有価証券報告書-第24期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
・経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の増加や経済活動の正常化が進み、景気回復の兆しが見える一方で、米国の政策の動向や、原材料やエネルギー価格の高騰や円安基調の継続による物価上昇影響から、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境の下、当社グループは、パッケージソフトビジネスのeBASE事業と、IT開発アウトソーシングビジネスのeBASE-PLUS事業で構成し、活動いたしました。
eBASE事業は、創業から現在に至るまで3種類のビジネスモデルのフェーズ(0th eBASE、1st eBASE、2nd eBASE)により展開をしてまいりました。
「0th eBASE(BtoBモデル:企業別統合商品DB)」は、創業期からのワンソースマルチユースを実現するCMS(Content Management System)開発プラットフォーム「ミドルウェアeBASE」を基盤とするパッケージソフトウェア「eBASE」を用いて、様々な業界や業態向けの統合商品データベースシステムとしての提供、これらの統合商品データベースシステムと連動する従来の販促メディア(紙カタログ、紙チラシ、Webカタログ等)の企画制作プロセスを最適化(コストダウン)すると同時に、ワンストップで次世代のOMO(Online Merges with Offline)展開を加速化する企画制作支援システム「DBP eBASE(eB-DBPカタログ/ちらし/Web)」としてのデータベースパブリッシングシステム(DBP:DataBase Publishing)の開発提供、及び統合商品データベースシステムと連動した商品DB型のWebサイト等の個別システムインテグレーションを開発展開しています。
「1st eBASE(BtoBモデル:業界別統合商品DB)」は、「0th eBASE」を通じて商品情報交換プラットフォームとしての「eBASE」の普及促進を目指して食品業界、日雑業界(他業界)、住宅業界の各業界セグメントに対して、個別の業界や業態向けのニーズにマッチした「FOODS/GOODS eBASE」等の商品詳細情報管理システムの開発推進を行っています。また商品情報のデジタルコンテンツプロバイダーとしての商品データプール「商材ebisu/マスタデータebisu」のデファクト化を同時に推進することで、小売向けに「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動した統合的な商品マスタ管理システム「MDM(Master Data Management) eBASE」の開発提供や、小売PB(Private Brand)部門やメーカー向けに製品企画開発管理システム「PDM(Product Data Management) eBASE」を開発提供しています。
「2nd eBASE(BtoBtoCモデル: 消費者向けライフスタイルアプリ)」は、まず「0th eBASE」により構築された統合商品データベースと連動した「DBP eBASE」、加えて「1st eBASE」を通して構築された「商材ebisu/マスタデータebisu」をコアコンピタンスとしています。その結果、従来の販促メディア(紙カタログ、紙チラシ等)の企画制作におけるコストダウン施策を実現すると同時に、ワンストップで小売向けの次世代OMO環境を構築することが可能となりました。そして、消費者向けスマホアプリ「e食住シリーズ」の開発・提供を通じて、小売やメーカーのDX (Digital Transformation) によるCX (Customer Experience) 向上を実現する新たなビジネス展開を推進しています。
これら「0th~2nd eBASE」の各ビジネスモデルは双方向に有機的に関与することにより、お互いを補完・増強するだけではなく、様々な新サービスや新事業モデルへの展開を可能としています。
eBASE-PLUS事業は、顧客企業ニーズに応えたシステム構築・開発・サポート等のIT開発アウトソーシングビジネスを推進しています。特に自社開発のオンライン教育システム「eB-learning」の構築と運用を継続的に強化向上する事で未経験者の育成、及び高度技術者の人材を育成し、eBASEグループ全体におけるIT人材の採用と教育を強化推進しています。
当連結会計年度における当社グループの業績の結果は、売上高5,469,897千円(前年同期比277,774千円増)、営業利益1,731,664千円(前年同期比80,402千円増)、経常利益1,797,849千円(前年同期比135,123千円増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,250,789千円(前年同期比106,096千円増)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりです。
(イ)eBASE事業
・BtoBモデル(0th/1st eBASE)の概況は、食品業界、日雑業界(他業界)、住宅業界の各パラグラフで説明します。
[食品業界向けビジネス]
食の安全情報交換の全体最適化を図りながら、食の安全・安心システム「FOODS eBASE」においては商品データプールサービス「商材ebisu(食材ebisu)」の普及推進も含めてeBASE商品情報交換の標準化を継続的に進展しました。また、「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動する小売向け商品マスタ管理システム「MDM eBASE」、小売PBやメーカー向け製品企画開発支援システム「PDM eBASE」等の販売促進にも継続して注力しました。
売上面では、既存顧客のアップセル案件として、大手総合小売のPB子会社から「FOODS eBASE」を基盤にした食品原材料、アレルゲン管理の機能強化とサーバ増強の大型案件を受注し売上計上しました。更にこの大手総合小売の情報システム子会社からもクラウドサーバ移行の大型アップセル案件を売上計上しました。大手コンビニエンスストアでは、中食(惣菜、弁当等)の包装デザインチェック機能の大型案件を売上計上し、また前述とは別の大手コンビニエンスストアでは生産加工商品管理のシステムリプレース継続案件を売上計上しました。大手生協からは「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動した「MDM eBASE」を活用した大型の他システム連携案件を売上計上しました。また東北地域の食品スーパーからは「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動した「MDM eBASE」を用いた特売商品マスタ登録、及び「DBP eBASE(eB-DBPちらし)」によるチラシ作成効率化(コストダウン)とOMO展開を同時にワンストップで実現する大型案件を売上計上しました。外食産業では、大手総合外食チェーンから「FOODS eBASE」と連動する原価シミュレーションシステムの大型案件を売上計上しました。
新規顧客案件では、関東地域の食品スーパーで「FOODS eBASE」と連動する品質表示作成システムの大型案件や、米穀加工食品メーカーからは「FOODS eBASE」と連動する原価シミュレーションシステムの大型案件を売上計上しました。
受注面としては、既存顧客のアップセル案件として総合スーパーから「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動した「MDM eBASE」による商品マスタエントリーシステムの大型案件を受注、及び大手食品小売から「FOODS eBASE 」によるインストア商品の品質表示ラベル作成業務のアップセル案件を受注しました。
取組面としては、従来の小売企業における販促メディアである紙チラシ発行の企画制作プロセスを最適化すると同時にワンストップで次世代のOMO展開を加速化するチラシ企画制作支援システム「DBP eBASE(eB-DBPちらし)」を開発、リリースしました。
食品業界向けビジネスの売上高は、前年同期比で増加となりました。
[日雑業界(他業界)向けビジネス]
「商材ebisu(日雑・医薬・文具・家電・工具、食品等)」を中心に、製品仕様書情報管理データベース「GOODS eBASE」、及び「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動する小売向け商品マスタ管理システム「MDM eBASE」、小売PBやメーカー向け製品企画開発支援システム「PDM eBASE」、商品DB型Webカタログサイト構築等の販売促進に継続して注力しました。
売上面では、既存顧客のアップセル案件として、オフィス家具メーカーから簡易見積作成サイト構築案件、及びその簡易見積作成サイトと連携する提案書・見積書作成システムの大型案件や、スポーツ用品メーカーからは統合商品DB構築大型案件を売上計上しました。また切削工具卸から商品DB型Web検索サイトの大型再構築案件を売上計上し、大手ホームセンターでは「商材ebisu/マスタデータebisu」と連携する「MDM eBASE」案件を売上計上しました。
新規顧客案件では、大手家電量販店からは「商材ebisu/マスタデータebisu」と連携する「MDM eBASE」の大型案件や、大手総合筆記具メーカーから商品DB型Webカタログ構築の大型案件、カタログギフト事業者でもカタログ制作支援システムへ商品情報を連携する統合商品DBシステムを売上計上しました。また家庭用品、生活雑貨等のメーカーからは「PDM eBASE」を活用した統合製品情報管理システムを受注し売上計上し、更に新規顧客の生花・園芸資材メーカーの「eB-DAM」を活用した統合商品DB構築の大型案件を売上計上しました。繊維専門商社からは海運貨物取扱業者向け輸出入関連のドキュメント管理システム案件を売上計上しました。
受注面では、既存顧客のアップセル案件として、大手家電量販店から「商材ebisu/マスタデータebisu」と連携する「MDM eBASE」案件の機能拡張によるアップセル案件を受注しました。また新規顧客案件では、塗装用具卸から基幹システムと連携する統合商品情報DB構築案件を受注し、スポーツ用品総合卸からは基幹システムと連携する統合商品DB案件を受注しました。
取組面では、前述の新規大手家電量販店の本番稼働に合わせて、大手家電メーカーに対して、「商材ebisu(家電ebisu)」へのデータ登録支援ツールの導入に向けて共同で検討を開始しました。また開発の取組としては、Webカタログ構築プロセスの最適化で圧倒的なコストダウンを実現すると同時にワンストップで次世代のOMO展開を加速化するWebカタログ構築支援システム「DBP eBASE(eB-DBPweb)」を開発し、リリースしました。
日雑業界向けビジネスの売上高は、概ね計画内で推移し、前年同期比で微増となりました。
[住宅業界向けビジネス]
住宅業界は、既存の複数の大手ハウスメーカーで活用されてきた「商材ebisu(住宅ebisu)」が、新規の大手ハウスメーカーでも利用が開始され普及が促進されました。
売上面では、既存顧客のアップセル案件として、大手空調設備メーカーの技術情報検索サイトの構築案件や、大手設備メーカーの商品DB型Webカタログサイトのリプレイス案件、また床材・壁材製品を中心とした大手建材メーカーの統合商品DB構築案件を売上計上しました。大手総合建材メーカーでは、統合商品DBのサーバリプレイス案件、及び商品DB型Webカタログを活用したセット商品対応の中型のアップセル案件を売上計上しました。
受注面では、新規顧客案件として中堅マンションビルダーから、施主向けの取扱説明書開示に向けたクラウドサービス「HOUSING eBASE Cloud」を受注しました。
住宅業界向けビジネスの売上高は、「e住なび」を含む「2nd eBASE」の普及展開の遅れもあり後半期に減速し、前年同期比で減少となりました。
・BtoBtoCモデル(2nd eBASE)の概況は、業界横断型(食品、日雑、医薬、文具、家電、工具、住宅等)の「商材ebisu/マスタデータebisu」の商品情報のデジタルコンテンツを利活用して「ユーザー(消費者)が求める商品情報をいつでもどこでもニーズにあわせて閲覧できるように」というコンセプトを元に開発した、あらゆる商品カテゴリを統合した消費者向けライフスタイルアプリ「e食住なび」をメインアプリとした「e食住シリーズ」の普及推進・営業展開を継続しています。
今年度の普及推進状況の総括としましては、全体として営業販促における顧客評価は高く大きな潜在ニーズを確信できましたが、市場に実運用事例が無い中では、先陣を切ってDX、CXにチャレンジする小売が躊躇気味である状況から、結果、リスクヘッジを意識した小規模なPoC(Proof of Concept)の手探り導入に留まり、検討から導入までの進捗が著しく遅い傾向がありました。
これらの普及進捗の遅れに対する対策としましては、まず複数の小売企業による小規模な手探り導入のPoC推進により実運用事例を引き続き増やすと同時にこれら事例を小売間で情報共有する場(DX by DB勉強会等)も積極的に提供することでCX、DX効果を証明することを継続していきます。また、小売が抱える顕在的な課題である、従来販促メディアの紙チラシの企画制作の改善型コストダウンを即効的に実現する企画制作支援システム「eB-DBPちらし」の導入推進を強化することにより、従来の紙チラシと「e食住ちらし」の同時発行による高いコストパフォーマンスのOMO化を実現します。これらの事例を通じて改革型CX売上アップの実証を目指します。
市場展開事例としては、業界別にご説明します。
(共通の取組)
2024年11月8日にeBASE採用小売20社が参加する「DX by DB 勉強会」を開催することで、デジタルマーケティング に関する先進的な取組みについて「2nd eBASE」の普及活動を促進しました。また当社のパートナーである大手計量・包装機メーカーがスーパーマーケットを中心とする食品流通業界に最新情報を発信する商談展示会にて「e食住カタログ for 電子棚札」を多言語で表示する展示を実施しました。
開発面の取組としては、「e食住なび」では、CX向上の施策の開発的要素として、より消費者が使いやすくなるよう検索のユーザーインターフェースをアップデートすると共に、食品メーカーの加工食品販促のための「メーカー料理レシピ」の提供を開始しました。「e住なび」では、日用品メーカーの商品販促と、消費者が家庭の掃除場所毎に効果的な掃除方法を確認できる「お掃除レシピ」をリリースしました。
(食品業界)
株式会社マキヤがディスカウントストア事業でLINEミニアプリと連携した「e食住なび for DX」を本番運用中です。また、「e食住ちらし」は、これまでの1店舗でのPoCから、多店舗展開したPoCの2次ステップを開始し、「e食住ビジュアルレシート」のPoCについても準備中です。総合小売の一部の店舗では「e食住カタログ for 店舗」についてPoCを継続しています。また、近畿、東海拠点の食品小売でも「e食住カタログ for 店舗」のPoCを継続しています。更に、他の店舗でも「e食住カタログfor EC」の検討を開始しました。東北地域の食品スーパーでも「e食住ちらし」のPoC検討が進捗中です。また、関東拠点の食品小売でも「e食住カタログ」を検討中です。
(日雑業界)
大手家電量販店のグループ会社で「e食住カタログ多言語版」を展開中です。また別の大手家電量販店では、インバウンド客に向けた「e食住カタログ多言語版」を基幹2店舗でPoCを実施しています。更に大手ホームセンターでは、海外現地法人で日本人スタッフの商品情報サポートのため「e食住なび」の利用が内定しました。前述とは別の大手家電量販店では、好調なインバウンド需要獲得に向けた新規出店計画があり、「e食住カタログ多言語版」の活用展開を検討しています。
(住宅業界)
大手ハウスメーカーにて、新築戸建・集合住宅の全戸に対して「e住なび」の提供を継続して実施しています。また住宅業界の受注面で記述した中堅マンションビルダーも「e住なび」の提供を前提に施主向けの取扱説明書開示に向けたクラウドサービス「HOUSING eBASE Cloud」を2025年4月より本番稼働を開始しました。
eBASE事業の特許戦略としましては、以下の2件を取得しました。
①店舗単位で、販売したい特定商品を、特定顧客に割引販売する販促システム
(第7575749号)
②食品品質情報(アレルゲン)の誤り推定システム(第7487910号)
これらの結果、eBASE事業の売上高は、「2nd eBASE」の普及進捗の遅れがあり、2,861,683千円(前年同期比222,644千円増)、経常利益は人材確保への投資のため人件費コストの増加により1,405,923千円(前年同期比103,494千円増)となりました。
(ロ)eBASE-PLUS事業
既存IT開発アウトソーシングビジネスにおいて、顧客ニーズの迅速な把握と対応による案件獲得に注力しました。稼働工数増加のため専門知識・経験を持ち即戦力となる中途採用を推進し、人材の確保・育成・教育に努めました。さらに、継続して自社開発のオンライン教育システム「eB-learning」(Javaプログラミング/ITインフラ教育等)の強化を行い、採用、新入社員教育、及び既存社員の教育に注力し、スキルアップによりハイスキルな高単価案件へのシフトを図り、また物価高、人件費高騰のトレンドに合わせて顧客との単価交渉を継続実施しました。
これらの結果、eBASE-PLUS事業の売上高は、2,626,204千円(前年同期比70,599千円増)、経常利益は投資活動による一過性の営業外収益により391,926千円(前年同期比31,733千円増)となりました。
・財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ303,015千円増加し、8,112,629千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ113,220千円減少し、754,691千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ416,235千円増加し、7,357,937千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ415,948千円増加し、5,421,243千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,166,516千円の収入(前連結会計年度は、1,334,481千円の収入)となりました。主な減少要因として、法人税等の支払が574,291千円あった一方で、増加要因として、税金等調整前当期純利益を1,778,049千円計上したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、87,085千円の収入(前連結会計年度は、306,275千円の支出)となりました。主な減少要因として、投資有価証券の取得による支出が242,346千円あった一方で、増加要因として、投資有価証券の売却及び償還による収入が341,017千円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、837,866千円の支出(前連結会計年度は、565,361千円の支出)となりました。主な減少要因として、配当金の支払額が458,886千円、自己株式の取得による支出が395,165千円あったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、コンテンツマネージメントソフト「ミドルウェアeBASE」の企画・開発事業、「ミドルウェアeBASE」を利用したソリューション企画・開発・販売・保守事業(商品情報管理パッケージソリューション、コンテンツマネージメントパッケージソリューション、商品情報データプールサービス等)、Webソリューションビジネス、「eBASE」を使った各種クラウドサービス(SaaS)の運用事業及びIT開発アウトソーシングビジネス(顧客企業からの受託開発、受託オペレーション、受託サーバー保守等)であり、生産をしていないため、生産実績及び受注状況について記載しておりません。
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
・経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は5,469,897千円(前年同期比277,774千円増)となりました。
eBASE事業の売上高は、2,861,683千円(前年同期比222,644千円増)、eBASE-PLUS事業の売上高は、2,626,204千円(前年同期比70,599千円増)となりました。
各セグメント別の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 ・経営成績」に記載しております。
(営業損益)
売上原価は、eBASE事業でのソフトウエア開発人件費、eBASE-PLUS事業でのソフトウエア開発人件費、外注費の増加等により、2,551,641千円(前年同期比118,131千円増)となりました。販売費及び一般管理費は、eBASE事業での人件費の増加等により、1,186,591千円(前年同期比79,240千円増)となり、当連結会計年度における営業利益は、1,731,664千円(前年同期比80,402千円増)となりました。
(経常損益)
営業外収益は、余剰資金の運用及び保険解約に伴う解約返戻金の計上等により69,375千円となり、当連結会計年度における経常利益は、1,797,849千円(前年同期比135,123千円増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
特別損失は、投資有価証券評価損を19,799千円計上いたしました。以上により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,250,789千円(前年同期比106,096千円増)となりました。
・財政状態の分析
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ406,824千円増加し、6,422,609千円となりました。主な要因は現金及び預金が409,859千円増加したこと等であります。(なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ④連結キャッシュ・フロー計算書をご参照ください。)
固定資産は、前連結会計年度末に比べ103,809千円減少し、1,690,019千円となりました。主な要因は、投資有価証券が113,808千円減少したこと等であります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ303,015千円増加し、8,112,629千円となりました。
(負債)
負債合計は、前連結会計年度末に比べ113,220千円減少し、754,691千円となりました。主な要因は、未払金が39,905千円、未払法人税等が40,588千円、未払消費税等が38,208千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ416,235千円増加し、7,357,937千円となりました。主な要因は、配当金の支払により利益剰余金が459,030千円減少、自己株式の取得等により370,747千円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益計上により利益剰余金が1,250,789千円増加したこと等によるものであります。これにより自己資本比率は90.67%となりました。
・経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社グループは、「経常利益」の持続的成長と収益性の向上を最大の経営目標とし、「売上高」の持続的成長を重要な経営指標と位置づけております。
2025年3月期の達成状況は、売上高5,469,897千円(計画比30,102千円減)、経常利益1,797,849千円(計画比52,150千円減)となり、売上高、利益ともに2024年5月15日公表の予想を下回りました。eBASE事業では、主に食品業界の大型案件の検収による売上計上が順調に進んだものの、住宅業界の「e住なび」を含む「2nd eBASE」の普及展開の遅れもあり後半期に減速し、売上高、利益ともに予想より下回りました。eBASE-PLUS事業では、顧客との単価交渉の継続的な実施に加え、季節性が少なく四半期単位での契約ベースのストック型のビジネスモデルであることから、計画通りの推移となりました。
(単位:千円)
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
・キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
・資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要は、運転資金として、労務費、外注費と販売費及び一般管理費等の営業費用があります。営業費用の主なものは人件費であります。設備投資資金として、ソフトウェア開発投資があります。これらの運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金を充当しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
・経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の増加や経済活動の正常化が進み、景気回復の兆しが見える一方で、米国の政策の動向や、原材料やエネルギー価格の高騰や円安基調の継続による物価上昇影響から、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境の下、当社グループは、パッケージソフトビジネスのeBASE事業と、IT開発アウトソーシングビジネスのeBASE-PLUS事業で構成し、活動いたしました。
eBASE事業は、創業から現在に至るまで3種類のビジネスモデルのフェーズ(0th eBASE、1st eBASE、2nd eBASE)により展開をしてまいりました。
「0th eBASE(BtoBモデル:企業別統合商品DB)」は、創業期からのワンソースマルチユースを実現するCMS(Content Management System)開発プラットフォーム「ミドルウェアeBASE」を基盤とするパッケージソフトウェア「eBASE」を用いて、様々な業界や業態向けの統合商品データベースシステムとしての提供、これらの統合商品データベースシステムと連動する従来の販促メディア(紙カタログ、紙チラシ、Webカタログ等)の企画制作プロセスを最適化(コストダウン)すると同時に、ワンストップで次世代のOMO(Online Merges with Offline)展開を加速化する企画制作支援システム「DBP eBASE(eB-DBPカタログ/ちらし/Web)」としてのデータベースパブリッシングシステム(DBP:DataBase Publishing)の開発提供、及び統合商品データベースシステムと連動した商品DB型のWebサイト等の個別システムインテグレーションを開発展開しています。
「1st eBASE(BtoBモデル:業界別統合商品DB)」は、「0th eBASE」を通じて商品情報交換プラットフォームとしての「eBASE」の普及促進を目指して食品業界、日雑業界(他業界)、住宅業界の各業界セグメントに対して、個別の業界や業態向けのニーズにマッチした「FOODS/GOODS eBASE」等の商品詳細情報管理システムの開発推進を行っています。また商品情報のデジタルコンテンツプロバイダーとしての商品データプール「商材ebisu/マスタデータebisu」のデファクト化を同時に推進することで、小売向けに「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動した統合的な商品マスタ管理システム「MDM(Master Data Management) eBASE」の開発提供や、小売PB(Private Brand)部門やメーカー向けに製品企画開発管理システム「PDM(Product Data Management) eBASE」を開発提供しています。
「2nd eBASE(BtoBtoCモデル: 消費者向けライフスタイルアプリ)」は、まず「0th eBASE」により構築された統合商品データベースと連動した「DBP eBASE」、加えて「1st eBASE」を通して構築された「商材ebisu/マスタデータebisu」をコアコンピタンスとしています。その結果、従来の販促メディア(紙カタログ、紙チラシ等)の企画制作におけるコストダウン施策を実現すると同時に、ワンストップで小売向けの次世代OMO環境を構築することが可能となりました。そして、消費者向けスマホアプリ「e食住シリーズ」の開発・提供を通じて、小売やメーカーのDX (Digital Transformation) によるCX (Customer Experience) 向上を実現する新たなビジネス展開を推進しています。
これら「0th~2nd eBASE」の各ビジネスモデルは双方向に有機的に関与することにより、お互いを補完・増強するだけではなく、様々な新サービスや新事業モデルへの展開を可能としています。
eBASE-PLUS事業は、顧客企業ニーズに応えたシステム構築・開発・サポート等のIT開発アウトソーシングビジネスを推進しています。特に自社開発のオンライン教育システム「eB-learning」の構築と運用を継続的に強化向上する事で未経験者の育成、及び高度技術者の人材を育成し、eBASEグループ全体におけるIT人材の採用と教育を強化推進しています。
当連結会計年度における当社グループの業績の結果は、売上高5,469,897千円(前年同期比277,774千円増)、営業利益1,731,664千円(前年同期比80,402千円増)、経常利益1,797,849千円(前年同期比135,123千円増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,250,789千円(前年同期比106,096千円増)となりました。
各セグメントの業績は次のとおりです。
(イ)eBASE事業
・BtoBモデル(0th/1st eBASE)の概況は、食品業界、日雑業界(他業界)、住宅業界の各パラグラフで説明します。
[食品業界向けビジネス]
食の安全情報交換の全体最適化を図りながら、食の安全・安心システム「FOODS eBASE」においては商品データプールサービス「商材ebisu(食材ebisu)」の普及推進も含めてeBASE商品情報交換の標準化を継続的に進展しました。また、「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動する小売向け商品マスタ管理システム「MDM eBASE」、小売PBやメーカー向け製品企画開発支援システム「PDM eBASE」等の販売促進にも継続して注力しました。
売上面では、既存顧客のアップセル案件として、大手総合小売のPB子会社から「FOODS eBASE」を基盤にした食品原材料、アレルゲン管理の機能強化とサーバ増強の大型案件を受注し売上計上しました。更にこの大手総合小売の情報システム子会社からもクラウドサーバ移行の大型アップセル案件を売上計上しました。大手コンビニエンスストアでは、中食(惣菜、弁当等)の包装デザインチェック機能の大型案件を売上計上し、また前述とは別の大手コンビニエンスストアでは生産加工商品管理のシステムリプレース継続案件を売上計上しました。大手生協からは「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動した「MDM eBASE」を活用した大型の他システム連携案件を売上計上しました。また東北地域の食品スーパーからは「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動した「MDM eBASE」を用いた特売商品マスタ登録、及び「DBP eBASE(eB-DBPちらし)」によるチラシ作成効率化(コストダウン)とOMO展開を同時にワンストップで実現する大型案件を売上計上しました。外食産業では、大手総合外食チェーンから「FOODS eBASE」と連動する原価シミュレーションシステムの大型案件を売上計上しました。
新規顧客案件では、関東地域の食品スーパーで「FOODS eBASE」と連動する品質表示作成システムの大型案件や、米穀加工食品メーカーからは「FOODS eBASE」と連動する原価シミュレーションシステムの大型案件を売上計上しました。
受注面としては、既存顧客のアップセル案件として総合スーパーから「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動した「MDM eBASE」による商品マスタエントリーシステムの大型案件を受注、及び大手食品小売から「FOODS eBASE 」によるインストア商品の品質表示ラベル作成業務のアップセル案件を受注しました。
取組面としては、従来の小売企業における販促メディアである紙チラシ発行の企画制作プロセスを最適化すると同時にワンストップで次世代のOMO展開を加速化するチラシ企画制作支援システム「DBP eBASE(eB-DBPちらし)」を開発、リリースしました。
食品業界向けビジネスの売上高は、前年同期比で増加となりました。
[日雑業界(他業界)向けビジネス]
「商材ebisu(日雑・医薬・文具・家電・工具、食品等)」を中心に、製品仕様書情報管理データベース「GOODS eBASE」、及び「商材ebisu/マスタデータebisu」と連動する小売向け商品マスタ管理システム「MDM eBASE」、小売PBやメーカー向け製品企画開発支援システム「PDM eBASE」、商品DB型Webカタログサイト構築等の販売促進に継続して注力しました。
売上面では、既存顧客のアップセル案件として、オフィス家具メーカーから簡易見積作成サイト構築案件、及びその簡易見積作成サイトと連携する提案書・見積書作成システムの大型案件や、スポーツ用品メーカーからは統合商品DB構築大型案件を売上計上しました。また切削工具卸から商品DB型Web検索サイトの大型再構築案件を売上計上し、大手ホームセンターでは「商材ebisu/マスタデータebisu」と連携する「MDM eBASE」案件を売上計上しました。
新規顧客案件では、大手家電量販店からは「商材ebisu/マスタデータebisu」と連携する「MDM eBASE」の大型案件や、大手総合筆記具メーカーから商品DB型Webカタログ構築の大型案件、カタログギフト事業者でもカタログ制作支援システムへ商品情報を連携する統合商品DBシステムを売上計上しました。また家庭用品、生活雑貨等のメーカーからは「PDM eBASE」を活用した統合製品情報管理システムを受注し売上計上し、更に新規顧客の生花・園芸資材メーカーの「eB-DAM」を活用した統合商品DB構築の大型案件を売上計上しました。繊維専門商社からは海運貨物取扱業者向け輸出入関連のドキュメント管理システム案件を売上計上しました。
受注面では、既存顧客のアップセル案件として、大手家電量販店から「商材ebisu/マスタデータebisu」と連携する「MDM eBASE」案件の機能拡張によるアップセル案件を受注しました。また新規顧客案件では、塗装用具卸から基幹システムと連携する統合商品情報DB構築案件を受注し、スポーツ用品総合卸からは基幹システムと連携する統合商品DB案件を受注しました。
取組面では、前述の新規大手家電量販店の本番稼働に合わせて、大手家電メーカーに対して、「商材ebisu(家電ebisu)」へのデータ登録支援ツールの導入に向けて共同で検討を開始しました。また開発の取組としては、Webカタログ構築プロセスの最適化で圧倒的なコストダウンを実現すると同時にワンストップで次世代のOMO展開を加速化するWebカタログ構築支援システム「DBP eBASE(eB-DBPweb)」を開発し、リリースしました。
日雑業界向けビジネスの売上高は、概ね計画内で推移し、前年同期比で微増となりました。
[住宅業界向けビジネス]
住宅業界は、既存の複数の大手ハウスメーカーで活用されてきた「商材ebisu(住宅ebisu)」が、新規の大手ハウスメーカーでも利用が開始され普及が促進されました。
売上面では、既存顧客のアップセル案件として、大手空調設備メーカーの技術情報検索サイトの構築案件や、大手設備メーカーの商品DB型Webカタログサイトのリプレイス案件、また床材・壁材製品を中心とした大手建材メーカーの統合商品DB構築案件を売上計上しました。大手総合建材メーカーでは、統合商品DBのサーバリプレイス案件、及び商品DB型Webカタログを活用したセット商品対応の中型のアップセル案件を売上計上しました。
受注面では、新規顧客案件として中堅マンションビルダーから、施主向けの取扱説明書開示に向けたクラウドサービス「HOUSING eBASE Cloud」を受注しました。
住宅業界向けビジネスの売上高は、「e住なび」を含む「2nd eBASE」の普及展開の遅れもあり後半期に減速し、前年同期比で減少となりました。
・BtoBtoCモデル(2nd eBASE)の概況は、業界横断型(食品、日雑、医薬、文具、家電、工具、住宅等)の「商材ebisu/マスタデータebisu」の商品情報のデジタルコンテンツを利活用して「ユーザー(消費者)が求める商品情報をいつでもどこでもニーズにあわせて閲覧できるように」というコンセプトを元に開発した、あらゆる商品カテゴリを統合した消費者向けライフスタイルアプリ「e食住なび」をメインアプリとした「e食住シリーズ」の普及推進・営業展開を継続しています。
今年度の普及推進状況の総括としましては、全体として営業販促における顧客評価は高く大きな潜在ニーズを確信できましたが、市場に実運用事例が無い中では、先陣を切ってDX、CXにチャレンジする小売が躊躇気味である状況から、結果、リスクヘッジを意識した小規模なPoC(Proof of Concept)の手探り導入に留まり、検討から導入までの進捗が著しく遅い傾向がありました。
これらの普及進捗の遅れに対する対策としましては、まず複数の小売企業による小規模な手探り導入のPoC推進により実運用事例を引き続き増やすと同時にこれら事例を小売間で情報共有する場(DX by DB勉強会等)も積極的に提供することでCX、DX効果を証明することを継続していきます。また、小売が抱える顕在的な課題である、従来販促メディアの紙チラシの企画制作の改善型コストダウンを即効的に実現する企画制作支援システム「eB-DBPちらし」の導入推進を強化することにより、従来の紙チラシと「e食住ちらし」の同時発行による高いコストパフォーマンスのOMO化を実現します。これらの事例を通じて改革型CX売上アップの実証を目指します。
市場展開事例としては、業界別にご説明します。
(共通の取組)
2024年11月8日にeBASE採用小売20社が参加する「DX by DB 勉強会」を開催することで、デジタルマーケティング に関する先進的な取組みについて「2nd eBASE」の普及活動を促進しました。また当社のパートナーである大手計量・包装機メーカーがスーパーマーケットを中心とする食品流通業界に最新情報を発信する商談展示会にて「e食住カタログ for 電子棚札」を多言語で表示する展示を実施しました。
開発面の取組としては、「e食住なび」では、CX向上の施策の開発的要素として、より消費者が使いやすくなるよう検索のユーザーインターフェースをアップデートすると共に、食品メーカーの加工食品販促のための「メーカー料理レシピ」の提供を開始しました。「e住なび」では、日用品メーカーの商品販促と、消費者が家庭の掃除場所毎に効果的な掃除方法を確認できる「お掃除レシピ」をリリースしました。
(食品業界)
株式会社マキヤがディスカウントストア事業でLINEミニアプリと連携した「e食住なび for DX」を本番運用中です。また、「e食住ちらし」は、これまでの1店舗でのPoCから、多店舗展開したPoCの2次ステップを開始し、「e食住ビジュアルレシート」のPoCについても準備中です。総合小売の一部の店舗では「e食住カタログ for 店舗」についてPoCを継続しています。また、近畿、東海拠点の食品小売でも「e食住カタログ for 店舗」のPoCを継続しています。更に、他の店舗でも「e食住カタログfor EC」の検討を開始しました。東北地域の食品スーパーでも「e食住ちらし」のPoC検討が進捗中です。また、関東拠点の食品小売でも「e食住カタログ」を検討中です。
(日雑業界)
大手家電量販店のグループ会社で「e食住カタログ多言語版」を展開中です。また別の大手家電量販店では、インバウンド客に向けた「e食住カタログ多言語版」を基幹2店舗でPoCを実施しています。更に大手ホームセンターでは、海外現地法人で日本人スタッフの商品情報サポートのため「e食住なび」の利用が内定しました。前述とは別の大手家電量販店では、好調なインバウンド需要獲得に向けた新規出店計画があり、「e食住カタログ多言語版」の活用展開を検討しています。
(住宅業界)
大手ハウスメーカーにて、新築戸建・集合住宅の全戸に対して「e住なび」の提供を継続して実施しています。また住宅業界の受注面で記述した中堅マンションビルダーも「e住なび」の提供を前提に施主向けの取扱説明書開示に向けたクラウドサービス「HOUSING eBASE Cloud」を2025年4月より本番稼働を開始しました。
eBASE事業の特許戦略としましては、以下の2件を取得しました。
①店舗単位で、販売したい特定商品を、特定顧客に割引販売する販促システム
(第7575749号)
②食品品質情報(アレルゲン)の誤り推定システム(第7487910号)
これらの結果、eBASE事業の売上高は、「2nd eBASE」の普及進捗の遅れがあり、2,861,683千円(前年同期比222,644千円増)、経常利益は人材確保への投資のため人件費コストの増加により1,405,923千円(前年同期比103,494千円増)となりました。
(ロ)eBASE-PLUS事業
既存IT開発アウトソーシングビジネスにおいて、顧客ニーズの迅速な把握と対応による案件獲得に注力しました。稼働工数増加のため専門知識・経験を持ち即戦力となる中途採用を推進し、人材の確保・育成・教育に努めました。さらに、継続して自社開発のオンライン教育システム「eB-learning」(Javaプログラミング/ITインフラ教育等)の強化を行い、採用、新入社員教育、及び既存社員の教育に注力し、スキルアップによりハイスキルな高単価案件へのシフトを図り、また物価高、人件費高騰のトレンドに合わせて顧客との単価交渉を継続実施しました。
これらの結果、eBASE-PLUS事業の売上高は、2,626,204千円(前年同期比70,599千円増)、経常利益は投資活動による一過性の営業外収益により391,926千円(前年同期比31,733千円増)となりました。
・財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ303,015千円増加し、8,112,629千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ113,220千円減少し、754,691千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ416,235千円増加し、7,357,937千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ415,948千円増加し、5,421,243千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,166,516千円の収入(前連結会計年度は、1,334,481千円の収入)となりました。主な減少要因として、法人税等の支払が574,291千円あった一方で、増加要因として、税金等調整前当期純利益を1,778,049千円計上したこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、87,085千円の収入(前連結会計年度は、306,275千円の支出)となりました。主な減少要因として、投資有価証券の取得による支出が242,346千円あった一方で、増加要因として、投資有価証券の売却及び償還による収入が341,017千円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、837,866千円の支出(前連結会計年度は、565,361千円の支出)となりました。主な減少要因として、配当金の支払額が458,886千円、自己株式の取得による支出が395,165千円あったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループの事業は、コンテンツマネージメントソフト「ミドルウェアeBASE」の企画・開発事業、「ミドルウェアeBASE」を利用したソリューション企画・開発・販売・保守事業(商品情報管理パッケージソリューション、コンテンツマネージメントパッケージソリューション、商品情報データプールサービス等)、Webソリューションビジネス、「eBASE」を使った各種クラウドサービス(SaaS)の運用事業及びIT開発アウトソーシングビジネス(顧客企業からの受託開発、受託オペレーション、受託サーバー保守等)であり、生産をしていないため、生産実績及び受注状況について記載しておりません。
販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(単位:千円)
| セグメントの名称 | 販売高 | 前年同期比(%) |
| eBASE事業 | 2,861,683 | 8.44 |
| eBASE-PLUS事業 | 2,608,214 | 2.16 |
| 合計 | 5,469,897 | 5.35 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
・経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は5,469,897千円(前年同期比277,774千円増)となりました。
eBASE事業の売上高は、2,861,683千円(前年同期比222,644千円増)、eBASE-PLUS事業の売上高は、2,626,204千円(前年同期比70,599千円増)となりました。
各セグメント別の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 ・経営成績」に記載しております。
(営業損益)
売上原価は、eBASE事業でのソフトウエア開発人件費、eBASE-PLUS事業でのソフトウエア開発人件費、外注費の増加等により、2,551,641千円(前年同期比118,131千円増)となりました。販売費及び一般管理費は、eBASE事業での人件費の増加等により、1,186,591千円(前年同期比79,240千円増)となり、当連結会計年度における営業利益は、1,731,664千円(前年同期比80,402千円増)となりました。
(経常損益)
営業外収益は、余剰資金の運用及び保険解約に伴う解約返戻金の計上等により69,375千円となり、当連結会計年度における経常利益は、1,797,849千円(前年同期比135,123千円増)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)
特別損失は、投資有価証券評価損を19,799千円計上いたしました。以上により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,250,789千円(前年同期比106,096千円増)となりました。
・財政状態の分析
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べ406,824千円増加し、6,422,609千円となりました。主な要因は現金及び預金が409,859千円増加したこと等であります。(なお、現金及び預金の詳しい内容につきましては、1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ④連結キャッシュ・フロー計算書をご参照ください。)
固定資産は、前連結会計年度末に比べ103,809千円減少し、1,690,019千円となりました。主な要因は、投資有価証券が113,808千円減少したこと等であります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ303,015千円増加し、8,112,629千円となりました。
(負債)
負債合計は、前連結会計年度末に比べ113,220千円減少し、754,691千円となりました。主な要因は、未払金が39,905千円、未払法人税等が40,588千円、未払消費税等が38,208千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ416,235千円増加し、7,357,937千円となりました。主な要因は、配当金の支払により利益剰余金が459,030千円減少、自己株式の取得等により370,747千円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益計上により利益剰余金が1,250,789千円増加したこと等によるものであります。これにより自己資本比率は90.67%となりました。
・経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について
当社グループは、「経常利益」の持続的成長と収益性の向上を最大の経営目標とし、「売上高」の持続的成長を重要な経営指標と位置づけております。
2025年3月期の達成状況は、売上高5,469,897千円(計画比30,102千円減)、経常利益1,797,849千円(計画比52,150千円減)となり、売上高、利益ともに2024年5月15日公表の予想を下回りました。eBASE事業では、主に食品業界の大型案件の検収による売上計上が順調に進んだものの、住宅業界の「e住なび」を含む「2nd eBASE」の普及展開の遅れもあり後半期に減速し、売上高、利益ともに予想より下回りました。eBASE-PLUS事業では、顧客との単価交渉の継続的な実施に加え、季節性が少なく四半期単位での契約ベースのストック型のビジネスモデルであることから、計画通りの推移となりました。
(単位:千円)
| 指標 | 2025年3月期 計画 | 2025年3月期 実績 | 計画比 |
| 売上高 | 5,500,000 | 5,469,897 | △30,102 |
| 経常利益 | 1,850,000 | 1,797,849 | △52,150 |
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
・キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
・資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資金需要は、運転資金として、労務費、外注費と販売費及び一般管理費等の営業費用があります。営業費用の主なものは人件費であります。設備投資資金として、ソフトウェア開発投資があります。これらの運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金を充当しております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。