有価証券報告書-第36期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

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2021/03/23 15:00
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により全世界的な経済の悪化を受け、国内でも経済活動が停滞し、極めて不透明な状況となっております。
①財政状態及び経営成績の状況
当社が属する建設コンサルタント業界では、新型コロナウィルスの影響で中止や延期となる現場がありましたがその影響は限定的でありました。一方で昨今激甚化する自然災害に備えるため国が定めた「防災・減災・国土強靭化のための3ヵ年緊急対策」が集中的に実施されることにより、河川、農業、電力、空港、通信等々の各分野で公共事業費が上乗せされ高需要が続いており、新たに5ヵ年総額15兆円の国土強靭化計画も策定されております。
このような環境下で、当社グループは試験総合サービス事業及び地盤補強サービス事業を中心に基幹業務を進捗させると共に、中期経営計画である「7つの経営戦略」に取組んでまいりました。「7つの経営戦略」は4つの経
営基盤強化と3つの事業戦略からなり、経営基盤の強化では、①人材育成・福利厚生・企業コンプライアンスの強
化、②労働集約型からの脱却、③組織体制の改革、④注力プロジェクトとマネジメント体制の見直しを行い、3つ
の事業戦略では、⑤イノベーションの創出、⑥完結型サービスの拡充、⑦海外展開の3つに注力してまいりまし
た。今期にて中期経営計画の各取組が完了し成果のとりまとめを行うとともに次期中期経営計画「ソリューション企業へ」を策定し、すでにスタートしております。業界全体も国土交通省が推進するi-Constructionの取組による効率化が進む中、当社でも既存事業のICT化を目指し、WEB立会サービスの導入、AI、自動化(ロボット化)等の開発・導入を進めており、子会社と協力してBIM/CIM(Building/Construction Information Modeling Manegement)への取組も始めております。
9月には、インフラ調査・点検業界のビジネスマッチングサービス「Brid-ci」をスタートいたしました。これは、業者同士の受発注を効率化するサービスで、サイトに登録して頂くことで発注者側、受注者側双方が迅速にパ
ートナーを探すことができるシステムであり当社の新しいサービス形態としてスタートしております。
海外展開の進捗につきましては、ベトナムでの現地法人化手続きが完了し、8月にベトナム現地法人としてC.E.LAB INTERNATIONAL CO., LTDを設立し、オフショア事業を中心に進め海外展開の拠点として活動をスタートいたしました。
さらには、新型コロナウィルス感染拡大に伴う社会環境に対応すべく、オンライン商談等の導入を進め環境に左右されない体制を整えております。
また、8月には株式会社沖縄設計センターをグループ会社に迎え、土木管理グループとしてシナジー効果を発揮できるよう協業体制を強化しております。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、基幹業務がそれぞれ進捗したことにより売上高は6,207百万円(前期比2.3%増)、利益につきましては、営業利益387百万円(前期比20.4%減)、経常利益410百万円(前期比21.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益293百万円(前期比4.1%減)となりました。
なお、減益要因につきましては、販売管理費が前年同期比額で185百万円増加(前年同期比12.6%増)してお
り、これはM&Aによる支払手数料、のれん償却、人員増強による人件費の増加等によるものであります。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(試験総合サービス事業)
当連結会計年度の売上高は、土質・地質調査試験において、大型案件への対応、災害復旧復興関連業務の増加で、現場試験975百万円(前期比5.7%増)、室内試験852百万円(前期比6.1%増)及び地質調査1,149百万円(前期比3.5%増)となり基幹業務がそれぞれ前期を上回る業績となったことから、土質・地質調査試験全体では3,386百万円(前期比5.0%増)となりました。非破壊調査試験では、コンクリート構造物の劣化診断調査・分析等のインフラストック維持管理業務、コンクリートの品質管理業務が引き続き順調に推移し、1,123百万円(前期比17.4
%増)となり、業界の高需要を効率的に取込むことができました。環境調査試験では、法改正の影響によるアスベスト調査・分析の増加、塗膜分析等の受注が進みましたが、土壌汚染調査・工事等の受注が減少したため、783百万円(前期比4.0%減)となりました。物理探査部門(レーダ探査業務)は昨年と比べて大型案件の受注が減少したことから220百万円(前期比25.4%減)となりました。
以上の結果、セグメント売上高5,513百万円(前期比4.2%増)、セグメント利益1,047百万円(前期比0.3%減)となりました。
試験総合サービス セグメント売上高一覧表(単位:百万円)
第35期12月期第36期12月期前期比率(%)
セグメント売上高5,2925,513104.2
土質・地質調査試験3,2243,386105.0
非破壊調査試験非破壊CO7679569201,123117.4
非破壊鉄188202
物理探査29529522022074.6
環境調査試験環境調査38981632378396.0
環境分析426459

試験総合サービス セグメント利益一覧表(単位:百万円)
第35期12月期第36期12月期前期比率(%)
セグメント利益1,0501,04799.7
土質・地質調査試験64864599.5
非破壊調査試験非破壊CO173209209252120.2
非破壊鉄3642
物理探査8484111113.2
環境調査試験環境調査4710848138128.3
環境分析6090

(地盤補強サービス事業)
地盤補強サービス事業
当連結会計年度の業績は、コロナウイルスの影響により一般戸建住宅の着工件数が減少し、進めております中・大型物件の受注も伸長しなかったため、前期比で減収減益となりました。
以上の結果、セグメント売上高567百万円(前期比12.3%減)、セグメント利益39百万円(前期比34.0%減)となりました。
当連結会計年度末の財政状態は、総資産は6,088百万円となり、前連結会計年度末に比べ518百万円の増加となりました。その内訳は以下のとおりであります。
資産の部では、流動資産が2,948百万円となり、前連結会計年度末に比べ386百万円の増加となりました。主な内訳は、現金及び預金192百万円、受取手形及び売掛金77百万円の増加が主な要因であります。
固定資産は3,139百万円となり、前連結会計年度末に比べ131百万円の増加となりました。主な内訳は、土地34百万円、建設仮勘定119百万円の増加が主な要因であります。
負債の部では流動負債が1,093百万円となり、前連結会計年度末に比べ131百万円の増加となりました。主な内訳は、買掛金30百万円、1年内返済予定の長期借入金57百万円、未払法人税等34百万円の増加が主な要因であります。
固定負債は594百万円となり、前連結会計年度末に比べ197百万円の増加となりました。主な内訳は、長期借入金157百万円、退職給付に係る負債27百万円の増加が主な要因であります。
この結果、自己資本比率は72.3%となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、1,181百万円となり、前連結会計年度末と比べて292百万円増加しました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの主な内訳は以下のとおりであります。
営業活動の結果得られた資金は、519百万円(前期より93百万円の減少)となりました。これは、税金等調整前当期純利益476百万円(前期より16百万円の増加)、減価償却費270百万円(前期より15百万円の増加)、災害による保険金収入70百万円(前期より62百万円の増加)等によるものであります。
投資活動によって使用した資金は、239百万円(前期より64百万円の減少)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出199百万円(前期より45百万円減少)、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出240百万円(前期より240百万円の増加)等によるものであります。
財務活動によって使用した資金は、13百万円(前期より190百万円の増加)となりました。これは、長期借入れによる収入250百万円(前期より250百万円の増加)等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は、生産活動は行っていないため該当事項はありません。
b.受注実績
当社のサービスは、受注から販売までの所要日数が短く、期中の受注高と販売実績とがほぼ対応するため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績はセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメント名称業務区分販売高(百万円)前期比(%)
試験総合サービス事業土質・地質調査試験3,386105.0
非破壊調査試験1,343107.3
環境調査試験78396.0
小計5,513104.2
地盤補強サービス事業地盤補強工事56787.7
その他事業試験機器・ソフトウェア販売等126100.4
合計6,207102.3

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、いずれの販売先についても当該割合が10%未満のため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当事業年度の経営成績は、売上高が6,207百万円で前期比102.3%、計画比91.5%、営業利益387百万円で前期比79.6%、計画比80.6%となりました。目標達成のために、中期経営計画の3つの事業戦略、イノベーションの創出、完結型サービスの拡充、海外展開の3つに注力してまいりました。新規システムのロードスの営業展開に注力するとともに、ロードスシステムの技術を活かした調査・解析技術の開発も進め、橋梁床版の調査・解析に応用し効率化を進めてまいりました。9月にはインフラ調査・点検業界のビジネスマッチングサービス「Brid-ci(ブリッチ)」を立上げ新たな収益基盤の確保を進めました。完結型サービスの拡充では、土壌汚染調査にともなう土壌浄化工事、非破壊調査試験における補修工事及び地盤補強工事等の工事案件を全拠点にて受注することによって、案件の大型化及び客単価の向上を進めました。海外展開につきましては、経済発展の目覚しいベトナム社会主義共和国へ進出するため、市場調査や現地企業との交流を進め8月より、現地法人を開設し海外進出の拠点として業務をスタートしております。
基幹業務(土質・地質調査試験、非破壊調査試験、環境調査試験)はそれぞれ順調に推移しましたが、プラスアルファで業績を伸長させる新規事業での収益と工事案件の受注確保が計画より進捗しなかったことが、計画比での減収の主な理由となりました。減益の主な要因としましては、販売管理費の増加が上げられます。これはM&Aの経費、のれん償却額が大きく影響しており、当社の利益率の体質が大きく変化したわけではございません。連結の営業利益率は6.2%でありましたが、当社単体(M&Aの影響を加味しない)ですと7.8%となっております。現状は当社に必要な技術力を吸収するため積極的にM&Aに取組んでおりますので、将来的なシナジー効果にて当社及び子会社の業績が伸長すると考えております。
今後の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。当連結会計年度における達成状況は、売上高営業利益率6.2%(前期比77.5%、計画比88.6%)、1人当り売上高13.7百万円(前期比△0.8百万円、計画比△1.3百万円)でありました。両目標ともに前期比、目標比で未達となりました。これは前述した通り、M&A関連経費の増加が影響しており、その影響を差引くと売上高営業利益率は7.8%となり、計画比及び目標値をクリアする数値となります。1人当たり売上高の低下は、事業の効率化、労働集約型からの脱却、大規模案件の増加を目指しておりましたが、計画より進捗しなかった為、1人当たり売上高が伸長しませんでした。現状の当社グループの客単価は20万円程度でありまして、売上件数にすると年間約3万件に上ります。労働集約型の業務体系は否めず技術員の増加にて業績を伸ばしてまいりましたが、昨今の人口減少、技術員、業者不足のなか飛躍的な業績の向上が困難になっております。労働集約型からの脱却は急務となっており、業務の効率化による利益率の改善と案件の大型化による客単価の向上を目標として取組んでおります。令和3年12月期の経営成績目標を売上高6,975百万円、営業利益400百万円、経常利益416百万円、親会社株主に帰属する当期純利益226百万円と見込んでおり、売上高営業利益率5.7%、1人当り売上高15百万円としております。
②キャッシュ・フローの分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。資金需要は主に運転資金需要と設備資金需要があります。運転資金需要は稼動キャストの労務費と販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。設備資金需要につきましては、当社基幹業務である試験総合サービス事業に係る各種試験分析機器の導入費用等が主なものであります。これら資金需要に対する運転資金は、短期運転資金は、営業キャッシュ・フローと金融機関からの借入とし、長期運転資金は、金融機関からの長期借入を基本としております。また、当連結会計年度末の流動比率は連結ベースで269.7%となっており、流動性の観点からも財務健全性を維持しております。
③重要な会計方針及び見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しているとおりであります。
連結財務諸表作成にあたって、損失または資産の状況に影響を与える見積りの判断は、過去の実績や、その時点での入手可能な情報に基づいた合理的と考えられるさまざまな要因を考慮した上で行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

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