有価証券報告書-第10期(令和2年10月1日-令和3年9月30日)
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー (以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1)経営成績
当社は『世界で最もたくさんの人に報酬を届ける会社になる』というビジョンを掲げ、創業以来、インターネットを活用して個人が報酬を得るための仕組みであるクラウドソーシングを中心としたオンライン人材マッチング事業を推進しております。当事業年度においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により緊急事態宣言が再発令され厳しい経済環境が続いておりますが、このような状況の中、政府の掲げる「一億総活躍社会実現」における最大のテーマ「働き方改革」に沿って、潜在労働力となっている女性やシニア、障がい者などの活躍の機会拡大、会社員の副業・兼業など、企業に勤める以外の働く選択肢が広がり、個人の働き方への価値観は多様化しつつあります。また、2019年4月より「働き方改革関連法」が順次施行され、2020年4月には「同一労働同一賃金」の施行、2021年4月の「高年齢者雇用安定法」の改正による70歳までの雇用延長など、従来の雇用制度を見直す動きが広がっております。
こうした流れを受け、従来の枠にとらわれない形で人材獲得を進めたい企業が増加しているほか、日本を代表する大企業も自社の従業員の収入増加、モチベーションの向上、優秀な人材の確保・定着などを目的として、従業員の副業・兼業を容認する動きが広がっております。また、社会全体でデジタルシフトが加速するなど、新しい働き方・新しい生活様式(ニューノーマル)に対応していく動きも広がっており、企業活動のデジタル化やEC化、それに伴う外部の専門人材(フリーランス・副業者・兼業者)の受け入れ拡大やインターネットを介して働くクラウドワーカーの活用など、人材調達に関する企業ニーズが変化しはじめております。こうした動きは当社を取り巻く市場にとって追い風であり、2021年9月末時点で登録ユーザー数は470万人(前事業年度+59.4万人)、登録クライアント数は76万社(前事業年度+9万社)となりました。
このような環境のもと、当社はコア事業であるマッチング事業への投資を集中する方針を定め、成長率増加と生産性向上の両輪により収益性の増加を図ってまいりました。その結果、当事業年度においては、マッチング事業の流通取引総額、売上高、売上総利益の全指標が業績予想を達成したことに加え、生産性向上の取り組みが進展したことにより営業黒字を実現いたしました。
エンジニア・デザイナーなどの専門人材を求める企業からの需要は引き続き高く、インターネットを介しての外部専門人材やクラウドワーカーの活用は今後も増加が見込まれます。また、コロナ禍において多くの企業でテレワークの導入が進み、業務やマーケティングのデジタル化が進んだことから、マッチング事業においてはオンライン事務アシスタントの需要増加や、エンジニア・デザイナーを中心とした高単価×高継続のハイエンド人材マッチングが好調であります。
ビジネス向けSaaS事業においては、フリーランスや社内人材の業務管理を効率的に行うSaaSサービスとして提供しているクラウドログの導入社数が順調に伸長しており、引き続き先行投資を行っていく予定です。
以上の結果、当事業年度の当社の業績は、売上高7,769,472千円、営業利益は575,194千円、経常利益は645,191千円、当期純利益は622,421千円となりました。
①マッチング事業
当事業年度のマッチング事業においては、選択と集中によるマッチング事業への投資継続と生産性向上プロジェクトの実施により、流通取引総額・売上高・売上総利益は業績予想を達成いたしました。販売費及び一般管理費については、WEB広告への投資を継続的に実施したほか、人員を増加し営業体制を強化しながらも生産性向上に取り組み、業績予想を超える営業利益を計上いたしました。この結果、流通取引総額は15,227,773千円、売上高は7,649,817千円、売上総利益は3,381,722千円、セグメント利益は773,895千円となりました。
②ビジネス向けSaaS事業
当事業年度のビジネス向けSaaS事業においては、企業向けの業務管理ツールの導入が過去最高を記録し順調に顧客数を拡大しております。大手企業クライアントの開拓や企業との協業による拡販、単価の向上に取り組んだほか、さらなる成長拡大に向けたマーケティング及び新機能開発やサービス改善のための先行投資を実施いたしました。この結果、売上高及び売上総利益は119,406千円、セグメント損失は166,388千円となりました。
(2)生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
①生産実績
生産に該当する事項が無いため、生産実績に関する記載はしておりません。
②受注実績
受注に該当する事項が無いため、受注実績に関する記載はしておりません。
③販売実績
当事業年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)財政状態
(資産)
当事業年度末における総資産は6,201,268千円となり、前事業年度末に比べ1,162,625千円増加しました。総資産の増加は子会社の吸収合併及び事業拡大に伴う流動資産の増加によるものであります。流動資産は5,707,154千円となり、主な内訳は、現金及び預金が4,219,115千円、売掛金が733,569千円、未収入金が717,996千円であります。固定資産は494,114千円となり、主な内訳は、有形固定資産が70,906千円、無形固定資産が34,345千円、投資その他の資産が388,861千円であります。
(負債)
当事業年度末における負債は2,406,704千円となり、前事業年度末に比べ521,337千円増加しました。負債の増加は子会社の吸収合併及び事業拡大に伴う流動負債の増加によるものであります。流動負債は2,375,954千円となり、主な内訳は、未払金が671,216千円、預り金が1,119,373千円であります。固定負債は30,750千円となっております。
(純資産)
当事業年度末における純資産は3,794,564千円となり、前事業年度末に比べ641,287千円増加しました。純資産の増加は当期純利益の計上により、利益剰余金が増加したものであります。
(4)キャッシュ・フロー
当社は、前事業年度末まで連結財務諸表提出会社であったため、連結キャッシュ・フロー計算書を作成しており、キャッシュ・フロー計算書は作成しておりませんでした。このため、当事業年度については、前事業年度との比較は行っておりません。
当事業年度末における現金及び現金同等物は4,219,115千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果による収入は、868,792千円となりました。主なキャッシュ・フローの増加要因は税引前当期純利益638,773千円の計上、減価償却費27,310千円、営業投資有価証券の減少額16,922千円、貸倒引当金の増加13,745千円、未払金の増加84,626千円、預り金の増加91,600千円及び前受金の増加73,144千円であります。一方で、主な減少要因は、売上債権の増加51,260千円、未収入金の増加109,733千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果による支出は95,370千円となりました。主なキャッシュ・フローの増加要因は敷金の回収による収入34,582千円であります。一方で、主な減少要因としては、投資有価証券の取得による支出31,193千円、出資金の払込による支出59,491千円及び関係会社株式の取得による支出24,994千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による収入は5,086千円となりました。主なキャッシュフローの増加要因は、株式の発行による収入5,400千円によるものであります。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社の運転資金需要のうち主なものは、マッチング事業における事業運営のための人件費、ワーカーへの報酬支払いであります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、マッチング事業におけるユーザー獲得のための広告宣伝費、成長戦略上必要な企業または事業の買収資金であります。
当社は、運転資金については主に自己資金または借入金により資金調達をすることとしております。投資を目的とした資金については、同じく自己資金または借入金による資金調達を基本としつつ、その規模により適宜新株発行等のエクイティファイナンスによる資金調達を行なうことを基本方針としております。
資金の流動性管理にあたっては、適宜、資金繰り計画を作成・更新して手元流動性等をモニタリングするとともに、取引金融機関との当座貸越契約の締結等により、将来に渡り必要な資金流動性を確保できるよう計画しております。
(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この財務諸表作成にあたって採用された重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」及び「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。また、財務諸表の作成にあたっては、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示情報に影響を与える見積り及び予測が必要となります。当社は、過去の実績や状況等を勘案し合理的な判断のもと継続的に見積り及び予測を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性により、これらの見積りと異なる場合があります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績については、高単価案件の取り扱いや発注クライアント社数の増加によるマッチング事業の順調な成長と全社での生産性向上取り組みが奏功し、全体の売上高は7,769,472千円、営業利益は575,194千円、経常利益は645,191千円となりました。
コア事業であるマッチング事業については、事業KPIである発注クライアント社数が約3,200社増加、生産性を維持しながら広告投資を積極的に行ったことや、エンジニアやデザイナー、事務アシスタント等の専門人材のマッチングに注力したことで、クライアント1社あたりの発注単価を維持しながら契約社数の増加に成功。これらの高単価契約のサービスが伸びたことによりテイクレートが1.0%改善し、売上高は7,649,817千円と開示予算を上回る着地となり、セグメント利益については773,895千円と通期営業黒字を実現いたしました。
ビジネス向けSaaS事業については、企業向けの業務管理ツールの顧客数が順調に伸長しており、累計導入社数は450社を突破しております。大手クライアントの開拓や大手企業との協業による拡販、単価の向上に取り組んだほか、さらなる成長拡大に向けたマーケティング及び新機能開発やサービス改善のための先行投資を実施いたしました。これにより売上高は119,406千円、セグメント損失は166,388千円となりました。
また、当事業年度において連結子会社であった株式会社ビズアシ・株式会社gravieeを吸収合併したことにより、抱合せ株式消滅差益15,593千円を特別利益として計上、抱合せ株式消滅差損22,011千円を特別損失として計上しております。このため、当期純利益は622,421千円となりました。
財政状態については、当事業年度末における総資産は子会社の吸収合併及び事業拡大に伴い流動資産が1,147,834千円増加したことにより、前事業年度末に比べ1,162,625千円増加し、6,201,268千円となりました。負債については子会社の吸収合併及び事業拡大に伴う流動負債が523,594千円増加したことにより、前事業年度末に比べ521,337千円の増加となりました。純資産は当期純利益の計上による利益剰余金の増加により、前事業年度末比641,287千円増加の3,794,564千円となりました。これにより、自己資本比率は60.9%(前事業年度末比1.7%減)となりました。
キャッシュ・フローについては、当事業年度の営業キャッシュ・フローは売上債権および未収入金の増加に対し、税引前当期純利益の計上、及びマッチング事業の成長による未払金および預り金の増加により、868,792千円の増加となりました。また、投資キャッシュ・フローについては主に敷金の回収により増加し、投資有価証券の取得や出資金の払込により、95,370千円の減少となりました。財務キャッシュ・フローについては株式の発行による収入により5,086千円の増加となりました。これにより、現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末から973,759千円増加し、4,219,115千円となりました。
(6)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では流通取引総額、売上高、売上総利益の成長率、テイクレートおよび、営業利益を経営成績における評価指標として使用しております。当社の当事業年度の経営成績については、全指標で修正計画を達成いたしました。
<2021年9月期 経営成績>・売上高 : 7,769百万円 業績予想比+5.3% (修正業績予想:7,377百万円)
・営業利益 : 575百万円 業績予想比+138百万円 (修正業績予想:437百万円)
なお、第2四半期以降非連結決算に移行したため個別業績予想との対比を記載しておりますが、2020年9月期実績との比較の観点から、主要な経営指標については当初連結ベースの業績を公表しております。以下の経営指標については、吸収合併した連結子会社である株式会社ビズアシ・株式会社gravieeの2021年9月期第1四半期業績を含めた数値をベースに修正を行った実績値となります。
<2021年9月期 経営成績(ご参考:連結ベース)>・流通取引総額 :15,698百万円 前年同期比+3.2%
・売上高 : 8,055百万円 前年同期比△7.7%
・売上総利益 : 3,600百万円 前年同期比+8.4%
・営業利益 : 600百万円 前年同期比+899百万円
2021年9月期はマッチング事業への選択と集中を図りながら生産性向上方針を推し進めたことにより、売上成長と利益化が大きく進展いたしました。2022年9月期は、2020年9月期より3ヵ年かけて取り組んでいる「生産性向上による利益創出」の最終年度であり、当事業年度と同様、マッチング事業への集中投資を継続させながら、生産性向上と事業構造改革を推進し、さらなる増収増益を目指す方針です。なお、2021年10月に、IT人材のダイレクト型マッチングプラットフォーム「CODEAL」を展開しているコデアル株式会社の株式を取得し子会社化いたしました。コデアル株式会社を取得することにより、マッチング事業の中長期にわたる収益性の確保、ならびに成長力の強化へ繋げていけるものと考えております。
(1)経営成績
当社は『世界で最もたくさんの人に報酬を届ける会社になる』というビジョンを掲げ、創業以来、インターネットを活用して個人が報酬を得るための仕組みであるクラウドソーシングを中心としたオンライン人材マッチング事業を推進しております。当事業年度においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により緊急事態宣言が再発令され厳しい経済環境が続いておりますが、このような状況の中、政府の掲げる「一億総活躍社会実現」における最大のテーマ「働き方改革」に沿って、潜在労働力となっている女性やシニア、障がい者などの活躍の機会拡大、会社員の副業・兼業など、企業に勤める以外の働く選択肢が広がり、個人の働き方への価値観は多様化しつつあります。また、2019年4月より「働き方改革関連法」が順次施行され、2020年4月には「同一労働同一賃金」の施行、2021年4月の「高年齢者雇用安定法」の改正による70歳までの雇用延長など、従来の雇用制度を見直す動きが広がっております。
こうした流れを受け、従来の枠にとらわれない形で人材獲得を進めたい企業が増加しているほか、日本を代表する大企業も自社の従業員の収入増加、モチベーションの向上、優秀な人材の確保・定着などを目的として、従業員の副業・兼業を容認する動きが広がっております。また、社会全体でデジタルシフトが加速するなど、新しい働き方・新しい生活様式(ニューノーマル)に対応していく動きも広がっており、企業活動のデジタル化やEC化、それに伴う外部の専門人材(フリーランス・副業者・兼業者)の受け入れ拡大やインターネットを介して働くクラウドワーカーの活用など、人材調達に関する企業ニーズが変化しはじめております。こうした動きは当社を取り巻く市場にとって追い風であり、2021年9月末時点で登録ユーザー数は470万人(前事業年度+59.4万人)、登録クライアント数は76万社(前事業年度+9万社)となりました。
このような環境のもと、当社はコア事業であるマッチング事業への投資を集中する方針を定め、成長率増加と生産性向上の両輪により収益性の増加を図ってまいりました。その結果、当事業年度においては、マッチング事業の流通取引総額、売上高、売上総利益の全指標が業績予想を達成したことに加え、生産性向上の取り組みが進展したことにより営業黒字を実現いたしました。
エンジニア・デザイナーなどの専門人材を求める企業からの需要は引き続き高く、インターネットを介しての外部専門人材やクラウドワーカーの活用は今後も増加が見込まれます。また、コロナ禍において多くの企業でテレワークの導入が進み、業務やマーケティングのデジタル化が進んだことから、マッチング事業においてはオンライン事務アシスタントの需要増加や、エンジニア・デザイナーを中心とした高単価×高継続のハイエンド人材マッチングが好調であります。
ビジネス向けSaaS事業においては、フリーランスや社内人材の業務管理を効率的に行うSaaSサービスとして提供しているクラウドログの導入社数が順調に伸長しており、引き続き先行投資を行っていく予定です。
以上の結果、当事業年度の当社の業績は、売上高7,769,472千円、営業利益は575,194千円、経常利益は645,191千円、当期純利益は622,421千円となりました。
①マッチング事業
当事業年度のマッチング事業においては、選択と集中によるマッチング事業への投資継続と生産性向上プロジェクトの実施により、流通取引総額・売上高・売上総利益は業績予想を達成いたしました。販売費及び一般管理費については、WEB広告への投資を継続的に実施したほか、人員を増加し営業体制を強化しながらも生産性向上に取り組み、業績予想を超える営業利益を計上いたしました。この結果、流通取引総額は15,227,773千円、売上高は7,649,817千円、売上総利益は3,381,722千円、セグメント利益は773,895千円となりました。
②ビジネス向けSaaS事業
当事業年度のビジネス向けSaaS事業においては、企業向けの業務管理ツールの導入が過去最高を記録し順調に顧客数を拡大しております。大手企業クライアントの開拓や企業との協業による拡販、単価の向上に取り組んだほか、さらなる成長拡大に向けたマーケティング及び新機能開発やサービス改善のための先行投資を実施いたしました。この結果、売上高及び売上総利益は119,406千円、セグメント損失は166,388千円となりました。
(2)生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
①生産実績
生産に該当する事項が無いため、生産実績に関する記載はしておりません。
②受注実績
受注に該当する事項が無いため、受注実績に関する記載はしておりません。
③販売実績
当事業年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前期比(%) | |
| マッチング事業 | 7,649,817 | - | |
| ビジネス向けSaaS事業 | 119,406 | - | |
| その他 | 248 | - | |
| 合計 | 7,769,472 | - | |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)財政状態
(資産)
当事業年度末における総資産は6,201,268千円となり、前事業年度末に比べ1,162,625千円増加しました。総資産の増加は子会社の吸収合併及び事業拡大に伴う流動資産の増加によるものであります。流動資産は5,707,154千円となり、主な内訳は、現金及び預金が4,219,115千円、売掛金が733,569千円、未収入金が717,996千円であります。固定資産は494,114千円となり、主な内訳は、有形固定資産が70,906千円、無形固定資産が34,345千円、投資その他の資産が388,861千円であります。
(負債)
当事業年度末における負債は2,406,704千円となり、前事業年度末に比べ521,337千円増加しました。負債の増加は子会社の吸収合併及び事業拡大に伴う流動負債の増加によるものであります。流動負債は2,375,954千円となり、主な内訳は、未払金が671,216千円、預り金が1,119,373千円であります。固定負債は30,750千円となっております。
(純資産)
当事業年度末における純資産は3,794,564千円となり、前事業年度末に比べ641,287千円増加しました。純資産の増加は当期純利益の計上により、利益剰余金が増加したものであります。
(4)キャッシュ・フロー
当社は、前事業年度末まで連結財務諸表提出会社であったため、連結キャッシュ・フロー計算書を作成しており、キャッシュ・フロー計算書は作成しておりませんでした。このため、当事業年度については、前事業年度との比較は行っておりません。
当事業年度末における現金及び現金同等物は4,219,115千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果による収入は、868,792千円となりました。主なキャッシュ・フローの増加要因は税引前当期純利益638,773千円の計上、減価償却費27,310千円、営業投資有価証券の減少額16,922千円、貸倒引当金の増加13,745千円、未払金の増加84,626千円、預り金の増加91,600千円及び前受金の増加73,144千円であります。一方で、主な減少要因は、売上債権の増加51,260千円、未収入金の増加109,733千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果による支出は95,370千円となりました。主なキャッシュ・フローの増加要因は敷金の回収による収入34,582千円であります。一方で、主な減少要因としては、投資有価証券の取得による支出31,193千円、出資金の払込による支出59,491千円及び関係会社株式の取得による支出24,994千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による収入は5,086千円となりました。主なキャッシュフローの増加要因は、株式の発行による収入5,400千円によるものであります。
(資本の財源及び資金の流動性)
当社の運転資金需要のうち主なものは、マッチング事業における事業運営のための人件費、ワーカーへの報酬支払いであります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、マッチング事業におけるユーザー獲得のための広告宣伝費、成長戦略上必要な企業または事業の買収資金であります。
当社は、運転資金については主に自己資金または借入金により資金調達をすることとしております。投資を目的とした資金については、同じく自己資金または借入金による資金調達を基本としつつ、その規模により適宜新株発行等のエクイティファイナンスによる資金調達を行なうことを基本方針としております。
資金の流動性管理にあたっては、適宜、資金繰り計画を作成・更新して手元流動性等をモニタリングするとともに、取引金融機関との当座貸越契約の締結等により、将来に渡り必要な資金流動性を確保できるよう計画しております。
(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この財務諸表作成にあたって採用された重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」及び「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。また、財務諸表の作成にあたっては、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示情報に影響を与える見積り及び予測が必要となります。当社は、過去の実績や状況等を勘案し合理的な判断のもと継続的に見積り及び予測を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性により、これらの見積りと異なる場合があります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社の当事業年度の経営成績については、高単価案件の取り扱いや発注クライアント社数の増加によるマッチング事業の順調な成長と全社での生産性向上取り組みが奏功し、全体の売上高は7,769,472千円、営業利益は575,194千円、経常利益は645,191千円となりました。
コア事業であるマッチング事業については、事業KPIである発注クライアント社数が約3,200社増加、生産性を維持しながら広告投資を積極的に行ったことや、エンジニアやデザイナー、事務アシスタント等の専門人材のマッチングに注力したことで、クライアント1社あたりの発注単価を維持しながら契約社数の増加に成功。これらの高単価契約のサービスが伸びたことによりテイクレートが1.0%改善し、売上高は7,649,817千円と開示予算を上回る着地となり、セグメント利益については773,895千円と通期営業黒字を実現いたしました。
ビジネス向けSaaS事業については、企業向けの業務管理ツールの顧客数が順調に伸長しており、累計導入社数は450社を突破しております。大手クライアントの開拓や大手企業との協業による拡販、単価の向上に取り組んだほか、さらなる成長拡大に向けたマーケティング及び新機能開発やサービス改善のための先行投資を実施いたしました。これにより売上高は119,406千円、セグメント損失は166,388千円となりました。
また、当事業年度において連結子会社であった株式会社ビズアシ・株式会社gravieeを吸収合併したことにより、抱合せ株式消滅差益15,593千円を特別利益として計上、抱合せ株式消滅差損22,011千円を特別損失として計上しております。このため、当期純利益は622,421千円となりました。
財政状態については、当事業年度末における総資産は子会社の吸収合併及び事業拡大に伴い流動資産が1,147,834千円増加したことにより、前事業年度末に比べ1,162,625千円増加し、6,201,268千円となりました。負債については子会社の吸収合併及び事業拡大に伴う流動負債が523,594千円増加したことにより、前事業年度末に比べ521,337千円の増加となりました。純資産は当期純利益の計上による利益剰余金の増加により、前事業年度末比641,287千円増加の3,794,564千円となりました。これにより、自己資本比率は60.9%(前事業年度末比1.7%減)となりました。
キャッシュ・フローについては、当事業年度の営業キャッシュ・フローは売上債権および未収入金の増加に対し、税引前当期純利益の計上、及びマッチング事業の成長による未払金および預り金の増加により、868,792千円の増加となりました。また、投資キャッシュ・フローについては主に敷金の回収により増加し、投資有価証券の取得や出資金の払込により、95,370千円の減少となりました。財務キャッシュ・フローについては株式の発行による収入により5,086千円の増加となりました。これにより、現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末から973,759千円増加し、4,219,115千円となりました。
(6)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社では流通取引総額、売上高、売上総利益の成長率、テイクレートおよび、営業利益を経営成績における評価指標として使用しております。当社の当事業年度の経営成績については、全指標で修正計画を達成いたしました。
<2021年9月期 経営成績>・売上高 : 7,769百万円 業績予想比+5.3% (修正業績予想:7,377百万円)
・営業利益 : 575百万円 業績予想比+138百万円 (修正業績予想:437百万円)
なお、第2四半期以降非連結決算に移行したため個別業績予想との対比を記載しておりますが、2020年9月期実績との比較の観点から、主要な経営指標については当初連結ベースの業績を公表しております。以下の経営指標については、吸収合併した連結子会社である株式会社ビズアシ・株式会社gravieeの2021年9月期第1四半期業績を含めた数値をベースに修正を行った実績値となります。
<2021年9月期 経営成績(ご参考:連結ベース)>・流通取引総額 :15,698百万円 前年同期比+3.2%
・売上高 : 8,055百万円 前年同期比△7.7%
・売上総利益 : 3,600百万円 前年同期比+8.4%
・営業利益 : 600百万円 前年同期比+899百万円
2021年9月期はマッチング事業への選択と集中を図りながら生産性向上方針を推し進めたことにより、売上成長と利益化が大きく進展いたしました。2022年9月期は、2020年9月期より3ヵ年かけて取り組んでいる「生産性向上による利益創出」の最終年度であり、当事業年度と同様、マッチング事業への集中投資を継続させながら、生産性向上と事業構造改革を推進し、さらなる増収増益を目指す方針です。なお、2021年10月に、IT人材のダイレクト型マッチングプラットフォーム「CODEAL」を展開しているコデアル株式会社の株式を取得し子会社化いたしました。コデアル株式会社を取得することにより、マッチング事業の中長期にわたる収益性の確保、ならびに成長力の強化へ繋げていけるものと考えております。