして、システムインテグレーション事業を追加しています。この追加は、2018年2月15日に㈱無限を子会社化し、当期より同社の損益を連結したことに伴うものです。
クラウド事業
当期の業績は、売上高7億15百万円(前期比39.3%増)、営業損失1億53百万円(前期は83百万円の営業損失)となりました。
ITSMでは、「LMIS」のユーザ数が既存のお客様内で堅調に推移し、継続利用料が順調に積み上がるとともに、認知度向上に伴い新規のお客様も増加しました。働き方改革の潮流の中、SaaS型勤怠管理サービスは主力マーケットである人材派遣業界のニーズの他に新たなマーケットニーズを取り込み堅調に推移しました。また、㈱無限の経費業務管理ソリューション「らくらくBOSS」シリーズも貢献しました。
なお、本事業では、働き方改革の潮流の中、セキュリティやリモートワーク向けのマーケットニーズに対応するためのサービス開発やDXに必要な新技術習得のための投資が損益面へのマイナス影響となりました。しかし、この投資は次期以降、ストックビジネスとしての収益基盤につながるものです。
プロダクト事業
当期の業績は、売上高28億78百万円(前期比12.4%増)、営業利益2億94百万円(同2.7%減)となりました。
売上面では、自社製品を核にした業務ソリューション化が、ETLや帳票製品販売に奏功しました。また、自動化製品も大型案件受注により回復し、主力の自社製品販売は堅調な結果となりました。
しかしながら、損益面では、下期に自社製品販売は回復したものの、上期における自社自動化製品などの販売計画の未達、ならびに移動体系事業の製品販売計画の未達と同事業における研究開発投資の増加などの影響が残りました。
ソリューション事業
当期の業績は、売上高20億18百万円(前期比15.4%増)、営業利益1億4百万円(同52.3%減)となりました。
当ソリューション事業の位置付けは、クラウド、プロダクト両事業を伸長させるための前後の工程となります。当期においては、引き続き、クラウド、プロダクト両事業を伸長させるための前工程となるコンサルティング、そして後工程となる技術支援サービスとの連携が奏功しています。
自社製品を核とした業務ソリューション化施策によるETL製品販売の伸びにより技術支援サービスが伸長しました。また、当社グループの強みであるシステム運用コンサルティングでは、事業部ITを進めるお客様のデジタルビジネス実現にあたり、システム運用ノウハウを活かした提案がビジネス実現ニーズにマッチし売上が伸長しました。
また、データ活用コンサルティング機能を活かした複合提案「データ活用コンサルティング×BPM」なども奏功し、コンサルティングと技術支援サービスが伸長しました。
なお、損益面では、一過性の一部システム構築案件の収益性悪化などの影響が残ったこと、また、下期、売上が回復している技術支援サービスの増収に伴う外注費用の増加、そして、来期以降に備えた技術支援サービス要員育成のための投資が影響しました。
メインフレーム事業
当期の業績は、売上高20億63百万円(前期比7.6%減)、営業利益10億79百万円(同8.4%減)となりました。
メインフレーム事業においては、お客様の機器更新動向が谷間にあり、前年度上期の売上に貢献したホストコンピュータ増強や機器更新案件などの大型案件の受注がなかったことによる反動減の影響を受けました。しかしながら、需要面では安定傾向となっています。
システムインテグレーション事業
当期の業績は、売上高17億46百万円、営業利益44百万円となりました。なお、本セグメントは、前期末より連結子会社化した㈱無限の事業領域のため、前期との比較はありません。
売上面では、産業界の好調なシステム投資環境を受け、引き続きシステム開発の受注が伸長しました。損益面では、グループとしての技術者育成計画のもと、ユニリタ本体への技術者受け入れに伴う一時的な自社開発技術者不足による外注費用の増加が影響しました。
(脚注)
ITSM(ITサービスマネジメント)
企業が必要とするITサービスの安定的な提供とITサービスの継続的な改善を管理するための仕組み。
インドアマッピング技術
各種センサーなどで取得した周辺環境の情報から、自己位置の推定と地図の作成を同時に行うための仕組みやシステム。建物などの屋内において動態分析を行うには、正確な位置情報把握が必要であり、そのために必要となる技術。
ストックビジネス
蓄積型の売上、収入構造を持ったビジネスの事を指す。持続的にサービスを提供しながら長期的に収入を上げて行こうという考え方。
BPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)
企業の全社的な業務の流れ(ビジネスプロセス)を把握・分析し、情報システムを用いて継続的に管理・改善・最適化していくこと。
SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)
これまでパッケージ製品として提供されていたソフトウェアを、インターネット経由でサービスとして提供・利用する形態のこと。
ETL(エクストラクト・トランスフォーム・ロード)
企業の基幹システム等に蓄積されたデータを抽出(extract)し、データウェアハウス等で利用しやすい形に加工(transform)し、対象となるデータベースに書き出す(load)、これら一連の処理を支援するソフトウェア。
②キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物(以下、資金)は前期末と比較して13億75百万円減少(前期は1億89百万円の増加)し、79億60百万円となりました。当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は4億11百万円(前期比60.0%減)となりました。主な資金増加要因は、税金等調整前当期純利益の計上10億19百万円(同28.6%減)及び減価償却費1億67百万円(同44.5%増)であり、主な資金減少要因は法人税等の支払額5億15百万円(同3.7%減)であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は13億47百万円(前期比200.3%増)となりました。主な資金減少要因は、有形固定資産の取得による支出1億7百万円(同218.4%増)、無形固定資産の取得による支出1億27百万円(同6.4%増)、投資有価証券の取得による支出9億24百万円(同586.8%増)及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1億99百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は4億36百万円(前期比11.3%増)となりました。支出の主な内容は、配当金の支払額4億20百万円(同8.9%増)であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「システムインテグレーション」については、2018年3月31日をみなし取得日とした企業結合(株式会社無限の全株式取得)により新たに加わったセグメントであるため、前年同期比は記載しておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.仕入高は主にロイヤリティであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「システムインテグレーション」については、2018年3月31日をみなし取得日とした企業結合(株式会社無限の全株式取得)により新たに加わったセグメントであるため、受注高の前年同期比は記載しておりません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.「システムインテグレーション」については、2018年3月31日をみなし取得日とした企業結合(株式会社無限の全株式取得)により新たに加わったセグメントであるため、前年同期比は記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
当社グループは、税効果会計、固定資産の減損会計、引当金の計上などに関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積りおよび判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額および収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.損益の状況
当連結会計年度(以下、「当期」)の損益の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b.財政状態の分析
当社グループは、適切な流動性の維持、事業活動のための資金確保および健全なバランスシートの維持を財務方針としております。
当期末における資産は、前期末と比較して18百万円減少し154億19百万円となりました。これは主に、土地が73百万円、のれんが1億64百万円、投資有価証券が10億20百万円それぞれ増加した一方で、有価証券が14億99百万円減少したことによるものであります。
負債は、前期末と比較して2億84百万円減少し37億21百万円となりました。これは主に、未払法人税等が97百万円及びその他の流動負債が1億98百万円減少したことによるものであります。
純資産は、前期末と比較して2億66百万円増加し116億98百万円となりました。これは主に、利益剰余金が2億4百万円、その他有価証券評価差額金が67百万円増加したことによるものであります。利益剰余金については、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により6億24百万円増加し、配当金の支払いにより4億20百万円減少しております。
この結果、当期末の自己資本比率は75.9%(前期末は74.1%)となりました。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性について
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.契約債務
2019年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。なお、連結貸借対照表の1年内償還予定の社債は、社債に含めております。
当社グループの第三者に対する保証は、ユニリタ共済会の金融機関からの借入金に対する債務保証であり、2019年3月31日現在の債務残高は、104,220千円であります。
c.財務政策
当社グループは、運転資金および設備資金につきましては、自己資金または借入金・社債により資金調達することとしております。このうち、借入金・社債による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資等の長期資金は社債で調達しております。
また、金融機関との間で1,000,000千円のコミットメントライン契約を締結しておりますが、当連結会計年度末において当契約に係る借入れは実行されておりません(借入未実行残高1,000,000千円)。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日まで。以下、当期)におけるわが国経済は、第3四半期始めにかけては緩やかな景気回復基調が続いたものの、第3四半期後半から中国を中心とした世界経済の減速が製造業を始めとして受注や業績面に悪影響を及ぼし、足踏み状態となりました。
産業界においては、事業の競争力強化や生産性を高めるためのデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組む企業のシステム投資意欲は依然として高く、ITサービス市場は緩やかな成長が続いています。
このような環境下、当社では、当期(2019年3月期)から2021年3月期に至る3か年中期経営計画(以下、本中計)を推進しています。本中計では、お客様のビジネス成長に貢献する「戦略的ITパートナー」を目指し、当社の強みである「システム運用」と「データ活用」に磨きをかけ、「デジタル変革」に対応した新たな領域への積極的な先行投資を行いつつ専門性の高い事業拡大を目指すものです。
当期、上記方針の下、取り組んできた主な施策の状況は下記のとおりです。これらの取り組みを通じて事業構造の変革を着実に進めています。
<クラウドサービス力強化>・クラウドファースト施策の推進に向け、クラウド製品とサービス強化のための開発投資を継続し、次期以降のストックビジネスの拡大に向けた基盤作りへの継続投資を行いました。
・ITサービスマネジメント(ITSM)では、デジタル変革の取り組みが事業部ITへと拡がる中、サービスデスクの業務効率化ニーズを取り込みクラウドサービス「LMIS」が伸長しました。同サービスは、黒字転換を果たし、その認知度向上とともに、既存のお客様内でのユーザ数の増加、パートナー企業やシステム運用コンサルティングとの連携提案、デジタルマーケティングなどの施策が奏功しました。
・働き方改革の潮流の中、人材派遣業界向け勤怠管理サービス「DigiSheet」は、建設業界のニーズも取り込み伸長しました。なお、本サービスは、黒字基調を継続しています。
・お客様社内の技術者不足、運用コスト増加などの課題を解決し、お客様のデジタル変革推進に貢献するべく、クラウド上でのサーバの運用管理やセキュリティ対策、障害発生時の対応まで幅広くサポートする「ユニリタクラウドサービス」の開発、提供を開始しました。
<事業構造変革に向けた技術者シフト>・IT技術者不足が続く中、技術者の人的経営資源取得を目的の一つとして、2018年2月に㈱無限のM&Aを行いました。これによりグループ技術力の質、量ともに厚みが増し、本中計のテーマである「事業構造の変革」に寄与しています。当期は、グループとしての技術者育成計画のもと、㈱無限の技術者を当社に受け入れ、クラウドサービス開発や製品開発を進めました。
<営業力強化>・お客様の課題解決のための提案力強化策として、下期、営業部門の再編を行いました。これによる直接販売と間接販売(パートナー営業)の両営業機能の連携体制がソリューション提案力の強化につながりました。
当期の業績は、売上高は94億22百万円(前期比33.5%増)となりました。
しかしながら、損益面では減益となりました。その要因として、市場において加速するクラウド化の潮流に対応すべく製品力強化のためにクラウドサービスの開発や技術支援サービス要員育成への投資を拡大したこと、プロダクト事業の一部製品開発への先行投資、メインフレーム事業の製品販売においてお客様の更新動向が谷間にあること、などの影響により、営業利益は9億19百万円(前期比31.8%減)、経常利益は10億29百万円(同29.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億24百万円(同35.3%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりです。なお、前期末より新たなセグメントとして、システムインテグレーション事業を追加しています。この追加は、2018年2月15日に㈱無限を子会社化し、当期より同社の損益を連結したことに伴うものです。
クラウド事業
当期の業績は、売上高7億15百万円(前期比39.3%増)、営業損失1億53百万円(前期は83百万円の営業損失)となりました。
ITSMでは、「LMIS」のユーザ数が既存のお客様内で堅調に推移し、継続利用料が順調に積み上がるとともに、認知度向上に伴い新規のお客様も増加しました。働き方改革の潮流の中、SaaS型勤怠管理サービスは主力マーケットである人材派遣業界のニーズの他に新たなマーケットニーズを取り込み堅調に推移しました。また、㈱無限の経費業務管理ソリューション「らくらくBOSS」シリーズも貢献しました。
なお、本事業では、働き方改革の潮流の中、セキュリティやリモートワーク向けのマーケットニーズに対応するためのサービス開発やDXに必要な新技術習得のための投資が損益面へのマイナス影響となりました。しかし、この投資は次期以降、ストックビジネスとしての収益基盤につながるものです。
プロダクト事業
当期の業績は、売上高28億78百万円(前期比12.4%増)、営業利益2億94百万円(同2.7%減)となりました。
売上面では、自社製品を核にした業務ソリューション化が、ETLや帳票製品販売に奏功しました。また、自動化製品も大型案件受注により回復し、主力の自社製品販売は堅調な結果となりました。
しかしながら、損益面では、下期に自社製品販売は回復したものの、上期における自社自動化製品などの販売計画の未達、ならびに移動体系事業の製品販売計画の未達と同事業における研究開発投資の増加などの影響が残りました。
ソリューション事業
当期の業績は、売上高20億18百万円(前期比15.4%増)、営業利益1億4百万円(同52.3%減)となりました。
当ソリューション事業の位置付けは、クラウド、プロダクト両事業を伸長させるための前後の工程となります。当期においては、引き続き、クラウド、プロダクト両事業を伸長させるための前工程となるコンサルティング、そして後工程となる技術支援サービスとの連携が奏功しています。
自社製品を核とした業務ソリューション化施策によるETL製品販売の伸びにより技術支援サービスが伸長しました。また、当社グループの強みであるシステム運用コンサルティングでは、事業部ITを進めるお客様のデジタルビジネス実現にあたり、システム運用ノウハウを活かした提案がビジネス実現ニーズにマッチし売上が伸長しました。
また、データ活用コンサルティング機能を活かした複合提案「データ活用コンサルティング×BPM」なども奏功し、コンサルティングと技術支援サービスが伸長しました。
なお、損益面では、一過性の一部システム構築案件の収益性悪化などの影響が残ったこと、また、下期、売上が回復している技術支援サービスの増収に伴う外注費用の増加、そして、来期以降に備えた技術支援サービス要員育成のための投資が影響しました。
メインフレーム事業
当期の業績は、売上高20億63百万円(前期比7.6%減)、営業利益10億79百万円(同8.4%減)となりました。
メインフレーム事業においては、お客様の機器更新動向が谷間にあり、前年度上期の売上に貢献したホストコンピュータ増強や機器更新案件などの大型案件の受注がなかったことによる反動減の影響を受けました。しかしながら、需要面では安定傾向となっています。
システムインテグレーション事業
当期の業績は、売上高17億46百万円、営業利益44百万円となりました。なお、本セグメントは、前期末より連結子会社化した㈱無限の事業領域のため、前期との比較はありません。
売上面では、産業界の好調なシステム投資環境を受け、引き続きシステム開発の受注が伸長しました。損益面では、グループとしての技術者育成計画のもと、ユニリタ本体への技術者受け入れに伴う一時的な自社開発技術者不足による外注費用の増加が影響しました。
(脚注)
ITSM(ITサービスマネジメント)
企業が必要とするITサービスの安定的な提供とITサービスの継続的な改善を管理するための仕組み。
インドアマッピング技術
各種センサーなどで取得した周辺環境の情報から、自己位置の推定と地図の作成を同時に行うための仕組みやシステム。建物などの屋内において動態分析を行うには、正確な位置情報把握が必要であり、そのために必要となる技術。
ストックビジネス
蓄積型の売上、収入構造を持ったビジネスの事を指す。持続的にサービスを提供しながら長期的に収入を上げて行こうという考え方。
BPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)
企業の全社的な業務の流れ(ビジネスプロセス)を把握・分析し、情報システムを用いて継続的に管理・改善・最適化していくこと。
SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)
これまでパッケージ製品として提供されていたソフトウェアを、インターネット経由でサービスとして提供・利用する形態のこと。
ETL(エクストラクト・トランスフォーム・ロード)
企業の基幹システム等に蓄積されたデータを抽出(extract)し、データウェアハウス等で利用しやすい形に加工(transform)し、対象となるデータベースに書き出す(load)、これら一連の処理を支援するソフトウェア。
②キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物(以下、資金)は前期末と比較して13億75百万円減少(前期は1億89百万円の増加)し、79億60百万円となりました。当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は4億11百万円(前期比60.0%減)となりました。主な資金増加要因は、税金等調整前当期純利益の計上10億19百万円(同28.6%減)及び減価償却費1億67百万円(同44.5%増)であり、主な資金減少要因は法人税等の支払額5億15百万円(同3.7%減)であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は13億47百万円(前期比200.3%増)となりました。主な資金減少要因は、有形固定資産の取得による支出1億7百万円(同218.4%増)、無形固定資産の取得による支出1億27百万円(同6.4%増)、投資有価証券の取得による支出9億24百万円(同586.8%増)及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1億99百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は4億36百万円(前期比11.3%増)となりました。支出の主な内容は、配当金の支払額4億20百万円(同8.9%増)であります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| クラウド(千円) | - | - |
| プロダクト(千円) | - | - |
| ソリューション(千円) | 2,113,901 | 120.0 |
| メインフレーム(千円) | 102,793 | 172.5 |
| システムインテグレーション(千円) | 1,747,483 | - |
| 合計(千円) | 3,964,177 | 217.7 |
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「システムインテグレーション」については、2018年3月31日をみなし取得日とした企業結合(株式会社無限の全株式取得)により新たに加わったセグメントであるため、前年同期比は記載しておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| クラウド(千円) | 125,415 | 128.5 |
| プロダクト(千円) | 534,149 | 107.1 |
| ソリューション(千円) | - | - |
| メインフレーム(千円) | 3,408 | 79.3 |
| システムインテグレーション(千円) | - | - |
| 合計(千円) | 662,974 | 110.4 |
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.仕入高は主にロイヤリティであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.受注実績
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(千円) | 前年同期比(%) | 受注残高(千円) | 前年同期比(%) |
| クラウド | - | - | - | - |
| プロダクト | - | - | - | - |
| ソリューション | 2,048,436 | 116.5 | 171,877 | 120.8 |
| メインフレーム | 85,619 | 110.8 | 500 | 2.8 |
| システムインテグレーション | 1,808,492 | - | 252,950 | 132.7 |
| 合計 | 3,942,548 | 214.9 | 425,328 | 121.3 |
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.「システムインテグレーション」については、2018年3月31日をみなし取得日とした企業結合(株式会社無限の全株式取得)により新たに加わったセグメントであるため、受注高の前年同期比は記載しておりません。
d.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) | 前年同期比(%) |
| クラウド(千円) | 715,668 | 139.3 |
| プロダクト(千円) | 2,878,975 | 112.4 |
| ソリューション(千円) | 2,018,787 | 115.4 |
| メインフレーム(千円) | 2,063,079 | 92.4 |
| システムインテグレーション(千円) | 1,746,188 | - |
| 合計(千円) | 9,422,699 | 133.5 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.「システムインテグレーション」については、2018年3月31日をみなし取得日とした企業結合(株式会社無限の全株式取得)により新たに加わったセグメントであるため、前年同期比は記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
当社グループは、税効果会計、固定資産の減損会計、引当金の計上などに関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積りおよび判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額および収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.損益の状況
当連結会計年度(以下、「当期」)の損益の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b.財政状態の分析
当社グループは、適切な流動性の維持、事業活動のための資金確保および健全なバランスシートの維持を財務方針としております。
当期末における資産は、前期末と比較して18百万円減少し154億19百万円となりました。これは主に、土地が73百万円、のれんが1億64百万円、投資有価証券が10億20百万円それぞれ増加した一方で、有価証券が14億99百万円減少したことによるものであります。
負債は、前期末と比較して2億84百万円減少し37億21百万円となりました。これは主に、未払法人税等が97百万円及びその他の流動負債が1億98百万円減少したことによるものであります。
純資産は、前期末と比較して2億66百万円増加し116億98百万円となりました。これは主に、利益剰余金が2億4百万円、その他有価証券評価差額金が67百万円増加したことによるものであります。利益剰余金については、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により6億24百万円増加し、配当金の支払いにより4億20百万円減少しております。
この結果、当期末の自己資本比率は75.9%(前期末は74.1%)となりました。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性について
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.契約債務
2019年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。なお、連結貸借対照表の1年内償還予定の社債は、社債に含めております。
| 年度別要支払額(千円) | |||||
| 契約債務 | 合計 | 1年以内 | 1年超3年以内 | 3年超5年以内 | 5年超 |
| 短期借入金 | 355,011 | 355,011 | - | - | - |
| 社債 | 70,000 | 20,000 | 40,000 | 10,000 | - |
| リース債務 | 2,724 | 628 | 1,257 | 838 | - |
当社グループの第三者に対する保証は、ユニリタ共済会の金融機関からの借入金に対する債務保証であり、2019年3月31日現在の債務残高は、104,220千円であります。
c.財務政策
当社グループは、運転資金および設備資金につきましては、自己資金または借入金・社債により資金調達することとしております。このうち、借入金・社債による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、設備投資等の長期資金は社債で調達しております。
また、金融機関との間で1,000,000千円のコミットメントライン契約を締結しておりますが、当連結会計年度末において当契約に係る借入れは実行されておりません(借入未実行残高1,000,000千円)。