訂正有価証券報告書-第59期(2023/04/01-2024/03/31)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。
(1)経営成績の状況
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)における日本国内の経済環境は、新型コロナウイルス感染症
の5類移行に伴う経済活動の正常化やインバウンド需要の回復により、回復基調で推移いたしましたが、東欧や中
東情勢の緊迫化や中国経済の拡大鈍化等の国際的な情勢不安、世界的な金融引き締めや原材料及びエネルギー価格
の高騰に伴う物価上昇等、消費行動の持ち直しには不安材料があり、依然として先行きは不透明な状況が続いてお
ります。
こうした経営環境の中、当社グループの主力事業である直営店舗事業は、日本国内の人流の増加に伴い、緩やか
な回復基調にあり、2023年3月期に引き続き新規顧客は増加傾向にあります。2024年3月期からスタートした中期
経営計画の初年度として、「製品価値向上」「サロン価値向上」「新しい価値の創造」の3つの重点課題に取り組
み、売上高の向上及び顧客層の拡大に努めてまいりました。
また、新中期経営計画の策定と合わせ、激変する社会環境と価値観の変化にしなやかに対応し、未来に向けた新
しい「美」を追求、提案し、必要とされる企業であり続けるために、ブランディングプロジェクト「60th
Anniversary プロジェクト」を始動いたしました。2024年の新社屋竣工、2026年の創業60周年に向けて、サスティ
ナブルな社会に貢献する企業を目指してまいります。
(売上高)
「サロン価値向上」を目的に、10月にフェイシャリストサロンの会員規約を一部改定いたしました。当社のビューティーアップ・ポイント(以下、BP)の利便性向上のため、BP交換品の充実やBPを使用した施術メニューを増やすなど、サービスの拡充を図ってまいりました。しかしながら、BPの価値変更による一過性の処理の影響に伴い「収益認識に関する会計基準」に則り、契約負債を201,742千円に計上したことにより、売上高にも影響いたしました。
この結果、当連結会計年度における連結売上高は、8,498,973千円(前年同期比0.3%減)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」による影響額を除く実質の売上高は前年同期比2.1%増となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、2,099,018千円(前年同期比4.0%減)となりました。その結果、売上総利益は6,399,955千円となり、売上高に対する売上総利益の比率は75.3%(前連結会計年度は74.4%)となりました。
(営業利益・経常利益)
連結子会社ジャフマックの一部製品において、酒税法の基準である1%を超えるアルコールが残存している可能性があるため、自主回収等の対応を行った影響による製品返品費用等を計上したことにより、販売費及び一般管理費は6,370,555千円(前年同期比1.8%減)となり、営業利益は29,399千円(前年同期は営業損失145,253千円)となり、経常利益は43,983千円(前年同期は経常損失127,071千円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
六本木本社ビルの追加解体工事費用や、店舗の改装等に伴う固定資産除却損を、特別損失に18,167千円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は26,348千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失421,768千円)となりました。
<当連結会計年度における当社グループの主な取組み>重点課題①「製品価値向上」
研究開発活動においては、外部研究機関との連携や社内研究の推進により、新たな皮膚科学理論の構築や独自原料開発とその有効性の解明、当社サロン施術のエビデンスの取得等に取り組み、製品・サービスの価値向上を図ってまいりました。
当期は「肌と心を科学する」というR&Dパーパスのもと、共同研究先である学術機関の研究力と当社のストレス研究の知見を活かし、心理状態がもたらす肌への影響について網羅的な解析手法を取り入れた研究に着手いたしました。網羅的解析から広く現象を捉えると共に未知の可能性を見出し、自社独自の理論構築を進めてまいります。
製品開発においては、全社ブランディングに伴い、主力製品であるトリートメントマセを中心に、クレンジングクリームのリブランディングによる新たな製品価値の付与に取り組みました。引き続き当社製品・サービスの優位性の明確化と独自性を追求することにより、お客様の肌と心に寄り添う製品づくりを進めてまいります。
<2024年3月期の主な研究発表>肌細胞のコミュニケーション物質エクソソームが心理ストレスの影響を受けることを発見
(2023年12月 日本分子生物学会)
重点課題②「サロン価値向上」
直営店舗では、「サロン価値向上」のため、「新たな顧客の開拓」及び「ロイヤルカスタマーの醸成」の2点を重要な要素と考え、施策を実施してまいりました。
新たな顧客の開拓に関しましては、日本国内の経済環境が正常化に向かい、人流が回復傾向にあったことの追い風もあり、サンプリングや肌チェックを通じたイベントでの新規顧客の集客数が増加したことに加え、このような従前から実施している新規集客活動のほか、異業種とのコラボレーションとして、ヨガ講師や着物の着付け教室等とコラボした美肌セミナーを実施するなど、新たな施策を推進した結果、新規顧客の来店数は前年同期比104.3%、新規顧客に対する売上高は前年同期比106.8%と大きく伸長いたしました。また、WEBからの新規顧客の流入につきましても引き続き重要視しており、経営資源を投下しております。リブランディングに合わせて、ブランドサイトやブランド動画などのリニューアルを行い、短期的な新規顧客の流入だけに焦点を当てるのではなく、中長期的な当社の認知拡大に向け、ブランド動画をTVerやYouTube等での配信を行っております。
ロイヤルカスタマーの醸成に関しましては、ロイヤルカスタマー専用デスクの設置や、ロイヤルカスタマー限定の施術メニューやポイント交換製品の拡充、店舗でのロイヤルカスタマー感謝デーの実施等、多くの施策を実施した結果、当連結会計年度の期初から増加傾向にあります。加えて、リブランディングに伴う店舗改装を池袋店や千葉店等の9店舗で実施いたしました。当該店舗改装では、ロイヤルカスタマー専用の施術ルームの設置や、ロイヤルカスタマー専用の導線設計などを行っており、ロイヤルカスタマーの満足度向上及びロイヤルカスタマーへ移行する動機付けに繋がっております。また、通常の施術エリアのプライベート空間の確保等を図っており、多くのお客様より満足の声をいただき、ロイヤルカスタマー以外のお客様のサロンの来店率や単価の向上にも繋がっております。
既存顧客全体への売上高に関しましては、継続数※は既存顧客の減少に対して新規顧客の流入がいまだ追いついておらず、前年同期比97.2%と前年を下回る状況が続いておりますが、ロイヤルカスタマーの増加等の施策が功を奏し、既存顧客の購入単価は前年同期比101.7%と向上したため、既存顧客への売上高は前年同期比98.9%となりました。
重点課題③「新しい価値の創造」
「新しい価値の創造」のため「ヘア事業の拡大」、「小売り用製品の開発・販売」、「海外販路の拡大」に注力しております。
ヘア事業の拡大に関しましては、10月にヘアサロンneafにおいて、六本木店、恵比寿店に続き3店舗目となるシーボンヘアサロン ニーフ蒲田店をシーボン フェイシャリストサロン蒲田店に併設する形でオープンいたしました。既存のフェイシャリストサロンとの併設により、既存顧客の相互送客を促すとともに、新規顧客との接点拡大を図っております。また、「365日いつもいい髪。」をコンセプトとしたヘアトリートメント専用サロン「イマトリ」の1号店である春日店を1月に文京区にオープンいたしました。この「イマトリ」はキャッシュレスのセルフレジや、オートシャンプー機等で徹底的な省人化を図っており、通常の美容室で行うものと同等のサロントリートメントを1回1,500円(税込1,650円)にて提供するという新形態のヘアトリートメント専用サロンです。現状では、概ね想定通りの進捗となっており、引き続き動向を注視しながら、更なる出店を行ってまいります。
「小売り用製品の開発・販売」に関しましては、4月に「スリール3Way毛穴マイルドスクラブ」及び「スリール毛穴クレイパック」の2品を発売いたしました。初動は当社の想定を超える反響をいただき、販売店舗数も順調に増加し400店舗を超えるなど大きく拡大しておりましたが、足元の販売個数は足踏み状態にあります。広告宣伝等により更なる認知の拡大を図るとともに、新たなラインナップの追加等も適宜検討を進めてまいります。
「海外販路の拡大」に関しましては、中国を中心に販路の拡大を図ってまいりました。当第2四半期累計期間は前年同期を上回る売上高となったものの、ALPS処理水の海洋放出による、中国での日本企業の化粧品の不買運動等の影響を受け第3四半期以降は受注が落ち込み、当初想定を下回る結果となりました。このような状況を改善すべく、ベトナムやUAE等での販売を活発化させたものの、当初想定との乖離を埋めるには至らず、当連結会計年度の予実差異の大きな要因となっております。
※ 継続数
:1ヵ月に1回以上来店のあるお客様ののべ人数
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が25,816千円
となりましたが、前連結会計年度に発生した有形固定資産売却による収入や補償金の受取額等により、前連結会計年度末に比べ333,347千円減少し、当連結会計年度末には3,633,673千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果獲得した資金は278,193千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益25,816千円、契約負債の増加201,742千円、棚卸資産の減少55,340千円,助成金の受取額の増加37,252千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は581,943千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出571,000千円、有形固定資産解体による支出8,298千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は31,204千円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支払5,800千円と配当金の支払22,102千円によるものであります。
(3)生産、受注及び販売の実績
当社グループは、単一セグメントであるため、セグメント別ではなく、以下の区分に分け記載しております。
①生産実績
当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。
(注)1.上記金額は、販売単価によっております。
2.上記区分のベーシック及びスペシャルの品目構成は、以下のとおりです。
ベーシック:洗顔料・クレンジング・化粧水・乳液等の基礎化粧品
スペシャル:美容液・クリーム・パック等の化粧品
②仕入実績
当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。
③受注実績
当社グループ製品については受注生産を行っておりません。なお、OEM等による受注生産を一部実施しているものの、金額は僅少です。
④販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
(注)1.上記区分のベーシック及びスペシャルの品目構成は、以下のとおりです。
ベーシック:洗顔料・クレンジング・化粧水・乳液等の基礎化粧品
スペシャル:美容液・クリーム・パック等の化粧品
2.最近2連結会計年度の主要な販路及び販路別売上高及び割合は、次のとおりであります。
(4)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。また、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、以下のとおりであります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注2)キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注3)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(注4)2023年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
①資本の財源と資金の流動性について
資本の財源及び資金の流動性については、当社グループは安定した収益と成長性を確保するために将来必要な運転資金及び直営店舗の工事費用等の設備投資に必要な資金は、内部留保による手元資金及び営業活動によるキャッシュ・フローを源泉としております。そのため、流動性の観点から基本的には当座預金及び普通預金にて運用しております。それらの資金を確保した上で、発生する余剰資金については、元本返還の確実性が高く、市場価格の変動が少なく、かつ可能な限り高い運用益が得られる方法で運用を行う方針であります。
なお、運転資金については、十分な内部留保資金を確保しておりますが、不測の事態に備えるため、運転資金の効率的な調達手段として、取引銀行2行とコミットメントライン契約を締結しております。本契約における当連結会計年度末の借入実行残高はありません。
②財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は5,513,791千円となり、前連結会計年度末に比べ454,193千円減少いたしました。その主な要因は、現金及び預金の減少(前連結会計年度末比348,360千円減)によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産は3,294,915千円となり、前連結会計年度末に比べ424,170千円増加いたしました。その主な要因は、建設仮勘定の増加(前連結会計年度末比403,838千円増)によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債は2,692,878千円となり、前連結会計年度末に比べ32,904千円増加いたしました。その主な要因は、未払金の減少(前連結会計年度末比60,439千円減)、その他流動負債の減少(前連結会計年度末比77,058千円減)があった一方で、契約負債の増加(前連結会計年度末比201,742千円増)によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債は455,971千円となり、前連結会計年度末に比べ12,594千円減少いたしました。その主な要因は、資産除去債務の増加(前連結会計年度末比2,336千円増)があった一方で、その他固定負債の減少(前連結会計年度末比6,309千円減)によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は5,659,857千円となり、前連結会計年度末に比べ50,332千円減少いたしました。その主な要因は、利益剰余金の減少(前連結会計年度末比47,751千円減)によるものであります。
この結果、自己資本比率は64.2%(前連結会計年度末は64.6%)となりました。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
(1)経営成績の状況
| 指標 | 2023年3月期 (前年実績) | 2024年3月期 (計画) | 2024年3月期 (実績) | 前年比 | 計画比 |
| 売上高 | 8,525,428千円 | 8,902,962千円 | 8,498,973千円 | 99.7% | 95.5% |
| 営業利益又は営業損失(△) | △145,253千円 | 200,510千円 | 29,399千円 | - | - |
| 経常利益又は経常損失(△) | △127,071千円 | 202,229千円 | 43,983千円 | - | - |
| 経常利益率 | △1.5% | 2.3% | 0.5% | - | - |
| 親会社株主に帰属する 当期純利益又は 親会社株主に帰属する 当期純損失(△) | △421,768千円 | 74,717千円 | △26,348千円 | - | - |
当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)における日本国内の経済環境は、新型コロナウイルス感染症
の5類移行に伴う経済活動の正常化やインバウンド需要の回復により、回復基調で推移いたしましたが、東欧や中
東情勢の緊迫化や中国経済の拡大鈍化等の国際的な情勢不安、世界的な金融引き締めや原材料及びエネルギー価格
の高騰に伴う物価上昇等、消費行動の持ち直しには不安材料があり、依然として先行きは不透明な状況が続いてお
ります。
こうした経営環境の中、当社グループの主力事業である直営店舗事業は、日本国内の人流の増加に伴い、緩やか
な回復基調にあり、2023年3月期に引き続き新規顧客は増加傾向にあります。2024年3月期からスタートした中期
経営計画の初年度として、「製品価値向上」「サロン価値向上」「新しい価値の創造」の3つの重点課題に取り組
み、売上高の向上及び顧客層の拡大に努めてまいりました。
また、新中期経営計画の策定と合わせ、激変する社会環境と価値観の変化にしなやかに対応し、未来に向けた新
しい「美」を追求、提案し、必要とされる企業であり続けるために、ブランディングプロジェクト「60th
Anniversary プロジェクト」を始動いたしました。2024年の新社屋竣工、2026年の創業60周年に向けて、サスティ
ナブルな社会に貢献する企業を目指してまいります。
(売上高)
「サロン価値向上」を目的に、10月にフェイシャリストサロンの会員規約を一部改定いたしました。当社のビューティーアップ・ポイント(以下、BP)の利便性向上のため、BP交換品の充実やBPを使用した施術メニューを増やすなど、サービスの拡充を図ってまいりました。しかしながら、BPの価値変更による一過性の処理の影響に伴い「収益認識に関する会計基準」に則り、契約負債を201,742千円に計上したことにより、売上高にも影響いたしました。
この結果、当連結会計年度における連結売上高は、8,498,973千円(前年同期比0.3%減)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」による影響額を除く実質の売上高は前年同期比2.1%増となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、2,099,018千円(前年同期比4.0%減)となりました。その結果、売上総利益は6,399,955千円となり、売上高に対する売上総利益の比率は75.3%(前連結会計年度は74.4%)となりました。
(営業利益・経常利益)
連結子会社ジャフマックの一部製品において、酒税法の基準である1%を超えるアルコールが残存している可能性があるため、自主回収等の対応を行った影響による製品返品費用等を計上したことにより、販売費及び一般管理費は6,370,555千円(前年同期比1.8%減)となり、営業利益は29,399千円(前年同期は営業損失145,253千円)となり、経常利益は43,983千円(前年同期は経常損失127,071千円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
六本木本社ビルの追加解体工事費用や、店舗の改装等に伴う固定資産除却損を、特別損失に18,167千円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は26,348千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失421,768千円)となりました。
<当連結会計年度における当社グループの主な取組み>重点課題①「製品価値向上」
研究開発活動においては、外部研究機関との連携や社内研究の推進により、新たな皮膚科学理論の構築や独自原料開発とその有効性の解明、当社サロン施術のエビデンスの取得等に取り組み、製品・サービスの価値向上を図ってまいりました。
当期は「肌と心を科学する」というR&Dパーパスのもと、共同研究先である学術機関の研究力と当社のストレス研究の知見を活かし、心理状態がもたらす肌への影響について網羅的な解析手法を取り入れた研究に着手いたしました。網羅的解析から広く現象を捉えると共に未知の可能性を見出し、自社独自の理論構築を進めてまいります。
製品開発においては、全社ブランディングに伴い、主力製品であるトリートメントマセを中心に、クレンジングクリームのリブランディングによる新たな製品価値の付与に取り組みました。引き続き当社製品・サービスの優位性の明確化と独自性を追求することにより、お客様の肌と心に寄り添う製品づくりを進めてまいります。
<2024年3月期の主な研究発表>肌細胞のコミュニケーション物質エクソソームが心理ストレスの影響を受けることを発見
(2023年12月 日本分子生物学会)
重点課題②「サロン価値向上」
直営店舗では、「サロン価値向上」のため、「新たな顧客の開拓」及び「ロイヤルカスタマーの醸成」の2点を重要な要素と考え、施策を実施してまいりました。
新たな顧客の開拓に関しましては、日本国内の経済環境が正常化に向かい、人流が回復傾向にあったことの追い風もあり、サンプリングや肌チェックを通じたイベントでの新規顧客の集客数が増加したことに加え、このような従前から実施している新規集客活動のほか、異業種とのコラボレーションとして、ヨガ講師や着物の着付け教室等とコラボした美肌セミナーを実施するなど、新たな施策を推進した結果、新規顧客の来店数は前年同期比104.3%、新規顧客に対する売上高は前年同期比106.8%と大きく伸長いたしました。また、WEBからの新規顧客の流入につきましても引き続き重要視しており、経営資源を投下しております。リブランディングに合わせて、ブランドサイトやブランド動画などのリニューアルを行い、短期的な新規顧客の流入だけに焦点を当てるのではなく、中長期的な当社の認知拡大に向け、ブランド動画をTVerやYouTube等での配信を行っております。
ロイヤルカスタマーの醸成に関しましては、ロイヤルカスタマー専用デスクの設置や、ロイヤルカスタマー限定の施術メニューやポイント交換製品の拡充、店舗でのロイヤルカスタマー感謝デーの実施等、多くの施策を実施した結果、当連結会計年度の期初から増加傾向にあります。加えて、リブランディングに伴う店舗改装を池袋店や千葉店等の9店舗で実施いたしました。当該店舗改装では、ロイヤルカスタマー専用の施術ルームの設置や、ロイヤルカスタマー専用の導線設計などを行っており、ロイヤルカスタマーの満足度向上及びロイヤルカスタマーへ移行する動機付けに繋がっております。また、通常の施術エリアのプライベート空間の確保等を図っており、多くのお客様より満足の声をいただき、ロイヤルカスタマー以外のお客様のサロンの来店率や単価の向上にも繋がっております。
既存顧客全体への売上高に関しましては、継続数※は既存顧客の減少に対して新規顧客の流入がいまだ追いついておらず、前年同期比97.2%と前年を下回る状況が続いておりますが、ロイヤルカスタマーの増加等の施策が功を奏し、既存顧客の購入単価は前年同期比101.7%と向上したため、既存顧客への売上高は前年同期比98.9%となりました。
重点課題③「新しい価値の創造」
「新しい価値の創造」のため「ヘア事業の拡大」、「小売り用製品の開発・販売」、「海外販路の拡大」に注力しております。
ヘア事業の拡大に関しましては、10月にヘアサロンneafにおいて、六本木店、恵比寿店に続き3店舗目となるシーボンヘアサロン ニーフ蒲田店をシーボン フェイシャリストサロン蒲田店に併設する形でオープンいたしました。既存のフェイシャリストサロンとの併設により、既存顧客の相互送客を促すとともに、新規顧客との接点拡大を図っております。また、「365日いつもいい髪。」をコンセプトとしたヘアトリートメント専用サロン「イマトリ」の1号店である春日店を1月に文京区にオープンいたしました。この「イマトリ」はキャッシュレスのセルフレジや、オートシャンプー機等で徹底的な省人化を図っており、通常の美容室で行うものと同等のサロントリートメントを1回1,500円(税込1,650円)にて提供するという新形態のヘアトリートメント専用サロンです。現状では、概ね想定通りの進捗となっており、引き続き動向を注視しながら、更なる出店を行ってまいります。
「小売り用製品の開発・販売」に関しましては、4月に「スリール3Way毛穴マイルドスクラブ」及び「スリール毛穴クレイパック」の2品を発売いたしました。初動は当社の想定を超える反響をいただき、販売店舗数も順調に増加し400店舗を超えるなど大きく拡大しておりましたが、足元の販売個数は足踏み状態にあります。広告宣伝等により更なる認知の拡大を図るとともに、新たなラインナップの追加等も適宜検討を進めてまいります。
「海外販路の拡大」に関しましては、中国を中心に販路の拡大を図ってまいりました。当第2四半期累計期間は前年同期を上回る売上高となったものの、ALPS処理水の海洋放出による、中国での日本企業の化粧品の不買運動等の影響を受け第3四半期以降は受注が落ち込み、当初想定を下回る結果となりました。このような状況を改善すべく、ベトナムやUAE等での販売を活発化させたものの、当初想定との乖離を埋めるには至らず、当連結会計年度の予実差異の大きな要因となっております。
※ 継続数
:1ヵ月に1回以上来店のあるお客様ののべ人数
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が25,816千円
となりましたが、前連結会計年度に発生した有形固定資産売却による収入や補償金の受取額等により、前連結会計年度末に比べ333,347千円減少し、当連結会計年度末には3,633,673千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果獲得した資金は278,193千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益25,816千円、契約負債の増加201,742千円、棚卸資産の減少55,340千円,助成金の受取額の増加37,252千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は581,943千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出571,000千円、有形固定資産解体による支出8,298千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は31,204千円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支払5,800千円と配当金の支払22,102千円によるものであります。
(3)生産、受注及び販売の実績
当社グループは、単一セグメントであるため、セグメント別ではなく、以下の区分に分け記載しております。
①生産実績
当連結会計年度の生産実績は、次のとおりであります。
| 区分 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) | |
| スキンケア | ベーシック(千円) | 3,249,193 | 84.6 |
| スペシャル(千円) | 5,973,249 | 101.3 | |
| メイクアップ(千円) | 2,329 | 63.7 | |
| その他(千円) | 174,664 | 114.5 | |
| 合計(千円) | 9,399,437 | 95.0 | |
(注)1.上記金額は、販売単価によっております。
2.上記区分のベーシック及びスペシャルの品目構成は、以下のとおりです。
ベーシック:洗顔料・クレンジング・化粧水・乳液等の基礎化粧品
スペシャル:美容液・クリーム・パック等の化粧品
②仕入実績
当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。
| 区分 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) |
| 商品仕入(千円) | 88,006 | 76.2 |
| 原材料仕入(千円) | 653,831 | 76.6 |
| その他(千円) | 109,265 | 108.4 |
| 合計(千円) | 851,104 | 79.6 |
③受注実績
当社グループ製品については受注生産を行っておりません。なお、OEM等による受注生産を一部実施しているものの、金額は僅少です。
④販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
| 区分 | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | 前年同期比(%) | ||
| 製品 | スキンケア | ベーシック(千円) | 2,450,941 | 93.7 |
| スペシャル(千円) | 5,586,059 | 106.2 | ||
| メイクアップ(千円) | 5,168 | 139.2 | ||
| その他(千円) | 28,628 | 900.3 | ||
| 小計(千円) | 8,070,797 | 102.4 | ||
| 商品 | 美容関係器具・小物(千円) | 88,166 | 90.9 | |
| その他(千円) | 155,727 | 106.7 | ||
| 小計(千円) | 243,894 | 100.4 | ||
| その他(千円) | 184,281 | 45.9 | ||
| 合計(千円) | 8,498,973 | 99.7 | ||
(注)1.上記区分のベーシック及びスペシャルの品目構成は、以下のとおりです。
ベーシック:洗顔料・クレンジング・化粧水・乳液等の基礎化粧品
スペシャル:美容液・クリーム・パック等の化粧品
2.最近2連結会計年度の主要な販路及び販路別売上高及び割合は、次のとおりであります。
| 販路別 | 前連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2023年4月1日 至 2024年3月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 直営店舗 | 7,818,933 | 91.7 | 7,846,485 | 92.3 |
| 通信販売 | 316,276 | 3.7 | 286,022 | 3.4 |
| 国内代理店 | 130,814 | 1.5 | 147,284 | 1.7 |
| 海外代理店 | 77,183 | 0.9 | 46,439 | 0.6 |
| その他 | 182,221 | 2.2 | 172,741 | 2.0 |
| 合計(千円) | 8,525,428 | 100.0 | 8,498,973 | 100.0 |
(4)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。また、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、以下のとおりであります。
キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 64.8 | 64.6 | 64.2 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 77.3 | 77.3 | 71.2 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 0.1 | - | 0.0 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 1,207.5 | - | 747.2 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
(注2)キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業キャッシュ・フローを利用しております。
(注3)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
(注4)2023年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
①資本の財源と資金の流動性について
資本の財源及び資金の流動性については、当社グループは安定した収益と成長性を確保するために将来必要な運転資金及び直営店舗の工事費用等の設備投資に必要な資金は、内部留保による手元資金及び営業活動によるキャッシュ・フローを源泉としております。そのため、流動性の観点から基本的には当座預金及び普通預金にて運用しております。それらの資金を確保した上で、発生する余剰資金については、元本返還の確実性が高く、市場価格の変動が少なく、かつ可能な限り高い運用益が得られる方法で運用を行う方針であります。
なお、運転資金については、十分な内部留保資金を確保しておりますが、不測の事態に備えるため、運転資金の効率的な調達手段として、取引銀行2行とコミットメントライン契約を締結しております。本契約における当連結会計年度末の借入実行残高はありません。
②財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は5,513,791千円となり、前連結会計年度末に比べ454,193千円減少いたしました。その主な要因は、現金及び預金の減少(前連結会計年度末比348,360千円減)によるものであります。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産は3,294,915千円となり、前連結会計年度末に比べ424,170千円増加いたしました。その主な要因は、建設仮勘定の増加(前連結会計年度末比403,838千円増)によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債は2,692,878千円となり、前連結会計年度末に比べ32,904千円増加いたしました。その主な要因は、未払金の減少(前連結会計年度末比60,439千円減)、その他流動負債の減少(前連結会計年度末比77,058千円減)があった一方で、契約負債の増加(前連結会計年度末比201,742千円増)によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債は455,971千円となり、前連結会計年度末に比べ12,594千円減少いたしました。その主な要因は、資産除去債務の増加(前連結会計年度末比2,336千円増)があった一方で、その他固定負債の減少(前連結会計年度末比6,309千円減)によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は5,659,857千円となり、前連結会計年度末に比べ50,332千円減少いたしました。その主な要因は、利益剰余金の減少(前連結会計年度末比47,751千円減)によるものであります。
この結果、自己資本比率は64.2%(前連結会計年度末は64.6%)となりました。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。