四半期報告書-第16期第3四半期(平成28年10月1日-平成28年12月31日)

【提出】
2017/02/13 15:31
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【項目】
31項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府・日銀による経済対策や金融政策の効果から雇用の改善などを含め、緩やかな景気回復基調で推移しました。また、世界経済の下振れリスクが顕在化し、不透明感が増してきていたものの、米国大統領選挙の結果を受けて、新しい政策への期待感から世界的な景気回復期待が高まりつつあります。
国内BtoCのEC市場(企業と消費者間の電子商取引)は、2014年度の12兆6,000億円から2021年度には倍増となる25兆6,000億円に達する見込みと言われております(注)。ファストファッション通販「SHOPLIST.com by CROOZ」(以下、SHOPLIST)は、まさにその市場拡大とともに成長を遂げており、前期・前々期と2期連続で売上高約50%増、さらに事業規模拡大のための積極投資を継続しながらも利益を確保できる事業に成長しております。
そのような環境下、当社は『永続的な企業の存続に必要不可欠な事業ポートフォリオの変革、SHOPLISTをファストファッションEC分野を代表するブランドへ』という方針を掲げ、平成28年11月、エレストを除く全てのゲームタイトルとそれに関わる人材の譲渡を実施し、中核事業をゲーム分野からEC分野へ事業構造を転換しました。今後、SHOPLISTへ人材や資金等の経営資源を集中させ、SHOPLISTの集客力・販売チャネル・ブランディング強化を行うことで、インターネットコマース事業の成長に注力し、企業価値の向上に努めます。
また、今後のインターネットコンテンツ事業(ゲーム事業)につきましては、戦略子会社『Studio Z株式会社』(以下、Studio Z社)にて、少数精鋭で1本の新規開発に一球入魂、低額投資と少人数組織でマネジメントコストやコミュニケーションコストの効率化を図ることで、ハイリスクな開発方式をローリスクに変えた形で、高収益を生み出すヒット作の創出に継続して挑戦してまいります。
このような状況の中、当第3四半期のインターネットコマース事業は、SHOPLISTが拡大を続けており、当第3四半期連結会計期間の売上高は5,706,113千円(前年同四半期比23.2%増)となり、四半期として過去最高の売上高を達成しました。また、第1四半期から第3四半期までの累計の前年同期比の成長率も+32.5%と高い成長率を継続しております。今後も、年間購入者数の増加と1人当たりの年間購入金額の拡大という目標に沿って、継続的な大規模プロモーションや、配送時間の短縮を達成するための物流強化の推進、リピーター増加施策の充実など、引き続き事業規模拡大・サービス向上に注力してまいります。
なお、インターネットコンテンツ事業につきましては、平成28年11月にStudio Z社に移管したエレスト以外の全てのゲームタイトルをC&Mゲームスに移した上で、マイネットグループへ同社株式を譲渡したことに伴い、同事業の第3四半期連結会計期間の売上高は1,690,107千円(前年同四半期比58.6%減)となりました。この取引による特別利益(関係会社株式売却益)は2,421,029千円となり、提出日現在で3,647,804千円の資金を獲得することが決定しております。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間における売上高は23,389,587千円(前年同四半期比13.6%増)、営業利益は1,857,321千円(前年同四半期比20.5%増)、経常利益は1,895,884千円(前年同四半期比22.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3,068,212千円(前年同四半期比241.6%増)となりました。
(注)株式会社野村総合研究所の調査を基に記載しております。
セグメントごとの業績の状況を示すと次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、前連結会計年度まで「インターネットソリューション事業」として記載しておりました報告セグメントにつきましては、重要性が乏しくなったことに伴い、報告セグメントに含めず「その他」の区分に含めて記載する方法に変更しております。前年同四半期の金額及び比率につきましては、前第3四半期連結累計期間を当第3四半期連結累計期間において用いた報告セグメントの区分に組替えて算出しております。
①インターネットコンテンツ事業
売上高は8,240,001千円(前年同四半期比10.4%減)、セグメント利益は1,372,572千円(前年同四半期比16.1%増)となりました。
②インターネットコマース事業
売上高は14,957,987千円(前年同四半期比32.5%増)、セグメント利益は507,212千円(前年同四半期比39.6%増)となりました。
③その他事業
売上高は191,598千円(前年同四半期比70.2%増)、セグメント損失は22,464千円(前年同四半期はセグメント損失は3,336千円)となりました。
(2) 財政状態の分析
(総資産)
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、現金及び預金の増加5,427,159千円及びのれんの増加1,212,606千円があった一方で、売掛金の減少267,672千円及びソフトウエアの減少886,624千円などにより、18,203,207千円(前連結会計年度末比5,913,764千円の増加)となりました。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債は、買掛金の増加1,000,093千円、未払金の増加1,558,497千円及び長期未払金の増加359,394千円があった一方で、未払法人税等の減少9,017千円などにより、6,289,053千円(前連結会計年度末比2,978,310千円の増加)となりました。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産は、配当金の支払179,836千円及び親会社株主に帰属する四半期純利益の計上3,068,212千円などにより、11,914,153千円(前連結会計年度末比2,935,453千円の増加)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 従業員数
①連結会社の状況
当第3四半期連結累計期間において、会社分割及び株式譲渡の実施等により、インターネットコンテンツ事業の従業員数が206名減少し68名となりました。また、SHOPLISTの拡大による影響のため、インターネットコマース事業の従業員数が44名増加し103名となりました。
②提出会社の状況
当第3四半期連結累計期間において、会社分割及び株式譲渡の実施等により、インターネットコンテンツ事業の従業員数が267名減少し6名となりました。また、SHOPLISTの拡大による影響のため、インターネットコマース事業の従業員数が44名増加し103名となりました。
(6) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当第3四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通しについて重要な変更はありません。
ただし、平成28年10月13日開催の取締役会において、『永続的な企業の存続に必要不可欠な事業ポートフォリオの変革、SHOPLIST をファストファッション EC 分野を代表するブランドへ』という方針を策定いたしました。
これに伴い、当社が運営中のエレスト以外のインターネットコンテンツ事業等を会社分割により、新設会社に承継させ、C&Mゲームスを設立し、またC&Mゲームスの全株式を、株式会社マイネットが設立した100%子会社である株式会社C&Mに譲渡することを決議し、平成28年11月1日付けで実施いたしました。
また、ゲーム事業は投資分野の1つと位置付け、会社分割の方法により、当社代表取締役社長が直轄する少数精鋭のチームにて1本のヒット作を狙うための戦略的な子会社『Studio Z 株式会社』の設立を取締役会で決議し、平成28年11月1日付けで実施いたしました。
加えて、「MARBLE」をはじめとする複数のウェブメディア・動画メディアの企画、開発及び運営を行っている株式会社Candleの全株式を取得し、子会社化することを取締役会で決議し、平成28年10月31日に既存株主から株式会社Candleの全株式を取得いたしました。
(7) 経営者の問題認識と今後の方針について
当第3四半期連結累計期間において、経営者の問題意識と今後の方針についての重要な変更はありません。