有価証券報告書-第18期(平成30年1月1日-平成30年12月31日)
(1)財政状態及び経営成績の概要
①財政状態
(資産)
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べて27,957千円増加し、1,505,314千円となりました。これは、現金及び預金が292,329千円減少、売掛金が293,821千円増加したことなどによります。
当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末に比べて3,121千円減少し、81,189千円となりました。これは、無形固定資産のソフトウエアが143千円減少したことなどによります。
この結果、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて24,836千円増加し、1,586,503千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べて128,374千円減少し、174,719千円となりました。これは主に、前受金が84,105千円減少したことなどによります。
この結果、当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて128,374千円減少し、174,719千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて153,211千円増加し、1,411,784千円となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行により資本金が13,292千円、資本剰余金が13,292千円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益を129,745千円計上したことなどによります。
②経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、好調な企業収益を背景に、雇用・所得環境の改善が続き、個人消費が持ち直すなど、緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、今後の景気の先行きについては、米国の保護主義的な通商政策の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性等により、依然として留意すべき状況も見られます。
当社グループを取り巻く再生医療分野におきましては、引き続きビジネス化に向けて複数企業による積極的な参入が進むなどの盛り上がりを見せております。iPS細胞やミューズ細胞のほか、骨や神経などに分化する「間葉系幹細胞(MSC)」を活用する細胞医薬品開発も活発化しており、将来における再生医療分野への期待度・関心度はますます高まっております。
このような環境のもと、当社は細胞シート再生医療事業では、食道再生上皮シート及び軟骨再生シートの細胞シート再生医療等製品パイプラインの自社開発を中心とした研究開発を推進いたしました。また、再生医療支援事業では温度応答性細胞培養器材を中心とする器材販売活動を推進いたしました。また、当社細胞培養センターを活かした再生医療を支援する新たな事業として「再生医療受託事業」を開始いたしました。
このような活動を行った結果、当連結会計年度の売上高は1,026,094千円(前連結会計年度比941,032千円の増加)、営業利益は140,062千円(前連結会計年度は営業損失956,807千円)、経常利益は140,675千円(前連結会計年度は経常損失964,184千円)、親会社株主に帰属する当期純利益は129,745千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失966,474千円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(再生医療支援事業)
温度応答性細胞培養器材を中心とする器材販売活動を推進いたしました。また、当社細胞培養センターを活かした再生医療を支援する新たな事業として「再生医療受託事業」を開始しました。
このような活動を行った結果、売上高は66,094千円(前連結会計年度比3,266千円の減少)、営業損失は70,272千円(前連結会計年度は営業損失98,539千円)となりました。
(細胞シート再生医療事業)
細胞シート再生医療事業では、食道再生上皮シート及び軟骨再生シートの細胞シート再生医療等製品パイプラインの自社開発を中心とした研究開発を推進しております。
食道再生上皮シート再生医療等製品パイプラインでは、2016年8月より進めて参りました治験について2018年4月までに治験実施施設での症例登録を終了いたしました。
軟骨再生シート再生医療等製品パイプラインでは、日本医療研究開発機構(AMED)が公募した補助事業である2018年度「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療シーズ開発加速支援)」に、当社が提案した研究開発課題(同種軟骨細胞シート(CLS2901C)の製品化に向けた製造方法の確立)が採択されました。また2019年1月には当社の共同研究先である東海大学医学部付属病院が申請いたしました「自己細胞シートによる軟骨再生治療」が厚生労働省「第71回先進医療会議」において承認されました。
また、海外展開におきましては、台湾企業(MetaTech社)との間で締結した細胞シート再生医療事業に関する台湾での独占的事業提携契約に基づく売上高として960,000千円計上いたしました。
以上のような活動を行った結果、売上高は960,000千円(前連結会計年度比944,299千円の増加)、営業利益は497,664千円(前連結会計年度は営業損失547,132千円)となりました。なお、再生医療研究開発に係る補助金については、従来、営業外収益の「補助金収入」に含めておりましたが、当連結会計年度から販売費及び一般管理費の「研究開発費」から控除する方法に変更しており(会計方針の変更)、遡及処理後の数値で前年同期比較を行っております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べて292,329千円減少し、1,057,893千円となりました。当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動に使用した資金は306,954千円(前連結会計年度比440,219千円の支出減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を140,675千円計上したことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は1,122千円(前連結会計年度比3,881千円の支出減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出1,122千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は24,648千円(前連結会計年度比1,016,058千円の収入減)となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行による収入24,675千円などによるものです。
④生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
(b)受注実績
当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
(c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 最近2連結会計年度の主要な輸出先及び輸出販売高並びに割合は、次のとおりであります。
なお、( )内は販売実績に対する輸出高の割合であります。
3 最近2連結会計年度の主要な販売先及び販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(注)和光純薬工業(株)は、2018年4月1日付で、富士フィルム和光純薬(株)に社名変更しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、将来に関する事項は当連結会計年度末日現在において判断したものであり、リスクや不確実性を含んでいます。将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますのでご留意ください。
①財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べて27,957千円増加し、1,505,314千円となりました。これは、現金及び預金が292,329千円減少、及び台湾の事業提携先からの売掛金が293,821千円増加したことなどによります。
当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末に比べて3,121千円減少し、81,189千円となりました。これは、無形固定資産のソフトウエアが143千円減少したことなどによります。
この結果、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて24,836千円増加し、1,586,503千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べて128,374千円減少し、174,719千円となりました。これは主に、前受金84,105千円の減少したことによりますが、特に国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)からの委託事業に係る前受金が委託内容の確定に伴い減少したことが主因です。
この結果、当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて128,374千円減少し、174,719千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて153,211千円増加し、1,411,784千円となりまし
た。これは、新株予約権の行使による株式の発行により資本金が13,292千円、資本剰余金が13,292千円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益を129,745千円計上したことなどによります。
②経営成績の分析
再生医療支援事業では温度応答性細胞培養器材を中心とする器材販売活動を推進いたしました。また、当社細胞培養センターを活かした再生医療を支援する新たな事業として「再生医療受託事業」を開始し、11月には再生医療受託サービスに関する第1号案件を東京女子医科大学より受注(売上計上は2019年以降の予定)いたしました。
このような活動を行った結果、売上高は66,094千円(前連結会計年度比3,266千円の減少)、営業損失は70,272千円(前連結会計年度は営業損失98,539千円)となりました。
細胞シート再生医療事業では、食道再生上皮シート及び軟骨再生シートの細胞シート再生医療等製品パイプラインの自社開発を中心とした研究開発を推進しております。
食道再生上皮シート再生医療等製品パイプラインでは、2016年8月より進めて参りました治験について2018年4月までに治験実施施設での症例登録を終了いたしました。本治験の安全性については、本製品に関連した副作用の発生はなく、問題は認められませんでした。一方で、主要評価項目であるESD(内視鏡的粘膜切除術)後8週目の狭窄予防効果において、閾値奏効率(ESD後の無処置患者に対する非狭窄率)に対して統計的な優位性が証明されませんでした。今般、PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)より安全性は確認できたものの、有効性については十分なデータであるとは言い切れず、製造販売承認申請については追加の臨床試験を実施し、有効性を確認するデータの提出が必要である旨の回答がありました。これを受けて当社は追加臨床試験を実施すべく、PMDAと協議を続けて、2022年に製造販売承認申請を目指し引き続き開発を進めて参ります。
軟骨再生シート再生医療製品パイプラインでは、日本医療研究開発機構(AMED)が公募した補助事業である2018年度「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療シーズ開発加速支援)」に、当社が提案した研究開発課題(同種軟骨細胞シート(CLS2901C)の製品化に向けた製造方法の確立)が採択されました。また2019年1月には当社の共同研究先である東海大学医学部付属病院が申請いたしました「自己細胞シートによる軟骨再生治療」が厚生労働省「第71回先進医療会議」において承認されました。なお、当該先進医療が開始した際には、当社は一部受託加工による収益を獲得しつつ、引き続き開発を進めて参る予定であります。
また、海外展開におきましては、台湾企業(MetaTech社)との間で締結した細胞シート再生医療事業に関する台湾での独占的事業提携契約に基づく売上高として960,000千円計上いたしました。
以上のような活動を行った結果、売上高は960,000千円(前連結会計年度比944,299千円の増加)、営業利益は497,664千円(前連結会計年度は営業損失547,132千円)となりました。
結果、当連結会計年度の売上高は1,026,094千円(前連結会計年度比941,032千円の増加)、営業利益は140,062千円(前連結会計年度は営業損失956,807千円)、経常利益は140,675千円(前連結会計年度は経常損失964,184千円)、親会社株主に帰属する当期純利益は129,745千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失966,474千円)となりました。
③キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べて292,329千円減少し、1,057,893千円となりました。当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動に使用した資金は306,954千円(前連結会計年度比440,219千円の支出減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を140,675千円計上したことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は1,122千円(前連結会計年度比3,881千円の支出減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出1,122千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は24,648千円(前連結会計年度比1,016,058千円の収入減)となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行による収入24,675千円によるものです。
④資本の財源及び資金の流動性
当社は引き続き細胞シート再生医療の実現に向けた研究開発投資を推進する予定であります。そのために必要となる今後の資金については、現有手許資金を充当する他、公的助成・補助の活用、エクイティ・ファイナンスを含めた金融的手法など様々な手段を活用して機動的に手当てを行う方針です。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、細胞シート工学という日本発の革新的再生医療技術を基盤として様々な細胞シート再生医療等製品を開発し、その世界普及を目指しております。
当社の基盤技術である細胞シート工学は、バラバラの細胞から生体組織・臓器の基本単位となる「細胞シート」を生体外で人工的に作製することができる再生医療基盤技術です。
細胞シート再生医療については既に様々な組織の再生に関する臨床研究が実施されており、実際にヒト患者治療における基本的な安全性・有効性を示唆する科学的エビデンスが示され始めています。
また2014年11月に「医薬品医療機器法」並びに「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」が施行され、日本における再生医療を取り巻く環境が大きく変化し、再生医療等製品の産業化が進みつつあります。この日本における大きな外部環境の変化を活かしつつ、上記概要の通り計画を推進して参ります。
⑥経営戦略の現状・問題認識と今後の方針について
上述⑤のような状況の中、この日本における大きな外部環境の変化を活かすべく、下記概要の通り計画を推進して参ります。
●日本で2022年の食道再生上皮シートの製造販売承認申請を目指す
●軟骨再生シートの2021年治験開始に向けた開発を加速する
●食道再生上皮シート及び軟骨再生シートに続く、次期品目の開発に着手する
●細胞シート再生医療及び支援製品の組織・インフラ体制を構築する
●再生医療支援製品の新製品開発及び受託製造を推進し、更なる収益機会獲得を目指す
●日本発の細胞シート工学の世界展開のために事業提携を積極的に推進し収益の拡大を目指す
⑦継続企業の前提に関する事項について
当社グループは、当社新株予約権の行使による資金調達の実施により、当連結会計年度末の手元資金(現金及び預金)残高は1,057,893千円となり、財務基盤については安定的に推移しております。一方で事業面におきましては細胞シート再生医療事業の重要課題である当社細胞シート再生医療第1号製品の早期事業化の道程を示すまでには至っておらず、当社グループは当連結会計年度末において、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在していると判断しております。
当社グループは当該状況の解消を図るべく、以下の施策に取り組んで参ります。
当社細胞シート再生医療第1号製品の早期事業化の実現と事業提携の推進による収益機会の獲得
当社グループは、今後、食道再生上皮シート並びに軟骨再生シートの開発を推進し、当社細胞シート再生医療第1号製品の早期事業化を実現すること、また事業提携先の開拓を通じて、更なる収益機会を獲得していくことで当該状況の解消を図って参ります。
①財政状態
(資産)
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べて27,957千円増加し、1,505,314千円となりました。これは、現金及び預金が292,329千円減少、売掛金が293,821千円増加したことなどによります。
当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末に比べて3,121千円減少し、81,189千円となりました。これは、無形固定資産のソフトウエアが143千円減少したことなどによります。
この結果、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて24,836千円増加し、1,586,503千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べて128,374千円減少し、174,719千円となりました。これは主に、前受金が84,105千円減少したことなどによります。
この結果、当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて128,374千円減少し、174,719千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて153,211千円増加し、1,411,784千円となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行により資本金が13,292千円、資本剰余金が13,292千円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益を129,745千円計上したことなどによります。
②経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、好調な企業収益を背景に、雇用・所得環境の改善が続き、個人消費が持ち直すなど、緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、今後の景気の先行きについては、米国の保護主義的な通商政策の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性等により、依然として留意すべき状況も見られます。
当社グループを取り巻く再生医療分野におきましては、引き続きビジネス化に向けて複数企業による積極的な参入が進むなどの盛り上がりを見せております。iPS細胞やミューズ細胞のほか、骨や神経などに分化する「間葉系幹細胞(MSC)」を活用する細胞医薬品開発も活発化しており、将来における再生医療分野への期待度・関心度はますます高まっております。
このような環境のもと、当社は細胞シート再生医療事業では、食道再生上皮シート及び軟骨再生シートの細胞シート再生医療等製品パイプラインの自社開発を中心とした研究開発を推進いたしました。また、再生医療支援事業では温度応答性細胞培養器材を中心とする器材販売活動を推進いたしました。また、当社細胞培養センターを活かした再生医療を支援する新たな事業として「再生医療受託事業」を開始いたしました。
このような活動を行った結果、当連結会計年度の売上高は1,026,094千円(前連結会計年度比941,032千円の増加)、営業利益は140,062千円(前連結会計年度は営業損失956,807千円)、経常利益は140,675千円(前連結会計年度は経常損失964,184千円)、親会社株主に帰属する当期純利益は129,745千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失966,474千円)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(再生医療支援事業)
温度応答性細胞培養器材を中心とする器材販売活動を推進いたしました。また、当社細胞培養センターを活かした再生医療を支援する新たな事業として「再生医療受託事業」を開始しました。
このような活動を行った結果、売上高は66,094千円(前連結会計年度比3,266千円の減少)、営業損失は70,272千円(前連結会計年度は営業損失98,539千円)となりました。
(細胞シート再生医療事業)
細胞シート再生医療事業では、食道再生上皮シート及び軟骨再生シートの細胞シート再生医療等製品パイプラインの自社開発を中心とした研究開発を推進しております。
食道再生上皮シート再生医療等製品パイプラインでは、2016年8月より進めて参りました治験について2018年4月までに治験実施施設での症例登録を終了いたしました。
軟骨再生シート再生医療等製品パイプラインでは、日本医療研究開発機構(AMED)が公募した補助事業である2018年度「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療シーズ開発加速支援)」に、当社が提案した研究開発課題(同種軟骨細胞シート(CLS2901C)の製品化に向けた製造方法の確立)が採択されました。また2019年1月には当社の共同研究先である東海大学医学部付属病院が申請いたしました「自己細胞シートによる軟骨再生治療」が厚生労働省「第71回先進医療会議」において承認されました。
また、海外展開におきましては、台湾企業(MetaTech社)との間で締結した細胞シート再生医療事業に関する台湾での独占的事業提携契約に基づく売上高として960,000千円計上いたしました。
以上のような活動を行った結果、売上高は960,000千円(前連結会計年度比944,299千円の増加)、営業利益は497,664千円(前連結会計年度は営業損失547,132千円)となりました。なお、再生医療研究開発に係る補助金については、従来、営業外収益の「補助金収入」に含めておりましたが、当連結会計年度から販売費及び一般管理費の「研究開発費」から控除する方法に変更しており(会計方針の変更)、遡及処理後の数値で前年同期比較を行っております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べて292,329千円減少し、1,057,893千円となりました。当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動に使用した資金は306,954千円(前連結会計年度比440,219千円の支出減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を140,675千円計上したことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は1,122千円(前連結会計年度比3,881千円の支出減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出1,122千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は24,648千円(前連結会計年度比1,016,058千円の収入減)となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行による収入24,675千円などによるものです。
④生産、受注及び販売の実績
(a)生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
(b)受注実績
当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
(c)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメント | 当連結会計年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) | 前年同期比(%) |
| 再生医療支援事業(千円) | 66,094 | △4.7 |
| 細胞シート再生医療事業(千円) | 960,000 | 6,014.3 |
| 合計(千円) | 1,026,094 | 1,106.2 |
(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 最近2連結会計年度の主要な輸出先及び輸出販売高並びに割合は、次のとおりであります。
なお、( )内は販売実績に対する輸出高の割合であります。
| 輸出先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| 欧州 | 17,341 | 50.8 | 24,538 | 2.5 |
| アジア | 16,600 | 48.7 | 962,739 | 97.4 |
| 米国 | 169 | 0.5 | 1,142 | 0.1 |
| 合計 | 34,112 (40.1%) | 100.0 | 988,421 (96.3%) | 100.0 |
3 最近2連結会計年度の主要な販売先及び販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| MetaTech(AP)INC. | 15,700 | 18.5 | 962,739 | 93.8 |
| Thermo Fisher Scientific Inc. | 17,341 | 20.4 | 24,538 | 2.4 |
| 富士フイルム和光純薬(株) | 12,945 | 15.2 | 18,432 | 1.8 |
| フナコシ(株) | 26,975 | 31.7 | 13,871 | 1.4 |
(注)和光純薬工業(株)は、2018年4月1日付で、富士フィルム和光純薬(株)に社名変更しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、将来に関する事項は当連結会計年度末日現在において判断したものであり、リスクや不確実性を含んでいます。将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますのでご留意ください。
①財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末に比べて27,957千円増加し、1,505,314千円となりました。これは、現金及び預金が292,329千円減少、及び台湾の事業提携先からの売掛金が293,821千円増加したことなどによります。
当連結会計年度末の固定資産は、前連結会計年度末に比べて3,121千円減少し、81,189千円となりました。これは、無形固定資産のソフトウエアが143千円減少したことなどによります。
この結果、当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて24,836千円増加し、1,586,503千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末に比べて128,374千円減少し、174,719千円となりました。これは主に、前受金84,105千円の減少したことによりますが、特に国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)からの委託事業に係る前受金が委託内容の確定に伴い減少したことが主因です。
この結果、当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて128,374千円減少し、174,719千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて153,211千円増加し、1,411,784千円となりまし
た。これは、新株予約権の行使による株式の発行により資本金が13,292千円、資本剰余金が13,292千円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益を129,745千円計上したことなどによります。
②経営成績の分析
再生医療支援事業では温度応答性細胞培養器材を中心とする器材販売活動を推進いたしました。また、当社細胞培養センターを活かした再生医療を支援する新たな事業として「再生医療受託事業」を開始し、11月には再生医療受託サービスに関する第1号案件を東京女子医科大学より受注(売上計上は2019年以降の予定)いたしました。
このような活動を行った結果、売上高は66,094千円(前連結会計年度比3,266千円の減少)、営業損失は70,272千円(前連結会計年度は営業損失98,539千円)となりました。
細胞シート再生医療事業では、食道再生上皮シート及び軟骨再生シートの細胞シート再生医療等製品パイプラインの自社開発を中心とした研究開発を推進しております。
食道再生上皮シート再生医療等製品パイプラインでは、2016年8月より進めて参りました治験について2018年4月までに治験実施施設での症例登録を終了いたしました。本治験の安全性については、本製品に関連した副作用の発生はなく、問題は認められませんでした。一方で、主要評価項目であるESD(内視鏡的粘膜切除術)後8週目の狭窄予防効果において、閾値奏効率(ESD後の無処置患者に対する非狭窄率)に対して統計的な優位性が証明されませんでした。今般、PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)より安全性は確認できたものの、有効性については十分なデータであるとは言い切れず、製造販売承認申請については追加の臨床試験を実施し、有効性を確認するデータの提出が必要である旨の回答がありました。これを受けて当社は追加臨床試験を実施すべく、PMDAと協議を続けて、2022年に製造販売承認申請を目指し引き続き開発を進めて参ります。
軟骨再生シート再生医療製品パイプラインでは、日本医療研究開発機構(AMED)が公募した補助事業である2018年度「再生医療の産業化に向けた評価基盤技術開発事業(再生医療シーズ開発加速支援)」に、当社が提案した研究開発課題(同種軟骨細胞シート(CLS2901C)の製品化に向けた製造方法の確立)が採択されました。また2019年1月には当社の共同研究先である東海大学医学部付属病院が申請いたしました「自己細胞シートによる軟骨再生治療」が厚生労働省「第71回先進医療会議」において承認されました。なお、当該先進医療が開始した際には、当社は一部受託加工による収益を獲得しつつ、引き続き開発を進めて参る予定であります。
また、海外展開におきましては、台湾企業(MetaTech社)との間で締結した細胞シート再生医療事業に関する台湾での独占的事業提携契約に基づく売上高として960,000千円計上いたしました。
以上のような活動を行った結果、売上高は960,000千円(前連結会計年度比944,299千円の増加)、営業利益は497,664千円(前連結会計年度は営業損失547,132千円)となりました。
結果、当連結会計年度の売上高は1,026,094千円(前連結会計年度比941,032千円の増加)、営業利益は140,062千円(前連結会計年度は営業損失956,807千円)、経常利益は140,675千円(前連結会計年度は経常損失964,184千円)、親会社株主に帰属する当期純利益は129,745千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失966,474千円)となりました。
③キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度末に比べて292,329千円減少し、1,057,893千円となりました。当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動に使用した資金は306,954千円(前連結会計年度比440,219千円の支出減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を140,675千円計上したことなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は1,122千円(前連結会計年度比3,881千円の支出減)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出1,122千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は24,648千円(前連結会計年度比1,016,058千円の収入減)となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行による収入24,675千円によるものです。
④資本の財源及び資金の流動性
当社は引き続き細胞シート再生医療の実現に向けた研究開発投資を推進する予定であります。そのために必要となる今後の資金については、現有手許資金を充当する他、公的助成・補助の活用、エクイティ・ファイナンスを含めた金融的手法など様々な手段を活用して機動的に手当てを行う方針です。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
当社は、細胞シート工学という日本発の革新的再生医療技術を基盤として様々な細胞シート再生医療等製品を開発し、その世界普及を目指しております。
当社の基盤技術である細胞シート工学は、バラバラの細胞から生体組織・臓器の基本単位となる「細胞シート」を生体外で人工的に作製することができる再生医療基盤技術です。
細胞シート再生医療については既に様々な組織の再生に関する臨床研究が実施されており、実際にヒト患者治療における基本的な安全性・有効性を示唆する科学的エビデンスが示され始めています。
また2014年11月に「医薬品医療機器法」並びに「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」が施行され、日本における再生医療を取り巻く環境が大きく変化し、再生医療等製品の産業化が進みつつあります。この日本における大きな外部環境の変化を活かしつつ、上記概要の通り計画を推進して参ります。
⑥経営戦略の現状・問題認識と今後の方針について
上述⑤のような状況の中、この日本における大きな外部環境の変化を活かすべく、下記概要の通り計画を推進して参ります。
●日本で2022年の食道再生上皮シートの製造販売承認申請を目指す
●軟骨再生シートの2021年治験開始に向けた開発を加速する
●食道再生上皮シート及び軟骨再生シートに続く、次期品目の開発に着手する
●細胞シート再生医療及び支援製品の組織・インフラ体制を構築する
●再生医療支援製品の新製品開発及び受託製造を推進し、更なる収益機会獲得を目指す
●日本発の細胞シート工学の世界展開のために事業提携を積極的に推進し収益の拡大を目指す
⑦継続企業の前提に関する事項について
当社グループは、当社新株予約権の行使による資金調達の実施により、当連結会計年度末の手元資金(現金及び預金)残高は1,057,893千円となり、財務基盤については安定的に推移しております。一方で事業面におきましては細胞シート再生医療事業の重要課題である当社細胞シート再生医療第1号製品の早期事業化の道程を示すまでには至っておらず、当社グループは当連結会計年度末において、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在していると判断しております。
当社グループは当該状況の解消を図るべく、以下の施策に取り組んで参ります。
当社細胞シート再生医療第1号製品の早期事業化の実現と事業提携の推進による収益機会の獲得
当社グループは、今後、食道再生上皮シート並びに軟骨再生シートの開発を推進し、当社細胞シート再生医療第1号製品の早期事業化を実現すること、また事業提携先の開拓を通じて、更なる収益機会を獲得していくことで当該状況の解消を図って参ります。