有価証券報告書-第20期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
・経営成績
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の流行により、一層先行き不透明な状況となりました。我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大による外出自粛・休業要請等により景気が急速に悪化し、年度の後半には持ち直しの動きがみられたものの、変異株による再拡大など、今後予断を許さない状況となっています。当社グループの属する情報サービス分野におきましては、企業のIT投資は、先送りや検収の遅延などの懸念があり先行きの不透明感は払拭できない状況となっています。この結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高4,302,952千円(前年同期比138,463千円減)、営業利益1,211,455千円(前年同期比80,459千円減)、経常利益1,238,471千円(前年同期比92,333千円減)、親会社株主に帰属する当期純利益869,790千円(前年同期比34,470千円減)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりです。
(イ)eBASE事業
[食品業界向けビジネス]
食の安全情報交換の全体最適化を図りながら、食の安全・安心情報管理システム「FOODSeBASE」においては、継続的に操作性、アレルギー情報の入力チェック機能を強化した「eB-foods Ver4.8」をリリースしました。また、サプライチェーンにおける商品情報の管理・交換の全体最適化への取り組みとして、約17万ユーザーに普及した無償ソフト「eBASEjr.」をバイヤー企業への商品データを提出する為だけの用途ではなく、多目的に有効活用できる「DX(Digital Transformation)推進プラン」を発表しました。さらに食品メーカーやPBベンダー向けには高機能な製品開発支援機能「PDM eBASE」をリリース展開しました。
商品データプールサービス「食材えびす」関連の新サービスとしては、商品情報と販売POS情報のビッグデータ分析で小売企業のMD業務とメーカーの販路拡大を支援するクラウドサービス「商材さがし」をリリースしました。また、外食・惣菜業界向けに料理の栄養成分計算やアレルゲン含有管理を容易に実現するWebアプリケーション「RECIPE eBASE」と、その料理の品質情報(栄養成分・アレルゲン等)の提供・開示手段である3種類の料理系データプールサービス「惣菜/外食/レシピえびす」をリリースしました。 新たに「BtoBtoCモデル」を開始し、10社の小売企業の賛同を得た消費者向け健康支援スマホアプリ「e食なび」、「e食くいず」をリリースしました。さらに、小売ECサイトで食品の原材料、アレルギー、栄養成分情報をECサイトの改修負荷が少なく開示できるWebサービスを「e食カタログ」として食材えびす小売会員向けに無償提供を同時に開始しました。
開発面においては、基本機能の強化に加えて、スマホアプリの開発プラットフォームとしての「eBASEミドルウェア」の機能強化を行いました。特許戦略に基づく各種新サービス開発の取組としては、食品小売のチラシ掲載食品のアレルゲン、栄養素等をスマートフォンで閲覧できる「e食ちらし」を開発し特許出願(特願2021-056050)しました。今年度の主な特許取得の実績につきましては、「惣菜/外食/レシピえびす(第6758734号)」に加え、一般食品DB、加工食品DB、料理DBにより、料理の栄養素及びアレルギーの情報を閲覧できる「e食なび」の一機能「e食れしぴ(第6758734号)」を取得、また将来の事業展開に備え、商品の購入情報から購入者の家族情報のプロファイリングを可能とする特許(第6807105号)や、共通コード発番機能付き商品情報データプールサービスの特許(第6820016号)を取得しています。
新型コロナウイルス感染症の感染防止対策として、テレワーク支援を実現する「FOODS eBASEjr.cloud」は、感染者数増加に伴う昨年春からのテレワークの継続により60日間無償提供も再継続しています。
食品業界向けビジネスでは、品質表示管理システム「FOODS eBASE」の需要は引き続き堅調に推移しているものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、受注予定の複数の案件で受注遅延が発生する傾向にあり、売上高は前年同期比で微増に留まりました。
[日雑業界向けビジネス]
商品データプールサービス「日雑えびす」の販促に継続して注力しました。大手家電量販店にて、「家電えびす」の本番運用が開始され、「家電えびす」へのデータ登録も順調に推移しました。また、新たな業界でのデータプールサービスとして、自動車用品業界向け商品データプール「カー用品えびす」のサービスも開始しました。
製品企画、開発工程における製品情報を一元化する「PDM eBASE」を日雑業界のメーカーやPBベンダー向けにリリース展開しました。また、文具業界では統合商品データベースの大型案件を複数受注するとともに、ホームセンターや出版社での大型案件も継続受注しました。
開発面においては、日用品メーカー向けに日雑・生活関連品向け製品詳細情報管理システム「eB-goods(R)」を開発しています。
日雑業界向けビジネスでは、ドラッグストア業界、ホームセンター業界、大手出版社から大型案件の新規、及び継続受注しました。ホームセンター業界はコロナ禍においても巣ごもり需要が追い風であり、大型案件の需要が今後も見込まれます。しかしながら、コロナ禍により一部案件の先送りや、検収の遅れも発生しました。特に首都圏では商談が停滞する傾向が継続しています。また、大手企業向けの大型案件の工事進行基準案件が顧客要因により進捗遅延が発生しており、売上高は前年同期比で減少となりました。
[住宅業界向けビジネス]
住宅業界は、大手ハウスメーカーで、主要な住宅設備情報収集利用目的で「住宅えびす」の活用が開始されています。他の複数の大手ハウスメーカーでも導入を検討しており、住宅設備の部材・部品サプライヤーからの情報収集が、今後加速されると想定しています。
しかしながら、住宅業界向けビジネスでは、コロナ禍の影響によりハウスメーカー参加の会合が通年で延期や中止されたことに伴い、導入事例紹介の機会損失が生じ、また昨年度から継続検討中である案件で打合せ回数の減少により検討が長期化し受注が遅れ、売上高は前年同期比で大幅な減少となりました。
これらの結果、eBASE事業の売上高は、2,036,328千円(前年同期比53,918千円減)、経常利益917,265千円(前年同期比111,544千円減)となりました。
(ロ)eBASE-PLUS事業
既存IT開発アウトソーシングビジネスにおいて、顧客ニーズの迅速な把握と対応による案件獲得に注力しました。また、専門的知識・経験を持ち即戦力となる中途採用も推進し人材の確保・育成にも努めました。前年比で新卒人員採用によるコスト増並びに運用オペレータからシステムエンジニア登用時における一過性の売上ロスがありますが、顧客との単価交渉を継続的に実施しています。
サポートサービス部門としては、現場ローテーションを積極的に行い、継続して個々のキャリアアップに努めました。具体的には、運用オペレータ要員を教育し、運用オペレーションリーダーまたは運用SEへの登用を実現させ、運用以外にも、より付加価値の高いインフラ構築技術者を目指し、技術教育を実施し積極的に登用しました。
開発部門では、若年層を中心にJava言語、楽々Framework3等の技術スキルアップ教育を推進しました。
派遣現場にてチームで活動する組織体制の強化を目的に、会社方針、部門方針を理解した中堅社員のリーダースキルアップにも注力しました。また、教育後の人材育成のため、OJTが可能な顧客獲得に注力し、その結果、新卒採用者だけではなく、サポートサービス要員からスキルチェンジした人材投入も実現できました。当事業においては、コロナ禍を原因とする既存案件への影響は僅少であり、売上の減少は想定内でした。
これらの結果、eBASE-PLUS事業の売上高は、2,269,249千円(前年同期比90,513千円減)、経常利益320,981千円(前年同期比19,211千円増)となりました。
・財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ618,783千円増加し、5,884,801千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ47,826千円減少し、470,449千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ666,610千円増加し、5,414,352千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ832,336千円増加し、3,605,924千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、960,626千円の収入(前連結会計年度は、996,374千円の収入)となりました。主な減少要因として、法人税等の支払額が404,364千円、一方で増加要因として、税金等調整前当期純利益が1,238,471千円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、133,094千円の収入(前連結会計年度は、6,313千円の支出)となりました。主な増加要因として、定期預金の払戻による収入が100,000千円、投資有価証券の売却及び償還による収入が102,036千円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、262,067千円の支出(前連結会計年度は、229,755千円の支出)となりました。主な減少要因として、配当金の支払額が273,647千円あったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、コンテンツマネージメントソフト「ミドルウェアeBASE」の企画・開発事業、「ミドルウェアeBASE」を利用したソリューション企画・開発・販売・保守事業(商品情報管理パッケージソリューション、コンテンツマネージメントパッケージソリューション、商品情報データプールサービス等)、Webソリューションビsジネス、「eBASE」を使った各種クラウドサービス(SaaS)の運用事業及びIT開発アウトソーシングビジネス(顧客企業からの受託開発、受託オペレーション、受託サーバー保守等)であり、生産をしていないため、生産実績及び受注状況について記載しておりません。
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
・経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は4,302,952千円(前年同期比138,463千円減)となりました。
eBASE事業の売上高は、2,036,328千円(前年同期比53,918千円減)、eBASE-PLUS事業の売上高は、2,269,249千円(前年同期比90,513千円減)となりました。
各セグメント別の分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 ・経営成績」に記載しております。
(営業損益)
売上原価は、eBASE-PLUS事業でのソフトウエア開発人材不足による外注費の減少等により、2,013,551千円(前年同期比100,928千円減)となりました。販売費及び一般管理費は、eBASE事業での人件費増加等により、1,077,945千円(前年同期比42,924千円増)となり、当連結会計年度における営業利益は、1,211,455千円(前年同期比80,459千円減)となりました。
(経常損益)
営業外収益は、余剰資金の運用等により28,486千円となり、当連結会計年度における経常利益は、1,238,471千円(前年同期比92,333千円減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
以上により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は869,790千円(前年同期比34,470千円減)となりました。
・財政状態の分析
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ611,642千円増加し、4,471,291千円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金が120,886千円減少した一方で、現金及び預金が721,184千円増加したこと等であります。(なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ④連結キャッシュ・フロー計算書をご参照ください。)
固定資産は、前連結会計年度末に比べ7,141千円増加し、1,413,510千円となりました。主な要因は、繰延税金資産が26,070千円減少した一方で、投資有価証券が28,453千円増加したこと等であります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ618,783千円増加し、5,884,801千円となりました。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べ47,826千円減少し、470,449千円となりました。主な要因は未払法人税等が39,046千円、未払消費税等が20,571千円減少したこと等であります。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ666,610千円増加し、5,414,352千円となりました。主な要因は配当金支払により利益剰余金が273,633千円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益計上により利益剰余金が869,790千円増加したこと等であります。これにより自己資本比率は91.82%となりました。
・経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社グループは、「経常利益」の持続的成長と収益性の向上を最大の経営目標とし、「売上高」の持続的成長を重要な経営指標と位置づけております。
2021年3月期の達成状況は、売上高4,302,952千円(計画比152,952千円増)、経常利益1,238,471千円(計画比138,471千円増)となり、売上高、利益ともに予想より上回りました。eBASE事業では、新型コロナウイルス感染症の影響により企業のIT投資の先送りや商談、検収の遅れが懸念されておりますが、巣ごもり需要により活況となった食品業界での新規大型案件の受注、及び大手ホームセンターで受注が順調に推移したことにより、売上高は予想を上回りました。利益は売上高の増加とともに、予想よりも増加いたしました。eBASE-PLUS事業では、顧客との単価交渉を実施したものの厳しい市場環境下で進捗が停滞し、リモートワーク形態の就業により、超過残業精算が減少したことにより、売上高は予想を下回りました。利益は業務の効率化による経費圧縮により、予想よりも増加しました。
(単位:千円)
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
・キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
・資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要は、運転資金として、労務費、外注費と販売費及び一般管理費等の営業費用があります。営業費用の主なものは人件費であります。設備投資資金として、ソフトウェア開発投資があります。これらの運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金を充当しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、当期の連結財務諸表の作成にあたり、新型コロナウイルス感染症の影響が継続するものと仮定し、会計上の見積りを検討しておりますが、現時点において当社グループ事業への重要な影響を与えるものではないと判断しております。ただし、今後の状況の変化により、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
・経営成績
当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の流行により、一層先行き不透明な状況となりました。我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大による外出自粛・休業要請等により景気が急速に悪化し、年度の後半には持ち直しの動きがみられたものの、変異株による再拡大など、今後予断を許さない状況となっています。当社グループの属する情報サービス分野におきましては、企業のIT投資は、先送りや検収の遅延などの懸念があり先行きの不透明感は払拭できない状況となっています。この結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高4,302,952千円(前年同期比138,463千円減)、営業利益1,211,455千円(前年同期比80,459千円減)、経常利益1,238,471千円(前年同期比92,333千円減)、親会社株主に帰属する当期純利益869,790千円(前年同期比34,470千円減)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりです。
(イ)eBASE事業
[食品業界向けビジネス]
食の安全情報交換の全体最適化を図りながら、食の安全・安心情報管理システム「FOODSeBASE」においては、継続的に操作性、アレルギー情報の入力チェック機能を強化した「eB-foods Ver4.8」をリリースしました。また、サプライチェーンにおける商品情報の管理・交換の全体最適化への取り組みとして、約17万ユーザーに普及した無償ソフト「eBASEjr.」をバイヤー企業への商品データを提出する為だけの用途ではなく、多目的に有効活用できる「DX(Digital Transformation)推進プラン」を発表しました。さらに食品メーカーやPBベンダー向けには高機能な製品開発支援機能「PDM eBASE」をリリース展開しました。
商品データプールサービス「食材えびす」関連の新サービスとしては、商品情報と販売POS情報のビッグデータ分析で小売企業のMD業務とメーカーの販路拡大を支援するクラウドサービス「商材さがし」をリリースしました。また、外食・惣菜業界向けに料理の栄養成分計算やアレルゲン含有管理を容易に実現するWebアプリケーション「RECIPE eBASE」と、その料理の品質情報(栄養成分・アレルゲン等)の提供・開示手段である3種類の料理系データプールサービス「惣菜/外食/レシピえびす」をリリースしました。 新たに「BtoBtoCモデル」を開始し、10社の小売企業の賛同を得た消費者向け健康支援スマホアプリ「e食なび」、「e食くいず」をリリースしました。さらに、小売ECサイトで食品の原材料、アレルギー、栄養成分情報をECサイトの改修負荷が少なく開示できるWebサービスを「e食カタログ」として食材えびす小売会員向けに無償提供を同時に開始しました。
開発面においては、基本機能の強化に加えて、スマホアプリの開発プラットフォームとしての「eBASEミドルウェア」の機能強化を行いました。特許戦略に基づく各種新サービス開発の取組としては、食品小売のチラシ掲載食品のアレルゲン、栄養素等をスマートフォンで閲覧できる「e食ちらし」を開発し特許出願(特願2021-056050)しました。今年度の主な特許取得の実績につきましては、「惣菜/外食/レシピえびす(第6758734号)」に加え、一般食品DB、加工食品DB、料理DBにより、料理の栄養素及びアレルギーの情報を閲覧できる「e食なび」の一機能「e食れしぴ(第6758734号)」を取得、また将来の事業展開に備え、商品の購入情報から購入者の家族情報のプロファイリングを可能とする特許(第6807105号)や、共通コード発番機能付き商品情報データプールサービスの特許(第6820016号)を取得しています。
新型コロナウイルス感染症の感染防止対策として、テレワーク支援を実現する「FOODS eBASEjr.cloud」は、感染者数増加に伴う昨年春からのテレワークの継続により60日間無償提供も再継続しています。
食品業界向けビジネスでは、品質表示管理システム「FOODS eBASE」の需要は引き続き堅調に推移しているものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、受注予定の複数の案件で受注遅延が発生する傾向にあり、売上高は前年同期比で微増に留まりました。
[日雑業界向けビジネス]
商品データプールサービス「日雑えびす」の販促に継続して注力しました。大手家電量販店にて、「家電えびす」の本番運用が開始され、「家電えびす」へのデータ登録も順調に推移しました。また、新たな業界でのデータプールサービスとして、自動車用品業界向け商品データプール「カー用品えびす」のサービスも開始しました。
製品企画、開発工程における製品情報を一元化する「PDM eBASE」を日雑業界のメーカーやPBベンダー向けにリリース展開しました。また、文具業界では統合商品データベースの大型案件を複数受注するとともに、ホームセンターや出版社での大型案件も継続受注しました。
開発面においては、日用品メーカー向けに日雑・生活関連品向け製品詳細情報管理システム「eB-goods(R)」を開発しています。
日雑業界向けビジネスでは、ドラッグストア業界、ホームセンター業界、大手出版社から大型案件の新規、及び継続受注しました。ホームセンター業界はコロナ禍においても巣ごもり需要が追い風であり、大型案件の需要が今後も見込まれます。しかしながら、コロナ禍により一部案件の先送りや、検収の遅れも発生しました。特に首都圏では商談が停滞する傾向が継続しています。また、大手企業向けの大型案件の工事進行基準案件が顧客要因により進捗遅延が発生しており、売上高は前年同期比で減少となりました。
[住宅業界向けビジネス]
住宅業界は、大手ハウスメーカーで、主要な住宅設備情報収集利用目的で「住宅えびす」の活用が開始されています。他の複数の大手ハウスメーカーでも導入を検討しており、住宅設備の部材・部品サプライヤーからの情報収集が、今後加速されると想定しています。
しかしながら、住宅業界向けビジネスでは、コロナ禍の影響によりハウスメーカー参加の会合が通年で延期や中止されたことに伴い、導入事例紹介の機会損失が生じ、また昨年度から継続検討中である案件で打合せ回数の減少により検討が長期化し受注が遅れ、売上高は前年同期比で大幅な減少となりました。
これらの結果、eBASE事業の売上高は、2,036,328千円(前年同期比53,918千円減)、経常利益917,265千円(前年同期比111,544千円減)となりました。
(ロ)eBASE-PLUS事業
既存IT開発アウトソーシングビジネスにおいて、顧客ニーズの迅速な把握と対応による案件獲得に注力しました。また、専門的知識・経験を持ち即戦力となる中途採用も推進し人材の確保・育成にも努めました。前年比で新卒人員採用によるコスト増並びに運用オペレータからシステムエンジニア登用時における一過性の売上ロスがありますが、顧客との単価交渉を継続的に実施しています。
サポートサービス部門としては、現場ローテーションを積極的に行い、継続して個々のキャリアアップに努めました。具体的には、運用オペレータ要員を教育し、運用オペレーションリーダーまたは運用SEへの登用を実現させ、運用以外にも、より付加価値の高いインフラ構築技術者を目指し、技術教育を実施し積極的に登用しました。
開発部門では、若年層を中心にJava言語、楽々Framework3等の技術スキルアップ教育を推進しました。
派遣現場にてチームで活動する組織体制の強化を目的に、会社方針、部門方針を理解した中堅社員のリーダースキルアップにも注力しました。また、教育後の人材育成のため、OJTが可能な顧客獲得に注力し、その結果、新卒採用者だけではなく、サポートサービス要員からスキルチェンジした人材投入も実現できました。当事業においては、コロナ禍を原因とする既存案件への影響は僅少であり、売上の減少は想定内でした。
これらの結果、eBASE-PLUS事業の売上高は、2,269,249千円(前年同期比90,513千円減)、経常利益320,981千円(前年同期比19,211千円増)となりました。
・財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ618,783千円増加し、5,884,801千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ47,826千円減少し、470,449千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ666,610千円増加し、5,414,352千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ832,336千円増加し、3,605,924千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、960,626千円の収入(前連結会計年度は、996,374千円の収入)となりました。主な減少要因として、法人税等の支払額が404,364千円、一方で増加要因として、税金等調整前当期純利益が1,238,471千円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、133,094千円の収入(前連結会計年度は、6,313千円の支出)となりました。主な増加要因として、定期預金の払戻による収入が100,000千円、投資有価証券の売却及び償還による収入が102,036千円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、262,067千円の支出(前連結会計年度は、229,755千円の支出)となりました。主な減少要因として、配当金の支払額が273,647千円あったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、コンテンツマネージメントソフト「ミドルウェアeBASE」の企画・開発事業、「ミドルウェアeBASE」を利用したソリューション企画・開発・販売・保守事業(商品情報管理パッケージソリューション、コンテンツマネージメントパッケージソリューション、商品情報データプールサービス等)、Webソリューションビsジネス、「eBASE」を使った各種クラウドサービス(SaaS)の運用事業及びIT開発アウトソーシングビジネス(顧客企業からの受託開発、受託オペレーション、受託サーバー保守等)であり、生産をしていないため、生産実績及び受注状況について記載しておりません。
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
| セグメントの名称 | 販売高 | 前年同期比(%) |
| eBASE事業 | 2,036,328 | △2.58 |
| eBASE-PLUS事業 | 2,266,624 | △3.60 |
| 合計 | 4,302,952 | △3.12 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
・経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は4,302,952千円(前年同期比138,463千円減)となりました。
eBASE事業の売上高は、2,036,328千円(前年同期比53,918千円減)、eBASE-PLUS事業の売上高は、2,269,249千円(前年同期比90,513千円減)となりました。
各セグメント別の分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 ・経営成績」に記載しております。
(営業損益)
売上原価は、eBASE-PLUS事業でのソフトウエア開発人材不足による外注費の減少等により、2,013,551千円(前年同期比100,928千円減)となりました。販売費及び一般管理費は、eBASE事業での人件費増加等により、1,077,945千円(前年同期比42,924千円増)となり、当連結会計年度における営業利益は、1,211,455千円(前年同期比80,459千円減)となりました。
(経常損益)
営業外収益は、余剰資金の運用等により28,486千円となり、当連結会計年度における経常利益は、1,238,471千円(前年同期比92,333千円減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
以上により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は869,790千円(前年同期比34,470千円減)となりました。
・財政状態の分析
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ611,642千円増加し、4,471,291千円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金が120,886千円減少した一方で、現金及び預金が721,184千円増加したこと等であります。(なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ④連結キャッシュ・フロー計算書をご参照ください。)
固定資産は、前連結会計年度末に比べ7,141千円増加し、1,413,510千円となりました。主な要因は、繰延税金資産が26,070千円減少した一方で、投資有価証券が28,453千円増加したこと等であります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ618,783千円増加し、5,884,801千円となりました。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べ47,826千円減少し、470,449千円となりました。主な要因は未払法人税等が39,046千円、未払消費税等が20,571千円減少したこと等であります。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ666,610千円増加し、5,414,352千円となりました。主な要因は配当金支払により利益剰余金が273,633千円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益計上により利益剰余金が869,790千円増加したこと等であります。これにより自己資本比率は91.82%となりました。
・経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社グループは、「経常利益」の持続的成長と収益性の向上を最大の経営目標とし、「売上高」の持続的成長を重要な経営指標と位置づけております。
2021年3月期の達成状況は、売上高4,302,952千円(計画比152,952千円増)、経常利益1,238,471千円(計画比138,471千円増)となり、売上高、利益ともに予想より上回りました。eBASE事業では、新型コロナウイルス感染症の影響により企業のIT投資の先送りや商談、検収の遅れが懸念されておりますが、巣ごもり需要により活況となった食品業界での新規大型案件の受注、及び大手ホームセンターで受注が順調に推移したことにより、売上高は予想を上回りました。利益は売上高の増加とともに、予想よりも増加いたしました。eBASE-PLUS事業では、顧客との単価交渉を実施したものの厳しい市場環境下で進捗が停滞し、リモートワーク形態の就業により、超過残業精算が減少したことにより、売上高は予想を下回りました。利益は業務の効率化による経費圧縮により、予想よりも増加しました。
(単位:千円)
| 指標 | 2021年3月期 計画 | 2021年3月期 実績 | 計画比 |
| 売上高 | 4,150,000 | 4,302,952 | 152,952 |
| 経常利益 | 1,100,000 | 1,238,471 | 138,471 |
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
・キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
・資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要は、運転資金として、労務費、外注費と販売費及び一般管理費等の営業費用があります。営業費用の主なものは人件費であります。設備投資資金として、ソフトウェア開発投資があります。これらの運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金を充当しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
なお、当期の連結財務諸表の作成にあたり、新型コロナウイルス感染症の影響が継続するものと仮定し、会計上の見積りを検討しておりますが、現時点において当社グループ事業への重要な影響を与えるものではないと判断しております。ただし、今後の状況の変化により、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性があります。