有価証券報告書-第51期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/24 11:05
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における我が国経済は、米国の関税引上げ、資源・エネルギー価格や物価のさらなる上昇、国際情勢不安などが継続する一方、企業の設備投資やインバウンド需要の増加、個人消費の拡大などを背景に、景気は緩やかな回復基調が続きました。
当社グループ(当社及び連結子会社)が属するIT市場においては「生産性・効率性向上のためのDX」「老朽化したシステムの刷新/モダナイゼーション」「デジタルデータを利活用したビジネスの創出」「AIを活用したサービス提供」などのテーマに対する旺盛なニーズのもと、企業の投資意欲は高水準で推移いたしました。
当社グループの主要顧客(社会インフラを支える企業や、日本のモノづくりを担う先進的なインダストリー企業など)においても、これらテーマによるITシステム投資や、当社グループが貢献を目指す領域(カーボンニュートラルやスマートシティ)を見据えた取組みを推進しており、引合いは継続的に増加いたしました。
このような事業環境において、当社グループは、中期経営計画「New Canvas 2026」(2023年5月公表)に基づく事業戦略、企業戦略を推進いたしました。あわせて「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」(2025年2月公表)で定めた「2029年3月期:ROE 22%」の達成に向けた取組みを進めました。
その結果、売上高は、社会インフラ事業のエネルギー(電力)、交通・運輸、公共分野、先進インダストリー事業のサービス分野を中心に、DX案件などが好調に推移したことから、17,151百万円(前期比10.9%増)となり、過去最高を更新いたしました。
利益面では、単価アップ、コンサルティング等の高収益案件の増加などにより、売上総利益率が29.0%(前期比+1.2ポイント)と良化いたしました。これにより、3期連続となる処遇改定や新卒採用活動、新入社員研修等を中心とした販売管理費の増加を吸収し、営業利益は2,145百万円(前期比25.4%増)と大幅な増益を達成、過去最高となりました。
なお、受注高についても過去最高となり、中期経営計画の3か年においては、売上高・営業利益・受注高が3期連続過去最高を達成いたしました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりです。
①社会インフラ事業
エネルギー分野の電力領域において、DX・モダナイゼーションの大型案件が継続いたしました。また、次世代スマートメーター関連や、国から示された「高経年化設備更新ガイドライン」に基づく送配電設備関連システムの刷新、再エネ関連システムなどの案件に複数取り組みました。加えて、九州地区での電力ビジネス強化に向け、Qsol株式会社(九州電力グループ)と新たにパートナーシップを結びました。交通・運輸分野の鉄道関連システム、公共分野の安全保障関連システムなども堅調でした。
加えて、顧客である社会インフラ関連企業のプロジェクトにおいて、当社グループがベトナム・ダナンで展開するオフショア・アジャイル開発の採用・導入が進みました。この実績・ノウハウを体系化した新たなサービスとして「+Global(プラスグローバル)」を2026年2月から提供開始いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、11,183百万円(前期比14.9%増)となりました。
②先進インダストリー事業
サービス分野の決済・カード領域で、DX案件(データマネジメント関連)が好調に推移いたしました。また、前期から新規取引を開始した決済代行事業者向けには、データ分析基盤の構築及びビジネス変革ソリューション「LeapX(リープクロス)」シリーズのうち、アジャイル開発特化型サービス「AgileLeap(アジャイルリープ)」を活用した決済システムの再構築に取り組みました。
なお、AgileLeapは2025年6月からウォーターフォールとアジャイルのメリットを組み合わせた独自の「ハイブリッドアジャイル開発」を新たなサービスメニューに加えました。また、10月からは、AI関連で長年培ったノウハウと実績を活用したAIコンサルティング&エンジニアリングサービス「+AIdea(プラスアイデア)」の提供も開始いたしました。引き続き、幅広いお客様にご活用いただけるよう、提案活動を強化してまいります。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、5,968百万円(前期比4.1%増)となりました。
③ソリューション事業
当社オリジナルの商圏分析ソリューション「DOCOYA(ドコヤ)」、飲食業界特化型の「レストランDOCOYA」の提案・拡販に加え、建設・測量コンサルティング会社と協業したエネルギー会社向けGISシステム開発など、GIS関連が好調に推移いたしました。
また、新たな挑戦として、東京都の「地域を主体とするスマート東京先進事例創出事業」に採択された「デジタルエリアデザインの共創in大井町」で活用するスマートシティ支援プラットフォームの開発を慶應義塾大学と共同で推進いたしました。2025年7月には、GIS及びIoT×AIの知見をもとに、ITコンサルティング大手・フューチャーグループのフューチャーアーティザン株式会社と戦略的パートナーシップを締結し、サステナビリティ経営とGXを支援するための新構想「Sustainable Factory IoT (SF-IoT)」を発表いたしました。2026年3月には、スマートシティ統合プラットフォームサービス(都市OS)の提供に向け、アジア航測株式会社と戦略的パートナーシップを締結いたしました。
当連結会計年度の売上高は、1,198百万円(前期比0.9%減)となりましたが、期初から戦略的ビジネスシフトを推進するとともに、上記パートナーシップによる取組みを継続した結果、次期に向け、複数の受注を獲得しております。引き続き営業活動・コンサルティング強化に取り組んでまいります。
セグメント別売上高
事業2025年3月期2026年3月期
分 野実績(百万円)構成比(%)実績(百万円)構成比(%)前期比(%)
社会インフラ9,73162.911,18365.214.9
エネルギー7,45848.28,18947.79.8
交通・運輸8385.41,2927.554.0
公共9986.51,3127.731.5
通信・ネットワーク4352.83892.3△10.6
先進インダストリー5,73137.15,96834.84.1
製造1,5229.81,3748.0△9.7
サービス3,07819.93,54620.715.2
エンタープライズ1,1307.31,0476.1△7.3
全社合計15,463100.017,151100.010.9
(うち、ソリューション事業)1,2097.81,1987.0△0.9

(2)生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
事 業当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
分 野生産高(百万円)前年同期比(%)
社会インフラ8,02613.1
エネルギー5,8778.1
交通・運輸92652.5
公共93130.3
通信・ネットワーク291△14.1
先進インダストリー4,1722.7
製造959△10.0
サービス2,49814.4
エンタープライズ713△12.0
合 計12,1989.3

(注)当社グループの生産実績の大半が提出会社によるものであるため、上記の金額は提出会社単独の金額を記載しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
事 業当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
分 野受注高
(百万円)
前年同期比
(%)
受注残高
(百万円)
前年同期比
(%)
社会インフラ11,48419.12,42614.2
エネルギー8,30111.71,8866.3
交通・運輸1,42763.3265103.8
公共1,31742.01623.3
通信・ネットワーク4387.011177.5
先進インダストリー6,0756.01,23510.2
製造1,381△4.32154.9
サービス3,71619.989524.0
エンタープライズ977△17.5124△35.9
合 計17,56014.23,66112.8

(注)当社グループの受注実績の大半が提出会社によるものであるため、上記の金額は提出会社単独の金額を記載しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次の通りであります。
事 業当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
分 野売上高(百万円)前年同期比(%)
社会インフラ11,18314.9
エネルギー8,1899.8
交通・運輸1,29254.0
公共1,31231.5
通信・ネットワーク389△10.6
先進インダストリー5,9684.1
製造1,374△9.7
サービス3,54615.2
エンタープライズ1,047△7.3
合 計17,15110.9

(注)最近2連結会計年度の主要な販売先及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次の通りであります。
相手先前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額
(百万円)
割合
(%)
金額
(百万円)
割合
(%)
三菱電機(株)2,77718.03,46220.2
東京ガスiネット(株)2,14113.81,90911.1

(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態は、次の通りであります。
「流動資産」は、6,990百万円となり、前連結会計年度末と比べ310百万円増加しました。
主な変動要因としては、契約資産が272百万円増加したこと等によります。
「固定資産」は、3,283百万円となり、前連結会計年度末と比べ78百万円増加しました。
主な変動要因としては、投資有価証券が204百万円増加した一方、有形固定資産が25百万円、無形固定資産が114百万円減少したこと等によります。
これにより、資産合計は10,274百万円となり、前連結会計年度末と比べ388百万円増加しました。
「流動負債」は、2,751百万円となり、前連結会計年度末と比べ535百万円増加しました。
主な変動要因としては、未払金が169百万円、未払法人税等が169百万円、賞与引当金が113百万円増加したこと等によります。
「固定負債」は、574百万円となり、前連結会計年度末と比べ19百万円減少しました。
主な変動要因としては、長期未払金11百万円、退職給付に係る負債が8百万円減少したこと等によります。
これにより、負債合計は3,326百万円となり、前連結会計年度末と比べ515百万円増加しました。
「純資産」は、6,947百万円となり、前連結会計年度末と比べ127百万円減少しました。
主な変動要因としては、その他有価証券評価差額金が140百万円増加した一方、自己株式が275百万円増加したこと等によります。
以上の結果、「自己資本比率」は65.6%となり、前連結会計年度末と比べ4.2ポイント減少しました。
当連結会計年度は、売上高は17,151百万円、営業利益は2,145百万円、経常利益は2,215百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,511百万円となりました。この分析については、当連結会計年度における重点施策の取組み状況、セグメント別ごとの経営成績の分析とあわせ、「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載の通りであります。
また、当社グループの経営方針、対処すべき課題及びその課題に対応するための事業戦略、重点戦略等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の通りであります。
② キャッシュ・フローの状況並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況の分析
(a)営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは1,890百万円の収入(前年同期は1,027百万円の収入)となりました。主な要因は税金等調整前当期純利益2,215百万円、法人税等の支払額551百万円等によるものであります。
(b)投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは14百万円の支出(前年同期は202百万円の支出)となりました。主な要因は有形固定資産の取得による支出5百万円、敷金及び保証金の差入による支出5百万円等によるものであります。
以上により、フリー・キャッシュ・フローは、1,876百万円の収入となりました。
(c)財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは1,822百万円の支出(前年同期は1,697百万円の支出)となりました。主な要因は自己株式の取得による支出1,201百万円等によるものであります。
b.資金需要
当社グループの資金需要として主なものは、運転資金として、システム開発のための人件費、外注費、販売費及び一般管理費としての人件費、経費等の他、研究開発投資や、M&A並びに資本業務提携といった投資戦略も資金需要の一つと考えております。
c.財務政策
必要となる資金につきましては、内部資金を充当し、必要に応じて有利子負債の調達を実施することを基本としております。
また、運転資金の調達手段の利便性確保を目的として総額700百万円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、この契約に基づく当連結会計年度末の借入残高はありません。
d.経営資源の配分
当社は、経営理念に「私たちは『会社の発展』『社員の幸福』『株主の利益』をともに追求します」と掲げて、株主の皆さまへの利益還元を経営の重要な課題の一つとして位置付けております。
また、持続的成長と企業価値向上の継続に向けた戦略投資を図りつつも、株主の皆さまには業績に裏付けられた成果配分に加え、積極的な還元に努めることを利益配分に関する基本方針としております。
2026年3月期の剰余金の配当につきましては、配当方針(「累進かつ連続増配(1円以上の増配)」「配当性向 50%以上」「DOE6%以上」「年2回(中間・期末)」)に基づき、1株につき18円の中間配当を実施し、期末配当は1株につき28円(普通配当23円、記念配当5円)を予定しております。
これにより、1株当たりの年間配当金は、46円(前期比+16円※、配当性向53.0%)となります。
※2025年4月1日付で実施した株式分割(普通株式1株につき2株)を考慮した比較
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されていますが、この連結財務諸表の作成に当たっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。
これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴う為に、実際の結果は、これらとは異なることがあります。
会計上の見積りのうち、特に重要な判断を要するものは以下の通りです。
a. 一定の期間にわたり履行義務を充足する収益認識
「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。
b. 完成工事補償引当金
当社グループは、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に記載の通り、工事契約における完成工事のうち、完成工事の品質に関する補償費用の支出が見込まれる場合には、当該費用見込額を完成工事補償引当金として計上しております。想定していなかった原価の発生等により、当初の見積りを超える原価が発生する場合には、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、当連結会計年度末において、完成工事補償引当金は発生していないため、連結貸借対照表に計上しておりません。
c. 工事損失引当金
当社グループは、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (3)重要な引当金の計上基準」に記載の通り、工事契約における未引渡し工事のうち、損失の発生が高く、工事損失額を合理的に見積ることができる工事等については、損失発生に備えるため、当該損失見込額を工事損失引当金として計上しております。想定していなかった原価の発生等により、当初の見積りを超える原価が発生する場合には、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、当連結会計年度末において、工事損失引当金は発生していないため、連結貸借対照表に計上しておりません。
d. 退職給付費用及び退職給付に係る負債
当社グループは、「(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項 (4)退職給付に係る会計処理の方法」に記載の通り、従業員の退職給付に備える為、当連結会計年度末における退職給付債務の見込み額に基づき、退職給付費用及び退職給付に係る負債を計上しております。
退職給付債務は、割引率、退職率及び死亡率など数理計算上の基礎率に基づき見積られております。実績と見積りとの差は数理計算上の差異として、発生年度に一括して費用処理しており、退職給付費用及び退職給付に係る負債に影響を及ぼします。この数理計算上の仮定を適切と考えておりますが、実績との差異や仮定の変動により親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、退職給付費用及び退職給付に係る負債に関する見積りや前提条件については、「注記事項(退職給付関係)」に記載の通りです。
e. 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産についてその発生の原因ごとに回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる項目については、評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断については、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しています。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合には、回収可能性の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、繰延税金資産の発生の主な原因別の内訳については、「注記事項(税効果会計関係)」に記載の通りです。
f. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、対象資産のグルーピングを行い、減損の兆候の有無を判定しております。
減損するか否かを判断するための対象資産の収益性の評価は、その時の業績等により変動するため、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合には、固定資産の減損を実施し、親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金に影響を及ぼす可能性があります。
尚、当連結会計年度において減損損失の認識はしていないため、注記に記載はしておりません。
④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績及び財務状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクにつきましては、「3 事業等のリスク」に記載の通りであります。

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