有価証券報告書-第17期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2020年1月1日~2020年12月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により景気が急速に悪化し、緊急事態宣言解除後の経済活動は緩やかではありますが回復基調ではありましたが、11月以降に感染が再拡大しており景気の先行きについては、厳しい状況が続いております。
以上のような環境において当社グループの主力事業である、モバイルインターネットサービスのWiMAXにおきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いテレワークの推進等により、需要は大幅に増加しておりますが、緊急事態宣言を受け主な販路の営業時間短縮、店舗休業により一時的に契約獲得が鈍化したこと、周波数の有効利用の目的により旧WiMAXサービスが2020年3月31日にて終了したこと、情報通信業においても、消費者の購買動向がリアルからECへと想定以上の速度で変化していることに対応しきれなかったことなどにより前年実績を下回っております。
また、連結子会社である株式会社LTE-Xが行っているプライベートLTE構築支援事業(受託開発)においては、コロナの影響により、遅延あるいは中断などの影響が出ております。
一方で、クラウド事業においては、テレワークを導入・検討されている企業の需要が急増しており、大手住宅メーカーのリモート業務、大手通販事業者のリモートコールセンター業務向けのインフラとして利用して頂いていることから、年間の販売計画10,400ライセンスに対し、12月末時点において20,051ライセンスのご利用をいただいており順調に事業が推移しております。
なお、収益基盤を強化するために、事業を見直した結果SIM事業及び物販事業から撤退することとに伴い事業再編損79,970千円、新型コロナウイルス感染症による外部環境の悪化により将来収益に関する不透明感が高まったことを踏まえ回収可能性を慎重に検討した結果、固定資産の減損処理を実施し、減損損失191,684千円を特別損失へ計上しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、10,745,349千円(前期比5.2%減)、営業利益71,801千円(前期比26.2%減)、経常利益61,721千円(前期比8.1%減)、親会社株主に帰属する当期純損失139,186千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益110,709千円)となりました。
当社グループは、ワイヤレス・ブロードバンド関連事業の単一セグメントでありますが、売上高につきましては区分して記載しており、それぞれの事業ごとの取組みは次のとおりであります。
(単位:千円)
① ワイヤレス・ブロードバンド事業
当連結会計年度におけるワイヤレス・ブロードバンド事業の売上高は10,545,976千円(前期比4.6%減)となりました。
・モバイルインターネットサービス
当連結会計年度におけるモバイルインターネットサービスの売上高は9,744,009千円(前期比6.5%減)となりました。
「ワイヤレスゲートWi-Fi+WiMAX2+」の売上高については、周波数の有効利用の目的により旧WiMAXサービスが2020年3月31日にて終了したこと、また主な販路の営業時間短縮、店舗休業、外出自粛の影響、さらに消費者の購買動向がリアルからECへと変化しつつあることなどにより前年同期を下回りました。
「ワイヤレスゲートSIM」の売上高については、新型コロナウイルス感染症による影響により、訪日外国人が大幅に減少したことなどから前年同期を大きく下回りました。
・公衆無線LANサービス
7月より開始した「ワイレスゲートWiFi+スマホ保険付き」の販売が好調であったことから、当連結会計年度における公衆無線LANサービスの売上高は510,357千円(前期比7.6%増)となりました。
・オプションサービス
家電量販店等において取り扱いを行っている、モバイルセキュリティアプリケーション等の販売になります。モバイルセキュリティアプリケーションの販路を拡大した効果等により、当連結会計年度におけるオプションサービスの売上高は134,876千円(前期比48.6%増)となりました。
次年度につきましては、新たなサービスを投入することで売上の拡大を図ってまいります。
・レンタルWi-Fiサービス
価格.comにおいて取り扱いを行っている「モバイルレンタルWi-Fi」等の販売になります。新たにモバイルレンタルWi-Fi機器のSIMを提供するサービスを開始したこと等により、当連結会計年度におけるレンタルWi-Fiサービスの売上高は137,141千円(前期比298.1%増)となりました。
・その他
小型の紛失防止IoTデバイス「MAMORIO」の販売等になります。新型コロナウイルス感染症による、主な販路の営業時間短縮、店舗休業、外出自粛の影響により来店数が減少したことなどから、当連結会計年度におけるその他の売上高は19,590千円(前期比40.8%減)となりました。
(単位:千円)
② ワイヤレス・ビジネスドメイン事業
当連結会計年度におけるワイヤレス・ビジネスドメイン事業の売上高は199,373千円(前期比27.1%減)となりました。
・LTE-X事業
リモートワークソリューション、教育ICTソリューションなどのクラウド事業、およびプライベートLTE構築支援事業等を行っております。
プライベートLTE構築支援事業では、新型コロナウイルス感染症拡大により、現地での作業が一部遅延および中断などの影響が出ております。
一方で、クラウド事業は、新型コロナウイルスの感染症対策としてテレワークを導入・検討されている企業等の課題解決の支援としてリモートワークソリューションを6月末まで無償提供していることなどにより、計画対比では遅れが発生しているものの、獲得ライセンス数は、計画を大幅に上回って推移しており、順調に事業が拡大しております。この結果、当連結会計年度におけるLTE-X事業の売上高は152,438千円(前期比16.9%減)となりました。
・その他法人向けサービス
「認証プラットフォームサービス」、「Wi-Fiインフラ事業」、「IoTサービス」、「法人向けSIMサービス」の提供となります。2019年度から事業を戦略的に縮小していることから、当連結会計年度におけるその他法人向けサービスの売上高は46,935千円(前期比47.9%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ138,624千円減少し、1,148,460千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは239,629千円の収入(前年同期は239,029千円の収入)となりました。この主な要因は、長期前払費用の増減額178,507千円、法人税等の還付額69,867千円が発生したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは107,399千円の支出(前年同期は56,894千円の支出)となりました。この主な要因は、無形固定資産であるソフトウエアの取得による支出70,841千円が発生したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは270,854千円の支出(前年同期は321,588千円の収入)となりました。これは、資金増加要因として、短期借入金による収入250,000千円が発生し、資金減少要因として、長期借入金の返済による支出356,648千円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出200,000千円が発生したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、生産活動を行っておりませんので、生産実績の記載はしておりません。
b.受注実績
当社グループは、受注活動を行っておりませんので、受注実績の記載はしておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社グループは単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.上記金額は、一般顧客に対する回収代行委託金額であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末における資産の額は、前連結会計年度末に比べ543,168千円減少し3,752,365千円となりました。
当連結会計年度末における流動資産の額は、前連結会計年度末に比べ115,730千円減少し2,891,091千円となりました。これは主に、前渡金が67,152千円、商品が30,984千円増加した一方で、現金及び預金が138,624千円、未収還付法人税等が73,829千円減少したためであります。
当連結会計年度末における固定資産の額は、前連結会計年度末に比べ427,438千円減少し861,273千円となりました。これは主に、ソフトウエアが47,430千円増加した一方で、長期前払費用が222,291千円、ソフトウエア仮勘定157,730千円減少したためであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債の額は、前連結会計年度末に比べ139,852千円減少し2,950,031千円となりました。
当連結会計年度末における流動負債の額は、前連結会計年度末に比べ282,933千円増加し2,740,026千円となりました。これは主に、短期借入金が250,000千円増加したためであります。
当連結会計年度末における固定負債の額は、前連結会計年度末に比べ422,785千円減少し210,004千円となりました。これは主に、長期借入金が362,888千円、新株予約権付社債60,000千円を流動負債に組み替えたことにより減少したためであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の合計は、前連結会計年度末に比べ403,316千円減少し802,334千円となりました。これは主に、資本剰余金が153,220千円、利益剰余金が139,186千円減少したこと、非支配株主持分が122,840千円減少したことによるものであります。
b.経営成績
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前期比584,506千円減(5.2%減)の10,745,349千円となりました。これは主にワイヤレス・ブロードバンド事業(BtoC事業)の公衆無線LANサービスにて2020年7月より開始した「ワイレスゲートWiFi+スマホ保険付き」が販売が好調で前期比35,921千円増(7.6%増)また、レンタルWi-Fiサービスにて新たにモバイルレンタルWi-Fi機器のSIMを提供するサービスを開始したことにより前期比102,695千円増(298.1%増)であった一方で、当社グループの主力サービスであるモバイルインターネットサービスの「ワイヤレスゲートWi-Fi+WiMAX2+」が、周波数の有効利用の目的により旧WiMAXサービスが2020年3月31日にて終了したこと、また主な販路の営業時間短縮、店舗休業、外出自粛の影響、さらに消費者の購買動向がリアルからECへと変化しつつあることなどにより前期比679,433千円減(6.5%減)と下回ったためであります。
サービス区分別の業績の詳細については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご覧ください。
(売上原価及び売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は前期比1,136,130千円減(13.5%減)の7,283,225千円となりました。これは主にモバイルインターネットサービスの通信回線料の構造を見直し新たな施策を実行したことによるものであります。この結果、当連結会計年度における売上総利益は前期比551,624千円増(19.0%増)の3,462,123千円となりました。
(販売費及び一般管理費並びに営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は前期比577,172千円増(20.5%増)の3,390,322千円となりました。これは、自社ECサイトを創設し「みんなのらくらくWiFi」のマーケティング投資を実行したことおよび「ワイヤレスゲートWi-Fi+WiMAX」サービスの顧客獲得を強化するために投資を行ったことにより支払手数料が増加したこと等によるものであります。この結果、当連結会計年度における営業利益は前期比25,547千円減(26.2%減)の71,801千円となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前期比36,727千円減(71.8%減)の14,404千円となりました。これは、前連結会計年度は違約金収入が発生したこと等によるものであります。
当連結会計年度における営業外費用は、前期比56,848千円減(69.9%減)の24,484千円となりました。これは、前連結会計年度は貸倒引当金繰入が発生したこと等によるものであります。この結果、当連結会計年度における経常利益は前期比5,426千円減(8.1%減)の61,721千円となりました。
(特別損失及び税金等調整前当期純損失)
当連結会計年度における特別損失は、前期比273,778千円増(4,471.3%増)の279,901千円となりました。これは、次年度以降の収益基盤の強化および改善を図るべくSIM事業及び物販事業から撤退することとに伴い事業再編損79,970千円を計上したこと、新型コロナウイルス感染症による外部環境の悪化により取得時に想定していた収益が見込めなくなったことから、固定資産の減損処理を実施し減損損失191,684千円を計上したことによるものであります。この結果、当連結会計年度における税金等調整前当期純損失は前期比279,204千円減(前期は税金等調整前当期純利益61,025千円)の218,179千円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度における法人税等合計は、前期比34,099千円増(前期は法人税等合計△13,099千円)の20,999千円となりました。これは、主に前連結会計年度は株式を売却したことにより税務上損金に算入されたことにより法人税、住民税及び事業税が減少したことによるものです。この結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は前期比249,896千円減(前期は親会社株主に帰属する当期純利益110,709千円)の139,186千円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金需要
当社グループの資金需要は、営業活動については、主にワイヤレス・ブロードバンド事業における運転資金(通信回線利用料・人件費等)、新規会員の獲得や既存顧客の退会防止に向けた施策のための販売関連費用であります。投資活動については、主にワイヤレス・ブロードバンド事業における通信設備、サーバ及びソフトウエアの取得であります。
c.財務政策
当社グループの運転資金及び投資資金については、まず内部資金より充当し、不足が生じた場合は、必要に応じて銀行借入により調達を行っております。長期借入金等の長期資金の調達については、事業計画に基づいた資金需要等を考慮の上、調達規模及び調達手段を適宜判断していく方針であります。
③重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択、適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を及ぼす見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えています。
a.固定資産の減損処理
保有する固定資産について、原則として継続的に収支の把握を行っている管理会計上の区分を単位としてグルーピングを行い、当該資産グループ単位で減損の兆候を把握しています。減損損失を認識するかどうかの判定および使用価値の算定に際して用いられる将来キャッシュ・フローは、経営環境などの外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報に基づき、合理的な仮定を置いて計算しています。
将来の市場環境の変化などにより、見積り額と実態に乖離が生じた場合、減損損失が発生する可能性があります。
b.投資有価証券の減損処理
当社グループが保有する時価のない有価証券は、投資先の純資産額等による実質価値の下落率や業績予想等による回収可能性等により総合的に判断し処理しておりますが、将来の市況悪化または投資先の業績不振等により、現状の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。
c.繰延税金資産の回収可能性の評価
繰延税金資産については、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し、回収可能見込額を計上しています。しかし、繰延税金資産の回収可能見込額に変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩しまたは追加計上により利益が変動する可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による影響につきましては、「第5 経理の状況 1. 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりです。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断する為の客観的な指標等
当社グループは、企業価値の最大化を図るため、持続的な成長を目標に掲げ、成長性と収益性を重要な経営上の指標としております。これに基づき、当社グループでは売上高及び営業利益を特に重視しております。引き続きこれらの指標について増加するよう取り組んでまいります。
2022年12月期を最終年度とする中期経営計画は次のとおりであります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
| 前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | 増減額 | 増減率 (%) | |
| 売上高 | 11,329,855 | 10,745,349 | △584,506 | △5.2 |
| 営業利益 | 97,348 | 71,801 | △25,547 | △26.2 |
| 経常利益 | 67,147 | 61,721 | △5,426 | △8.1 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益又は 親会社株主に帰属する当期純損失(△) | 110,709 | △139,186 | △249,896 | - |
当連結会計年度(2020年1月1日~2020年12月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により景気が急速に悪化し、緊急事態宣言解除後の経済活動は緩やかではありますが回復基調ではありましたが、11月以降に感染が再拡大しており景気の先行きについては、厳しい状況が続いております。
以上のような環境において当社グループの主力事業である、モバイルインターネットサービスのWiMAXにおきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いテレワークの推進等により、需要は大幅に増加しておりますが、緊急事態宣言を受け主な販路の営業時間短縮、店舗休業により一時的に契約獲得が鈍化したこと、周波数の有効利用の目的により旧WiMAXサービスが2020年3月31日にて終了したこと、情報通信業においても、消費者の購買動向がリアルからECへと想定以上の速度で変化していることに対応しきれなかったことなどにより前年実績を下回っております。
また、連結子会社である株式会社LTE-Xが行っているプライベートLTE構築支援事業(受託開発)においては、コロナの影響により、遅延あるいは中断などの影響が出ております。
一方で、クラウド事業においては、テレワークを導入・検討されている企業の需要が急増しており、大手住宅メーカーのリモート業務、大手通販事業者のリモートコールセンター業務向けのインフラとして利用して頂いていることから、年間の販売計画10,400ライセンスに対し、12月末時点において20,051ライセンスのご利用をいただいており順調に事業が推移しております。
なお、収益基盤を強化するために、事業を見直した結果SIM事業及び物販事業から撤退することとに伴い事業再編損79,970千円、新型コロナウイルス感染症による外部環境の悪化により将来収益に関する不透明感が高まったことを踏まえ回収可能性を慎重に検討した結果、固定資産の減損処理を実施し、減損損失191,684千円を特別損失へ計上しております。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は、10,745,349千円(前期比5.2%減)、営業利益71,801千円(前期比26.2%減)、経常利益61,721千円(前期比8.1%減)、親会社株主に帰属する当期純損失139,186千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益110,709千円)となりました。
当社グループは、ワイヤレス・ブロードバンド関連事業の単一セグメントでありますが、売上高につきましては区分して記載しており、それぞれの事業ごとの取組みは次のとおりであります。
(単位:千円)
| 前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | 増減額 | 増減率 (%) | |
| ワイヤレス・ブロードバンド事業 | 11,056,185 | 10,545,976 | △510,209 | △4.6 |
| モバイルインターネット | 10,423,442 | 9,744,009 | △679,433 | △6.5 |
| 公衆無線LAN | 474,435 | 510,357 | 35,921 | 7.6 |
| オプションサービス | 90,779 | 134,876 | 44,097 | 48.6 |
| レンタルWi-Fiサービス | 34,445 | 137,141 | 102,695 | 298.1 |
| その他 | 33,081 | 19,590 | △13,490 | △40.8 |
① ワイヤレス・ブロードバンド事業
当連結会計年度におけるワイヤレス・ブロードバンド事業の売上高は10,545,976千円(前期比4.6%減)となりました。
・モバイルインターネットサービス
当連結会計年度におけるモバイルインターネットサービスの売上高は9,744,009千円(前期比6.5%減)となりました。
「ワイヤレスゲートWi-Fi+WiMAX2+」の売上高については、周波数の有効利用の目的により旧WiMAXサービスが2020年3月31日にて終了したこと、また主な販路の営業時間短縮、店舗休業、外出自粛の影響、さらに消費者の購買動向がリアルからECへと変化しつつあることなどにより前年同期を下回りました。
「ワイヤレスゲートSIM」の売上高については、新型コロナウイルス感染症による影響により、訪日外国人が大幅に減少したことなどから前年同期を大きく下回りました。
・公衆無線LANサービス
7月より開始した「ワイレスゲートWiFi+スマホ保険付き」の販売が好調であったことから、当連結会計年度における公衆無線LANサービスの売上高は510,357千円(前期比7.6%増)となりました。
・オプションサービス
家電量販店等において取り扱いを行っている、モバイルセキュリティアプリケーション等の販売になります。モバイルセキュリティアプリケーションの販路を拡大した効果等により、当連結会計年度におけるオプションサービスの売上高は134,876千円(前期比48.6%増)となりました。
次年度につきましては、新たなサービスを投入することで売上の拡大を図ってまいります。
・レンタルWi-Fiサービス
価格.comにおいて取り扱いを行っている「モバイルレンタルWi-Fi」等の販売になります。新たにモバイルレンタルWi-Fi機器のSIMを提供するサービスを開始したこと等により、当連結会計年度におけるレンタルWi-Fiサービスの売上高は137,141千円(前期比298.1%増)となりました。
・その他
小型の紛失防止IoTデバイス「MAMORIO」の販売等になります。新型コロナウイルス感染症による、主な販路の営業時間短縮、店舗休業、外出自粛の影響により来店数が減少したことなどから、当連結会計年度におけるその他の売上高は19,590千円(前期比40.8%減)となりました。
(単位:千円)
| 前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | 増減額 | 増減率 (%) | |
| ワイヤレス・ビジネスドメイン事業 | 273,670 | 199,373 | △74,296 | △27.1 |
| LTE-X事業 | 183,538 | 152,438 | △31,099 | △16.9 |
| その他法人向けサービス | 90,132 | 46,935 | △43,197 | △47.9 |
② ワイヤレス・ビジネスドメイン事業
当連結会計年度におけるワイヤレス・ビジネスドメイン事業の売上高は199,373千円(前期比27.1%減)となりました。
・LTE-X事業
リモートワークソリューション、教育ICTソリューションなどのクラウド事業、およびプライベートLTE構築支援事業等を行っております。
プライベートLTE構築支援事業では、新型コロナウイルス感染症拡大により、現地での作業が一部遅延および中断などの影響が出ております。
一方で、クラウド事業は、新型コロナウイルスの感染症対策としてテレワークを導入・検討されている企業等の課題解決の支援としてリモートワークソリューションを6月末まで無償提供していることなどにより、計画対比では遅れが発生しているものの、獲得ライセンス数は、計画を大幅に上回って推移しており、順調に事業が拡大しております。この結果、当連結会計年度におけるLTE-X事業の売上高は152,438千円(前期比16.9%減)となりました。
・その他法人向けサービス
「認証プラットフォームサービス」、「Wi-Fiインフラ事業」、「IoTサービス」、「法人向けSIMサービス」の提供となります。2019年度から事業を戦略的に縮小していることから、当連結会計年度におけるその他法人向けサービスの売上高は46,935千円(前期比47.9%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ138,624千円減少し、1,148,460千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは239,629千円の収入(前年同期は239,029千円の収入)となりました。この主な要因は、長期前払費用の増減額178,507千円、法人税等の還付額69,867千円が発生したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは107,399千円の支出(前年同期は56,894千円の支出)となりました。この主な要因は、無形固定資産であるソフトウエアの取得による支出70,841千円が発生したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは270,854千円の支出(前年同期は321,588千円の収入)となりました。これは、資金増加要因として、短期借入金による収入250,000千円が発生し、資金減少要因として、長期借入金の返済による支出356,648千円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出200,000千円が発生したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは、生産活動を行っておりませんので、生産実績の記載はしておりません。
b.受注実績
当社グループは、受注活動を行っておりませんので、受注実績の記載はしておりません。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をサービス区分別に示すと、次のとおりであります。
| 区分 | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | 前期比(%) |
| ワイヤレス・ブロードバンド事業(千円) | 10,545,976 | △4.6 |
| ワイヤレス・ビジネスドメイン事業(千円) | 199,373 | △27.1 |
| 合計(千円) | 10,745,349 | △5.2 |
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.当社グループは単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年1月1日 至 2020年12月31日) | ||
| 金額(千円) | 割合(%) | 金額(千円) | 割合(%) | |
| GMOペイメントゲートウェイ株式会社 | 10,480,768 | 92.5 | 9,743,036 | 90.6 |
(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2.上記金額は、一般顧客に対する回収代行委託金額であります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
(資産の部)
当連結会計年度末における資産の額は、前連結会計年度末に比べ543,168千円減少し3,752,365千円となりました。
当連結会計年度末における流動資産の額は、前連結会計年度末に比べ115,730千円減少し2,891,091千円となりました。これは主に、前渡金が67,152千円、商品が30,984千円増加した一方で、現金及び預金が138,624千円、未収還付法人税等が73,829千円減少したためであります。
当連結会計年度末における固定資産の額は、前連結会計年度末に比べ427,438千円減少し861,273千円となりました。これは主に、ソフトウエアが47,430千円増加した一方で、長期前払費用が222,291千円、ソフトウエア仮勘定157,730千円減少したためであります。
(負債の部)
当連結会計年度末における負債の額は、前連結会計年度末に比べ139,852千円減少し2,950,031千円となりました。
当連結会計年度末における流動負債の額は、前連結会計年度末に比べ282,933千円増加し2,740,026千円となりました。これは主に、短期借入金が250,000千円増加したためであります。
当連結会計年度末における固定負債の額は、前連結会計年度末に比べ422,785千円減少し210,004千円となりました。これは主に、長期借入金が362,888千円、新株予約権付社債60,000千円を流動負債に組み替えたことにより減少したためであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産の合計は、前連結会計年度末に比べ403,316千円減少し802,334千円となりました。これは主に、資本剰余金が153,220千円、利益剰余金が139,186千円減少したこと、非支配株主持分が122,840千円減少したことによるものであります。
b.経営成績
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前期比584,506千円減(5.2%減)の10,745,349千円となりました。これは主にワイヤレス・ブロードバンド事業(BtoC事業)の公衆無線LANサービスにて2020年7月より開始した「ワイレスゲートWiFi+スマホ保険付き」が販売が好調で前期比35,921千円増(7.6%増)また、レンタルWi-Fiサービスにて新たにモバイルレンタルWi-Fi機器のSIMを提供するサービスを開始したことにより前期比102,695千円増(298.1%増)であった一方で、当社グループの主力サービスであるモバイルインターネットサービスの「ワイヤレスゲートWi-Fi+WiMAX2+」が、周波数の有効利用の目的により旧WiMAXサービスが2020年3月31日にて終了したこと、また主な販路の営業時間短縮、店舗休業、外出自粛の影響、さらに消費者の購買動向がリアルからECへと変化しつつあることなどにより前期比679,433千円減(6.5%減)と下回ったためであります。
サービス区分別の業績の詳細については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご覧ください。
(売上原価及び売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は前期比1,136,130千円減(13.5%減)の7,283,225千円となりました。これは主にモバイルインターネットサービスの通信回線料の構造を見直し新たな施策を実行したことによるものであります。この結果、当連結会計年度における売上総利益は前期比551,624千円増(19.0%増)の3,462,123千円となりました。
(販売費及び一般管理費並びに営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は前期比577,172千円増(20.5%増)の3,390,322千円となりました。これは、自社ECサイトを創設し「みんなのらくらくWiFi」のマーケティング投資を実行したことおよび「ワイヤレスゲートWi-Fi+WiMAX」サービスの顧客獲得を強化するために投資を行ったことにより支払手数料が増加したこと等によるものであります。この結果、当連結会計年度における営業利益は前期比25,547千円減(26.2%減)の71,801千円となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前期比36,727千円減(71.8%減)の14,404千円となりました。これは、前連結会計年度は違約金収入が発生したこと等によるものであります。
当連結会計年度における営業外費用は、前期比56,848千円減(69.9%減)の24,484千円となりました。これは、前連結会計年度は貸倒引当金繰入が発生したこと等によるものであります。この結果、当連結会計年度における経常利益は前期比5,426千円減(8.1%減)の61,721千円となりました。
(特別損失及び税金等調整前当期純損失)
当連結会計年度における特別損失は、前期比273,778千円増(4,471.3%増)の279,901千円となりました。これは、次年度以降の収益基盤の強化および改善を図るべくSIM事業及び物販事業から撤退することとに伴い事業再編損79,970千円を計上したこと、新型コロナウイルス感染症による外部環境の悪化により取得時に想定していた収益が見込めなくなったことから、固定資産の減損処理を実施し減損損失191,684千円を計上したことによるものであります。この結果、当連結会計年度における税金等調整前当期純損失は前期比279,204千円減(前期は税金等調整前当期純利益61,025千円)の218,179千円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度における法人税等合計は、前期比34,099千円増(前期は法人税等合計△13,099千円)の20,999千円となりました。これは、主に前連結会計年度は株式を売却したことにより税務上損金に算入されたことにより法人税、住民税及び事業税が減少したことによるものです。この結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は前期比249,896千円減(前期は親会社株主に帰属する当期純利益110,709千円)の139,186千円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資金需要
当社グループの資金需要は、営業活動については、主にワイヤレス・ブロードバンド事業における運転資金(通信回線利用料・人件費等)、新規会員の獲得や既存顧客の退会防止に向けた施策のための販売関連費用であります。投資活動については、主にワイヤレス・ブロードバンド事業における通信設備、サーバ及びソフトウエアの取得であります。
c.財務政策
当社グループの運転資金及び投資資金については、まず内部資金より充当し、不足が生じた場合は、必要に応じて銀行借入により調達を行っております。長期借入金等の長期資金の調達については、事業計画に基づいた資金需要等を考慮の上、調達規模及び調達手段を適宜判断していく方針であります。
③重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択、適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を及ぼす見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えています。
a.固定資産の減損処理
保有する固定資産について、原則として継続的に収支の把握を行っている管理会計上の区分を単位としてグルーピングを行い、当該資産グループ単位で減損の兆候を把握しています。減損損失を認識するかどうかの判定および使用価値の算定に際して用いられる将来キャッシュ・フローは、経営環境などの外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報に基づき、合理的な仮定を置いて計算しています。
将来の市場環境の変化などにより、見積り額と実態に乖離が生じた場合、減損損失が発生する可能性があります。
b.投資有価証券の減損処理
当社グループが保有する時価のない有価証券は、投資先の純資産額等による実質価値の下落率や業績予想等による回収可能性等により総合的に判断し処理しておりますが、将来の市況悪化または投資先の業績不振等により、現状の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生し、減損処理が必要となる可能性があります。
c.繰延税金資産の回収可能性の評価
繰延税金資産については、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を十分に検討し、回収可能見込額を計上しています。しかし、繰延税金資産の回収可能見込額に変動が生じた場合には、繰延税金資産の取崩しまたは追加計上により利益が変動する可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による影響につきましては、「第5 経理の状況 1. 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりです。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断する為の客観的な指標等
当社グループは、企業価値の最大化を図るため、持続的な成長を目標に掲げ、成長性と収益性を重要な経営上の指標としております。これに基づき、当社グループでは売上高及び営業利益を特に重視しております。引き続きこれらの指標について増加するよう取り組んでまいります。
2022年12月期を最終年度とする中期経営計画は次のとおりであります。
| 2020年12月期 実績 | 2022年12月期 計画 | |
| 売上高 (百万円) | 10,745 | 10,000~11,000 |
| 営業利益(百万円) | 71 | 300~400 |