有価証券報告書-第8期(平成30年10月1日-令和1年9月30日)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー (以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
(1)経営成績
当社グループは『働き方革命~世界でもっともたくさんの人に報酬を届ける会社になる』というビジョンを掲げ、創業以来、インターネットを活用して個人が報酬を得るための仕組であるクラウドソーシング事業を中心としたオンライン人材マッチング事業を推進しております。
当連結会計年度においては、現政権の旗印である「一億総活躍社会実現」における最大のテーマ「働き方改革」が進展し、潜在労働力となっている女性やシニア、障がい者などの活躍の機会拡大、会社員における副業自由化など、企業に勤める以外の働く選択肢を広げる動きが活発化いたしました。このような時流において個人が給与以外の報酬を得るニーズが増し、当社のユーザー層をさらに広げることに成功し、2019年9月末には、登録ユーザー数316.4万人を突破するまでに増加しました。
また、企業における人手不足の状況が深刻度を増す中、当社の主力領域の一つである情報処理・通信技術者における有効求人倍率は2.32倍(厚生労働省「職業安定業務統計」2019年9月)と高水準で推移しており、より柔軟な働き方を求める個人と、従来の枠にとらわれないかたちで人材活用を進めたい企業のマッチングニーズはますます高まっております。個人の働き方や企業の採用の在り方を見直す過程におけるこのような社会変化が追い風となり、当社グループの総契約額は前期比で+32.8%成長し、過去最高を更新いたしました。
一方、当連結会計年度は中期経営方針に掲げたフィンテック事業の展開に向け、三菱UFJグループとの資本業務提携を機に、株式会社クラウドマネーを設立するなど積極的な投資を行いましたが、 昨今のフィンテックの競争激化により、当社の事業ステージにおいて十分な競争優位性と収益性を見出すことが困難となったことから撤退を判断をいたしました。 なお、既存人材マッチング事業については順調に成長し、事業のコスト効率を高めた結果、当初予算である通期EBITDA・営業利益の黒字を達成いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の当社グループ売上高は8,749,813千円(前期比31.9%増)、営業利益は48,020千円(前期比104.1%増)、経常利益は67,252千円(前期比591.6%増)、親会社株主に帰属する当期純損失は127,604千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失81,484千円)となりました。
セグメント業績については、次のとおりであります。
①ダイレクトマッチング事業
ダイレクトマッチング事業においては、新規のユーザー獲得による取引量の増加を行うため、積極的な広告投資を行った結果、「クラウドワークス」のユーザー数とユーザー当たり取引が増加いたしました。この結果、売上高は1,122,342千円(前期比14.9%増)となりましたが、広告投資費用の増加により、セグメント損失は63,062千円(前連結会計年度のセグメント利益は53,489千円)となりました。
②エージェントマッチング事業
エージェントマッチング事業においては、「クラウドテック」「ビズアシスタントオンライン」が順調に拡大したことにより成長を牽引しました。この結果、売上高は4,852,688千円(前期比32.1%増)、セグメント利益は117,671千円(前期比391.5%増)となりました。
③ビジネスソリューション事業
ビジネスソリューション事業は、株式会社電縁およびアイ・オーシステムインテグレーション株式会社の受託開発案件の増加に伴い、売上高は2,575,653千円(前期比29.8%増)となりましたが、売上原価率の上昇により、セグメント利益は23,504千円(前期比70.5%減)となりました。
④フィンテック事業
フィンテック事業は、フリーランスの報酬取得を保証する新サービス「フィークル」の撤退、株式会社クラウドマネーの解散を決定したことにより、売上高は912千円(前期比131.0%増)、セグメント損失は93,939千円(前連結会計年度のセグメント損失は54,582千円)となりました。
⑤投資育成事業
投資育成事業においては、保有有価証券の売却益を計上したことにより、売上高は198,216千円、セグメント利益は148,571千円(前連結会計年度のセグメント損失は28,530千円)となりました。
(2)生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
①生産実績
生産に該当する事項が無いため、生産実績に関する記載はしておりません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における総資産は6,328,583千円となり、前連結会計年度末に比べ370,866千円増加しました。流動資産は5,220,567千円となり、主な内訳は現金及び預金が3,411,499千円、受取手形及び売掛金が995,201千円であります。固定資産は1,108,016千円となり、主な内訳はのれんが655,837千円、敷金及び保証金が149,856千円であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は3,083,226千円となり、前連結会計年度末に比べ647,060千円減少となりました。流動負債は2,632,633千円となり、主な内訳は、預り金が876,781千円、未払金が379,502千円であります。固定負債は450,592千円となり、主な内訳は、長期借入金が257,715千円となっております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は3,245,357千円となり、前連結会計年度末に比べ1,017,927千円増加しました。
(4)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は3,266,442千円と前連結会計年度と比べ381,852千円の増加となり
ました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果による収入は、346,433千円(前連結会計年度は542,957千円の支出)となりました。主なキャッシュ・フローの増加要因はたな卸資産の減少177,744千円、未払金の増加112,417千円、預り金の増加100,457千円、減損損失96,440千円、のれん償却額85,927千円、営業投資有価証券の減少48,309千円、減価償却費33,262千円及び支払利息11,201千円であります。一方で主な減少要因は、税金等調整前当期純損失87,285千円の計上、売上債権の増加208,285千円、賞与引当金の減少78,992千円、未収入金の増加40,984千円及び投資有価証券の売却益26,546千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果による支出は162,648千円(前連結会計年度は75,809千円の支出)となりました。主なキャッシュ・フローの増加要因は定期預金の払戻による収入51,600千円及び投資有価証券の売却による収入60,097千円であります。一方で主な減少要因は、定期預金の預入による支出79,510千円、投資有価証券取得による支出60,000千円、無形固定資産の取得による支出36,698千円及び有形固定資産の取得による支出32,637千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果による収入は、198,067千円(前連結会計年度は1,794,351千円の収入)となりました。主なキャッシュ・フローの増加要因は新株発行による収入1,190,685千円、社債発行による収入321,600千円及び長期借入れによる収入180,000千円であります。一方で主な減少要因は、短期借入金の減少580,000千円、社債の償還による支出573,600千円及び長期借入金の返済による支出345,081千円であります。
(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本「有価証券報告書」提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたって採用された重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結 財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。なお、連結財務諸表の作成にあたっては、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示情報に影響を与える見積り及び予測が必要となります。当社グループは、過去の実績や状況等を勘案し合理的な判断のもと継続的に見積り及び予測を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性により、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績については、ダイレクトマッチングおよびエージェントマッチングにおける新規ユーザーの順調な増加による総契約額の拡大や、ビジネスソリューションの受託案件の増加によって、売上高は8,749,813千円(前連結会計年度比31.9%増)となり、過去最高を更新しました。
主力のダイレクトマッチング事業については、事業KPIであるクライアント1社あたり契約金額と契約社数の両方が堅調に増加したことにより、売上高は1,122,342千円(前連結会計年度比14.9%増)となりましたが、2020年9月期に向けて広告投資を積極的に行ったことにより、営業損失は63,062千円(前連結会計年度の営業利益は53,489千円)となりました。
エージェントマッチング事業については、クライアント一社あたりの契約金額を高単価で維持しながら、契約社数を大きく増加させたことにより、売上高は4,852,688千円(前連結会計年度比32.1%増)、営業利益は117,671千円(前連結会計年度比391.5%増)と高成長を実現いたしました。
一方でビジネスソリューション事業については、株式会社電縁グループの買収による売上高取込み期間の差分の影響もあり、売上高については2,575,653千円(前連結会計年度比29.8%増)となりましたが、売上原価の上昇によって売上高粗利率が低下したため、営業利益は23,504千円(前連結会計年度比70.5%減)となりました。
また、全体の事業成長に伴う売上総利益が増加したことにより、四半期ごとの再投資の拡大に成功、広告宣伝費を前連結会計年度比で81.0%増加、人件費を11.9%増加させながら、全体の販売管理費は売上総利益以下に抑制した結果、通期営業利益48,020千円(前連結会計年度比104.1%増)を達成いたしました。一方で、親会社株主に帰属する当期純損失は、ソフトウェア資産の減損損失により96,440千円、フィンテック事業の撤退による契約解約損81,429千円等を特別損失として計上した影響を受け、127,604千円となりました。
投資育成事業においては、当社投資先の堅調な事業成長による保有有価証券の価値向上と将来的な売却タイミングを勘案し、一部の保有有価証券を売却したことにより、198,216千円の売上高の増加となりました。
財政状態については、事業規模の拡大により、当連結会計年度末における総資産は前連結会計年度末に比べ370,866千円増加し、6,328,583千円となりました。そのうち、流動資産については、当社のサービス利用者の増加に伴う契約金額の拡大により461,996千円の増加、固定資産は有形固定資産および投資その他の資産の増加に対し、ソフトウェアの減損およびのれん償却等により無形固定資産が減少したため、91,130千円の減少となりました。負債については電縁グループの買収に伴う短期借入金及び長期借入金の返済を行ったことより、前連結会計年度末に比べ647,060千円の減少となりました。純資産は新株予約権による資金調達等により1,017,927千円増加しました。キャッシュ・フローについては、当連結会計年度は、通期での営業利益を計上したことに加え、仕掛品の削減について取り組み、営業キャッシュフローの黒字を実現いたしました。また、第9回新株予約権による資金調達により、2018年9月期の株式会社電縁およびアイ・オーシステムインテグレーション株式会社の買収に伴う社債償還を実施し、自己資本比率も50.4%(前連結会計年度末比14.7%増)に改善いたしました。現金及び現金同等物の残高も、前連結会計年度末から381,852千円増加し、3,266,442千円となりました。
(6)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは総契約額、売上高、売上総利益の成長率、テイクレートおよび、営業利益を経営成績における評価指標として使用しております。当社グループの当連結会計年度の経営成績については、売上高・EBITDA・営業利益については業績予想を達成し、総契約額と売上総利益については未達となりました。
<2019年9月期 連結経営成績>・総契約額 :前期比+32.8% (当初業績予想:+40%以上)
・売上高 :前期比+31.9% (当初業績予想:+30%以上)
・売上総利益:前期比+24.0% (当初業績予想:+30%以上)
・EBITDA :前期比+10.9% (当初業績予想: 黒字維持)
・営業利益 :前期比+104.1% (当初業績予想: 黒字維持)
このような状況の中、当社グループのダイレクトマッチング及びエージェントマッチングを主とするシステム利用やマッチング仲介契約による総契約額は+35%以上の高い成長率を維持していることを背景に、2020年9月期以降、マッチング事業に集中するべく組織改編を行い、報告セグメント変更を実施いたしました。これにより2020年9月期はマッチング事業への投資集中を図り、受託事業は利益化・縮小とする方針を明確化いたしました。 一方、2020年9月期の投資拡大の結果、中長期における総契約額・売上高・売上総利益の成長率を+30%台へと向上させ、成長性と利益創出をバランスよく両立し、継続的な事業発展を目指す方針であります。
(1)経営成績
当社グループは『働き方革命~世界でもっともたくさんの人に報酬を届ける会社になる』というビジョンを掲げ、創業以来、インターネットを活用して個人が報酬を得るための仕組であるクラウドソーシング事業を中心としたオンライン人材マッチング事業を推進しております。
当連結会計年度においては、現政権の旗印である「一億総活躍社会実現」における最大のテーマ「働き方改革」が進展し、潜在労働力となっている女性やシニア、障がい者などの活躍の機会拡大、会社員における副業自由化など、企業に勤める以外の働く選択肢を広げる動きが活発化いたしました。このような時流において個人が給与以外の報酬を得るニーズが増し、当社のユーザー層をさらに広げることに成功し、2019年9月末には、登録ユーザー数316.4万人を突破するまでに増加しました。
また、企業における人手不足の状況が深刻度を増す中、当社の主力領域の一つである情報処理・通信技術者における有効求人倍率は2.32倍(厚生労働省「職業安定業務統計」2019年9月)と高水準で推移しており、より柔軟な働き方を求める個人と、従来の枠にとらわれないかたちで人材活用を進めたい企業のマッチングニーズはますます高まっております。個人の働き方や企業の採用の在り方を見直す過程におけるこのような社会変化が追い風となり、当社グループの総契約額は前期比で+32.8%成長し、過去最高を更新いたしました。
一方、当連結会計年度は中期経営方針に掲げたフィンテック事業の展開に向け、三菱UFJグループとの資本業務提携を機に、株式会社クラウドマネーを設立するなど積極的な投資を行いましたが、 昨今のフィンテックの競争激化により、当社の事業ステージにおいて十分な競争優位性と収益性を見出すことが困難となったことから撤退を判断をいたしました。 なお、既存人材マッチング事業については順調に成長し、事業のコスト効率を高めた結果、当初予算である通期EBITDA・営業利益の黒字を達成いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の当社グループ売上高は8,749,813千円(前期比31.9%増)、営業利益は48,020千円(前期比104.1%増)、経常利益は67,252千円(前期比591.6%増)、親会社株主に帰属する当期純損失は127,604千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失81,484千円)となりました。
セグメント業績については、次のとおりであります。
①ダイレクトマッチング事業
ダイレクトマッチング事業においては、新規のユーザー獲得による取引量の増加を行うため、積極的な広告投資を行った結果、「クラウドワークス」のユーザー数とユーザー当たり取引が増加いたしました。この結果、売上高は1,122,342千円(前期比14.9%増)となりましたが、広告投資費用の増加により、セグメント損失は63,062千円(前連結会計年度のセグメント利益は53,489千円)となりました。
②エージェントマッチング事業
エージェントマッチング事業においては、「クラウドテック」「ビズアシスタントオンライン」が順調に拡大したことにより成長を牽引しました。この結果、売上高は4,852,688千円(前期比32.1%増)、セグメント利益は117,671千円(前期比391.5%増)となりました。
③ビジネスソリューション事業
ビジネスソリューション事業は、株式会社電縁およびアイ・オーシステムインテグレーション株式会社の受託開発案件の増加に伴い、売上高は2,575,653千円(前期比29.8%増)となりましたが、売上原価率の上昇により、セグメント利益は23,504千円(前期比70.5%減)となりました。
④フィンテック事業
フィンテック事業は、フリーランスの報酬取得を保証する新サービス「フィークル」の撤退、株式会社クラウドマネーの解散を決定したことにより、売上高は912千円(前期比131.0%増)、セグメント損失は93,939千円(前連結会計年度のセグメント損失は54,582千円)となりました。
⑤投資育成事業
投資育成事業においては、保有有価証券の売却益を計上したことにより、売上高は198,216千円、セグメント利益は148,571千円(前連結会計年度のセグメント損失は28,530千円)となりました。
(2)生産、受注及び販売の実績
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
①生産実績
生産に該当する事項が無いため、生産実績に関する記載はしておりません。
②受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高 (千円) | 前連結会計 年度比 (%) | 受注残高 (千円) | 前連結会計 年度比 (%) | |
| ダイレクトマッチング事業 | ― | ― | ― | ― | |
| エージェントマッチング事業 | ― | ― | ― | ― | |
| ビジネスソリューション事業 | 3,305,367 | 45.7 | 729,502 | △14.3 | |
| フィンテック事業 | ― | ― | ― | ― | |
| 投資育成事業 | ― | ― | ― | ― | |
| その他 | ― | ― | ― | ― | |
| 合計 | 3,305,367 | 45.7 | 729,502 | △14.3 | |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 金額(千円) | 前期比(%) | |
| ダイレクトマッチング事業 | 1,122,342 | 114.9 | |
| エージェントマッチング事業 | 4,852,688 | 132.1 | |
| ビジネスソリューション事業 | 2,575,653 | 129.8 | |
| フィンテック事業 | 912 | 231.0 | |
| 投資育成事業 | 198,216 | ― | |
| その他 | ― | ― | |
| 合計 | 8,749,813 | 131.9 | |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における総資産は6,328,583千円となり、前連結会計年度末に比べ370,866千円増加しました。流動資産は5,220,567千円となり、主な内訳は現金及び預金が3,411,499千円、受取手形及び売掛金が995,201千円であります。固定資産は1,108,016千円となり、主な内訳はのれんが655,837千円、敷金及び保証金が149,856千円であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は3,083,226千円となり、前連結会計年度末に比べ647,060千円減少となりました。流動負債は2,632,633千円となり、主な内訳は、預り金が876,781千円、未払金が379,502千円であります。固定負債は450,592千円となり、主な内訳は、長期借入金が257,715千円となっております。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は3,245,357千円となり、前連結会計年度末に比べ1,017,927千円増加しました。
(4)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は3,266,442千円と前連結会計年度と比べ381,852千円の増加となり
ました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果による収入は、346,433千円(前連結会計年度は542,957千円の支出)となりました。主なキャッシュ・フローの増加要因はたな卸資産の減少177,744千円、未払金の増加112,417千円、預り金の増加100,457千円、減損損失96,440千円、のれん償却額85,927千円、営業投資有価証券の減少48,309千円、減価償却費33,262千円及び支払利息11,201千円であります。一方で主な減少要因は、税金等調整前当期純損失87,285千円の計上、売上債権の増加208,285千円、賞与引当金の減少78,992千円、未収入金の増加40,984千円及び投資有価証券の売却益26,546千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果による支出は162,648千円(前連結会計年度は75,809千円の支出)となりました。主なキャッシュ・フローの増加要因は定期預金の払戻による収入51,600千円及び投資有価証券の売却による収入60,097千円であります。一方で主な減少要因は、定期預金の預入による支出79,510千円、投資有価証券取得による支出60,000千円、無形固定資産の取得による支出36,698千円及び有形固定資産の取得による支出32,637千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果による収入は、198,067千円(前連結会計年度は1,794,351千円の収入)となりました。主なキャッシュ・フローの増加要因は新株発行による収入1,190,685千円、社債発行による収入321,600千円及び長期借入れによる収入180,000千円であります。一方で主な減少要因は、短期借入金の減少580,000千円、社債の償還による支出573,600千円及び長期借入金の返済による支出345,081千円であります。
(5)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本「有価証券報告書」提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたって採用された重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結 財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。なお、連結財務諸表の作成にあたっては、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示情報に影響を与える見積り及び予測が必要となります。当社グループは、過去の実績や状況等を勘案し合理的な判断のもと継続的に見積り及び予測を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性により、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績については、ダイレクトマッチングおよびエージェントマッチングにおける新規ユーザーの順調な増加による総契約額の拡大や、ビジネスソリューションの受託案件の増加によって、売上高は8,749,813千円(前連結会計年度比31.9%増)となり、過去最高を更新しました。
主力のダイレクトマッチング事業については、事業KPIであるクライアント1社あたり契約金額と契約社数の両方が堅調に増加したことにより、売上高は1,122,342千円(前連結会計年度比14.9%増)となりましたが、2020年9月期に向けて広告投資を積極的に行ったことにより、営業損失は63,062千円(前連結会計年度の営業利益は53,489千円)となりました。
エージェントマッチング事業については、クライアント一社あたりの契約金額を高単価で維持しながら、契約社数を大きく増加させたことにより、売上高は4,852,688千円(前連結会計年度比32.1%増)、営業利益は117,671千円(前連結会計年度比391.5%増)と高成長を実現いたしました。
一方でビジネスソリューション事業については、株式会社電縁グループの買収による売上高取込み期間の差分の影響もあり、売上高については2,575,653千円(前連結会計年度比29.8%増)となりましたが、売上原価の上昇によって売上高粗利率が低下したため、営業利益は23,504千円(前連結会計年度比70.5%減)となりました。
また、全体の事業成長に伴う売上総利益が増加したことにより、四半期ごとの再投資の拡大に成功、広告宣伝費を前連結会計年度比で81.0%増加、人件費を11.9%増加させながら、全体の販売管理費は売上総利益以下に抑制した結果、通期営業利益48,020千円(前連結会計年度比104.1%増)を達成いたしました。一方で、親会社株主に帰属する当期純損失は、ソフトウェア資産の減損損失により96,440千円、フィンテック事業の撤退による契約解約損81,429千円等を特別損失として計上した影響を受け、127,604千円となりました。
投資育成事業においては、当社投資先の堅調な事業成長による保有有価証券の価値向上と将来的な売却タイミングを勘案し、一部の保有有価証券を売却したことにより、198,216千円の売上高の増加となりました。
財政状態については、事業規模の拡大により、当連結会計年度末における総資産は前連結会計年度末に比べ370,866千円増加し、6,328,583千円となりました。そのうち、流動資産については、当社のサービス利用者の増加に伴う契約金額の拡大により461,996千円の増加、固定資産は有形固定資産および投資その他の資産の増加に対し、ソフトウェアの減損およびのれん償却等により無形固定資産が減少したため、91,130千円の減少となりました。負債については電縁グループの買収に伴う短期借入金及び長期借入金の返済を行ったことより、前連結会計年度末に比べ647,060千円の減少となりました。純資産は新株予約権による資金調達等により1,017,927千円増加しました。キャッシュ・フローについては、当連結会計年度は、通期での営業利益を計上したことに加え、仕掛品の削減について取り組み、営業キャッシュフローの黒字を実現いたしました。また、第9回新株予約権による資金調達により、2018年9月期の株式会社電縁およびアイ・オーシステムインテグレーション株式会社の買収に伴う社債償還を実施し、自己資本比率も50.4%(前連結会計年度末比14.7%増)に改善いたしました。現金及び現金同等物の残高も、前連結会計年度末から381,852千円増加し、3,266,442千円となりました。
(6)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは総契約額、売上高、売上総利益の成長率、テイクレートおよび、営業利益を経営成績における評価指標として使用しております。当社グループの当連結会計年度の経営成績については、売上高・EBITDA・営業利益については業績予想を達成し、総契約額と売上総利益については未達となりました。
<2019年9月期 連結経営成績>・総契約額 :前期比+32.8% (当初業績予想:+40%以上)
・売上高 :前期比+31.9% (当初業績予想:+30%以上)
・売上総利益:前期比+24.0% (当初業績予想:+30%以上)
・EBITDA :前期比+10.9% (当初業績予想: 黒字維持)
・営業利益 :前期比+104.1% (当初業績予想: 黒字維持)
このような状況の中、当社グループのダイレクトマッチング及びエージェントマッチングを主とするシステム利用やマッチング仲介契約による総契約額は+35%以上の高い成長率を維持していることを背景に、2020年9月期以降、マッチング事業に集中するべく組織改編を行い、報告セグメント変更を実施いたしました。これにより2020年9月期はマッチング事業への投資集中を図り、受託事業は利益化・縮小とする方針を明確化いたしました。 一方、2020年9月期の投資拡大の結果、中長期における総契約額・売上高・売上総利益の成長率を+30%台へと向上させ、成長性と利益創出をバランスよく両立し、継続的な事業発展を目指す方針であります。