訂正有価証券報告書-第19期(2023/10/01-2024/09/30)

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2025/03/13 15:31
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132項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュフロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 経営成績の状況
a.マーケットの状況
当社のグループ会社である㈱レコフデータが集計している統計データによると、日本企業が関係し公表されたM&A件数は、2023年(1-12月)時点で4,015件(前年同期比6.7%減)と減少いたしましたが、2024年(1-9月)は3,457件(前年同期比19.4%増)と大きく増加し、過去最多を更新しました。
中小企業庁が2023年3月16日に開催し公表した「第8回中小企業の経営資源集約化等に関する検討会」及び資料「M&A支援機関登録制度実績報告等について」によると、2021年度(2021年4月-2022年3月)の1年間に成約に至った中小M&Aの件数は3,403件と報告されており、また2024年6月28日に公開された「事業承継・M&Aに関する現状分析と今後の取組の方向性について」によると、2022年度の民間M&A支援機関を通じたものが4,036件となっており、これらのデータをふまえ、事業承継ニーズを背景とした国内の中堅・中小企業のM&A案件数は増加していくことが考えられます。
一方、拡大する未上場の中堅・中小企業のM&Aマーケットへの急激なM&A仲介会社の新規参入が相次いだ結果、不適切なM&A助言によるトラブルが発生しており、産業として定着したM&A仲介・FA業界において社会的な課題となっております。中小企業庁は2024年8月30日に「中小M&Aガイドライン(第3版)」を公開し、M&A支援者である仲介会社等に対して多面的な知識や総合的なスキル、高い職業倫理を備えるよう強く求めております。
このような中、当社グループでは定期的かつ多頻度な教育制度を通じ、ガイドラインの適切な理解を含むM&Aに必要な専門知識の獲得のための教育を徹底しており、これらの取り組みは賞与制度にも紐づいた緊張感のある教育制度として定着しております。また、ガイドラインの遵守や売り手と買い手で同様の報酬体系とするなど、顧客本位の報酬体系や高品質なサービスの提供を実現するための取り組みを10年以上続けており、不適切な事例も増えるマーケット環境の中で豊富な実績とノウハウに裏打ちされたブランドをもって競争優位性を高めることにつながると考えております。
引き続き、昨年より継続して取り組む成約までのプロセス全体のKPI管理の徹底や、妥協せず最優秀のコンサルタントを厳選採用する方針を貫き、良質かつ豊富な案件の創出に取り組んでまいります。
b.当社グループの状況
当社グループの経営成績は、売上高は前年同期比で1,684百万円(8.1%)の減少となる19,166百万円となりました。これは、前年同期比で案件の成約件数は大きく増加した一方、昨年は特定の超大型案件が売上高を押し上げていたことが主な要因となっております。
売上原価は、コンサルタントに係る売上の増加により、賞与(原価)が増加したことを主な要因として、前年同期比288百万円(4.4%)の増加となる6,860百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、昨年発生した一部の超大型案件に係る役員への賞与が今期は発生していないことで役員報酬及び役員賞与引当金繰入額が減少したことが主な要因となり、前年同期比898百万円(13.2%)の減少となる5,930百万円となりました。
その結果、営業利益は前年同期比1,074百万円(14.4%)の減少となる6,375百万円、経常利益は前年同期比1,090百万円(14.6%)の減少となる6,380百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比238百万円(5.6%)の増加となる4,464百万円となりました。
当社グループの成約案件状況、ならびに当社及び㈱レコフの成約案件状況の内訳は次のとおりとなります。
成約件数(連結)
分類の名称前連結会計年度
(自2022年10月1日
至2023年9月30日)
当連結会計年度
(自2023年10月1日
至2024年9月30日)
前年
同期比
グループ
全体
M&A成約件数(件)171221+50
手数料
金額別
うち1件当たりの手数料総額が1億円以上の件数(件)3444+10
うち1件当たりの手数料総額が1億円未満の件数(件)137177+40

成約件数(単体)
分類の名称前事業年度
(自2022年10月1日
至2023年9月30日)
当事業年度
(自2023年10月1日
至2024年9月30日)
前年
同期比
M&Aキャピタルパートナーズ㈱M&A成約件数(件)158204+46
手数料
金額別
うち1件当たりの手数料総額が1億円以上の件数(件)3440+6
うち1件当たりの手数料総額が1億円未満の件数(件)124164+40

分類の名称前事業年度
(自2022年10月1日
至2023年9月30日)
当事業年度
(自2023年10月1日
至2024年9月30日)
前年
同期比
㈱レコフM&A成約件数(件)1317+4
手数料
金額別
うち1件当たりの手数料総額が1億円以上の件数(件)04+4
うち1件当たりの手数料総額が1億円未満の件数(件)1313±0

なお、当社グループにおける報告セグメントはM&A関連サービス事業の単一セグメントであるため、セグメントに係る記載は省略しております。
② 財政状態の状況
当社グループの財政状態の状況は次のとおりです。
(流動資産)
当連結会計年度末の流動資産は、前年同期と比較して714百万円(1.8%)増加し40,691百万円となりました。これは主に、売掛金が944百万円増加したことによるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末の固定資産は、前年同期と比較して2,523百万円(64.3%)増加し6,448百万円となりました。これは主に、投資有価証券が2,819百万円増加したことによるものです。
(流動負債)
当連結会計年度末の流動負債は、前年同期と比較して170百万円(3.1%)増加し5,602百万円となりました。これは主に、未払法人税等が1,122百万円減少したこと、契約負債が414百万円増加したこと、賞与引当金が120百万円増加したこと、未払金が719百万円増加したことによるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末の固定負債は、前年同期と比較して181百万円(13.8%)減少し1,127百万円となりました。これは主に、役員賞与引当金が219百万円減少したことによるものです。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前年同期と比較して3,248百万円(8.7%)増加し40,409百万円となりました。これは主に、利益剰余金が3,194百万円増加したことによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は35,146百万円と前年同期と比較して108百万円(0.3%)の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は3,844百万円(前年同期は4,741百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益を6,469百万円計上したこと、売上債権が944百万円増加したこと、未払金が720百万円増加したこと、契約負債が414百万円増加したこと、法人税等の支払いが3,343百万円あったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,680百万円(前年同期は1,323百万円の使用)となりました。これは主として、投資有価証券の取得による支出が2,585百万円あったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,270百万円(前年同期は168百万円の収入)となりました。これは主として、配当金の支払いによる支出が1,269百万円があったことによるものです。
④ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
事業の名称前連結会計年度
(自 2022年10月1日
至 2023年9月30日)
当連結会計年度
(自 2023年10月1日
至 2024年9月30日)
前年
同期比(%)
M&A関連サービス事業(千円)20,851,37019,166,533△8.1
合計(千円)20,851,37019,166,533△8.1

(注)1.当社グループは、M&A関連サービス事業及びこれらの付随業務の単一セグメントであるため、セグメントに係る記載は省略しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2022年10月1日
至 2023年9月30日)
当連結会計年度
(自 2023年10月1日
至 2024年9月30日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
吉田嘉明2,710,04413.0121,5000.6
オリックス株式会社2,536,40812.2252,5361.3

3.オリックス株式会社については、複数のM&A案件のアドバイザリー報酬等の合計額となっております。
4.吉田嘉明氏の氏名に関しては、「開示用電子情報処理組織等による手続の特例等に関する留意事項について」及び「提出書類ファイル仕様書」(金融庁総務企画局)の規定により使用可能とされている文字以外を含んでいるため、開示用電子情報処理組織(EDINET)上使用できる文字で代用しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、次の文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5[経理の状況] 1[連結財務諸表等] (1)[連結財務諸表]注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」をご参照ください。
なお、連結財務諸表等の作成にあたって用いた会計上の見積りのうち、特に重要なものは以下のとおりです。
(繰延税金資産の評価)
当社グループは、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際し、将来の課税所得を十分に検討し回収可能性があると判断した将来減算一時差異について、繰延税金資産を計上しております。このため、将来の経営環境の悪化等により課税所得の見積り額が減少した場合には、繰延税金資産が減少し税金費用が計上される可能性があります。
(のれんの評価)
当社グループは、のれんに関して効果の発現する期間を見積り、その期間で定額法により償却しております。
その資産性の評価については、子会社の業績及び事業計画を検討し、判断しておりますが、将来において経営環境の悪化等により当初想定したキャッシュ・フローが見込めなくなった場合、評価の切り下げを行う可能性があります。
なお、会計上の見積りにおいて、新型コロナウイルスによる影響は軽微であると判断し見積りを行っております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社及び子会社の状況
当社は中堅・中小企業のM&Aマーケットをメインターゲットとし、引き続き当社の認知度向上とブランディングを目的としたプロモーション活動を継続的に行ってまいりました。
重要な指標であるコンサルタント採用については22.2%増の純増となりました。若手のコンサルタントが増加する中で成約までの営業プロセスにフォーカスした経営管理手法を取り入れ、提案営業活動と案件の成約に向けた活動を並行するためのマネジメント手法を導入した結果、期首から案件を成約させつつも受託案件数を増加させることに成功し、この結果成約件数は前年同期の158件から204件と46件増加し、さらには、報酬総額が1億円を超える大型案件の成約数も34件から40件と6件増加しております。一方、大型案件の単価は昨年の超大型案件の影響もあり、昨対比で案件単価が減少しており、また、案件総数を積み上げることはできたものの、大型案件の単価も比較的少額であったことが要因で、結果として平均単価が下がり、成約件数では昨対比29.1%の増加、売上高では、昨対比12.2%の減少となりました。
また、当社で経営意思決定上のひとつの指標としている営業利益率については、当事業年度においては主に固定費の性質が強い販管費が昨年に続いて発生しているのに対し、売上が減少したことが要因となり、昨年の当社単体の営業利益率42.0%から低下し、37.6%となりました。今後は、堅調な受託案件数や増加するコンサルタント数を背景に売上を引き上げ、営業利益率の改善を図ってまいります。
㈱レコフはMBOやクロスボーダー案件、中堅・中小企業のM&Aマーケットまで幅広くM&A助言サービスを展開しており、新たな営業活動KPI管理制度を導入し、積極的な営業活動を全社的に行ってまいりました。若手のコンサルタントの活躍が増え、組織の若返りも進んだ結果、前年同期比4件の増加となる17件の成約となり、同社ベトナム子会社を含む売上高は前年同期比87.6%の増加となる1,266百万円となりました。
㈱レコフデータはM&A関連データや情報発信事業を通じて、M&A市場全体の発展を促進することを使命として活動してまいりました。M&A人材育成のための講義・研修事業も一定程度拡大しており、また主力のデータベース事業も好調な成果を挙げました。日本で唯一のM&A専門誌でありWEBメディアでもある「MARR」事業も引き続き好調なアクセス数を記録し、主力のデータベースサービスの価格改定による値上げも奏功し、売上高は前事業年度と比べて増収となっております。
b.経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、市場環境、競合の状況あるいは法整備の影響など、様々な要因が挙げられます。
これらの要因によって成約案件の数や単価が減少した場合、経営成績に影響を与える場合があります。その他の要因については「第2[事業の状況] 3[事業等のリスク]」に記載しております。
c.当社グループの資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの運転資金、設備投資資金といった主な資金需要は自己資金により調達しており、一年以内に満期となる定期預金などで一部運用しておりますが、投機的な金融商品は保有しておらず、時宜に応じて機動的な成長投資を行うことができるよう、資金の流動性を維持する方針としております。

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