四半期報告書-第23期第3四半期(令和3年9月1日-令和3年11月30日)

【提出】
2022/01/13 15:31
【資料】
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【項目】
38項目
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当社グループは著作物を公正利用のもと、出来るだけ広く頒布し著作者に収益を還元するという「著作物の健全なる創造サイクルの実現」をミッション、「ひとつでも多くのコンテンツを、ひとりでも多くの人へ」をビジョンに掲げ、日本における文化の発展及び豊かな社会づくりに貢献するため、積極的な業容の拡大と企業価値の向上に取り組んでおります。
日本国著作権法第一章 総則の第一条に謳われる『著作物は文化の発展に寄与』、『著作物の利用と保護の調和』を第一義に、デジタル化された数多くの著作物をより多くの人に届け、その利用における適正な対価を著作者に還元し、また新たな著作物が創造されるよう“著作物の健全なる創造サイクル”の一翼を担うことを目的に事業を行っております。
① 経営成績
当社グループの当第3四半期連結累計期間の経営環境は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種が進んだことに伴い緊急事態宣言が2021年10月1日に解除されるなど、徐々に経済活動の正常化に向けた動きがみられました。他方、在宅勤務や外出自粛による可処分時間の増加を背景としたいわゆる「巣ごもり消費」についてはピークアウトの様相を呈しつつあります。また、電子書籍市場においては海賊版サイトの影響など市場拡大の阻害要因も一部みられました。
紙本から電子書籍への移行は不可逆的なトレンドとして引き続き進展しており、市場の拡大も持続しておりますが、上記要因もあり、当社グループの主力事業領域である電子書籍流通事業での増収は、第1、第2四半期でのものが中心となりました。
一方で、ブロックチェーン技術を用いた新たなデジタルコンテンツとしてNFT(Non-fungible Token:非代替性トークン)を開発・サービスインし、当社運営プラットフォームである「FanTop」での販売を開始したことに加え、株式会社トーハンと連携し、書店を訪れて本を購入した読者などにNFTを活用したデジタル特典を付与するサービスの提供を開始するなど、当社が提唱する「Digital Content Asset(DCA)」の実現に向けた取り組みを着実に進めております。
加えて、コロナ禍によるデジタル化の進展によりコンテンツ市場の量的・質的な構造変化が進行するなか、UGC(User Generated Content)等、多様なIPが創出されうる機会が増加しております。こうした状況を捉え、当社では、IPの創出並びに価値最大化に向けた取り組みとして、2021年9月には小説投稿サイトを運営する株式会社エブリスタの株式を株式会社ディー・エヌ・エーから取得する契約を締結しました(2021年12月14日に株式取得完了)。引き続き、M&Aによって新たに獲得した子会社への投資など、今後の事業拡大に向けた各種施策を実行してまいります。
なお、第2四半期連結累計期間において、当社の連結子会社である株式会社Nagisaに関する特別損失(減損損失)394百万円を計上しております。これは、同社の主力事業であるマンガアプリ事業において、ネット広告に関するデジタルプラットフォーマーの規制対応といった外部環境の変化を踏まえ、当初計画における収益等の進捗状況を精査し、のれんの回収可能性について検討した結果、減損処理を行ったものです。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は78,767百万円(前年同期比27.0%増)、営業利益は2,250百万円(前年同期比4.6%増)、経常利益は2,230百万円(前年同期比1.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,096百万円(前年同期比13.3%減)となりました。
なお、当第3四半期連結累計期間のセグメント別の業績は次のとおりであります。
(電子書籍流通事業)
電子書籍流通事業につきましては、電子書籍市場の拡大を支援する「Legacyを作る」と、ブロックチェーン技術等を用いた新市場創出やデジタルコンテンツの新たな楽しみ方の提案を目的とする「Legacyを創りに行く」の2つの事業方針を掲げております。
「Legacyを作る」においては、引き続き「LINEマンガ」「Amazon Kindle」「コミックシーモア」などの電子書店へのディストリビューションや電子書籍配信ソリューションの提供を行いました。2021年8月末時点で、取引先としての出版社は2,200社以上、電子書店は150店以上、取扱稼働コンテンツ数は200万点以上、出版社や電子書店とのキャンペーンは1万件以上展開しており、当社グループは国内最大の電子書籍取次事業者として出版業界の発展に貢献しております。
当社はWith/Afterコロナ社会を見据え、新たな生活様式に即した電子書籍流通を支えるインフラとしての役割を務め、著作者、出版社、電子書店やユーザーといったデジタルコンテンツに関わる全てのステークホルダーの要望、課題に真正面から取り組むことで、社会課題の解決と持続的な成長の両立に挑戦しております。
トーハンとの資本業務提携で企図した新たな出版文化の創造や流通エコシステムの構築に向けて、連携強化を加速・深化させております。上述のNFTを活用したデジタル特典を付与するサービスの商品ラインナップ増加や新企画等の投入を通じて、紙出版・書店ビジネスへも貢献してまいります。また、電子出版のみならず紙出版も含めた売上・印税管理に対応する出版ERPへの発展を目指して開発を進めておりました電子書籍の売上印税管理システム「PUBNAVI(パブナビ)」はβ版の実証テストを開始しております。引き続き、出版業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進への貢献に向けて取り組んでまいります。
「Legacyを創りに行く」においては、電子書籍市場の更なる拡大を促す仕組みの構築を目指すとともに、新たなデジタルコンテンツの配信モデル、アセットモデルとして当社グループが提唱するDigital Content Asset(DCA)の実現による、デジタルコンテンツの新たな楽しみ方の提案を図っております。足もとでは、当社が独自に開発したNFTプラットフォームとしてFanTopをローンチし、サービス提供を開始しております。FanTopは、様々なコンテンツやIPのファンが、デジタル上のファンアイテム(ファン向けの蒐集品)を収集・鑑賞、またファン同士で共有・譲渡・売買が可能なマーケットプレイスです。従来フィジカルの世界が主流だったファンアイテムをコレクションするという行為を、デジタル上で何倍も享受できるよう、フィジカルとデジタルを融合する試みです。なお、3D・AR・VR機能に加え、ユーザー同士でアイテムを売買することができる二次流通機能も備えたアプリの開発も進めております。
その結果、売上高は74,935百万円(前年同期比22.5%増)、セグメント利益は2,052百万円(前年同期比1.8%減)となりました。
(その他事業)
その他事業につきましては、収益拡大や成長促進に向けた積極的な投資を行いました。
ビジネス書の要約配信サービス「フライヤー」は、法人向けSaaS事業を成長の主軸に据えた事業拡大を推進しており、テレビCM等、プロモーションや購入導線の改良施策の実施による会員数の増加に向けた取り組みを進めております。
電子コミックのカラーリング、コミックの作画支援サービスを提供するアルトラエンタテイメント株式会社は2021年8月にオフィスの移転・増床を完了させるとともに、人員の増強等を推し進めております。引き続き、増加している縦読みマンガへの需要やモーションマンガといった新たなデジタルコンテンツ制作への対応等を図っております。
そのほか、Firebrandグループ(Quality Solutions, Inc.及びNetGalley, LLC並びにその子会社)及び株式会社日本文芸社については、それぞれ既存事業の着実な伸長及びPMIによる利益伸長施策に取り組んでおります。
いずれの事業もWith/Afterコロナによるトレンド変化や出版業界の発展に資する事業展開を進めております。
その結果、売上高は3,830百万円(前年同期比354.2%増)、セグメント損失は73百万円(前年同期はセグメント損失183百万円)となりました。
② 財政状態
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、売上の増加に伴う運転資本の増加のほか、資本業務提携先であるトーハンの株式取得等により投資有価証券が増加したこと、新たに連結の範囲に含まれることとなったFirebrandグループ及び日本文芸社に係る資産が加わったこと等により、前期末と比べ6,271百万円増加し、49,459百万円となりました。
負債合計は、長期借入金の返済により有利子負債が減少した一方、売上に連動する仕入原価の増加に伴い営業債務が増加したこと等により、前期末と比べ2,195百万円増加し、33,213百万円となりました。
純資産合計は、利益剰余金の配当322百万円があった一方、親会社株主に帰属する四半期純利益1,096百万円の計上により利益剰余金が増加したことに加え、トーハンから第三者割当増資の払込みを受け資本金及び資本剰余金が増加したこと等から、前期末と比べ4,076百万円増加し、16,245百万円となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分
析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針、経営戦略及び対処すべき課題等
当第3四半期連結累計期間において、経営方針、経営戦略及び対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発費は軽微であるため、記載を省略しております。

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