有価証券報告書-第47期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/25 9:21
【資料】
PDFをみる
【項目】
111項目
(1)経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、社会活動・経済活動に大きな影響が出ておりますが、国内外の製薬会社・研究機関等の新薬やワクチンの開発意欲は高く、受託試験市場は堅調に推移しております。
国内製薬市場においては、当社の主要顧客となる大手製薬会社は、薬価の改定が一段と進んだことを受け、バイオ医薬品を中心とした画期的なモダリティーや、希少疾患等の未解決疾患領域、感染症治療薬等への経営資源の集中を進めており、試験受託機関(Contract Research Organization:以下「CRO」と言います。)も、そうしたニーズへの対応が求められています。また、海外の医薬品開発市場は着実に拡大を続けており、アジア地区においても成長を続けております。
受託試験事業におきましては、コロナ禍により委託者との往来もままならない状況下ではありましたが、前事業年度に新設いたしましたマーケティング専門部門による活動も奏功し、長期大型試験を含む過去最高の受注を獲得いたしました。
バイオ医薬品関連の高度分析機器や病理サービス強化のための機器投資を積極的に実施するとともに、国内には無い特色を持つ欧州、米国のCROとの代理店事業を順調に拡大し、多様なニーズに対応してまいりました。また、SEND(米国食品医薬局(FDA)への新薬申請時に義務化されている非臨床試験データ標準フォーマット:Standard for Exchange of Nonclinical Data)の変換対応サービスについては、国内CROのトップランナーとして、国内外での顧客数を着実に増やしております。
環境事業においては、理化学機器販売会社等と連携し、設備の更新時期を迎える大学・研究所等の動物関連施設の大型工事の取込み活動に注力いたしましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大による設備投資の鈍化や工事案件の遅延が発生いたしました。
なお、当事業年度においては、保険契約の変更により生じた保険契約変更差額8,855千円を特別利益に計上しております。また、当社の近年の業績動向及び将来の課税所得の発生見込等の状況を踏まえ、翌事業年度の一時差異等加減算前課税所得の見積額に基づき翌事業年度の一時差異等のスケジューリングを行った結果、法人税等調整額△80,526千円(△は益)を計上しております。
以上の結果、当事業年度末の財政状態及び当事業年度の経営成績は、以下のとおりとなりました。
a.財政状態
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は2,390,658千円となり、前事業年度末に比べ470,765千円増加しました。主な内訳は、現金及び預金192,238千円の増加、仕掛品188,001千円の増加、原材料及び貯蔵品121,860千円の増加であります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は1,644,201千円となり、前事業年度末に比べ97,416千円増加しました。増加の主な要因は、繰延税金資産の計上によるものであります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は2,038,119千円となり、前事業年度末に比べ398,380千円増加しました。増加の主な要因は、支払手形、電子記録債務及び買掛金170,120千円の増加、前受金189,723千円の増加であります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は965,446千円となり、前事業年度末に比べ62,953千円減少しました。減少の主な要因は、長期借入金35,070千円の減少、リース債務26,206千円の減少であります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、1,031,294千円となり、前事業年度末に比べ232,755千円増加しました。これは利益剰余金232,755千円の増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は前事業年度末の23.0%から25.6%となりました。
b.経営成績
(売上高)
当事業年度の売上高は、2,929,276千円となり、前事業年度に比べ66,832千円増加しました。
(売上原価)
当事業年度の売上原価は、2,020,966千円となり、前事業年度に比べ57,738千円減少しました。
この結果、当事業年度の売上総利益は908,309千円となり、前事業年度に比べ124,571千円増加しました。
(販売費及び一般管理費)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、703,006千円となり、前事業年度に比べ18,931千円減少しました。
この結果、当事業年度の営業利益は205,303千円となり、前事業年度に比べ143,502千円増加しました。
(営業外損益)
当事業年度の営業外収益は6,763千円となり、前事業年度に比べ2,763千円増加しました。営業外費用は34,966千円で前事業年度に比べ580千円減少しました。
この結果、当事業年度の経常利益は177,101千円となり、前事業年度に比べ146,846千円増加しました。
(特別損益)
当事業年度においては、保険契約の変更により生じた保険契約変更差額8,855千円を特別利益に計上しております。
以上の結果、税引前当期純利益は185,957千円となり、前事業年度に比べ146,090千円増加しました。また、当社の近年の業績動向及び将来の課税所得の発生見込等の状況を踏まえ、繰延税金資産の回収可能性について慎重に検討した結果、回収可能性のある部分について繰延税金資産を計上することとし、これに伴い法人税等調整額△80,526千円(△は益)を計上しております。この結果、当期純利益は232,755千円となり、前事業年度に比べ196,155千円増加しました。
セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。
(受託試験)
当事業部門におきましては、国内及びアジアを中心とする海外で積極的な営業展開を進めた他、他社に先行するSEND対応サービスへの増員、研究設備投資による試験能力拡充を進めた結果、受注が増加いたしました。
また、長期大型試験の獲得・稼働開始により、当期に売り上がる試験こそ伸び悩みましたが、安定して高い稼働率を維持するとともに、コロナ禍による営業・学会活動が制限されたことによる経費削減もあり、収益が改善いたしました。
以上の結果、売上高は2,711,842千円(前期比0.1%増)、営業利益は179,191千円(前期比211.4%増)となりました。
(環境)
当事業部門におきましては、複数の国立大学等の動物関連施設更新工事の発注が、当初見込みより遅延し完成引渡が翌期となりましたが、大型案件の完成引き渡しや物販の伸びにより、売上高は217,434千円(前期比40.6%増)、営業利益は26,122千円(前期比513.0%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物(以下「資金」と言います。)は、前事業年度と比較して192,238千円増加し655,990千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、資金は438,552千円の増加(前期は270,758千円の増加)となりました。主な内訳は税引前当期純利益185,957千円、減価償却費142,177千円、たな卸資産の増加額309,250千円、仕入債務の増加額170,120千円、前受金の増加額189,723千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、資金は167,640千円の減少(前期は39,342千円の減少)となりました。主な内訳は有形固定資産の取得による支出143,450千円、無形固定資産の取得による支出24,428千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、資金は78,673千円の減少(前期は149,963千円の減少)となりました。内訳は長期借入れによる収入100,000千円、長期借入金の返済による支出115,030千円、リース債務の返済による支出63,643千円であります。
2019年3月期2020年3月期2021年3月期
自己資本比率(%)23.523.025.6
時価ベースの自己資本比率(%)64.249.055.7
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)-4.52.7
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)-9.615.1

(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率: 有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)株式時価総額は発行済株式数をベースに計算しています。なお、当社には自己株式はありませ
ん。
(注2)キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。
(注3)有利子負債は貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(注4)2019年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、記載しておりません。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
受託試験(千円)2,866,8324.3
環境(千円)250,445138.4
合計(千円)3,117,2789.3

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当事業年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高前年同期比(%)受注残高前年同期比(%)
受託試験(千円)3,820,94430.52,990,08559.0
環境(千円)129,774△42.153,088△62.3
合計(千円)3,950,71925.43,043,17350.5

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当事業年度
(自 2020年4月1日
至 2021年3月31日)
前年同期比(%)
受託試験(千円)2,711,8420.1
環境(千円)217,43440.6
合計(千円)2,929,2762.3

(注)1.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、いずれの販売先についても当該割合が10%未満のため記載を省略しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態及び経営成績の分析
当事業年度の財政状態及び経営成績の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。
b.当社の経営成績に重要な影響を与える要因
当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、新型コロナウイルス感染拡大の影響によるリスク、受託試験事業固有のリスク、知的財産権、情報セキュリティ管理体制等、さまざまなリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。
c.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社は、経常利益を重要な経営指標とし、適正な利益確保に努めております。
当事業年度の経常利益は177,101千円となり、計画を上回りました。引き続き重要な経営指標の進捗状況に注意を払い、今後も適正な利益確保に努めてまいります。
当事業年度計画
(千円)
当事業年度実績
(千円)
差異
(千円)
経常利益48,000177,101129,101

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。
当社の運転資金需要のうち主なものは、受託試験・環境事業に関する資材の仕入、試験研究センターの運営費用、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。
投資を目的とした資金需要は、試験研究センターの試験機器等の取得・施設の改修等によるものであります。
これらの資金の財源につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー並びに金融機関からの借入及びリースによる資金調達にて対応していくこととしております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。その作成には、決算日における資産・負債の報告金額及び偶発債務の開示、並びに報告期間における収益・費用の報告金額に影響を与える見積り及び仮定が必要となりますが、この判断及び見積りには決算日までに入手可能なすべての情報と過去の実績を勘案して、合理的な根拠に基づいて、継続的に評価しております。
このため、財務諸表作成時点で実施した見積り及び将来の予測には、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、見積りと異なる場合があります。なお、当社の財務諸表で採用する重要な見積りは、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。

IRBANK 採用情報

フルスタックエンジニア

  • 10年以上蓄積したファイナンスデータとAIを掛け合わせて、投資の意思決定を加速させるポジションです。
  • UI からデータベースまで一貫して関われるポジションです。

プロダクトMLエンジニア

  • MLとLLMを掛け合わせ、分析から予測までをスピーディかつ正確な投資体験に落とし込むポジションです。

AI Agent エンジニア

  • 開示資料・決算・企業データを横断し、投資家の意思決定を支援するAI Agent機能を設計・実装するポジションです。
  • RAG・検索・ランキングを含む情報取得/推論パイプラインの設計から運用まで一気通貫で担います。

UI/UXデザイナー

  • IRBANK初の一人目デザイナーとして、複雑な金融情報を美しく直感的に届ける体験をつくるポジションです。

Webメディアディレクター

  • 月間500万PVを超える、大規模DBサイトを運営できます。
  • これから勢いよく伸びるであろうサービスの根幹部分を支えるポジションです。

クラウドインフラ & セキュリティエンジニア

  • Google Cloud 上でマイクロサービス基盤の信頼性・可用性・セキュリティを担うポジションです。
  • 大規模金融データを安全かつ高速に処理するインフラを設計・構築できます。

学生インターン

  • 月間500万PVを超える日本最大級のIRデータプラットフォームの運営に携わり、金融・データ・プロダクトの現場を学生のうちから体験できます。

マーケティングマネージャー

  • IRBANKのブランドと文化の構築。
  • 百万人の現IRBANKユーザーとまだIRBANKを知らない数千万人に対してマーケティングをしてみたい方。